平成18年9月10日

[流れ星]

     第177回数学的な応募問題解答

      <解答募集期間:8月20日〜9月10日

[二等辺三角形?]

皆さん、平面幾何の問題で、一見簡単そうで解きづらいことがありませんか。この問題がいい例になります。チャレンジください。

三角形の二つの角のそれぞれの二等分線を引き、それぞれの線が対辺に交わる点までの長さが等しいとする。 (図のBD=CE)
このとき、この三角形は二等辺三角形であることを証明してください。
 

NO1「uchinyan8/20 13時23分受信 更新

uchinyan8/22 18時16分受信 更新

uchinyan8/25 18時02分受信 更新

uchinyan8/27 11時32分受信 更新9/10
<水の流れ:計4回にわたり別々の解法で応募がありましたが、最終のを掲載させていただきます。>

第177回数学的な応募問題
[二等辺三角形?]

確かに簡単そうに見えて、なかなか骨があるようです。
二等辺三角形が解の一部であることは明らかですが、本当にそれしかないのかを確かめるためにも、
まずは、三角関数を使って調べてみました。
初等幾何でできるといいのですが、分からない可能性が高そうですし (^^;、

その後、何とか初等幾何で証明できたようなので、その解法を(解法3)として追加しました。

(解法1)
三角関数の余弦定理を使った解法です。辺に注目した計算になりました。

∠A = A, BC = a, CA = b, AB = c とします。
角の二等分線がその角の対辺を分ける比が、例えば、∠B の場合に、AD:CD = AB:BC = c:a となる定理を使います。
これは有名な定理なので、証明は省略していいでしょう。
すると、
AD = bc/(a + c), AE = bc/(a + b)
です。そこで、△ABD、△ACE に余弦定理を使って、
BD^2 = AB^2 + AD^2 - 2 * AB * AD * cosA = c^2 + (bc/(a + c))^2 - 2 * c * (bc/(a + c)) * cosA
CE^2 = AC^2 + AE^2 - 2 * AC * AE * cosA = b^2 + (bc/(a + b))^2 - 2 * b * (bc/(a + b)) * cosA
BD = CE なので、
c^2 + (bc/(a + c))^2 - 2 * c * (bc/(a + c)) * cosA
= b^2 + (bc/(a + b))^2 - 2 * b * (bc/(a + b)) * cosA
c^2 * (a + b)^2 * (a + c)^2 + (bc)^2 * (a + b)^2 - 2bc * cosA * c * (a + c) * (a + b)^2
= b^2 * (a + b)^2 * (a + c)^2 + (bc)^2 * (a + c)^2 - 2bc * cosA * b * (a + b) * (a + c)^2
(b^2 - c^2) * (a + b)^2 * (a + c)^2 + (bc)^2 * ((a + c)^2 - (a + b)^2)
- 2bc * cosA * (b * (a + c) - c * (a + b)) * (a + b) * (a + c) = 0
(b - c) * (b + c) * (a + b)^2 * (a + c)^2 - (b - c) * (bc)^2 * (2a + b + c)
- (b - c) * 2bc * cosA * a * (a + b) * (a + c) = 0
(b - c) * {(b + c) * (a + b)^2 * (a + c)^2 - (bc)^2 * (2a + b + c) - 2bc * cosA * a * (a + b) * (a + c)} = 0
そこで、
b = c
or
(b + c) * (a + b)^2 * (a + c)^2 - (bc)^2 * (2a + b + c) - 2bc * cosA * a * (a + b) * (a + c) = 0
です。
b = c は、二等辺三角形を与えます。問題は、もう一つの場合が可能かどうかです。
P = (b + c) * (a + b)^2 * (a + c)^2 - (bc)^2 * (2a + b + c) - 2bc * cosA * a * (a + b) * (a + c)
とすると、△ABC の余弦定理から 2bc * cosA = b^2 + c^2 - a^2 を使って、頑張って計算すると、
P
= (b + c) * (a + b)^2 * (a + c)^2 - (bc)^2 * (2a + b + c) - (b^2 + c^2 - a^2) * a * (a + b) * (a + c)
= (b + c) * (a^2 + 2b * a + b^2)(a^2 + 2c * a + c^2)
- 2 * b^2 * c^2 * a - b^2 * c^2 * (b + c)
- a * (a^2 - (b^2 + c^2)) * (a^2 + (b + c) * a + bc)
= (b + c) * a^4 + 2 * (b + c)^2 * a^3 + (b + c)(b^2 + 4bc + c^2) * a^2
+ 2bc * (b + c)^2 * a + b^2 * c^2 * (b + c)
- 2 * b^2 * c^2 * a - b^2 * c^2 * (b + c)
+ a^5 + (b + c) * a^4 + (- (b^2 + c^2) + bc) * a^3 - (b^2 + c^2)(b + c) * a^2
- bc(b^2 + c^2) * a
= a^5 + 2(b + c) * a^4 + (b^2 + c^2 + 5bc) * a^3 + 4bc(b + c) * a^2
+ bc * (b^2 + 2bc + c^2) * a
= a * (a^4 + 2(b + c) * a^3 + (b^2 + c^2 + 5bc) * a^2 + 4bc(b + c) * a
+ bc * (b + c)^2)
= a * (a^2 * (a^2 + 2(b + c) * a + (b + c)^2) + bc * (3 * a^2 + 4(b + c) * a + (b + c)^2))
= a * (a^2 * (a + b + c)^2 + bc * (3a + b + c)(a + b + c))
= a * (a + b + c) * (a^2 * (a + b + c) + bc * (3a + b + c))
= a * (a + b + c) * (a^3 + (b + c) * a^2 + 3bc * a + bc(b + c))
a, b, c > 0 なので、明らかに、P > 0 です。
したがって、b = c、つまり、AB = AC となる二等辺三角形だけが解となります。

