平成27年2月8日

[流れ星]

     第316回数学的な応募解答

      <解答募集期間:111日〜2月8日>

[平方の和と差]

皆さん!明けましておめでとうございます。2015年も引き続きご愛顧賜りますようよろしくお願いたします。

0=3+4−5、1=4+7−8、2=5+11−12、3=4+6−7・・・のように3数の平方の和と差で表すことができます。

ただし、a+b−c2 は a≨b≨cで正整数とする。

問題1:4,5,6,7を+b−c(a≨b≨cで正整数)の形で表してください。

問題2:一般に任意の0以上の整数が +b−c(a≨b≨cで正整数)の形で表されるか否かを考察ください。 

<参考文献:数学オリンピックへの道3 数論の精選104問(朝倉書店)>

uchinyan         01/11 1738分 受信 

uchinyan         01/12 1455分 受信 

uchinyan         01/12 1723分 受信 

uchinyan         01/13 1239分 受信 

uchinyan         01/14 1544分 受信  更新 2/8

(考察1)の特殊解の一つとして次を導きました。

2n = (3n)^2 + (4n - 1)^2 - (5n - 1)^2

2n + 1 = (3n - 1)^2 + (4n - 4)^2 - (5n - 4)^2

このうち,2n + 1 の方で,

n = 13 のとき,27 = 38^2 + 48^2 - 61^2

n = 55 のとき,111 = 164^2 + 216^2 - 271^2

となって,水の流れさんの例を再現できます。

どうやら,背景の恒等式はこれのようですね。

uchinyan         01/18 1327分 受信  更新 2/8

問題1:

4 = 5^2 + 10^2 - 11^2 = .7^2 + 22^2 - 23^2 = ..

5 = 4^2 + 5^2 - 6^2 = 6^2 + 15^2 - 16^2 = ...

6 = 5^2 + 9^2 - 10^2 = 7^2 + 21^2 - 22^2 = ...

7 = 6^2 + 14^2 - 15^2 = 8^2 + 28^2 - 29^2 = ...

問題2:

n = a^2 + b^2 - c^2n 0 以上の整数,abc 0 < a < b < c となる整数

これは,常に可能です。例えば,次のようにすればいいでしょう。

b = kc = k + 1 とします。すると,b < c で,

n = a^2 + k^2 - (k + 1)^2 = a^2 - 2k - 1

a < b より,a < k- 2a > - 2k,となって,

n = a^2 - 2k - 1 < a^2 - 2a - 1(a - 1)^2 > n + 2a > 1 + (n + 2)

そこで,m m > 1 + (n + 2) で,n が偶数のとき m を奇数,n が奇数のとき m を偶数,に取り,

a = mb = k = (m^2 - n - 1)/2c = k + 1 = (m^2 - n + 1)/2,として,

abc 0 < a < b < c となる整数,で,

a^2 + b^2 - c^2

= m^2 + ((m^2 - n - 1)/2)^2 - ((m^2 - n + 1)/2)^2

= m^2 + (((m^2 - n)^2 - 2(m^2 - n) + 1) - ((m^2 - n)^2 + 2(m^2 - n) + 1))/4

= m^2 + (- 4(m^2 - n))/4

= m^2 - (m^2 - n)

= n

となります。

この構成法より明らかですが,m の取り方は無数にあるので,こうなる解は無数にあります。

また,もちろん,b = kc = k + dd >= 1,で同様のことを考えられるので,

より複雑になりますが,これ以外の構成も可能です。

 (考察1)

若干,問題とは離れますが,b = kc = k + dd 1 以上の整数,を考えてみました。

同様にして,a < ba < k- 2da > - 2dk,より,

n = a^2 + k^2 - (k + d)^2 = a^2 - 2dk - d^2 < a^2 - 2da - d^2

(a - d)^2 > n + 2d^2a > d + (n + 2d^2)

そこで,m m > d + (n + 2d^2) に取り,

a = mb = k = (m^2 - n - d^2)/(2d)c = k + d = (m^2 - n + d^2)/(2d)

ただし,bc は整数なので,与えられた n に対して d を決めたら m をそのように選ぶ必要があります。

これは必ずしも可能ではありません。m^2 n + d^2 (mod 2d) でなければなりません。

これは平方剰余として知られている話ですが,難しい話はここではせずに例で考えてみましょう。

d = 1 のときは,先ほど見たように,すべての n に対して必ず解があります。

n = 7d = 5 としてみましょう。

すると,mod 10 で,m^2 7 + 25 32 2,これは解がありません。

n = 7d = 9 では,mod 18 で,m^2 7 + 81 88 16m ≡ ±4,で,

m > 9 + (7 + 2(9^2)) = 9 + 169 = 9 + 13 = 22m = 32,とできて,

a = 32b = (32^2 - 7 - 9^2)/18 = 52c = 52 + 9 = 61

7 = 32^2 + 52^2 - 61^2

と書けます。

「私の一日NO74NO22015111日(日) 」にある例,

>本日の111を平方の和と差で表すと、111164243225412が成り立ちます。

>また、平成27年は27=382482612として表されます。

を,この方法で再現できるか,調べてみます。

n = 27d = 13mod 26m^2 27 + 13^2 196m ≡ ±14

m > 13 + (27 + 2(13^2)) = 13 + 365 = 13 + 19.1 = 32.1…,m = 38,とできて,

a = 38b = (38^2 - 27 - 13^2)/26 = 48c = 48 + 13 = 61

27 = 38^2 + 48^2 - 61^2

n = 111d = 109mod 218m^2 111 + 109^2 11992 2

これを解くのはかなり難しいのですが,m = 2x とおくと,mod 109 で,

2x^2 1x^2 55mod 109 109 は素数

ここで,平方剰余の定理を使って調べると,どうも解はないようです!

