平成24年812

[流れ星]

     第278回数学的な応募解答

      <解答募集期間:7月22日〜812

[証明問題]

直角二等辺三角形ABCの直角の頂点Aを通りBCに平行な直線をひき、その上に点DをBC=BDとなるようにとり、BDとACの交点をEとすると、CD=CEである。これを証明せよ。

 

NO1 「uchinyan  07/22 1216分受信 更新8/12

uchinyan  07/23 1304分受信 更新8/12

与えられた図のように,「D A の右側にある場合」と「D A の左側にある場合」が考えられます。

D A の右側にある場合」は,与えられた図及び問題文のとおりとします。

D A の左側にある場合」は,この場合の D を,改めて D' とします。

すると,D'B AC のそれぞれの延長が交わるのでこの点が E ですが,これを改めて E' とします。

そこで,この場合は CD' = CE' を示すことになります。

D A の右側にある場合」

BC の中点を OD から BC に下ろした垂線の足を HDH の延長上に DH = HF となる点を F,とします。

明らかに △BDH ≡ △BFH で,BD = BF∠DBH = ∠FBH,です。

さて,△ABC は,AB = AC∠BAC = 90°の直角二等辺三角形なので,

AO⊥BC∠ABC = ∠ACB = 45°AO = BO = CO,です。

また,AD//BCAO//DH □AOHD は長方形なので DH = AO = BO = CO です。

そこで,DF = DH * 2 = BO * 2 = BC = BD = BF で,

BDF は正三角形になり,∠DBF = 60°∠DBC = ∠DBH = ∠DBF/2 = 60°/2 = 30°です。

このことと,△BDC BD = BC の二等辺三角形,より,

BDC = ∠BCD = (180°- ∠DBC)/2 = (180°- 30°)/2 = 150°/2 = 75°です。

これより,∠DCE = ∠BCD - ∠ACB = 75°- 45°= 30°∠CDE = ∠BDC = 75°

CED = 180°- ∠DCE - ∠CDE = 180°- 30°- 75°= 75°= ∠CDE,となって,

CDE は二等辺三角形で CD = CE になります。

D A の左側にある場合」

証明を簡単にするために,「D A の右側にある場合」の結果を利用します。

BD' = BC = BDDD'//BC なので,∠CBE' = ∠DD'B = ∠D'DB = ∠DBC = 30°,がいえ,

CD'E' = ∠BD'C = ∠BCD' = ∠CBE'/2 = 30°/2 = 15°

CE'D' = ∠ACB - ∠CBE' = 45°- 30°= 15°= ∠CD'E',となって,

CD'E' は二等辺三角形で CD' = CE' になります。

結局,どちらの場合でも CD = CE がいえることになります。

(考察1)

D A の左側にある場合」を「D A の右側にある場合」とは独立に証明したい場合には,

BC の中点を OD' から CB の延長に下ろした垂線の足を H'D'H' の延長上に D'H' = H'F' となる点を F',とすれば,「D A の右側にある場合」とほとんど同様にして証明できます。

(考察2)

AO = BO = CO = 1 とすると,

DH = 1BC = 2BH = √3CH = 2 - √3△DCH に三平方の定理を使って,

DC^2 = DH^2 + CH^2 = 1^2 + (2 - √3)^2 = 8 - 4√3 = (√6 - √2)^2

DC = √6 - √2

DCH = 75°∠CDH = 15°

がいえるので,この図から,15° 75°の三角比が,

sin(15°) = CH/DC = (2 - √3)/(√6 - √2) = (√6 - √2)/4

cos(15°) = DH/CD = 1/(√6 - √2) = (√6 + √2)/4

tan(15°) = HC/DH = (2 - √3)/1 = 2 - √3

sin(75°) = DH/CD = (√6 + √2)/4

cos(75°) = CH/DC = (√6 - √2)/4

tan(75°) = HD/CH = 1/(2 - √3) = 2 + √3

と求まります。

(感想)

証明問題なので,一応,中学数学のレベルと思われます。

しかし,例えば「∠DEC は何度ですか?」とかすれば算数問題にもなり,

普通の小学生には難しいかな,とは思いますが,受験算数ではやさしい方になると思います。

その一方で,(考察)のように 15° 75°の三角比を求める図にも使え,

高校数学の教材にもなりそうです。このように見てくると,なかなか興味深い図でもありますね。

NO2 「浜田明巳」  07/23 1356分受信 更新8/12

座標を導入する.
 △ABCは直角二等辺三角形なので,A(1,1),B(0,0),C(2,0)とする.
 AD//BCより,D(x,1)(x>1)とすると,BD=BCから,
  x+1=2
  ∴x=3
 x>1から,x=√3
  ∴D(√3,1)
 故に直線BDの傾きは,1/√3
  ∴∠DBC=30°
 △BCDにおいて,BC=BDから,
  ∠BDC=∠BCD=(180°−∠DBC)/2=(180°−30°)/2=75°
  ∴∠ECD=∠BCD−∠ACB=75°−45°=30°
 △BCDと △CDEにおいて,
  ∠DBC=∠ECD=30°
  ∠BCD=∠CDE=75°
 2角相等により,△BCD∽△CDE
 BC=BDから,CD=CE