(解法2)
三角関数の正弦定理を使った解法です。角に注目した計算になりました。

∠A = A, ∠B = B, ∠C = C と書くことにします。
すると、∠BDC = A + B/2, ∠BEC = A + C/2 なので、
△DBC に正弦定理を使って、sin(A + B/2)/BC = sin(C)/BD, BD = BC * sin(C)/sin(A + B/2)
△EBC に正弦定理を使って、sin(A + C/2)/BC = sin(B)/CE, CE = BC * sin(B)/sin(A + C/2)
BD = CE に注意して分母を払うと
sin(A + B/2) * sin(B) = sin(A + C/2) * sin(C)
ここで、A + B + C = 180 なので、A + B/2 = 180 - (B/2 + C)、A + C/2 = 180 - (B + C/2) で、
sin(B/2 + C) * sin(B) = sin(B + C/2) * sin(C)
積を和にする公式を使って、
cos(3B/2 + C) - cos(C - B/2) = cos(B + 3C/2) - cos(B - C/2)
cos(3B/2 + C) - cos(B + 3C/2) = cos(C - B/2) - cos(B - C/2)
和を積にする公式を使って、
sin(5(B + C)/4) * sin((B - C)/4) = sin((B + C)/4) * sin(3(C - B)/4)
つまり、
sin(5(B + C)/4) * sin((B - C)/4) + sin((B + C)/4) * sin(3(B - C)/4) = 0
です。ここで、sin(3(B - C)/4) に三倍角の公式を使って、
sin(5(B + C)/4) * sin((B - C)/4) + sin((B + C)/4) * (3 * sin((B - C)/4) - 4 * (sin((B - C)/4))^3) = 0
sin((B - C)/4) * {sin(5(B + C)/4) + sin((B + C)/4) * (3 - 4 * (sin((B - C)/4))^2)} = 0
(sin((B - C)/4))^2 に半角の公式を使って、
sin((B - C)/4) * {sin(5(B + C)/4) + sin((B + C)/4) * (3 - 2 * (1 - cos((B - C)/2)))} = 0
sin((B - C)/4) * {sin(5(B + C)/4) + sin((B + C)/4) + 2 * sin((B + C)/4) * cos((B - C)/2))} = 0
{ } の中の最初の二項に、和を積にする公式を使って、
2 * sin((B - C)/4) * {sin(3(B + C)/4) * cos((B + C)/2) + sin((B + C)/4) * cos((B - C)/2))} = 0
ここで、0 < B + C < 180、- 180 < B - C < 180 より、
0 < (B + C)/2 < 90, 0 < (B + C)/4 < 45, 0 < 3(B + C)/4 < 135
- 180 < B - C < 180, - 90 < (B - C)/2 < 90, - 45 < (B - C)/4 < 45
なので、
sin(3(B + C)/4) > 0, cos((B + C)/2) > 0, sin((B + C)/4) > 0
cos((B - C)/2) > 0
になり、{ } の中は常に正で 0 にはなりません。そこで、
sin((B - C)/4) = 0
- 45 < (B - C)/4 < 45 だったので、
B = C
になります。つまり、△ABC は ∠B = ∠C となる二等辺三角形です。