しかし,

111164243225412が成り立ちます。

と書かれているので,おかしいなぁ,と思って,右辺を計算してみると,

164^2 + 432^2 - 541^2 = 26896 + 186624 - 292681 = - 79161 111

となってしまいました。何か記載ミスかな?

その後,訂正が入りましたね。

「私の一日NO74NO32015112日(月)」にある例,

111164221622712が正当です。

これならば...

n = 111d = 55mod 110m^2 111 + 55^2 3136 56

これを解くのに,m = 2x とおくと,mod 55 で,

2x^2 28x^2 14,これは地道に調べて,x ≡ ±17,±27m ≡ ±34,±54 mod 110

m > 55 + (111 + 2(55^2)) = 55 + 6161 = 55 + 78.4 = 133.4…,m = 164,とできて,

a = 164b = (164^2 - 111 - 55^2)/110 = 216c = 216 + 55 = 271

111 = 164^2 + 216^2 - 271^2

と再現できます。

もちろん,これ以外にも無数の解がありますが,まぁ,それはいいことにしましょう。

いずれにせよ,このような式をポンと書けるということは,背景に何かありますね。

その後に,「ラマヌジャン」,「恒等式」,というキーワードがあるので,

彼が見つけた恒等式があるのでしょうか。

そう思ってネットで少し探してみたのですが,見つかりませんでした。

 (考察2)

実用上はあまり意味はありませんが,

常に解のある d = 1 の場合をもう少し恒等式らしく書いておきましょうか。

d = 1 の場合は,

m m > 1 + (n + 2) で,n が偶数のとき m を奇数,n が奇数のとき m を偶数,に取り,

a = mb = k = (m^2 - n - 1)/2c = k + 1 = (m^2 - n + 1)/2

でした。そこで,

n が偶数のとき

n -> 2nm -> 2m + 1,と置き換えると,

m > (2n + 2)/2

a = 2m + 1b = k = 2m^2 + 2m - n c = k + 1 = 2m^2 + 2m - n + 1

2n = (2m + 1)^2 + (2m^2 + 2m - n)^2 - (2m^2 + 2m - n + 1)^2

n が奇数のとき

n -> 2n + 1m -> 2m,と置き換えると,

m > (1 + (2n + 3))/2

a = 2mb = k = 2m^2 - n - 1 c = k + 1 = 2m^2 - n

2n + 1 = (2m)^2 + (2m^2 - n - 1)^2 - (2m^2 - n)^2

と書けます。

そこで,例えば,m = n + 2 とすれば,すべての 0 以上の整数 n で条件の不等式は成立するので,

2n = (2n + 5)^2 + (2n^2 + 9n + 12)^2 - (2n^2 + 9n + 13)^2

2n + 1 = (2n + 4)^2 + (2n^2 + 7n + 7)^2 - (2n^2 + 7n + 8)^2

となります。

実は,2015112()に,水の流れさんからメールを頂き,

二度漬け白菜さんから次の恒等式の情報を頂いた,とありました。

>「A Collection of Algebraic Identities」というサイトには

>多くの恒等式が紹介されています.

https://sites.google.com/site/tpiezas/Home

>このサイトで次のような恒等式を見つけました.

2*n=(2*m+1)^2+(2*m^2+2*m-n)^2-(2*m^2+2*m-n+1)^2

2*n-1=(2*m)^2+(2*m^2-n)^2-(2*m^2-n+1)^2

(https://sites.google.com/site/tpiezas/003)

>この2つの恒等式において例えば m=n+2 とすれば

>それがそのまま問題2の解答になっています.

最初見たときには「わーすごいなぁ」と思ったのですが,

よく見ると,これは d = 1 の場合で,私の手法で既に導けているのでは,と思い確認してみました。

最初の式は全く同じで,2番目の式は私の式で n -> n - 1 としたものですね。

 (考察3)

(考察1)では,与えられた n と任意の d に対して m を求める方法を考えました。

これには次の条件式を解く必要がありした。

m > d + (n + 2d^2)m^2 n + d^2 (mod 2d)

これらに解がある場合には,

a = mb = (m^2 - n - d^2)/(2d)c = b + d = (m^2 - n + d^2)/(2d)

n = a^2 + b^2 - c^2

と書けます。しかしながら,解が存在しないこともありました。

ただ,そもそもは,n = a^2 + b^2 - c^2 となる abc n で表せれば十分なので,

与えられた n に対して条件式を満たすように d m を決めれば十分です。

実際,d = 1 のときはこれが可能なことを問題2:と(考察2)で示しました。

ここでは一般に d 1 以外も含む特殊解を導いてみましょう。

n = 0 の場合は,abc としてピタゴラス数とすればいいです。

n = 1 の場合は,ちょっとうまくいっていないので,ひとまず,d = 1 で妥協します (^^;

以下では,n >= 2 とします。

まず,m^2 n + d^2 (mod 2d) を考えます。

今,s 0 以上の整数として,m = n + d + 2ds 又は m = d - n + 2ds としてみます。

すると,どちらも,n^2 nn(n - 1) 0 (mod 2d),となります。

ここで,n(n - 1) は常に偶数なので,n(n - 1) = 2dd = n(n - 1)/2,と決めることができ,

そうすれば合同式の条件は n >= 2 で常に満たします。

次に,m > d + (n + 2d^2),を考えます。

(1) m = n + d + 2ds の場合

n + d + 2ds > d + (n + 2d^2)n + 2ds > (n + 2d^2)

