平成25年6月16日

[流れ星]

     第292回数学的な応募解答

      <解答募集期間:5月26日〜6月16日>

[はみ出し論法]

問題1 0<a≦2のとき、0≦x≦2において、放物線y=x―a2 とx軸および2直線x=0,x=2で囲まれた部分の面積が最小となるように、定数aの値を求めよ。

問題2  0≦a≦2とする。曲線y=x(x-a)(x−2)とx軸で囲まれた図形の面積が最小となるように、定数aの値を求めよ。

昨年度、生徒から次のような質問をうけました。

質問1 上の2つの問題の解答でaの値は区間0≦x≦2の中点を通るとき答えになるのですが、どうしてですか。

質問2 また、大学入試ではみ出し論法より、瞬時にa=1と解答しても良いですか。

NO1「uchinyan  05/26 1437分受信

uchinyan  06/02 1150分受信 更新6/16

以下では,それぞれの問題に対して二つの方法で解いてみます。

問題1:(解法1) 真面目に計算する解法

題意の面積は a の関数なので,S(a) とすると,0 < a <= 2 に注意して,

S(a) = ∫[0,2]{|x^2 - a^2|}dx

= ∫[0,a]{a^2 - x^2}dx + ∫[a,2]{x^2 - a^2}dx

= 2∫[0,a]{a^2 - x^2}dx + ∫[0,2]{x^2 - a^2}dx

= 2[a^2x - x^3/3][0,a] + [x^3/3 - a^2x][0,2]

= 2(a^3 - a^3/3) + (8/3 - 2a^2)

= 4a^3/3 - 2a^2 + 8/3

そこで,

S'(a) = 4a^2 - 4a = 4a(a - 1)

0 < a < 1S'(a) < 0S(a) 単調減少

a = 1S'(a) = 0S(a) = 2 極小かつ最小

1 < a <= 2S'(a) > 0S(a) 単調増加

そこで,S(a) が最小になるのは,a = 1,です。

(解法2) はみ出し論法による解法

O(0,0)A(a,0)B(2,0)C(0,-a^2)D(2,4-a^2)P(1,1-a^2)Q(0,1-a^2)R(2,1-a^2),とします。

ここで,PQ = PR = 1 に注意しておきます。

0 < a <= 2 なので,y = x^2 - a^2 0 <= x <= 2 では x 軸と A で交わります。

そこで,題意の面積 S は,

S = 図形AOC + 図形ABD

まず,a = 1 のとき,P = AQ = OR = B なので,

AO = AB = 1S = 図形AOC + 図形ABD = 図形PQC + 図形PRD

になります。このときの S S1 とおきます。

次に,0 < a < 1 の場合を考えます。

このときは,PQR x 軸より上側にあり,

y = x^2 - a^2 0 <= x <= 2 で単調増加,右上がり,なので,図形的に,

S - S1

= (図形AOC + 図形ABD) - (図形PQC + 図形PRD)

= (図形AOC - 図形PQC) + (図形ABD - 図形PRD)

= 図形ABRP - 図形AOQP

ここで,AO < PQ = 1 = PR < PB,より,

図形ABRP > 長方形OBRQ/2 > 図形AOQP

がいえるので,

S - S1 > 0S > S1

です。

さらに,1 < a <= 2 の場合を考えます。

このときは,PQR x 軸より下側にあり,

y = x^2 - a^2 0 <= x <= 2 で単調増加,右上がり,なので,図形的に,

S - S1

= (図形AOC + 図形ABD) - (図形PQC + 図形PRD)

= (図形AOC - 図形PQC) + (図形ABD - 図形PRD)

= 図形AOQP - 図形ABRP

ここで,AO > PQ = 1 = PR > PB,より,

図形AOQP > 長方形OBRQ/2 > 図形ABRP

がいえるので,

S - S1 > 0S > S1

です。

結局,a = 1 のときが最小,と分かります。

問題2:

(解法1) 真面目に計算する解法

題意の面積は a の関数なので,S(a) とすると,0 <= a <= 2 に注意して,

S(a) = ∫[0,2]{|x(x - a)(x - 2)|}dx

= ∫[0,a]{x(x - a)(x - 2)}dx - ∫[a,2]{x(x - a)(x - 2)}dx

= 2∫[0,a]{x(x - a)(x - 2)}dx - ∫[0,2]{x(x - a)(x - 2)}dx

= 2∫[0,a]{x^3 - (a + 2)x^2 + 2ax}dx - ∫[0,2]{x^3 - (a + 2)x^2 + 2ax}dx

= 2[x^4/4 - (a + 2)x^3/3 + ax^2][0,a] - [x^4/4 - (a + 2)x^3/3 + ax^2][0,2]