(考察1)
三角関数を使って証明はできたものの、どちらも計算が大変です。
図形的考察を入れて、初等幾何でできないかなぁ、と思っているのですが、なかなかうまくいきません。
三角関数の計算から、
AB > AC (∠B < ∠C) -> BD > CE
AB = AC (∠B = ∠C) -> BD = CE
AB < AC (∠B > ∠C) -> BD < CE
がいえるようです。
そこで、これらを、図形的性質をうまく使って証明し、背理法で、
BD > CE -> AB > AC (∠B < ∠C)
BD = CE -> AB = AC (∠B = ∠C)
BD < CE -> AB < AC (∠B > ∠C)
がいえないかなぁ...と思うのですが...
半ば以上あきらめムードですが、何か進展があれば、また報告します。

その後、(考察1)で述べた方向で初等幾何でできたようなので、解法を追加します。

(解法3)
初等幾何での解法です。
直接のアプローチは難しかったので、(考察1)で示したアプローチで行きます。
つまり、まず、
(1) AB > AC (∠B < ∠C) -> BD > CE
(2) AB = AC (∠B = ∠C) -> BD = CE
(3) AB < AC (∠B > ∠C) -> BD < CE
を証明します。
ここで、(3)は、AB <-> AC, ∠B <-> ∠C, BD <-> CE と入れ替えれば、(1)と全く同じに証明できます。
また、(2)は、図形の対称性から、明らかでしょう。
したがって、(1)を証明すれば十分です。

(1) AB > AC (∠B < ∠C) -> BD > CE の証明:
まず、∠BDC = ∠A + ∠ABD = ∠A + 1/2 * ∠B, ∠BEC = ∠A + ∠ACE = ∠A + 1/2 * ∠C ですが、
∠B < ∠C なので ∠BDC < ∠BEC になります。
・0 < ∠C < 90 の場合
△DBC の外接円を描き、その中心を O とします。このとき、D は 円O 上にあります。
一方、E は、∠BDC < ∠BEC なので、円O 上にはなく、円の外部か内部のいずれかにあります。
もし、外部にあるとすると、E は ∠C の二等分線上にあるので、
CE は、弧BD と、したがって、円O と交点 S をもち ∠BSC = ∠BDC ですが、
このとき、∠BSC は △EBS の外角になるので、∠BSC = ∠BES + ∠EBS > ∠BES = ∠BEC となり、
∠BDC > ∠BEC となって、∠BDC < ∠BEC に矛盾します。
したがって、E は、円O の内部にあります。
そこで、CE を E の方に延長するとその延長上で 円O と交点をもちます。これを T とします。
すると、T は CE の延長上の点だったので CE < CT です。また、∠BTC = ∠BDC、∠TCB = ∠ECB です。
そこで、∠TBC = 180 - ∠BTC - ∠TCB = 180 - ∠BDC - ∠ECB ですが、
∠B < ∠C なので ∠DBC = 1/2 * ∠B < 1/2 * ∠C = ∠ECB になり、
∠TBC = 180 - ∠BDC - ∠ECB < 180 - ∠BDC - ∠DBC = ∠DCB = ∠C となります。
これから、∠TOC = 2 * ∠TBC < 2 * ∠DCB = ∠DOB です。
ここで、0 < ∠C = ∠DCB < 90 なので、0 < ∠TOC < ∠DOB < 180 に注意します。
すると、△OTC、△ODB を考えると、OT = OC = OD = OB = 円O の半径 なので、
中心角が大きい方が、対応する弧の長さは長く、180度未満では、対応する弦の長さも長くなります。
そこで、0 < ∠TOC < ∠DOB <= 180 より、CT < BD です。
したがって、BD > CT > CE で、BD > CE になります。
・∠C = 90 の場合
「0 < ∠C < 90 の場合」と同様に △DBC の外接円O を描くと、E が 円O の内部にあることがいえ、
同じように T を CE の延長上に取ることができ、CE < CT になります。
ここで、∠C = 90 なので、BD は 円O の直径になります。
また、∠B < ∠C = 90 なので、 CT は 円O の直径ではない弦であり、CT < BD です。
したがって、BD > CT > CE で、BD > CE になります。
・90 < ∠C < 180 の場合
C より BC に垂線を立てると ∠C 内にあるので、BD との交点があります。それを P とします。
このとき、BD > BP です。また、∠PCB = 90、∠BPC = 90 - ∠PBC = 90 - 1/2 * ∠B です。
90 < ∠C < 180 なので、△ABC ができるためには、∠B < 90 = ∠PCB です。さらに、
∠BEC = ∠A + 1/2 * ∠C = ∠A + 1/2 * (180 - ∠A - ∠B) = (90 - 1/2 * ∠B) + 1/2 * ∠A
> 90 - 1/2 * ∠B = ∠BPC
になります。
そこで、「0 < ∠C < 90 の場合」の △DBC の代わりに △PBC の外接円O を描くと、
同じようにして、E が 円O の内部にあることがいえ、T を CE の延長上に取ることができ、CE < CT になります。
ここで、∠PCB = 90 なので、BP は 円O の直径になります。
また、∠B < ∠PCB = 90 なので、 CT は 円O の直径ではない弦であり、CT < BP です。
したがって、BD > BP > CT > CE で、BD > CE になります。
以上で、BD > CE が証明できました。
:証明終わり

