平成27年12月20日

[流れ星]

     第328数学的な応募解答

      <解答募集期間:1122日〜1220日>

正射影の面積

 皆さん、過去の大学入試問題の改題です。

 

問題1:球面:x+y+z=4・・・@

    平面:2x−2y+z=3・・・A  がある。

このとき、球面@と平面Aの交わりの図形Cをxy平面に正射影してできる図形Dの面積を求めよ。

 

問題2:xyz空間内で、8つの点

    (0,0,0)、(a、0,0)、(0,b、0)、(0,0,c)

    (a,b、0)、(a、0、c)、(0、b、c)、(a、b、c)  (ただし、a、b、cは正の定数とする)

     を頂点とする直方体を@とし、平面 x+y+z=0 をAとする。

 このとき、直方体@を平面Aに正射影してできる図形Dの面積を求めよ。

 

NO1uchinyan         11/22 1312分 受信  更新 12/20

第328回数学的な応募問題

[正射影の面積]

 

一般に,二つの平面 PQ があって,それらのなす角度がθの場合,

P 上の図形 C の面積が S のとき,この図形 C Q への正射影を考えると,

PQ の交線に平行な方向の長さは変わらず,交線に垂直な方向の長さは一律に cosθ 倍になるので,

C Q に正射影した図形の面積 = S * cosθ,

になります。以下では,このことを使います。

 

問題1:

球面:x^2 + y^2 + z^2 = 4,中心が原点 (0,0,0) ,半壊が 2,の球面,

平面:2x - 2y + z = 3,原点 (0,0,0) からの距離が |-3|/(2^2 + (-2)^2 + 1^2) = 1 の平面,

なので,O から平面に下した垂線の足を H とすれば,OH = 1,で,対称性より,

交わりの図形 C は,中心が H,半径が √(2^2 - 1^2) = 3,の円で,面積は 3π,です。

さらに,この平面と xy平面 とのなす角度をθとすると,

この平面の法線ベクトル = (2,-2,1)xy平面の法線ベクトル = (0,0,1),より,内積を考えて,

(2^2 + (-2)^2 + 1^2) * (0^2 + 0^2 + 1^2) * cosθ = 2 * 0 + (-2) * 0 + 1 * 1

3 * 1 * cosθ = 1cosθ = 1/3

そこで,最初に示したことより,図形D の面積 = 3π * 1/3 = π,になります。

 

問題2:

図形D は,次のように考えれば,形状は明らかでしょう。

まず,xy平面上にある長方形を平面 x + y + z = 1 に正射影し,

次に,xy平面上の長方形を z 方向に c だけ平行移動した長方形を平面 x + y + z = 1 に正射影する,

このとき,abc の値により二つの正射影はズレてはみ出し D の形状は変化しますが,

元々直方体としてつながっているので,全体として六角形になり,はみ出した部分は直方体の隣り合う側面の正射影です。

つまり,D は,直方体の一つの頂点で隣り合う三つの面を正射影した六角形,になります。

そこで,平面 x + y + z = 1 と,xy平面,yz平面,zx平面,とのなす角度を,α,β,γ,とすると,

法線ベクトルと内積を考えて,

(1^2 + 1^2 + 1^2) * (0^2 + 0^2 + 1^2) * cosα = 1 * 0 + 1 * 0 + 1 * 1cosα = 1/3

(1^2 + 1^2 + 1^2) * (1^2 + 0^2 + 0^2) * cosβ = 1 * 1 + 1 * 0 + 1 * 0cosβ = 1/3

(1^2 + 1^2 + 1^2) * (0^2 + 1^2 + 0^2) * cosγ = 1 * 0 + 1 * 1 + 1 * 0cosγ = 1/3

そこで,最初に示したことより,図形D の面積 = (ab + bc + ca)/3,になります。

 

(感想)

問題2:は 平面 x + y + z = 1 上に座標を入れて 図形D の形状を調べるのも面白いかも知れません。

一方,問題1:の 図形D は,明らかに,短径 1/3,長径 √3,の楕円,ですね。

ちなみに,問題2:で立方体の場合はそこそこ知られており,正六角形で,(3)a^2,ですね。

 

