平成16年12月12日

[流れ星]

     第147回数学的な応募問題解答

      <解答募集期間:11月21日〜12月12日>
[自然数の和]

<今回は、2002年の大阪教育大学の入試問題です。>
 自然数nをそれより小さい自然数の和として表すことを考える。
ただし、1+2+1と1+1+2のように和の順序が異なるものは別の表し方とする。
 例えば、自然数2は1+1の1通りの表し方ができ、自然数3は、2+1.1+2,1+1+1の3通りの表し方ができる。

問題1:自然数4の表し方は何通りあるか。
問題2:自然数5の表し方は何通りあるか。
問題3:2以上の自然数nの表し方は何通りあるか。
  
   
NO1「H7K」     11/21: 19時31分受信 更新12/12

1.
4 = 1+3 = 3+1 = 2+2
  = 1+1+2 = 1+2+1 = 2+1+1
  = 1+1+1+1
より7通り.

2.
5 = 1+4 = 2+3 = 3+2 = 4+1
  = 1+1+3 = 1+3+1 = 3+1+1
  = 1+2+2 = 2+1+2 = 2+2+1
  = 1+1+1+2 = 1+1+2+1 = 1+2+1+1 = 2+1+1+1
  = 1+1+1+1+1
より,15通り.

3.
順序が異なるものは別の表し方とするのだから,
nの表し方の数は,n-1通りの中に|か-を入れる(重複を許して)順列,但し----...-とはならない,となる.
(|--|....-というように,|と-が計n-1こあるとき,
それとnの表し方 ( (最初の|までにあった-の数)+1 , (次の|までにあった-の数)+1 , ... )が対応するから.)
よって,求める数は2^(n-1)-1.

NO2「ヘルズバニー」11/22: 01時29分受信 更新12/12

第147回数学的な応募問題に投稿します。初めての投稿です。ハンドルネームはヘルズバニーでお願いいたします。
解答はjpg形式にいたしました。



NO3「toru    11/22: 07時20分受信 更新12/12

第147回「自然数の和」の解答を送ります。今回は少しやさしめで、ひと休みといった感じでしょうか。 

問題1 
3+1,2+2,1+3,2+1+1,1+2+1,1+1+2,1+1+1+1の7通り−−答え

問題2
4+1,3+2,2+3,4+1,3+1+1,1+3+1,1+1+3,2+2+1,2+1+2,1+2+2,2+1+1+1,1+2+1+1,1+1+2+1,
1+1+1+2,1+1+1+1+1 の15通り−−答え

問題3
n個のボールと左右に並べ(n―1)個あるすき間に+を入れるか入れないか、と考えれば、2^(n-1) 、
一つも入れない場合を除いて、2^(n-1)-1通り−−答え

NO4「kashiwagi 11/22: 07時55分受信 更新12/12

147回 解答

 

問1.

自然数 3の場合を基に変形していくと、

2+1+1

1+2+1

1+1+2

1+1+1+1 となる、これに2のみと3と1の和を加え、

2+2

3+1

1+3   因ってもとめるものは7通りである。

 

問2.

上記4の場合を基に変形し、更に4と1の和と2と3の和を加え、15通りとなる。

 

問3.

自然数2〜5の場合を表にしてみると、

表し方

備考

2−1

−1

−1

15

−1

となる。備考の考察より、求めるものは  

 2n-1−1 となる。

正式には表し方の差をとると、2、4、8・・・と2の階乗で増えていくことが分かる。即ち階差数列が2-1である。
これより数列を計算すると
n-1−1となる。

 NO5「匿名希望」11/22: 13時53分受信 更新12/12
第147回数学的な応募問題に投稿します。
匿名希望です。 新しい解答ができましたので、png形式で送信いたします。

 NO6「kasama」 11/29: 14時45分受信 更新12/12

【一般化】

『自然数nをそれより小さい自然数の和として表す』とは、例えば、n個のみかんをn人より少ない人に分配することと同じと考えられます。ただし、誰もが少なくとも1個はもらえるものとします。n個の○の間に、仕切り|を入れていると考えるとイメージし易いです。
 ○○|○・・・|○
仕切りの個数kは1≦k≦n-1なので、そのケース数は
 Σ
n-1Ck
ですが、二項定理を用いて、
 上式=
n-1C0+n-1C1+n-1C2+n-1C3+・・・ +n-1Cn-1-1=(1+1)n-1-1=2n-1-1
と表現することができます。

【問題1〜3】

n=4の場合、24-1-1=7通り
n=5の場合、2
5-1-1=15通り
n≧2の場合、2
n-1-1通り

【その他】

pari/gpで簡単なプログラム(補足参照)を作成して実際に自然数を分割してみました。
@n=4の場合
(00:11) gp > dai147(4)
1+1+1+1
1+1+2
・・・中略・・・
3+1
7通りです。
An=5の場合
(00:11) gp > dai147(5)
1+1+1+1+1
1+1+1+2
・・・中略・・・
4+1
15通りです。