これで、
(1) AB > AC (∠B < ∠C) -> BD > CE
(2) AB = AC (∠B = ∠C) -> BD = CE
(3) AB < AC (∠B > ∠C) -> BD < CE
が、いえました。
そこで、
(a) BD > CE の場合
AB = AC ならば (2) より BD = CE に、AB < AC ならば (3) より BD < CE になるので、矛盾です。
そこで、AB > AC になります。
(b) BD = CE の場合
AB > AC ならば (1) より BD > CE に、AB < AC ならば (3) より BD < CE になるので、矛盾です。
そこで、AB = AC になります。
(c) BD < CE の場合
AB > AC ならば (1) より BD > CE に、AB = AC ならば (2) より BD = CE になるので、矛盾です。
そこで、AB < AC になります。
つまり、
(a) BD > CE -> AB > AC (∠B < ∠C)
(b) BD = CE -> AB = AC (∠B = ∠C)
(c) BD < CE -> AB < AC (∠B > ∠C)
が成立します。
特に、BD = CE の場合には、AB = AC (∠B = ∠C) の二等辺三角形になります。

(考察2)
初等幾何での証明ですが、なかなか微妙なところ、点の位置関係、円O の中心角の取り得る範囲など、
がありますが、何とかクリアかな、と思うのですが...どうでしょうか。もっとも、もう少しストレートにいえるのでしょうか?

(感想)
確かに、解きづらく、難しいですね...

NO2「スモークマン」  8/21  17時24分受信 更新9/10
△ABC が二等辺三角形の時は明らか。
A が C よりに少し傾くだけで、BD は必ず長くなり(最大は BC )、CE は、必ず短くなる(最小は0)。

あと、、、三角関数を使えばできるんでしょうか?
わたしはもう忘れてしまいました...

NO3「Toru」   8/22 13時29分受信 更新9/10
三角形ABCでAB=ACならばBD=CEであるから
AB≠ACならばBD≠CEを示せばよい。

 準備として、三角形ABCでAB,BCの長さを一定に保って、∠ABCを変化させた場合を
考える。∠ABCの2等分線を固定したままAB,BCを同じ角度だけ広げたり、縮めたりす
ることを考えると∠ABCが大きくなるほどBDは短くなることが分かる。
 
 AB>ACとして、AB上にBF=CAとなるようにFをとり
FCとBDの交点をGとする。
正弦定理より∠ABC<∠ACB、またBF=CA,BC=CB より三角形FBCと三角形ACBに
準備で述べたことを適用して、BG>CEよってBD>CE
同様にAB<ACならBD<CE
 よりAB≠ACならばBD≠CEが示された。

第177回解答を送ります。図がないのでわかりにくい表現となっているかも知れま
せん。最近、ちょっとさぼりぎみで数学と離れてしまっていますが、ここの問題は毎
回挑戦しようと思っております。

NO4「πP」    8/23 18時54分受信 更新9/10

三平方の定理の拡大のような定理(余弦定理でした?)を使うことで直接BD CEを計算しイコールで結びます

すると(計算は省略しますが)この式は(AB-AC)(BC^5・・・・ここは省きます 計算できませんでした)sinΘsinφ=0  Θ=角B φ=角Cとしますとなります 恐らく・・・

ここで今AB>ACとして第2項が必ず正であることを証明できればよいのですよね

(背理法によりAB=ACを導けます)

 ・・・今回は自分の納得いくものができそうにありません 恐らくこれはこれまでの幾何学ではなくベクトルを使うのでしょう

 この方針だけ一応検討願います

 