 

NO2「浜田明巳」         11/24 1800分 受信  更新 12/20

問題1
  x+y+z=4・・・(1)
  2x−2y+z=3・・・(2)
 (1)(2)からzを消去すると,
  x+y(3−2x+2y)=4
  ∴x+y+9+4x+4y−12x−8xy+12y=4
  ∴5x+5y−8xy−12x+12y+5=0・・・(3)
 点(x,y)を原点を中心にθ回転して点(X,Y)になるとすると,
  X=xcosθ−ysinθ,Y=xsinθ+ycosθ
  ∴x=Xcosθ+Ysinθ,y=−Xsinθ+Ycosθ
 (3)に代入すると,
  5(cosθ+Ysinθ)+5(−Xsinθ+Ycosθ)−8(cosθ+Ysinθ)(−Xsinθ+Ycosθ)
    −12(cosθ+Ysinθ)+12(−Xsinθ+Ycosθ)+5=0・・・(4)
 XYの項の係数は,
  10sinθcosθ−10sinθcosθ−8(cosθ−sinθ)=−8cos2θ
 故にθ=π/4のとき,XYの係数は0となる.
 このとき,(4)から,
  5{(X+Y)/√2}+5{(−X+Y)/√2}−8(X+Y)/√2・(−X+Y)/√2
    −12(X+Y)/√2+12(−X+Y)/√2+5=0
  ∴5(+Y)−4(−X)−12√2・X+5=0
  ∴9X+Y−12√2・x+5=0
  ∴9(−4√2/3・x+8/9)+Y=8−5
  ∴9(X−2√2/3)+Y=3
  ∴(X−2√2/3)(1/3)+Y/3=1
 故に(3)を回転すると,この楕円になる.
 回転で面積は変わらないので,求める面積Sは,
  S=π・1/√3・√3=π・・・(答)

問題2
 O(0,0,0),A(a,0,0),B(a,b,0),C(0,b,0),D(0,0,c),E(a,0,c),F(a,b,c)
(0,b,c)とする.
 Oは平面x+y+z=0上にあるので,OはOに正射影される.
 A〜Gが平面x+y+z=0に正射影した点をそれぞれA'〜G'とする.
 平面x+y+z=0の法線ベクトルは(1,1,1)なので,直線AA'の方程式は,
  (x−a)/1=(y−0)/1=(z−0)/1
  ∴x−a=y=z
 x−a=y=z=tとすると,
  x=a+t,y=t,z=t
 点(a+t,t,t)を,平面x+y+z=0上の点A'とすると,
  (a+t)+t+t=0
  ∴t=−a/3
  ∴A'((2a)/3,−a/3,−a/3)
 同様に,
  C'(−b/3,(2b)/3,−b/3),D'(−c/3,−c/3,(2c)/3)
 直線BB'の方程式は,
  (x−a)/1=(y−b)/1=z/1
  ∴x−a=y−b=z
 x−a=y−b=z=tとすると,
  x=a+t,y=b+t,z=t
 点(a+t,b+t,t)が平面x+y+z=0上の点B'とすると,
  (a+t)(b+t)+t=0
  ∴t=(−a−b)/3
  ∴B'((2a−b)/3,(−a+2b)/3,(−a−b)/3)
 同様に,
  E'((2a−c)/3,(−a−c)/3,(−a+2c)/3)
  G'((−b−c)/3,(2b−c)/3,(−b+2c)/3)
328-1328-2