明らかに,n >= 2s >= 1 で常に成立します。そこで,n >= 2s >= 1,で,

a = n + (2s + 1)d = (s + 1/2)n^2 - (s - 1/2)n

b = ((n + (2s + 1)d)^2 - n - d^2)/(2d) = (2s + 1)n + (2s^2 + 2s)d + 1 = s(s + 1)n^2 - (s^2 - s - 1)n + 1

c = b + d = (2s + 1)n + (2s^2 + 2s + 1)d + 1 = (s^2 + s + 1/2)n^2 - (s^2 - s - 1/2)n + 1

n = ((s + 1/2)n^2 - (s - 1/2)n)^2 + (s(s + 1)n^2 - (s^2 - s - 1)n + 1)^2 - ((s^2 + s + 1/2)n^2 - (s^2 - s - 1/2)n + 1)^2

(2) m = d - n + 2ds の場合

d - n + 2ds > d + (n + 2d^2)- n + 2ds > (n + 2d^2)s > (n + (n + 2d^2))/(2d)

この範囲の ns に対して,

a = - n + (2s + 1)d = (s + 1/2)n^2 - (s + 3/2)n

b = ((- n + (2s + 1)d)^2 - n - d^2)/(2d) = - (2s + 1)n + (2s^2 + 2s)d + 1 = s(s + 1)n^2 - (s^2 + 3s + 1)n + 1

c = b + d = - (2s + 1)n + (2s^2 + 2s + 1)d + 1 = (s^2 + s + 1/2)n^2 - (s^2 + 3s + 3/2)n + 1

n = ((s + 1/2)n^2 - (s + 3/2)n)^2 + (s(s + 1)n^2 - (s^2 + 3s + 1)n + 1)^2 - ((s^2 + s + 1/2)n^2 - (s^2 + 3s + 3/2)n + 1)^2

ただし,n = 2 の場合には,d = 1 となります。

これは少し複雑なので,もう少し簡潔な式を求めてみましょう。

先ほどの,n(n - 1) 0 (mod 2d),において,t 0 以上の自然数として次のようにできます。

(1) m = n + d + 2ds の場合

(1-1) n が偶数,n = 2t,の場合

n = 2dd = t と決めることができ,こうすれば合同式は n >= 2 で常に成立します。

そして,m = n + d + 2ds = 3t + 2st,です。

次に,m > d + (n + 2d^2),を考えます。

3t + 2st > t + (2t + 2t^2)2t + 2st > (2t + 2t^2)

明らかに,n = 2t >= 2s >= 1 で常に成立します。そこで,n >= 2s >= 1,で,

a = 3t + 2st = (2s + 3)t

b = (((2s + 3)t)^2 - 2t - t^2)/(2t) = (2s^2 + 6s + 4)t - 1

c = b + t = (2s^2 + 6s + 5)t - 1

n = 2t = ((2s + 3)t)^2 + ((2s^2 + 6s + 4)t - 1)^2 - ((2s^2 + 6s + 5)t - 1)^2

ただし,n = 2 の場合には,d = 1 となります。

(1-2) n が奇数,n = 2t + 1,の場合

n - 1 = 2dd = t と決めることができ,こうすれば合同式は n >= 3 で常に成立します。

そして,m = n + d + 2ds = 3t + 1 + 2st,です。

次に,m > d + (n + 2d^2),を考えます。

3t + 1 + 2st > t + (2t + 1 + 2t^2)2t + 1 + 2st > (2t + 1 + 2t^2)

明らかに,n = 2t + 1 >= 3s >= 1 で常に成立します。そこで,n >= 3s >= 1,で,

a = 3t + 1 + 2st = (2s + 3)t + 1

b = (((2s + 3)t + 1)^2 - (2t + 1) - t^2)/(2t) = (2s^2 + 6s + 4)t + (2s + 2)

c = b + t = (2s^2 + 6s + 5)t + (2s + 2)

n = 2t + 1 = ((2s + 3)t + 1)^2 + ((2s^2 + 6s + 4)t + (2s + 2))^2 - ((2s^2 + 6s + 5)t + (2s + 2))^2

ただし,n = 3 の場合には,d = 1 となります。

(2) m = d - n + 2ds の場合

(2-1) n が偶数,n = 2t,の場合

n = 2dd = t と決めることができ,こうすれば合同式は n >= 2 で常に成立します。

そして,m = d - n + 2ds = - t + 2st,です。

次に,m > d + (n + 2d^2),を考えます。

- t + 2st > t + (2t + 2t^2)s > (2t + (2t^2 + 2t))/(2t)t > 1/(2(s - 1)^2 - 1)

これらの範囲の st に対して,

a = - t + 2st = (2s - 1)t

b = (((2s - 1)t)^2 - 2t - t^2)/(2t) = (2s^2 - 2s)t - 1

c = b + t = (2s^2 - 2s + 1)t - 1

n = 2t = ((2s - 1)t)^2 + ((2s^2 - 2s)t - 1)^2 - ((2s^2 - 2s + 1)t - 1)^2

ただし,n = 2 の場合には,d = 1 となります。

(2-2) n が奇数,n = 2t + 1,の場合

n - 1 = 2dd = t と決めることができ,こうすれば合同式は n >= 3 で常に成立します。

そして,m = d - n + 2ds = - t + 2st - 1,です。

次に,m > d + (n + 2d^2),を考えます。

- t + 2st - 1 > t + (2t + 1 + 2t^2)s > (2t + 1 + (2t^2 + 2t + 1))/(2t)t > (2(s - 1) + 1)/(2(s - 1)^2 - 1)

