平成13年11月18日
         
流れ星
    第14回数学的な応募問題解答
 <解答募集期間:4月26日〜5月8日>
    
[三角形可能な確率]

  1. 太郎さんのお子さんは工作が大好きです。細長い棒が1本あります。
     それを2カ所で折って、3本に分けます。このとき、出来た3本で三角形を作れる確率を求めてください。

   ただし、棒を折る位置はどの点でも同じとする。
  太郎さんも童心にかえって、いろいろと折って考えることにしました。

    皆さんも、考えてください。 

    <問題の出典:算数はアタマのよくなるパズルだ:みくに出版>

皆さん、答えがわかったら、その答えになる考え方とペンネームを添えて、
  メールで送ってください。待っています。

        <自宅>  mizuryu@aqua.ocn.ne.jp

    <浜田 明巳>さんからの解答 平成11年4月27日

  第14回数学的な応募問題(三角可能な確率)解答

 QBASICのプログラムを作成し求めました.内容は次の通りです.
 棒の長さを1とします.乱数により,折る位置r(j)を2個求め,三角形の3辺a,b,cを求めます。
次に三角不等式|a−b|<c<a+bを使い,実際にこの長さが三角形をなすかどうかをチェックします。
この試行を1000000(max)回繰り返し,確率を求めます.
 このプログラムにより,確率は0.249591,すなわち0.25となることが分かります。

'sankaku2.qb
RANDOMIZE TIMER
CLS
DIM r(1)
shikoukaisuu = 0
kaisuu = 0
max = 1000000
WHILE INKEY$ = "" AND shikoukaisuu < max
shikoukaisuu = shikoukaisuu + 1
FOR j = 0 TO 1
r(j) = RND
NEXT
IF r(0) > r(1) THEN
SWAP r(0), r(1)
END IF
a = r(0)
b = r(1) - r(0)
c = 1 - r(1)
kaisuu = kaisuu - (ABS(a - b) < c AND c < a + b)

LOCATE 1, 1
PRINT USING "####### / ####### =##.######"; kaisuu; shikoukaisuu; kaisuu / shikoukaisuu WEND

WHILE INKEY$ <> ""

WEND
END

<水の流れ> 解答解説 平成13年11月18日

棒の長さを1とする。棒を左右に置いて、左端を0,右端の点を1とする。そして、2カ所の切断点の、0(左端)からの距離を、x、yとし(ただし、x、yの大小の区別をつけない)、出来た3本の辺を、(x、yの大小に関わらず)左からa、b、cとする。(図1参照)
 そして、さっきと同様、2数x、yを点(x、y)で表し、xは0以上、1以下,yは0以上、1以下の座標を考える。(図2参照)
三角形ができるためには、「どの1辺も他の2辺の和より短い。」今、3辺の和が1だから、このことを言い換えると、「どの辺も1/2より短くなければならない。」ここでは、逆に、三角形が出来ない場合を考える。
 まず、a が1/2より大きくなる場合。このとき、x、yはともに1/2より大きいから、xは1/2以上、1以下、yは1/2以上、1以下。これは図3の(ア)の部分になる。
次に、c が1/2より大きくなる場合も同様で、x、yはともに1/2より小さくなるから、xは0以上、1/2以下,yは0以上、1/2以下。これは図3の(イ)の部分になる。
 最後に、b が1/2より大きくなるのは、x、yの差が1/2より大きくなるときがから、|x−y|は1/2以上。これは図3の(ウ)の部分になる。

 したがって、三角形が作れるのは、(ア)、(イ)、(ウ)を除いた青い部分で、その面積は、正方形全体の1/4になる。
よって、求める面積は、1/4である。

<解答の出典:算数はアタマのよくなるパズルだ:みくに出版>:(コメント:一部、記号を変更し、詳しくしてある。)

             最初のページへもどる