 図より,
  六角形A''''''=△OA''+△OB''+△OC''+△OG''+△OD''+△OE''
の面積を求めればよい.
 △OA''において,
  OA'=4/9・a+a/9+a/9=2/3・a
  ∴OA'=√2/√3・a
 また,
  A''=b/9+4/9・b+b/9=2/3・b
  ∴A''=√2/√3・b
 次に,
  O''(2a−b)/9+(−a+2b)/9+(−a−b)/9=2/3・(−ab+b)
  ∴O''=√2/√3・(−ab+b)1/2
 OA':A'':O''=a:b:(−ab+b)1/2なので,
  cos∠OA''{+b(−ab+b)}(2ab)=1/2
  ∴sin∠OA''=√3/2
  ∴△OA''=1/2・OA'・A''sin∠OA''
        =1/2・(√2/√3・a)(√2/√3・b)・√3/2=(ab)(2√3)
 △OB''において,
  OB'=√2/√3・(−ab+b)1/2,B''=√2/√3・a,OC'=√2/√3・b
  ∴△OB''(ab)(2√3)
 △OC''において,
  OC'=√2/√3・b,C''=√2/√3・c,OG'=√2/√3・(−bc+c)1/2
  ∴△OC''(bc)(2√3)
 △OG''において,
  OG'=√2/√3・(−bc+c)1/2,G''=√2/√3・b,OD'=√2/√3・c
  ∴△OG''(bc)(2√3)
 △OD''において,
  OD'=√2/√3・c,D''=√2/√3・a,OE'=√2/√3・(−ca+a)1/2
  ∴△OD''(ca)(2√3)
 △OE''において,
  OE'=√2/√3・(−ca+a)1/2,E''=√2/√3・c,OA'=√2/√3・a
  ∴△OE''(ca)(2√3)
 故に面積は,
  (ab+bc+ca)/√3=√3/3・(ab+bc+ca)

 

NO3「にいばりZ12      11/28 0147分 受信  更新 12/20

 

問題1:球面:x+y+z=4・・・@

    平面:2x−2y+z=3・・・A  がある。

このとき、球面@と平面Aの交わりの図形Cをxy平面に正射影してできる図形Dの面積を求めよ

 

球面を平面で切る(交点の集合)と円になるか、交わらないか、点で交わるかの3通りがあります。

そのうち、円となる場合しか面積を持たないので、Cは円となると考えます。

この時、xy平面への正射影の面積は、Cと、Aとxy平面が為す角度の余弦を掛けた値となります。

また、@の球は中心を原点Oに持ち、半径は2です。

さらに円Cの中心をO’とすると、直線OO’は平面Aと直交します(このことは水面に浮かぶ球を考えるとイメージできます)

先ずCを求め、角度を求めその余弦をかけるという方針で解いてみます。

 

x、y、zの各軸と平面Aの交わる座標は各々y=z=0,x=z=0,x=y=0をAに代入すると

(3/2,0,0),(0,-3/2,0),(0,0,3)となります。(これを、点E,F,Gとします)

ここで平面x+y=0を考えると平面A及びxy平面に対し点E,F,Gの位置から垂面となります。

また上記3平面の交点はEFの中点となるので(3/4,-3/4,0)となりこの点をPとします

平面Aとxy平面とのなす角度の余弦はcosGPOなので

(32/4)/√((32/4))2+32)=1/3

O’の座標は直線OO’が平面Aと直交することから

x=3/4・(1-1/32)=2/3

y=-x=-2/3

z=3・(1/3)・(1/3)=1/3

2/3,-2/3,1/3

となります。

また原点からの長さは

OO=((2/3)2+(-2/3)2+(1/3)2) =1

一方で

Cは、平面x+y=0とも交点を持つことはO’この平面上にあることから明らかです。

そこで@、Aと連立して解くと

x=(4±√6)/6

y=-(4±√6)/6

z=-(-1±26)/3

原点からの長さは

(((4+6)/6)2+(-(4+6)/6)2+(-(-1+26)/3)2)= (((4-6)/6)2+(-(4-6)/6)2+(-(-1-26)/3)2)=2

Cの半径は

√(22-12)=√3

面積は

π(3)2=3π

xy平面に正射影してできる図形Dの面積は

xy平面とのなす角度の余弦1/3をかけて

D=3π・1/3=π・・・・回答

 

別解

x、y、zの各軸と平面Aの交わる座標は各々y=z=0,x=z=0,x=y=0をAに代入すると

(3/2,0,0),(0,-3/2,0),(0,0,3)となります。(これを、点E,F,Gとします)