これらの範囲の st に対して,

a = - t + 2st - 1 = (2s - 1)t - 1

b = (((2s - 1)t - 1)^2 - (2t + 1) - t^2)/(2t) = (2s^2 - 2s)t - 2s

c = b + t = (2s^2 - 2s + 1)t - 2s

n = 2t + 1 = ((2s - 1)t - 1)^2 + ((2s^2 - 2s)t - 2s)^2 - ((2s^2 - 2s + 1)t - 2s)^2

ただし,n = 3 の場合には,d = 1 となります。

まとめると,適切な st の範囲で,

2t = ((2s + 3)t)^2 + ((2s^2 + 6s + 4)t - 1)^2 - ((2s^2 + 6s + 5)t - 1)^2

2t + 1 = ((2s + 3)t + 1)^2 + ((2s^2 + 6s + 4)t + (2s + 2))^2 - ((2s^2 + 6s + 5)t + (2s + 2))^2

又は

2t = ((2s - 1)t)^2 + ((2s^2 - 2s)t - 1)^2 - ((2s^2 - 2s + 1)t - 1)^2

2t + 1 = ((2s - 1)t - 1)^2 + ((2s^2 - 2s)t - 2s)^2 - ((2s^2 - 2s + 1)t - 2s)^2

特に,これらの式で,

s = 1

2t = (5t)^2 + (12t - 1)^2 - (13t - 1)^2t >= 1

2t + 1 = (5t + 1)^2 + (12t + 4)^2 - (13t + 4)^2t >= 1

s = 2

2t = (7t)^2 + (24t - 1)^2 - (25t - 1)^2t >= 1

2t + 1 = (7t + 1)^2 + (24t + 6)^2 - (25t + 6)^2t >= 1

又は

2t = (3t)^2 + (4t - 1)^2 - (5t - 1)^2t >= 2

2t + 1 = (3t - 1)^2 + (4t - 4)^2 - (5t - 4)^2t >= 4

s = 3

2t = (9t)^2 + (40t - 1)^2 - (41t - 1)^2t >= 1

2t + 1 = (9t + 1)^2 + (40t + 8)^2 - (41t + 8)^2t >= 1

又は

2t = (5t)^2 + (12t - 1)^2 - (13t - 1)^2t >= 1

2t + 1 = (5t - 1)^2 + (12t - 6)^2 - (13t - 6)^2t >= 1

...

そして,s = 2

2t + 1 = (3t - 1)^2 + (4t - 4)^2 - (5t - 4)^2t >= 3

において,

t = 1327 = 38^2 + 48^2 - 61^2

t = 55111 = 164^2 + 216^2 - 271^2

となって,水の流れさんの「私の一日」にある例が再現できます。

背景にあったのはこの不等式ですね。

 (感想)

最初は妙に簡単に思い,題意を勘違いしていないかちょっと心配だったりしました。

その後,水の流れさんとのメールのやり取りで,題意の理解は正しいものの,

むしろ,背景にある恒等式を探すことに興味がわいてきて,

(考察1)の最後に書いたように,一般の解を与える恒等式を探すのが課題になりました。

実際,d = 1 の場合は(考察2)で示したように容易に恒等式を導けます。

d 1 以外の場合も,一部ですが,(考察3)で示すことができました。

ただ,さらに一般の d の場合は,

m > d + (n + 2d^2)m^2 n + d^2 (mod 2d)

に解がある場合には,

a = mb = (m^2 - n - d^2)/(2d)c = b + d = (m^2 - n + d^2)/(2d)

n = a^2 + b^2 - c^2

と書けますが,解が存在しないこともあります。

そこらを詰めるのは,私には難しそうで,ちょっと思い付かないです (^^;

なお,ちなみに,例えば,導いた恒等式のいくつかを使って,

27

= 8^2 + 18^2 - 19^2

= 1026^2 + 1324^2 - 1675^2

= 66^2 + 160^2 - 173^2

= 92^2 + 318^2 - 331^2

= 38^2 + 48^2 - 61^2

=

2015

= 46^2 + 50^2 - 51^2

= 6085300^2 + 8110376^2 - 10139481^2

= 5036^2 + 12088^2 - 13095^2

= 7050^2 + 24174^2 - 25181^2

= 3020^2 + 4024^2 - 5031^2

=

などとと書けますね。

「スモークマン」           01/11 2120分 受信  更新 2/8

回答

問題2から解いて求める。

問題2:一般に任意の0以上の整数が +b−c(acで正整数)の形で表されるか否かを考察ください。

c-b=k, c+b=2b+k

a^2-k(2b+k)=a^2-k^2-2bk=b^2・・・a<b なので…2b

a^2=(k+b)^2

 b=2・・・(k+2)^2-k(4+k)

 k=1・・・3^2-(4+1)=4

 k=2・・・4^2-2(4+2)=4

 

平方数は表せることはわかるが…

k=1のときを考えると…

以下のようにすべての場合で可能なことがわかる ^^

 

a^2-(2b+1)=m

a^2=2b+1+m はいつでも存在できる…

mが偶数なら、aは奇数=(2n-1) 

