平成16年4月25日

[流れ星]

     第136回数学的な応募問題解答

      <解答募集期間:4月3日〜4月24日>
ナンバース4]  

  

太郎さんは1994年秋から始まった面白い宝くじ「ナンバーズ3」や「ナンバーズ4」をときどき購入しています。今からこれを題材にしていろいろな場合を計算してみます。
 ここで、「ナンバーズ」が従来の宝くじと異なるところは、購入者が自分で好きな数字を選べることです。
ところで、ナンバースには3桁の数字を申し込む「ナンバーズ3」と、4桁の数字を申し込む「ナンバーズ4」がある。一口200円で、「ストレート」「ボックス」「セット」「ミニ」(「ナンバーズ3」のみ)という4種類の申し込みタイプがある。
「ストレート」は、3桁あるいは4桁の数字を、その並び順も含めて、当選番号そのものをずばり当てるタイプである。
「ボックス」は、数字が一致すれば、並び順は必ずしも一致しなくてもよいタイプである。例えば、「ナンバーズ3」で「123」が当選番号のとき、「123」でも「231」でも「321」でもよい。
「セット」は「ストレート」と「ボックス」両方に一口200円のうち100円ずつ賭けるタイプで、「ストレート」が当たらなくても、「ボックス」で当たればよいことになる。
「ミニ」は「ナンバーズ3」で下2桁を並び順も含めて当てるものです。

 さて、ここからが問題です。

問題1:「ナンバーズ3」において、
    (1)3個とも同じ数字である場合は何通りか。例「111」
    (2)同じ数字が2個と異なる数字が1個の場合は何通りか。例「112」
    (3)3個とも異なる数字である場合は何通りか。例「123」

問題2:「ナンバーズ4」において、
    (1)4個とも同じ数字である場合は何通りか。例「1111」
    (2)同じ数字が3個で異なる数字が1個の場合は何通りか。例「1112」
    (3)同じ数字が2個ずつの場合は何通りか。例「1122」
    (4)同じ数字が2個と異なる数字が2個の場合は何通りか。例「1123」
    (5)4個ともすべて異なる数字である場合は何通りか。例「1234」

<余談:3月上旬に「ナンバーズ3」において、珍しい当選番号が「000」があった。購入するときに、起こりうる場合の数を参考にし
     ましょう。>

NO1「H7K」      4/3: 19時03分受信 更新4/25更新

 
以下、ストレートをS,ボックスをBと表記する.
1.
(1) 000,111,222,333,...,999の10通り,これはSでもBでも同じ.
(2) Bで考えると,112,113,...,119,221,223,...,229,...
  なので,10*9=90通り.Bの1通りについてSの3通りが対応する(eg. 112->112,121,211)
  ので,Sでは90*3=270通り.
(3) Bでは,10C3=10*9*8/6=120通り.Sでは10*9*8=720通り.
検算:10+270+720=1000=10^3.
2.
(1) 1(1)と同様に,BでもSでも10通り.
(2) Bは1(2)と同じ場合の数で,90通り.Bの1通りに対してSの4通りが対応.
  よってSでは360通り.
(3) 「ナンバーズ2」のBを考える.これの当選番号がcdとすると,
  「ナンバーズ4」のBはccddと書けるはずである.
  さて,c,dの選び方は10*9/2=45通りなので,Bでは45通り.
  Bの1通りに対し,Sの6通りが対応する(1122->1122,1212,2112,1221,2121,2211)
  ので,Sでは45*6=270通り.
(4) B:2つダブル番号の選び方で10通り,残る番号の選び方で9C2=36通り.
  よってBでは360通り.Bの1通りにSの12通りが対応するので,Sでは360*12=4320通り.
(5) Bでは10C4=210通り.Bの1通りにSの24通りが対応するので,Sでは210*24=5040通り.
検算:10+360+270+4320+5040=10000=10^4.

NO2「三角定規」 4/4: 12時23分受信 更新4/25更新
そうですか,ナンバーズが発売になってから10年になるのですか。毎回ではありませんが,結構買っています。
 今日の今日まで数の分析など1度もしたことがなかったのですが,新聞で見る当選番号からは,わりと「ぞろ目」含みが頻度高く出ているという印象を持ち,買うときも結構そうしていました。今回初めて計算し,ぞろ目ありが 4,590通り,なしが 5,040通りで,印象が間違っていなかったことを確認しました
136回解答(三角定規)

 

1.(1) ○○○型 ○にあてはまる数は09 10 通り …[答]

 (2) ○○△型

  <@> ○にあてはまる数は09 10通り。

  <A> △にあてはまる数は,○に使った数を除いた9通り。

  <B> △の場所が3通り。

     <@><A><B>より,10×9×3270 通り …[答]