「πP」    8/24 23時49分受信 更新9/10
背理法を利用します 方針としては3角形ABCを二等辺3角形でないと仮定し(とうぜんのことながら正三角形でもない)BD=CEとなるならば矛盾を生じることを証明します

さて角ABD=角DBC=αとします また角ACE=角ECB=βとしましょう またここで α<βと制約をつけましょう(ここでイコールはつかないです)

α<βですから角ECF=αとなるように点Fを辺AB上にとります

 すると3角形FBCにおいてα+β>2αですから
  角FCB>角B
   すなわち BF>CFを得ます
 
ところでCとFを結びBDと交わる点をGとしましょう

 すると3角形BFGと3角形CFEは相似になります(角F共通 角FCE=角FBG)

 これとBE>CFより   BG>CEを得ます

 また図より明らかに    BD>BG>CE

 すなわちBD>CEですからこれはBC=CEに反します

 すなわち角αと角βの大きさを違うと仮定すると僕たちはBC=CEを得れないわけだ

 よってα=β

  以上より3角形ABCは二等辺3角形である

またα>βのときでも同様にBC=CEが成り立ちませんから↑のが結論できるわけです

感想:やはり簡単な図形ほど難しいですね 基本的すぎるので誰も気に留める人はあまりいないでしょう

 NO5「kashiwagi」8/26 07時47分受信 更新
kashiwagi8/30 07時22分受信 更新9/10
177回問題

ABCを右図の様にとり、3辺の長さを夫々a,b,c

線分BDとCEの交点をOとする。

円周角と方べきの定理より

BD=BC×BA−CD×DA  ・・・・・@

CE=CB×CA−BE×EA  ・・・・A  が成り立つ。

又、角の二等分線による定理より

これより    となる。

 

これらを@とAに代入し、の関係を使い、面倒な因数分解を行うと、

 となり、大きな括弧内は0にはならないので 
因って△ABCは二等辺三角形である。

以   上.


kashiwagi」9/04 11時18分受信 更新9/10

<水の流れ:以下のところをわかりやすく証明をいただきました。

円周角と方べきの定理より

BD=BC×BA−CD×DA  ・・・・・@

CE=CB×CA−BE×EA  ・・・・A >

 

お世話になります。以下の様に考えたのですが・・・・・、

ABCは円に内接する

・今直線BDを延ばし円と交差する点をFとする

CBFDBA

BCF∽△BDA

BC/BF =BD/BA

BCBA =BDBF =BD(BD+DF) =BD2+BDDF

・方べきの定理よりBDDF =CDDA

・因ってBD2 BCBACDDA

 

NO6「kasama  9/05 22時39分受信 更新9/10
<コメント:今回も面白い問題ですね。一見簡単そうですが、うまく数式を扱わないと証明は難しいですね。実際数式ソフトがないと、素手で因数分解するのは難しいと思います。 腕力に依らず、もっとスマートにやる方法があるかと思いますが、皆様の解答をみて勉強させてもらいます>

まず、∠B=2α,∠C=2β,BC=a,AC=b,AB=c,BD=x,CE=yとします。すると、△ABC=△ABD+△BCDなので、
 ca・sin(2α)/2=cx・sin(α)/2+xa・sin(α)/2⇒sin(α)(2ac・cos(α)-ax-cx)=0
 ⇒cos(α)=(ax+cx)/(2ac)
です。△ABCに余弦定理を適用して、
 b
2=c2+a2-2ca・cos(2α)⇒b2=a2+c2+2ac-4ac・cos(α)2
 ⇒b
2=(ac3+2a2c2+a3c-a2x2-c2x2-2acx2)/(ac)⇒x2=ac(a-b+c)(a+b+c)/(a+c)2・・・(1)
です。同様に、△ABC=△ACE+△BCEなので、
 ba・sin(2β)/2=by・sin(β)/2+ya・sin(β)/2⇒cos(β)=(ay+by)/(2ab)
です。同様に余弦定理を適用して、
 c
2=b2+a2-2ba・cos(2β)⇒c2=a2+b2+2ab-4ab・cos(β)2
 ⇒y
2=ab(a+b-c)(a+b+c)/(a+b)2・・・(2)
となります。(1),(2)式の差を求めて整理すると、
 x
2-y2=a(a+b+c)(c-b)(a3+a2b+a2c+bc2+b2c+3abc)/{(a+c)(a+b)}2
となります。もしx=yなら上式=0ですが、その場合a>0,b>0,c>0なのでc=bです。よって、BD=CEなら、AB=ACつまり△ABCは二等辺三角形です。