【補足】

dai147(n)=
{
    local(count);
    dividNumber(n, 0, 1, vector(n));
    print(count,"通りです。");
}
dividNumber(n, total, i, numbers)=
{
    local(j);
    if (total >= n,
        print1(numbers[1]); for (j = 2, i-1, print1("+", numbers[j])); print();
        count++;
        return;
    );
    for (j = 1, n-1,
        if (total+j > n, break);
        numbers[i] = j;
        dividNumber(n, total+j, i+1, numbers);
    );
}

NO7「cbc」   12/02: 23時45分受信 更新12/12

(3)だけでよろしいでしょうか。

aのb乗をa^bで表すことにします。

 

○をn個その間にvをn-1個並べておく

○v○v○v○v○v○v○v○v○v○v○v○v・・・・・・v○v○

-1個のvに+を何個か入れて(もちろん1このVには高々1個)

+と+にはさまれた○の個数を数字におきかえればよい。

入れる+の個数で場合わけすると

-1C1+n-1C2+・・・・・+n-1Cn-1

=(1+1)^(n-1)-1

=2^(n-1 )-1

 

 NO8 「Iga」   12/04: 01時40分受信 更新12/12

お久しぶりです、Igaです。今回のは以前に同様の問題を考えたことがあるので、思い出しながら解答しました。
問題1:自然数4の表し方は何通りあるか。
自然数4を「1111」と表して、1と1の間に+を入れるか入れないかを考えます。
+が入っていないところは合計して1つの数として考えます。すると
 1 1 1 1=4
  1+1 1 1=1+3
  1 1+1 1=2+2
 1+1+1 1=1+1+2
 1 1 1+1=3+1
 1+1 1+1=1+2+1
 1 1+1+1=2+1+1
 1+1+1+1=1+1+1+1
4つの1の間は3カ所で、そこに+を入れるか入れないかの場合の数は2^3
1個も+を入れない場合は元の自然数4なので除外すると、自然数4の表し方は 2^3−1=7通り

問題2:自然数5の表し方は何通りあるか。
同様に考えると、自然数5を「11111」と表せば、間は4カ所、+を入れるか入れないかの場合の数は2^4で、
+を1個も入れない場合を除くと自然数5の表し方は、 2^4−1=15通り

問題3:2以上の自然数nの表し方は何通りあるか。
同様に考えて、自然数nをn個の1で表せば、間は(n−1)カ所、+を入れるか入れないかの場合の数は2^(n−1)で、
+を1個も入れない場合を除くと自然数nの表し方は、{2^(n−1)−1}通り

自然数3の場合の1+2と2+1を、自然数4の場合の1+1+2と1+2+1と2+1+1を同じものと見て(つまり組み
合わせで)考えたとき、複雑になって手こずった記憶があるのですが、そのときの記録が今手元にありません。最終的にあっ
さりでたかもしれないのですが…。

またできそうだったら挑戦します。これからもよろしくお願いします。

NO9 「K9」   12/05: 00時19分受信 更新12/12
自然数nの表し方をfnとする。
(1)f4について
4の分割の最初の数で分類すると、
1となるものは、1+3か、後の3を分割したものだから、1+f3通り。
2となるものは、2+2か、後の2を分割したものだから、1+f2通り。
3となるものは、3+1の1とおり。
f4=(4−1)+f3+f2
f2=1、f3=3だから、全部で7通り。
(2)f5について
(1)と同様に考えると、
f5=4+f4+f3+f2=15
(3)fnについて
fn=n−1+f(n−1)+f(n−2)・・・+f2
f(n−1)=n−2+f(n−2)+・・・+f2
上から下をひくと、
fn−f(n−1)=1+f(n−1)
fn=1+2f(n−1)
fn+1=2(f(n−1)+1)
fn=2^(n−2)*(f2+1)−1
  =2^(n−1)−1

いかにうまく分類して、より小さい数の場合を活用できるようにするかということでしょうね。
最初、分割の項数で分類しましたが、これでは小さい数の場合を活用しにくいと分かり、解答のようにしました。

 

NO10 「BossF」   12/05: 00時19分受信 更新12/12
ごぶさたしてます、早いものでもう師走ですね

 

 [解] n の表し方は、n個の物の間に仕切りを入れるのに対応するから

 

2n-1-1 通り…(3)の答

 

(1) 24-1-1=7通り (2)25-1-1=15通り

NO11 「中川幸一」   12/12: 18時07分受信 更新12/12

   <自宅>  mizuryu@aqua.ocn.ne.jp