ここで平面x+y=0を考えると平面A及びxy平面に対し点E,F,Gの位置から垂面となります。

また上記3平面の交点はEFの中点となるので(3/4,-3/4,0)となりこの点をPとします

平面Aとxy平面とのなす角度の余弦はcosGPOなので

(32/4)/√((32/4))2+32)=1/3

またO’の原点からの長さはGのz座標にcosGPOcosGOO’をかけて

OO=3・(1/3=1

一方で

Cは、球面@との交線であることから

原点からの長さは@の半径に等しく

2

Cの半径は

√(22-12)=√3

面積は

π(3)2=3π

xy平面に正射影してできる図形Dの面積は

xy平面とのなす角度の余弦1/3をかけて

D=3π・1/3=π・・・・回答

 

問題2:xyz空間内で、8つの点

    (0,0,0)、(a、0,0)、(0,b、0)、(0,0,c)

    (a,b、0)、(a、0、c)、(0、b、c)、(a、b、c)  (ただし、a、b、cは正の定数とする)

     を頂点とする直方体を@とし、平面 x+y+z=0 をAとする。

 このとき、直方体@を平面Aに正射影してできる図形の面積を求めよ。

 

 

8つの点(0,0,0)、(a、0,0)、(0,b、0)、(0,0,c)

 (a,b、0)、(a、0、c)、(0、b、c)、(a、b、c)

を、O(原点)A,B,C,D,E,F,Gとします

 

直線x=y=zは平面Aに鉛直となるのでAに正射影した時原点Oに一致します。この直線をBとします。

x,y,z各軸を正射影した時の互いになす角度は等しいので120°・・・・・C

Bとx,y,z各軸のなす角度の余弦は、1/3なので各軸が平面Aとなす角度の余弦は√(2/3)となります。

したがって、各軸に平行な直線のAへの正射影の長さはすべて√(2/3)を乗じた値となります。・・・D

また、各軸との平行な直線はAに正射影しても平行です。・・・・・E

 

CDEから正射影してできる図形

ADBFCEの6角形で

CEBDOAx軸)は平行で長さは√(2/3)a

CFADOBy軸)は平行で長さは√(2/3)b

AEBFOCz軸)は平行で長さは√(2/3)c

(OC,OA,OB,GD,GF,GEの内部になります)

面積は

OADO,BFCB,OCEAの各長方形を正射影した時の和に等しいので

(ab+bc+ac)sin60°・((2/3))2=√3 /3(ab+bc+ac)      ・・・・回答

 

感想:問題1は別解を本解としたかったのですが、正直にじたばたした後を見てもらうために載せました。

   実は、別解は布団の中で考えたもので、机に向かっているよりも目をつぶって頭の中だけで考えているときの方がクリアなことがあるようです。

   本解で、解いていたらとても受験では間に合いません。別解なら10分程度で回答できると思います。

   問題2については、「直線x=y=zは平面Aに鉛直となる」ことをベクトルの内積か何かで証明すべきところかもしれませんが直感でわかるので割愛しました。

   CはAが対称式なので明らかかと思います。

   DはBの任意の点Qから各軸に垂線の足を下したときの点をJとし原点とできる三角形をQJO

   JからAに垂線の足を下したときの点をKとし原点とできる三角形をJKO

   JKQOと平行であることから△QJO∽△OKJQを(1,1,1)とするとOQ=3JQ=2から導きました。

 

   どちらの問題も条件がシンプルなので何とかなりましたが、問題12ともAのxとyの係数が異なっていたりしているだけで頭を抱えそうです。

 

「にいばりZ12      12/03 0101分 受信  更新 12/20

<水の流れ:「円Cの半径を求めるのには球面の中心の原点から平面Aまでの距離を求める公式がありますから」>

 

実は、その公式を学んだことは覚えていました。

でも学んだことを覚えていたにすぎず、公式自体は忘れてしまっています。

出来るだけ、「今」の自分の力だけ解きたいと思っているので

問題文を見てからはほかの参考書(サイトを含め)見ないで解くことを心がけています。

(時々どうしようもなくズルしてしまうことはあります(漸化式や、合同式等学生時代にやったことがなかったので)が・・・)