(2n-1)^2=(2b+1)+m・・・mは偶数

(4n^2-4n-m)/2=b

mが奇数なら…aは偶数=2n

(2n)^2=(2b+1)+mb=(4n^2-1-m)/2

 

m=4なら…

(2n-1)^2=2b+5b=(4n^2-4n-4)/2=2n^2-2n-2

2n-1<2n^2-2n-2

4n+1<2n^2n=3 は満たす…

5^2+10^2-11^2=4

 

m=5 なら…

(2n)^2=2b+6b=(4n^2-6)/2=2n^2-3

2n<2n^2-3n=2 は満たす…

4^2+5^2-6^2=5

 

m=6 なら…

(2n-1)^2=2b+7b=(4n^2-4n-6)/2=2n^2-2n-3

2n-1<2n^2-2n-3

4n+2<2n^2n=3 は満たす…

5^2+9^2-10^2=6

 

m=7 なら…

(2n)^2=2b+8b=(4n^2-8)/2=2n^2-4

2n<2n^2-4n=3 は満たす…

6^2+14^2-15^2=7

 

 

今回は自信あり ^^

 

「二度漬け白菜」     01/12 0810分 受信  更新 2/8

ペンネーム:二度漬け白菜

 

316回数学的な応募問題の解答を送ります.
よろしくお願いいたします.


問題1

4=19^2+178^2-179^2
5=28^2+389^2-390^2
6=39^2+757^2-758^2
7=52^2+1348^2-1349^2  (
)


問題2
任意の整数は,a^2+b^2-c^2 (abc は正整数であって,abcを満たす)
という形に表すことが可能である.()

 

以下に示すように,任意の整数 n は,平方の和と差の形にかける.

 

n = (n^2+3)^2 + (3*n^2+4+(1/2)*(n^4-n))^2 - (3*n^2+5+(1/2)*(n^4-n))^2

 

ここで,n^2+33*n^2+4+(1/2)*(n^4-n)3*n^2+5+(1/2)*(n^4-n) はすべて
正の整数であることがわかる.
また,不等式 n^2+3 3*n^2+4+(1/2)*(n^4-n) 3*n^2+5+(1/2)*(n^4-n)
が成り立っていることもわかる.
よって任意の整数 n は,
n=a^2+b^2-c^2 (a
bcは正整数であって,abcを満たす)
という形にかけることが示せた.

 

 

問題2について:
問題文は「任意の0以上の整数」となっていますが,実際には,上に述べたように
「任意の整数」が a^2+b^2-c^2 (0abc) という形にかけると思います.
任意の整数nに対して,y^2-n 4以上の偶数になるような正整数y(無数に)存在します.
そこで y^2-n=2*x (x2以上の整数)としておけば,
恒等式 n=(1+y)^2+(x+y)^2-(1+x+y)^2 が成り立ちます.
y=n^2+2
としたものが上記の解答です.

 

A Collection of Algebraic Identities」というサイトには
多くの恒等式が紹介されています.
https://sites.google.com/site/tpiezas/Home
このサイトで次のような恒等式を見つけました.

2*n=(2*m+1)^2+(2*m^2+2*m-n)^2-(2*m^2+2*m-n+1)^2

2*n-1=(2*m)^2+(2*m^2-n)^2-(2*m^2-n+1)^2

(https://sites.google.com/site/tpiezas/003)

この2つの恒等式において例えば m=n+2 とすれば
それがそのまま問題2の解答になっています.

 

「浜田明巳」         01/14 1325分 受信  更新 2/8

問題2を最初に解く.
 a+b−c=n,a,b,cは正整数,a<b<c,nは非負整数とする.
i).
n=2m(mは非負整数)のとき,
 a=2k+1(kは非負整数)とすると,
  c−b=a−n=(2k+1)−2m
  ∴(c+b)(c−b)=4k+4k+1−2m
 ここで,
  c+b=4k+4k+1−2m,c−b=1
とすると,
  c=2k+2k+1−m,b=2k+2k−m
 明らかに,b<cであり,
  b−a=(2k+2k−m)(2k+1)=2k−m−1
 a<bであるから,
  2k−m−1>0
  ∴k(m+1)/2
 k≧0から,k>{(m+1)/2}1/2(n+2)1/2/2
 このとき,正整数a,b,cは存在する.

ii).
n=2m+1(mは非負整数)のとき,
 a=2k(kは正整数)とすると,
  c−b=a−n=(2k)(2m+1)
  ∴(c+b)(c−b)=4k−2m−1
 ここで,
  c+b=4k−2m−1,c−b=1
とすると,
  c=2k−m,b=2k−m−1
 明らかに,b<cであり,
  b−a=(2k−m−1)−2k=2k−2k−(m+1)
 a<bであるから,
  2k−2k−(m+1)>0
  ∴k<{1−(2m+3)1/2}/2,{1+(2m+3)1/2}/2<k
 ここで,m≧0から,(2m+3)1/2≧√3>1
  ∴{1−(2m+3)1/2}/2<0,{1+(2m+3)1/2}/2≧(1+√3)/2>0
 k>0から,k>{1+(2m+3)1/2}/2={1+(n+2)1/2}/2
 このとき,正整数a,b,cは存在する.