= 2(a^4/4 - (a + 2)a^3/3 + a^3) - (4 - 8(a + 2)/3 + 4a)

= - a^4/6 + 2a^3/3 - 4a/3 + 4/3

そこで,

S'(a) = - 2a^3/3 + 2a^2 - 4/3 = - 2(a^3 - 3a^2 + 2)/3 = - 2(a - 1)(a^2 - 2a - 2)/3

0 <= a <= 2 のとき a^2 - 2a - 2 = (a - 1)^2 - 3 <= - 2 < 0 に注意して,

0 <= a < 1S'(a) < 0S(a) 単調減少

a = 1S'(a) = 0S(a) = 1/2 極小かつ最小

1 < a <= 2S'(a) > 0S(a) 単調増加

そこで,S(a) が最小になるのは,a = 1,です。

 

(解法2) はみ出し論法による解法 その1 より論理的に

O(0,0)A(a,0)B(2,0)P(p,p(p-a)(p-2))Q(q,p(p-a)(p-2))R(r,p(p-a)(p-2)),とします。

ただし,p y = x(x - a)(x - 2) の変曲点,y'' = 0 となる x 2/3 <= p = (a + 2)/3 <= 4/3 < 2

qr は,x(x - a)(x - 2) = p(p - a)(p - 2) x = p 以外の解で,q < r とします。

そして,X = x - pY = y - p(p - a)(p - 2),とすると,

y = x(x - a)(x - 2)

= (X + p)(X + p - a)(X + p - 2)

= X^3 + (3p - (a + 2))X^2 + (3p^2 - 2(a + 2)p + 2a)X + p(p - a)(p - 2)

= X^3 - (3p^2 - 6p + 4)X + p(p - a)(p - 2)

Y = X^3 - (3p^2 - 6p + 4)X

この式は X <---> -XY <---> -Y の対称性があるので,

y = x(x - a)(x - 2) は変曲点 P(p,p(p-a)(p-2)) に関して点対称だと分かります。

さらに,0 <= a <= 2 なので,y = x(x - a)(x - 2) 0 <= x <= 2 では x 軸と OAB で交わります。

(接する場合もありえますが,以下の議論には問題ありません。)

そこで,題意の面積 S は,

S = 図形A-曲線-O-x-A + 図形A-曲線-B-x-A

また,y = x(x - a)(x - 2) y = p(p - a)(p - 2) とで囲まれる部分の面積を Sp とします。

Sp = 図形P-曲線-Q-x軸に平行-P + 図形P-曲線-R-x軸に平行-P

です。そしてこれは Y = X^3 - (3p^2 - 6p + 4)X と書けることから,

c = √(3p^2 - 6p + 4) = √(3(p - 1)^2 + 1) とおくと p - q = r - p = c となり,

Sp = ∫[-c,c]{|X^3 - c^2 * X|}dX

= ∫[-c,0]{X^3 - c^2 * X}dX + ∫[0,c]{c^2 * X - X^3}dX = 2∫[0,c]{c^2 * X - X^3}dX

= 2[c^2 * X^2/2 - X^4/4][0,c] = c^2/2 = (3(p - 1)^2 + 1)/2

となります。

さて,ここまで準備して...

まず,a = 1 の場合を考えます。

このときは,p = (1 + 2)/3 = 1c = 1P = AQ = OR = B なので,

S = 図形A-曲線-O-x-A + 図形A-曲線-B-x-A = Sp = S1 = 1/2

になります。

次に,0 <= a < 1 の場合を考えます。

このときは,p - a = (a + 2)/3 - a = 2(1 - a)/3 > 0 で,

y = x(x - a)(x - 2) x = p の付近で単調減少,右下がり,なので,

図形的に,PQR x 軸より下側にあり,

S - Sp

= (図形A-曲線-O-x-A + 図形A-曲線-B-x-A) - (図形P-曲線-Q-x軸に平行-P + 図形P-曲線-R-x軸に平行-P)

= (図形A-曲線-O-x-A - 図形P-曲線-Q-x軸に平行-P) + (図形A-曲線-B-x-A - 図形P-曲線-R-x軸に平行-P)