もちろん、送信してからは再度いろいろなサイトや参考書で復習します。(それが楽しみでもある訳でして…)

そんなわけで、原点から平面Aまでの距離を求める公式も「今の自分」で誘導してみようと思います。

 

2x−2y+z=3・・・A

 

Aの各係数と常数をa,b,c,d、原点からの距離をDとし、一般化します。

a+by+cz=d・・・A

ここで、d=0の場合原点を通るのでD=0

そこでa,b,c,d0でない実数とします。

さらに、係数を少なくするため両辺をaで割り

B=b/a,C=c/a,D=d/aと置くと

+By+Cz=D・・・A’

原点を中心とする球面は

2+2+2=r2・・・()

A’と()が接するときその接点Pと原点を結ぶ線分はA’に垂直なのでOPは原点からA’までの距離となります。

また、その時A’と()の連立方程式はただ一つの重解を持ちます

A’を

x=D-B-C

と変形し()に代入しyとzについて解き、根号の中を0(重解)とすると

=B(D-Cz)/(B2+1)

z=C(D-Bz)/(C2+1)

よって

=BD/(B2+C2+1)

z=CD/(B2+C2+1)

A’に代入してxについて解くと

x=CD/(B2+C2+1)

さらに上記xyz()に代入しr(正の実数)を求めると

r=D/(B2+C2+1)

B=b/a,C=c/a,D=d/aを代入し元に戻すと

r=d/(a2+b2+C2)・・・・・・・・公式

 

Pの座標は

xad/( b2+ c2+ a 2)

ybd/( b2+ c2+ a 2)

zcd/( b2+ c2+ a 2)

O,Pを通る直線のxyyzの各平面への正射影は其々

yyx/xbx/a

zzy/ycy/b

よってO,Pを通る直線の方程式は

x/ay/bz/c・・・・・・・・公式

 

O,Pを通る直線がxy平面となす角度をθとすると

|tanθ||z|/(x2+y2)|c|/(a2+b2)

|sinθ||z|/(x2+y2+ z2)|c|/(a2+b2+c2)

|cosθ|=√(x2+y2)/(x2+y2+ z2)=√(a2+b2)/(a2+b2+c2)

平面Aがxy平面となす角度αはπ/2-θなので

|tan(π/2-θ) ||cotθ|=√(x2+y2) /| z|=√(a2+b2)/ |c|

|sin(π/2-θ) ||cosθ|=√(x2+y2)/(x2+y2+ z2)=√(a2+b2)/(a2+b2+c2)

|cosα||cos(π/2-θ) ||sinθ||z|/(x2+y2+ z2)|c|/(a2+b2+c2)

同様に平面Aがyz平面となす角度をβ、xz平面となす角度をγとすると

|cosβ||x|/(x2+y2+ z2)|a|/(a2+b2+c2)

|cosγ||y|/(x2+y2+ z2)|b|/(a2+b2+c2)

これらの余弦の絶対値は、A平面のxy,yz,zx平面へのOP方向の長さの写像です。また、xy,yz,zx平面のA平面へのOP方向の長さの写像でもあります。

 

導出した公式を用いて、問題12の別解を求めてみます

 

2x−2y+z=3・・・A

 

問題1別解その2

球を平面が切ると円Cとなり、球の中心が原点O、切断面の円Cの中心をO’とすると

O’は球の中心である原点を通り、平面Aに垂直に交わる直線と平面Aとの交点となります。

球の中心である原点を通り、平面Aに垂直に交わる直線の方程式は

/2-/2=z

OO=3/(22+(-2)2+12)=1

また、円Cの円周は球との交線であることから原点からの長さは@の半径に等しく

OC2

よって円Cの半径は

√(22-12)=√3

面積は

π(3)2=3π

Cxy平面への正射影の面積は平面Aとxy平面とのなす角度αの余弦の絶対値に円の面積を乗じたものとなります

cosα=1/(22+(-2)2+12)=1/3

よってxy平面に正射影してできる図形Dの面積は

D=3π・1/3=π・・・・回答

 