 まとめると,以下のとき,正整数a,b,cが存在する.
  nが偶数のとき,(a,b,c)(2k+1,2k+2k−n/2,2k+2k+1−n/2)
                  (k>(n+2)1/2/2,kは整数)
  nが奇数のとき,(a,b,c)(2k,2k(n+1)/2,2k(n−1)/2)
                  (k>{1+(n+2)1/2}/2,kは整数)

問題1
 問題2より,n=4のとき,k>√6/2
  ∴k≧2
  ∴(a,b,c)(5,10,11)(7,22,23)(9,38,39),………
 n=5のとき,k>(1+√7)/2
  ∴k≧2
  ∴(a,b,c)(4,5,6)(6,15,16)(8,29,30),………
 n=6のとき,k>√2
  ∴k≧2
  ∴(a,b,c)(5,9,10)(7,21,22)(9,37,38),………
 n=7のとき,k>2
  ∴k≧3
  ∴(a,b,c)(6,14,15)(8,28,29)(10,46,47),………
 まとめると,
  4=5+10−11=7+22−23=9+38−39=………
  5=4+5−6=6+15−16=8+29−30=………
  6=5+9−10=7+21−22=9+37−38=………
  7=6+14−15=8+28−29=10+46−47=………

「浜田明巳」         01/15 1359分 受信 

「浜田明巳」         01/30 1113分 受信  更新 2/8 

 例の
  111=164+216−271
から,分かるように,
  b+1<c
である解は存在する.
 私の解法では,
  b+1=c
を前提に解いており,その場合の解はすべて求めた.
 b+1<cの場合について考えてみる.
 前回のExcelのマクロの
  c>b
の部分を
  c>b+1
とするだけでよい.
 0≦n≦1000の範囲では,すべてのnについて,a,b,cが少なくとも1組存在することが分かる.
  (n,a,b,c)=(0,6,8,10),(1,7,11,13),(2,25,41,48),(3,12,22,25),(4,6,7,9),
       (5,7,10,12),(6,9,11,14),(7,10,14,17),(8,8,13,15),(9,7,9,11),
       (10,11,17,20),(11,14,16,21),(12,8,12,14),(13,7,8,10),(14,17,25,30),
       (15,12,20,23),(16,8,11,13),(17,9,15,17),(18,15,33,36),(19,10,12,15),20,8,10,12), ...
 c−bの値はいろいろ存在し,残念ながら,まだ規則性は見い出してはいない.

 a+b−c=n,a,b,cは正整数,a<b<c,nは非負整数とする.
  ∴c−b=a−n
  ∴(c+b)(c−b)=a−n
 ここで,a−n=pq(p,qは正整数,p≧q)とする.
 c+b>c−bから,
  c+b=p,c−b=q
  ∴(c,b)((p+q)/2,(p−q)/2)
 b=(p−q)/2>0から,p>q
 (p+q)/2,(p−q)/2が整数なので,
  p,qの偶奇は一致する
 a−n=pq,a>0から,
  a=(n+pq)1/2
 c=(p+q)/2>(p−q)/2=bであり,
  a=(n+pq)1/2(p−q)/2=b
  ∴4(n+pq)(p−q)
  ∴n<(−6pq+q)/4
 まとめると,p,qは正整数,p>q,p,qの偶奇が一致し,
  (n+pq)1/2
が正整数であり(n+pqは平方数),
  n<(−6pq+q)/4
のとき,
  (a,b,c)((n+pq)1/2(p−q)/2,(p+q)/2)
となる.

 n=0のとき,
  p,qは正整数,p>q,p,qの偶奇が一致,pqは平方数,0<p−6pq+q
であるから,
  (p,q)(9,1)(25,1)(49,1),・・・,
       (18,2)(32,2),・・・
などの解が存在する.

 n<(−6pq+q)/4から,
  p(p−6q)(−4n)>0
 故にp>6q>6・2n1/2,n+pqは平方数,p,qの偶奇が一致となるように正整数p,qを選べばよい.
 しかし,このようなp,qが確かに存在するかどうかまでは分からない.

 4つの平方数の和について.
 Excelのマクロで計算させたところ,
2015=12+32+182+412=...=192+212+222+272
(61
通り)
20152015=12+22+10812+43572=...=22142+22272+22292+23072
(572604
通り)
という大量の答が現れた.

「早起きのおじさん」 01/18 1657分 受信  更新 2/8

 

ただし、abcn0とします。

 

 

n0のときは、3abcはピタゴラス数になります。

 pqを正の整数として、次の3数です。

p2q22pqp2q2  (pq)

 p2q22pqとすると、 なので

 p のときは、ap2q2、b=2pqcp2q2

 p のときは、a2pq、b=p2q2cp2q2

 

 

n0の場合を調べます。

問題1

ここで、cbとの差をd とおきます。(cbdd0)

すると、

 

2行目の式をbについて解きます。

 ・・・・(1)

このグラフは右のようになります。

abなので、放物線の右上の太い赤線部分が対象になります。

(1)で、ab=αとおきます。

よって、

 aの条件になります。

 

 

cbとの差d1のとき、

 aの条件になります。

 ・・・・(2)

なので、bが整数のとき、分子は2の倍数です。

nが奇数ならaは偶数、nが偶数ならaは奇数です。

 

 n4なら、 なので、a579、・・・などが適します。

 式(2)に代入して、(a,b,c)は、(5,10,11)(7,22,23)(9,38,39)、・・・、

一般には、p3として、(2p1, 2p22p2, 2p22p1)

 

 n5なら、 なので、a468、・・・などが適します。

 式(2)に代入して、(a,b,c)は、(4,5,6)(6,15,16)(8,29,30)、・・・

一般には、p3として、(2p, 2p23, 2p22)

 

 n6なら、 なので、a579、・・・などが適します。

 式(2)に代入して、(a,b,c)は、(5,9,10)(7,21,22)(9,37,38)、・・・

一般には、p3として、(2p1, 2p22p3, 2p22p2)