 (3) ○△×型   10P310×9×8720 通り …[答]

 

 

 

.(1) ○○○○型  ○にあてはまる数は09 10 通り …[答]

 (2) ○○○△型

  <@> ○にあてはまる数は09 10通り。

  <A> △にあてはまる数は,○に使った数を除いた9通り。

  <B> △の場所が4通り。

     <@><A><B>より,       10×9×4360 通り …[答]

 (3) ○○△△型

  <@> ○,△にあてはまる数の選び方が 10C245通り

   <A> ○の場所の選び方が 4C26通り

     <@><A>より,           45×6270 通り []

 (4) ○○△×型

  <@> ○にあてはまる数の選び方が 10通り

   <A> ○の場所の選び方が 4C26通り

  <B> △,×の数の並べ方が 9×872通り

     <@><A><B>より,    10×6×724,320 通り []

 (5) ○△×※型   10P410×9×8×75,040 通り []

 

NO3「kashiwagi」4/6: 07時20分受信 更新4/25更新
136回解答

問1.

(1)  0〜9の10種類であるから求めるものは10通り

(2)  10種類の中から2種類を選び、その数のうちどちらが2個になっても良く、これら3数の並べ方が求めるものであるから、

10C×2×3!/2!=270通り

(3)  10種類の中から3種類を選び、それの並べ方が求めるものであるから、

10P=720通り

問2.

(1)  問1の(1)と同様に10通り

(2)  問1の(2)と同様の考えで

10C×2×4!/3!=360通り

(3)2種類の数を選び、それら4数の並べ方だから

10C×4!/(2!×2!)=270通り

(4)  問1の(2)を少々発展させて考え、

3種類の数を選びそのうち2数はどれでも良く、それら4数の並べ方だから

10C×3×4!/2!=4320通り

(5)  問1の(3)と同様の考えで

10P=5040通り

NO4「toru」   4/6: 11時13分受信 更新4/25更新

ナンバーズ4の解答を送ります。奥の深そうな問題で、まだなにかありそうですね?

問題1
(1) 000,111,222,------,999までの10通り
(2) 2個の数字が10通りそれぞれに対して、1個の数字が9通り、並べ方が、
それぞれ3通りで10x9x3=270通り
(3) 10x9x8=720通り

問題2
(1) 0000,1111,2222,----,9999までの10通り
(2) 3個の数字が10通りそれぞれに1個の数字が9通り、並べ方が4通り
で10x9x4=360通り
(3) 数字の組み合わせが10x9/2=45通り、その並べ方が4!/2!2!=6通り、
で45x6=270通り
(4) 数字の組み合わせは、3つ選んでどれかを2つにすると考えて(10x9x8
/(3x2x1)) x3=360通り、その並べ方が、4!/2!=12通り、で360x12=4320通り
(5) 10x9x8x7=5040通り

問題2 (別解)ナンバズ3に1つ数字を付け加えると考える。
(1) 問題1の(1)に同じ数字を付け加える場合のみで10通り
(2) (1)に異なる数字を付け加える場合10x9=90と(2)に2個の方の数字を付
け加える場合270を加えて360通り
(3) (2)に1個の方の数字を付け加える場合のみで270通り
(4) (2)に異なる数字を付け加える場合270x8=2160と(3)に3個のどれかの
数字を付け加える場合720x3=2160で 4320通り
(5) (3)に異なる数字を付け加える720x7=5040通り

NO5「kasama」   4/6: 19時35分受信 更新4/25更新

今回は宝くじの問題ですね。私は生まれてから未だ宝くじを買ったことがありません。宝くじの売店で「ナンバーズ」とうい看板をよく見かけますが、
自分で番号を決められるものだったんですね。知りませんでした。
 さて、「ナンバーズ」の場合数を求めることで、何らかのシーケンスを発見できるような気がして、いろいろと考えてみましたが、結局わからず、
単純に数え上げました。
次のように、単純に数え上げてみました。

@考え方
「ナンバーズ」の場合数は、それを構成する数字の選び方と並べ方によって、
 数字の選び方×数字の並べ方
で求めることができると考えました。例えば、問題1の(2)では、「ナンバーズ」を構成する数字は2種類でその選び方は10×9=90通りで、それらの並べ方は○○□、○□○、□○○の3通りですから、
 90×3 = 270通り
となります。


A「ナンバーズ3」、「ナンバーズ4」

 @考え方にしたがって、場合数を計算すると、以下のようになります。

問題

種類

選び方

並べ方

ナンバーズの例

場合数

1-(1)

1

10

1

○○○

1×10 = 10

1-(2)

2

10×9 = 90

3

○○□、○□○、□○○

3×90 = 270

1-(3)