問題2別解

8つの点(0,0,0)、(a、0,0)、(0,b、0)、(0,0,c)

 (a,b、0)、(a、0、c)、(0、b、c)、(a、b、c)

を、O(原点)A,B,C,D,E,F,Gとします

 

平面Aとxy,yz,zx各平面のなす角度の余弦の絶対値は平面Aの方程式の各係数が1なのですべて

|1|/(12+12+12)=√3 /3

 

正射影してできる図形

ADBFCEの6角形で

(OC,OA,OB,GD,GF,GEの内部になります)

面積は

OADO,BFCB,OCEAの各長方形をAに正射影した時の和に等しいので

3 /3(ab+bc+ac)      ・・・・回答

 

NO4「早起きのおじさん」 11/29 1607分 受信  更新 12/20

問題1

球面@と平面Aの交わりの図形Cは円です。

 

右は、矢印方向からみたときの様子です。

原点からこの直線までの距離dは、 です。

球の半径が2なので、円Cの半径は  となり、円の面積はです。

平面Aの法線ベクトルは、変数の係数(2, 2, 1)です。

原点を通り平面Aに垂直な直線Bは、このベクトルを方向ベクトルとして、 です。

平面Aと直線Bとの交点Hの座標は、

 として、Aの式に代入すると、 なので、 です。

交点HX-Y平面への正射影の点をH’とします。

平面AX-Y平面のなす角をθとすると、 なので、 

 

以上から、図形Cの求める面積Sは、 となります。

 

問題2

 

直方体@8つの点に次のように名前をつけます

平面Axyz0)は右の図の平面に平行で原点を通ります。

(イメージしにくいのでわざと少しずらして感じをつかみます)

 

Fを通り平面Aに垂直な直線は、 です。

この式の値をkとおいて、平面Aとの交点を求めます。

 Aに代入し整理します。

  より、

 

 

これをもとに、各点のAへの正射影の座標を求めます。

ABC、・・・を射影した点をPQR、・・・とします。

          

    

        

 

ここで、正射影された各点の距離を調べます。

 同様に

 同様に

 同様に

この結果から、OPQRORVSOSTPが平行四辺形であることが分かります。

 

次に、角の大きさを調べます。

より、α=120°。

同様に、β=γ=120°です。

 

よって、図形Dの面積Sは、

 

 

NO5「二度漬け白菜」     12/13 1127分 受信  更新 12/20

 

問題1: 図形Dの面積は π ()

 

原点Oと平面 2*x-2*y+z=3 との距離は
|2*0-2*0+1*0-3|/
(2^2+(-2)^2+1^2)=3/3=1
であるので,与えられた球と平面は交わり,

図形Cは円となる. 
原点Oから平面 2*x-2*y+z=3に下ろした垂線の足をHとする.
H
は円Cの中心と一致する.
またC上の一点をPとする.
OP=2
OH=1
よってCの面積は HP^2*π=(OP^2-OH^2)*π=(2^2-1^2)*π=3*π.

xy平面の法線ベクトルを a=(001)とし,
平面2*x-2*y+z=3の法線ベ・uD肇襪髯w)ヲ窓u樒凾タ↑=(2-21)とする.
n
↑とa↑のなす角をαとすると,
cos(
α)=(n↑,a)/(|n|*|a|)=1/3
xy
平面と平面2*x-2*y+z=3のなす角をθ(0≦θ≦π/2)とすると,
cos(
θ)=|cos(α)|=1/3

求める面積は (Cの面積)*cos(θ)=(3*π)*(1/3)=π.