= 図形A-x-B-曲線-R-x軸に平行-P-曲線-A - 図形A-x-O-曲線-Q-x軸に平行-P-曲線-A

ここで,変曲点に関する点対称性より,

図形A-x-B-曲線-R-x軸に平行-P-曲線-A

= P に関する Q 側の対称部分 > 図形A-x-O-曲線-Q-x軸に平行-P-曲線-A

がいえるので,

S - Sp > 0S > Sp = (3(p - 1)^2 + 1)/2 > 1/2

です。

さらに,1 < a <= 2 の場合を考えます。

このときは,p - a = (a + 2)/3 - a = 2(1 - a)/3 < 0 で,

y = x(x - a)(x - 2) x = p の付近で単調減少,右下がり,なので,

図形的に,PQR x 軸より上側にあり,

S - S1

= (図形A-曲線-O-x-A + 図形A-曲線-B-x-A) - (図形P-曲線-Q-x軸に平行-P + 図形P-曲線-R-x軸に平行-P)

= (図形A-曲線-O-x-A - 図形P-曲線-Q-x軸に平行-P) + (図形A-曲線-B-x-A - 図形P-曲線-R-x軸に平行-P)

= 図形A-x-O-曲線-Q-x軸に平行-P-曲線-A - 図形A-x-B-曲線-R-x軸に平行-P-曲線-A

ここで,変曲点に関する点対称性より,

図形A-x-O-曲線-Q-x軸に平行-P-曲線-A

= P に関する B 側の対称部分 > 図形A-x-B-曲線-R-x軸に平行-P-曲線-A

がいえるので,

S - Sp > 0S > Sp = (3(p - 1)^2 + 1)/2 > 1/2

です。

結局,a = 1 のときが S = 1/2 で最小,と分かります。

 

(解法3) はみ出し論法による解法 その2 より直感的に

O(0,0)A(a,0)B(2,0)C(1,0)D(2-a,0),とします。

また,y = x(x - a)(x - 2) a x の関数なので,y(a,x) = y = x(x - a)(x - 2) と書くことにします。

0 <= a <= 2 なので,y(a,x) = x(x - a)(x - 2) 0 <= x <= 2 では x 軸と OAB で交わります。

(接する場合もありえますが,以下の議論には問題ありません。)

そこで,題意の面積 S a の関数で,

S(a) = 図形A-y(a,x)-O-x-A + 図形A-y(a,x)-B-x-A

と書けます。

まず,a = 1 の場合を考えます。

このときは,y(1,x) = x(x - 1)(x - 2)A = C(1,0) になりますが,

y(1,x) = x(x - 1)(x - 2) = ((x - 1) + 1)(x - 1)((x - 1) - 1) = (x - 1)^3 - (x - 1)

なので,C(1,0) に関して点対称になっており,

S(1) = 図形C-y(1,x)-O-x-C + 図形C-y(1,x)-B-x-C

です。

次に,0 <= a < 1 の場合を考えます。

このときは,0 <= x <= 2 では,

y(a,x) - y(1,x) = x(x - a)(x - 2) - x(x - 1)(x - 2) = x(1 - a)(x - 2) <= 0

y(a,x) <= y(1,x)

なので,0 <= x <= 2 では曲線は a = 1 の場合よりも下側にあり,

S(a) - S(1)

= (図形A-y(a,x)-O-x-A + 図形A-y(a,x)-B-x-A) - (図形C-y(1,x)-O-x-C + 図形C-y(1,x)-B-x-C)

= (図形A-y(a,x)-O-x-A - 図形C-y(1,x)-O-x-C) + (図形A-y(a,x)-B-x-A - 図形C-y(1,x)-B-x-C)

= 図形A-y(a,x)-B-y(1,x)-C-x-A - 図形A-y(a,x)-O-y(1,x)-C-x-A

ここで,a = 1 の場合が C(1,0) に関して点対称であることに注意すると,

= 図形A-y(a,x)-B-y(1,x)-C-x-A - 図形D-(C に関し y(a,x) と対称な曲線)-B-y(1,x)-C-x-D

となって,図形的に明らかに最後の式は 正 になります。つまり,

S(a) - S(1) > 0S(a) > S(1)

です。

次に,1 < a <= 2 の場合を考えます。

このときは,0 <= x <= 2 では,

y(a,x) - y(1,x) = x(x - a)(x - 2) - x(x - 1)(x - 2) = x(1 - a)(x - 2) >= 0

y(a,x) >= y(1,x)

なので,0 <= x <= 2 では曲線は a = 1 の場合よりも上側にあり,

S(a) - S(1)

= (図形A-y(a,x)-O-x-A + 図形A-y(a,x)-B-x-A) - (図形C-y(1,x)-O-x-C + 図形C-y(1,x)-B-x-C)