NO3 「スモークマン」    07/23 1853分受信 更新8/12

問題
直角二等辺三角形ABCの直角の頂点Aを通りBCに平行な直線をひき、その上に点DをBC=BDとなるようにとり、BDとACの交点をEとすると、CD=CEである。これを証明せよ。

回答
△ABC=△DBC
なので...
BC=2, AB=
√2 、.△ABCの高さが1で .直角二等辺三角形から...
△ABC=1

BC=2, 高さが1から...DBC=30°
BDC=(180-30)/2=75°

CAD=45°
BDA=30°...CED=CAD+BDA=45+30=75°

よって...BDC=BDA=(75°) から...△CDE CD=CE という二等辺三角形

No4 「にいばりZ1207/24 0102分受信  更新8/12

「にいばりZ1207/24 2238分受信  更新8/12

にいばりZ12です

下図のように補助線を引きます

O:△ABCの外接円

P:△DBCの頂点BからDCに垂線の足を下ろしDCとの交点をFとする(外接円と一致する)

Q:△DECの頂点CからDEに垂線の足を下ろしDEとの交点をGとする(外接円と一致する)

Q:△DBCの頂点DからBCに垂線の足を下ろしBCとの交点をHとする

 

 

 

BD=BC

BC:外接円Oの直径

DH:外接円Oの半径に等しい

∴∠DBH=30

∠ABC=45度から

∠ABE=∠GBF=∠FBC=15

同長弦の円周角は等しいので

∠ABE=∠GBF=∠FBC=∠ACG=∠GCF=15

∴∠DBC=∠GBH=∠ACF=∠ECD=30

△DBC∽△ECD

∴EC=CD・・・・証明終わり

「にいばりZ1207/29 0002分受信  更新8/12

にいばりZ12です

シンプルな解法を思いついたので別解として投稿させてください。

 

(別解)

下図のように補助線を引きます

線分P:△ABCの頂点AからBCに垂線の足を下ろしBCとの交点をFとする

線分R:△DBCの頂点DからBCに垂線の足を下ろしBCとの交点をHとする

 

 

ADはBCに平行なので

線分P=線分R

△ABCは直角二等辺三角形なので

線分P=AF=1/2BC=DH=線分R

 

     DBHにおいてBC=BDから

∠DHB=90

BC=BDから

   DH=1/2BD

  より∠DBH=30

△DBCは二等辺三角形なので

∠BDC=∠BCD=(180-30度)/275

 

よって∠ECD=∠BCD-∠BCA=75-45=30

△DECにおいて∠ECD=30度、∠EDC=∠BDC=75

∠DEC=180-∠ECD-∠EDC=180-30-75度=75

よって△DECは二等辺三角形

∴EC=DC・・・・証明終わり

 

NO5 「三角定規」 07/27 2306分受信  更新8/12

 上図において,AB1AB としてよく,∠BAD135°である。

 △ABD において∠ADB=θとおくと,正弦定理より,

 

  ∴   ∴ θ=30°

 ∠ADB=∠DBC だから,∠DBC30°で,△BCD は頂角が30°の二等辺三角形となるから,底角

BCD=∠BDC75°。このとき,∠DCE30°,∠CED75°。

 以上より,△CDE は,2底角 ∠CDE=∠CED75°の二等辺三角形である。[証明了]

 

No6 「Iga」    08/10 2354分受信  更新8/12

お久し振りです、Igaです。時折のぞかせていただいていたのですが、
なかなか手がでず、いつの間にかかなり長い年月がたってしまいました。
今回は、何とかできたので、久しぶりに遅らせていただきます。
これならば中学生に出題してもいいかなとも思いました。
これからもよろしくお願いします。

直角二等辺三角形ABCの辺AB=AC=2とすると、BC=2=BD
直角二等辺三角形ABCでBCを底辺とする高さAF=1
DBCのBCを底辺としたときの高さをDGとすると。ADBCだから
DG=AF=1
BDGはDGB=90°の直角三角形で、BD=2、DG=1だから
DBG=30°
BCDはBC=BDの二等辺三角形で、頂角DBG=30°だから
BDC=BCD=(180−30)/2=75°   ・・・・(1)
直角三角形ABCの底角だからACB=45°
EBCの外角だから、
CED=EBD+ECB=30+45=75°   ・・・・(2) 
(1)(2)より、CDE=CED=75°
2角が等しいので、CDEはCDE,CEDを底角とする二等辺三角形
よって、CD=CE


皆さん、答えがわかったら、一部でも構いませんから、解答とペンネームを添えて、

メールで送ってください。待っています。