 

 n7なら、 なので、a6810・・・などが適します。

 式(2)に代入して、(a,b,c)は、(6,14,15)(8,28,29)(10,46,47)、・・・

一般には、p3として、(2p, 2p24, 2p23)

 

d2のとき、

 aの条件になります。

 ・・・・(3)

 なので、分子は4の倍数です。

 (4p)216p24×4p2

(4p1)216p28p14×(4p22p)1

(4p2)216p216p44×(4p24p1)

(4p3)216p224p94×(4p26p2)1

なので、n4k4k1の形の数でないとうまくいきません。

 

n4k なら、

a4pとして、

a4p2として、

 

n4k1なら、

a4p1として、

a4p3として、

 

 と整数になりますが、n4k24k3の形の数では、bが整数にはなりません。

 

 n4なら、 なので、a68、・・・などが適します。

 式(3)に代入して、(a,b,c)は、(6,7,9)(8,14,16)、・・・

 

 n5なら、 なので、a79、・・・などが適します。

 式(3)に代入して、(a,b,c)は、(7,10,12)(9,18,20)、・・・

 

 n67はうまくいきません。

 

 

d3のとき、

 aの条件になります。

 ・・・・(4)

 なので、分子は6の倍数です。

(6p)236p26×6p2

(6p1)236p212p16×(4p22p)1

(6p2)236p224p46×(4p24p)4

(6p3)236p2369p96×(4p26p1)3

(6p4)236p248p166×(4p24p2)4

(6p5)236p260p256×(4p26p4)1

なので、n6k36k46k6k1の形の数でないとうまくいきません。

 

n6k3 なら、

a6pとして、

 

n6k4なら、

a6p1として、 c

 a6p5として、

 

n6k なら、

a6p3として、

 

n6k1なら、

a6p2として、

a6p4として、

 

 と整数になりますが、n6k26k5の形の数では、bが整数にはなりません。

 

 n4なら、 なので、a1113、・・・などが適します。

 式(4)に代入して、(a,b,c)は、(11,18,21)(13,26,29)、・・・

n6なら、 なので、a915、・・・などが適します。

 式(4)に代入して、(a,b,c)は、(9,11,14)(15,35,38)、・・・

 

 n7なら、なので、a1014、・・・などが適します。

 式(4)に代入して、(a,b,c)は、(10,14,17)(14,30,33)、・・・

 

 n58はうまくいきません。

 

 n9なら、なので、a1218、・・・などが適します。

 式(4)に代入して、(a,b,c)は、(12,21,24)(18,51,54)、・・・

 

 

問題2(おおまかなお話として)

 

ここで、n4567から放れます。

 

cbの差がdのとき、

 aの条件になります。

 ・・・・(5)

 なので、分子は2dの倍数です。

 

 具体的にnが決まると、aの条件を調べることができます。

●例えば、n2015(5×13×31)としてみます。

 dとしては、nの約数が考えやすいので、d5としてみます。

 aの条件になります。

 2d10なので、10の倍数a60を候補にし、式(5)に代入してみます。

すると、a60c161

 

 次に、d13としてみます。

 aの条件になります。

 2d26なので、26の倍数a78を候補にし、式(5)に代入してみます。

すると、a78c163

 

 次に、d31としてみます。

 aの条件になります。

 2d62なので、62の倍数a124を候補にし、式(5)に代入してみます。

すると、a124c231

 

  この例は、ndが奇数なのでうまくいきます。

 

 

●次に、n2016(25×32×7)としてみます。

 d7としてみます。

 aの条件になります。

 2d14なので、14の倍数a56を候補にし、式(5)に代入してみます。

すると、当然のことながら、 と整数になりません。

 

 そこで、式(5)の分子をみて、dを偶数のd2としてみます。

 aの条件になります。

 2d4なので、4の倍数a48を候補にし、式(5)に代入してみます。

すると、a48c73

 

 次にd6としてみます。

 aの条件になります。

 2d12なので、12の倍数a60を候補にし、式(5)に代入してみます。

すると、a60c135

 

 次に、d14としてみます。

 aの条件になります。

 2d28なので、28の倍数a84を候補にし、式(5)に代入してみます。

すると、a84c187

nが与えられたなら、nを素因数分解します。

そして式(5)の様子を見ながら、dを決めていけば、3abcを見つけられるようです。

 

 

cbとの差で考えましたが、baとの差で考えると、グラフが双曲線になり難しくなります。

 

Iga」        01/19 0002分 受信  更新 2/8

第316回

0=32+42−52、1=42+72−82、2=52+112−122

3=42+62−72

・・・のように3数の平方の和と差で表すことができます。

ただし、a2+b2−c2 は a≨b≨cで正整数とする。

問題1:4,5,6,7を2+b2−c2(a≨b≨cで正整数)の形で表してください。

問題2:一般に任意の0以上の整数が 2+b2−c2(a≨b≨cで正整数)の形で表されるか否かを考察ください。 

 

こんにちは、Igaです。久しぶりの訪問ですが、よろしくお願いいたします。

問題1 

 4=52+102−112=62+72−92=72+222−232

 5=42+2−62          =82+292−302

6=52+92−102          =92+372−382

7=62+142−152       =102+462−472

問題2

  以下、 2+b2−c2 を(a,b,c)と表します

0=(3,,5)

1=(4,,8)

2=(5,11,12)