3

10×9×8 = 720

1

○□△

1×720 = 720

2-(1)

1

10

1

○○○○

1×10 = 10

2-(2)

2

10×9 = 90

4

○○○□、○○□○、○□○○、□○○○

4×90 = 360

2-(3)

2

10×9 = 90

3

○○□□、○□○□、□○○□

3×90 = 270

2-(4)

3

10×9×8 = 720

6

○○□△、○□○△、○□△○、□○○△、□○△○、□△○○

6×720 = 4320

2-(5)

4

10×9×8×7 = 5040

1

○□△◇

1×5040 = 5040


B一般化(2004.04.20追加)

第i種類の数字の個数がni(i=1,2,・・・,k)から構成されるナンバーズの形式を
 [n1,n2,・・・,nk]
と表現します。例えば、ナンバーズ4において、
 同じ数字が2個と異なる数字が2個の場合 ・・・ [2,1,1]
 同じ数字が2個ずつの場合 ・・・ [2,2]
と表現します。ここで、j(j=1,2,・・・,l)個からなるniの個数をmjとすると、[n1,n2,・・・,nk] の場合数は
 10Ck × k!/(m1!・m2!・・・ml!) × (n1+n2+・・・ +nk)!/(n1!・n2!・・・nk!)
と表されます。
表現力が人より劣っているので、上手に表現できず申し訳ありません。以下の通り具体例を挙げます。

ナンバーズ

表現

計算式

場合数

4

[4]

10C1 × 1!/1! × 4!/4!

10

[3,1]

10C2 × 2!/(1!・1!) × 4!/(3!・1!)

360

[2,2]

10C2 × 2!/2! × 4!/(2!・2!)

270

[2,1,1]

10C3 × 3!/(1!・2!) × 4!/(2!・1!・1!)

4320

[1,1,1,1]

10C4 × 4!/4! × 4!/(1!・1!・1!・1!)

5040

5

[5]

10C1 × 1!/1! × 5!/5!

10

[4,1]

10C2 × 2!/(1!・1!) × 5!/(4!・1!)

450

[3,2]

10C2 × 2!/(1!・1!) × 5!/(3!・2!)

900

[3,1,1]

10C3 × 3!/(1!・2!) × 5!/(3!・1!・1!)

7200

[2,2,1]

10C3 × 3!/(2!・1!) × 5!/(2!・2!・1!)

10800

[2,1,1,1]

10C4 × 4!/(1!・3!) × 5!/(2!・1!・1!・1!)

50400

[1,1,1,1,1]

10C5 × 5!/5! × 5!/(1!・1!・1!・1!・1!)

30240

6

[6]

10C1 × 1!/1! × 6!/6!

10

[5,1]

10C2 × 2!/(1!・1!) × 6!/(5!・1!)

540

[4,2]

10C2 × 2!/(1!・1!) × 6!/(4!・2!)

1350

[4,1,1]

10C3 × 3!/(1!・2!) × 6!/(4!・1!・1!)

10800

[3,3]

10C2 × 2!/2! × 6!/(3!・3!)

900

[3,2,1]

10C3 × 3!/(1!・1!・1!) × 6!/(3!・2!・1!)

43200

[3,1,1,1]

10C4 × 4!/(1!・3!) × 6!/(3!・1!・1!・1!)

100800

[2,2,2]

10C3 × 3!/3! × 6!/(2!・2!・2!)

10800

[2,2,1,1]

10C4 × 4!/(2!・2!) × 6!/(2!・2!・1!・1!)

226800

[2,1,1,1,1]

10C5 × 5!/(1!・4!) × 6!/(2!・1!・1!・1!)

453600

[1,1,1,1,1,1]

10C6 × 6!/6! × 6!/(1!・1!・1!・1!・1!)

151200

kasama」   4/20:14時55分受信 更新4/25更新
場合数は添付リストのように一般化できそうです(数式の表現方法に問題はありますが・・・)。
数列サイトThe On-Line Encyclopedia of Integer Sequences(http://www.research.att.com/~njas/sequences/)で数列を探ってみました。
検索方法が悪いのか第1、2種スターリング数やカタラン数と言ったポピュラーなシーケンスではなさそうです。

NO6「BossF」  4/20:09時05分受信 更新4/25更新

問題1

(1)10C1=10通り

(2)10C2 x3C1x2=270通り

(3)10P3=720通り

 

問題2

(1)10C1=10通り

(2)10C2 x4C1x2=360通り

(3)10C2 x4C2=270通り

(4)10C3 x3C1x(4!/2!)=4320通り

(5)10P4=5040通り

NO7「中川幸一」 4/23:04時27分受信 更新4/25更新

 

 

    <自宅>  mizuryu@aqua.ocn.ne.jp