平成20年1月6日

[流れ星]

     第202回数学的な応募問題

      <解答募集期間:1月6日〜1月27日

トリチェリの問題

皆さん、パズルでひらめく補助線の幾何学(中村義作著)「講談社」を読んでいたところ、
次のような問題を見つけたので、
参考にして問題を作りました。

 

イタリアの物理学者で、ガリレオ・ガリレイの弟子だったトリチェリ(1608から1647)は幾何学者
としても有名であったことをご存知でしたか。フランスの代数学者フェルマーはトリチェリに
「三角形の各頂点からの和が最小になる点を求めよ」という問題を出したことがあり、
以後これをトリチェリの問題と読ばれています。ここからが、問題です。

 

三角形ABCがある。この内部に点Pをとって、点Pと3つの頂点A,B,Cを図のように結びます。
このとき、距離の和PA+PB+PCを最小にする点をPとする。

ただし、三角形ABCが鈍角三角形の場合、鈍角の大きさは120度未満とする。

問題1:点Pをどこにとればよいでしょうか。

   ヒント:PA+PB+PCと同じ長さの折れ線を作るように、頂点Bを中心にして、三角形APB
を60度回転させてください。もちろん、他の解法もあります。

 

問題2:3つの頂点の座標をA(a,b)、B(0,0)、C(c、0)としたとき、
PA+PB+PCの最小値をa、b、cで表せ。

 

問題3:点Pから3辺へ垂線を下ろしたときの足を図のように、D、E,Fとしたとき、

    垂足三角形DEFが正三角形になるとあるサイトに書いてありました。その証明が分かりません
教えてください。

                

<水の流れ:問題3に関して、△DEF正三角形にならないのではないかと、指摘があり、

私自身も間違っているのではないかと、思い始めました。そこで、7日午後10時に修正します。>

 ペンネーム 新俳人澄朝さんからの改題です。

「各頂点を通りPAPBPCにそれぞれ垂直な3直線の交点からできる三角形が正三角形であることを証明せよ」

 

 

さらに、

問題4:1辺の長さが10cmである正方形ABCDがる。4頂点に至る距離の和が最小になるような経路
を図で示してください。また、その最小値を求めてください。

 

研究:三角形ABCが鈍角三角形で、鈍角の大きさが120度以上のとき、
PA+PB+PCが最小となる点Pはその鈍角である頂点になります。

 

皆さん、答えがわかったら、一部でも構いませんから、解答とペンネームを添えて、メールで送ってください。待っています。