 

問題2: 図形Dの面積は (1/3)*(a*b+b*c+c*a) ()

 

与えられた8個の点を,
O(0
00)X(a00)Y(0b0)Z(00c)
E(a
b0)F(a0c)G(0bc)H(abc)
とする.
6
個の長方形 OXEYZFHGOXFZYEHGOYGZXEHF
をそれぞれ,T_1T_2T_3T_4w)刋タ壥・ku梠氓刋タ壥京とする.
T_i
を平面 x+y+z=0 に正射影してできる図形の面積を
S_i
とする (i=123456)
直方体OXEYGZFHは凸多面体であるので,図形Dの面積は
(1/2)*(S_1 + S_2 + S_3 + S_4 + S_5 + S_6)
で与えられる.

平面 x+y+z=0 の法線ベクトルは,n=(111)
T_1
を含む平面の法線ベクトルは p=(001)
n
↑と p↑ のなす角をαとすると,
cos(
α)=(n↑,p)/(|n|*|p|)
平面 x+y+z=0 T_1 を含む平面のなす角をθ(0≦θ≦π/2)とすると,
cos(
θ)=|cos(α)|
S_1= (T_1
の面積)*cos(θ)=(a*b)*|(n↑,p)/(|n|*|p|)|
= (a*b)/
3
同様に,S_2 = (a*b)/3

 

T_3を含む平面の法線ベクトルは q=(010)
S_3=(c*a)*|(n
↑,q)/(|n|*|q|)| = (c*a)/3
同様に,S_4 = (a*c)/3

 

T_5を含む平面の法線ベクトルは r=(100)
S_ 5=(b*c)* |(n
↑,r)/(|n|*|r|)| = (b*c)/3
同様に,S_6 = (b*c)/3

 

(図形Dの面積)
=(1/2)*(S_1 + S_2 + S_3 + S_4 + S_5 + S_6)
=(1/2)*(2*(a*b)/
3 + 2*(c*a)/3 + 2*(b*c)/3)
=(1/
3)*(a*b+b*c+c*a)

 

 

 

※ 問題2では,

「凸多面体を平面に正射影してできる図形

の面積の2倍は,その凸多面体の各面を正射影してできる

図形の面積の和に等しい」

という事実を使って解答したのですが,この事実は

いったいどうやったら証明できるんでしょうか?

 

<水の流れ:分かりません。どなたか教えてください。>

 

返事「にいばりZ12      12/25 0405分 受信  更新 12/26

 

「二度漬け白菜」さんが提起されていた課題です。

 私の回答でも、「辺OC,OA,OB,GD,GF,GEの内部になります」と何の説明もなしに述べているので証明しておく必要がありました。

 

※ 問題2では,

「凸多面体を平面に正射影してできる図形

の面積の2倍は,その凸多面体の各面を正射影してできる

図形の面積の和に等しい」

という事実を使って解答したのですが,この事実は

いったいどうやったら証明できるんでしょうか?

 

S’SBDA1. 球と同相な3次元多面体Dを平面Aに正射影した時その多角形をs面積をSとする。この時便宜上平面Aを左におきます

  Aと平行な平面Bを考え図のように右におきます。Dを平面Bに正射影した時その多角形s’面積をS’とします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  この時、明らかにss’は合同です

2. 凸型多面体を構成するすべての辺(2面角)180°未満(稜線)です

3. ADの左側の多角形群、BにはDの左側の多角形群が射影されると考えます。

4. 2から、ABにの両方に射影される多角形はA,Bの垂面で射影面積は0

5. 2から、Dを構成する多角形がA,Bに射影されるとき各面において重なることはない。

6. 4,5からDを構成する多角形はA,Bのいずれかにすべて重ならないで射影される

7. 6から、凸型多面体を構成するすべての多角形のA,Bへの正射影の面積はS+S

8.  ss’は合同なので6からS=S’よって、凸型多面体を構成するすべての多角形の正射影の面積はDAへの正射影の面積の2倍に等しい。

9. 便宜上Aを左、Bを右におきましたが、ABを同一面とし、Dを構成する多角形を表と裏に分けて考えても同様の結論になります。

 

おおよそ、証明らしくない証明ですが、このことを厳密に論証していけば、真の証明にたどり着けるのではないでしょうか。

 

皆さん、問題や質問に答えてください。一部でも構いませんから、解答とペンネームを添えて、メールで送ってください。待っています。