これを眺めていたら、aが1ずつ増えていて、bとcの差が1なのが気になって、3もaが6のものがあるんじゃないかと探してみたら、

 3=(6,16,17)

を見つけました。また、bは3、4、5と増えていますので、階和で表せそうです。

整数nを表すa、b、cは

 a=n+3, b=Σ(n+2)+1, c=Σ(n+2)+2

となります。確かめてみると、

  (n+3)2+((n+3)(n+2)/2+1)2−((n+3)(n+2)/2+2)2

2+6n+9+((n+3)(n+2)+3)×(−1)

=n2+6n+9−(n2+5n+9)

=n

となり、数は大きくなりますが、任意の0以上の整数が 2+b2−c2(a≨b≨cで正整数)の形で表されることがわかりました。このパターンで求めたものが、問題1の右端の解答です。

もっと小さい数で表す方法のパターンを探ろうと、また並べてみました。

0=(3,4,5)

1=                  (4,7,8)

2=(5,11,12)

 3=                  (4,6,7) =(6,16,17)

 4=(5,10,11)=(7,22,23)

 5=                  (4,5,6) =(6,15,16)

 6=(5,9,10)=(7,21,22)

 7=                           (6,14,15)

 8=(5,8,9) =(7,20,21)

 9=                           (6,13,14)

10=(5,7,8) =(7,19,20)

11=                           (6,12,13)

12=(5,6,7) =(7,18,19)

13=                           (6,11,12)

14=         (7,17,18)

 

奇数と偶数でそれぞれの流れになっていて、bとcが1ずつ減っていき、

(3,4,5)、(4,5,6)のように、(a,a+1,a+2)の形になると、これ以上は減らせないので、aを2増やして次の数のパターンに移行するようです。式化を試みたのですが、うまくいきませんでした。

 

また、4=62+72−92のように、bとcの差が1でないパターンもあるようです。

とりあえずここまでを送ります。

 

「三角定規」         01/24 0002分 受信  更新 2/8

● 第316回応募問題解答<三角定規>

[問題1] 3つずつ例を上げますが,他にいくらでも作ることが可能です。

   452102112     (cb1)

    72222232      ( )

    112182212    (cb3)

  5425262        (cb1)

   =62152162      ( )

   =72102122      (cb2)

  65292102            (cb1)

   =72212222      ( )

   =92112142      (cb3)

  762142152     (cb1)

   =82282292      ( )

   =102142172    (cb3)

 

[問題2]  すべての整数N (0) は,自然数a, b, c (abc) を用いて

       Na2b2c2  …@

   と表すことができる。

 

《証明》 cb1,すなわち Na2b2(b1)2  …A  の形の場合を証明する。

      Aより, Na2(2b1) …B

      ab より 0Na22a1(a1)22

 

(1) aが奇数 a2k1 (k1, 2, ) のとき

    Bより N(2k1)2(2b1)2(2k22kb)0   b2k(k1)

  また ab より 2k2b, b2k2 のとき N4(k21) だから

  b2k2b2k(k1) の範囲の値をとるとき, BのN0N4(k21) のすべての偶数値をとる。k はいくらでも大きくなれるから,Bは,どのような偶数値Nをも表すことができる。

 

(2) aが偶数 a2k (k1, 2, ) のとき

    Bより N(2k)2(2b1)2(2k2b1/2)0   b2k2  b2k21

  また ab より 2k1b, b2k1 のとき N4k24k3だから

  b2k1b2k21 の範囲の値をとるとき, BのN1N4k24k3 のすべての奇数値をとる。k はいくらでも大きくなれるから,Bは,どのような奇数値Nをも表すことができる。

 

  以上で証明された。[]

 

「・。・」      01/27 2018分 受信  更新 2/8

はじめまして、・。・と申します。

時間がありましたら次回以降も投稿いたしますので、

よろしくお願いいたします

 

(1)4=5^2+10^211^2

           5=4^2+5^26^2

           6=5^2+9^210^2

   7=6^2+14^215^2

 

(2)C=B+1とおく。

また、F(A,B)=A^2+B^2(B+1)^2とおく。

これを整理すると、F(A,B)=A^22B1

 

Aを定数と見ると、

Bの値が1増えるとFA,B)の値は−2小さくなる事が分かる。

 

F(A,B)は0以上かつ整数であることとABから、

あるAについて、FA,B)の取りうる値の範囲を、Aを用いると、

Aが奇数の時、

0F(A,B)F(A,A+1)= A^22A3 ・・・(1)

Aが偶数の時、

1FA,B)≦FA,A+1)=A^22A3 ・・・(2)

と表せる。

 

FA,B)の取りうる値は、

(1)より、Aが奇数の時、

FA,B)=0 ,2 ,・・・, A^22A3

(2)より、Aが偶数の時、

FA,B)=1 ,3 ,・・・,A^22A−3

 

ある値が与えられた時に、Aを十分大きくする事で、

FA,B)はその値を取りうる。

よって、一般に任意の0以上の整数は 

A^2B^2C^2(acで正整数)の形で表せる。

 

 

ひとりごと (他サイト様の内容を含みますので、掲載する場合はご注意ください。)

 

a^3+b^3-c^3について考える&調べていたら、

 

任意の正の有理数 r に対して、r = (a3 + b3)/(c3 + d3) となるような正の整数 abcd が存在する

こんなのを発見。凄い。

 

at 氏有理数を表す分数式」 (2015年1月27日閲覧)

http://www004.upp.so-net.ne.jp/s_honma/mathbun/mathbun486.html

 

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