= (図形A-y(a,x)-O-x-A - 図形C-y(1,x)-O-x-C) + (図形A-y(a,x)-B-x-A - 図形C-y(1,x)-B-x-C)

= 図形A-y(a,x)-O-y(1,x)-C-x-A - 図形A-y(a,x)-B-y(1,x)-C-x-A

ここで,a = 1 の場合が C(1,0) に関して点対称であることに注意すると,

= 図形A-y(a,x)-O-y(1,x)-C-x-A - 図形D-(C に関し y(a,x) と対称な曲線)-O-y(1,x)-C-x-D

となって,図形的に明らかに最後の式は 正 になります。つまり,

S(a) - S(1) > 0S(a) > S(1)

です。

結局,a = 1 のときが最小,と分かります。

次に,質問です。

ただ,私は,ただの元技術者で,教育的観点はよく分からず,また大学受験の現状には疎いので,かなりいい加減ですが,悪しからず (^^;

質問1:

例えば,(解法2)又は(解法3)のような図形的な考察を示し,納得してもらうのかなぁ,と思います。

 

質問2:

個人的には,筆記問題に関しては勧めません。

むしろ,それでは減点,最悪0点,の可能性あり,と諭します。

もっとも,(解法2)又は(解法3)ぐらい,これでもまだ直感的かな,と私は思いますが,そのぐらい書けば,まぁいいかな,とは思いますが,書いてみると却って面倒な気がします。

特に,この程度ならば,(解法1)の方が単純かつ明解なので,(解法1)を勧めます。

ただし,(解法1)が複雑な計算になりとても答えにたどり着けそうにない場合には,

何も書けずに0点になるよりはましなので,減点覚悟で(解法2)又は(解法3)を簡略化して答えてもいいでしょう。

一方,穴埋め問題や検算には,考え方は問われないので,使ってもいいと思います。

あ,もちろん,手法を理解していることが前提ですが。

 

(感想)

実は,私は「はみ出し論法」という言葉を知りませんでした。

Webで調べて「なるほどそういうことか」と思った次第です。その意味では勉強になりました。言われてみれば,算数や中学数学の図形の問題でたまに見る手法だと思います。

特に算数では,微積分はもちろん2次関数も使えないし,扱う図形が三角形や四角形と素直なので,そこそこ強力な手法になります。

図形的な直感に頼る部分も大きい気がするので,個人的には少し違和感もありますが,

確かに問題の把握が容易になり見通しもよくなり簡単に答えが求まることも多く,

状況に応じてうまく使い分けるのがいいと思います。

まぁ,質問2:のような感じですね。

NO2「スモークマン」  05/26 1559分受信 更新6/16

問題1 0<a2のとき、02において、放物線y=x2a2 とx軸および2直線x=0,x=2で囲まれた部分の面積が最小となるように、定数aの値を求めよ。

解答1
-∫[0~x] f(x) dx+∫[x~a] f(x) dx>=2{∫[x~0] f(x) dx * ∫[x~a] f(x) dx}^(1/2)
等号は…∫[x~0] f(x) dx = ∫[x~a] f(x) dx のとき
f(x)
が、偶関数なら…x=a/2 のとき、等しくなるので。

問題2  02とする。曲線y=x(x-a)(x2)とx軸で囲まれた図形の面積が最小となるように、定数aの値を求めよ。

回答2
同じく図から…∫[0~a] f(x) dx + ∫[2~a] f(x) dx の最小値なので
∫[0~a] f(x) dx  = ∫[2~a] f(x) dx
のとき
3次関数は変曲点に関し対称なので
x(x-a)(x-2)
において、aが変曲点であればよく、a=(0+2)/2=1

質問1 上の2つの問題の解答でaの値は区間02の中点を通るとき答えになるのですが、どうしてですか。

回答
相加相乗平均の等号が成り立つときで、
偶関数の場合は [0,a] においては、x=a/2 を中心にして考えると、[-a/2,0] [0,a/2] の面積は等しくなるから。
3
次関数の場合は、変曲点を中心に対称なので、やはり、相加相乗平均の等号が成り立つのは、[0,a] の真ん中のときとわかる。

質問2 また、大学入試ではみ出し論法より、瞬時にa=1と解答しても良いですか。

回答 上の理屈ではいいはずだけど…^^;…


NO3「浜田明巳」 05/27 0808分受信 更新6/16

質問1
 0<abのとき,0bにおいて,放物線y=x−aとx軸および2直線x=0,x=bで囲まれた部分の面積が最小となるように,定数aを定数bで表す.


 グラフから,求める面積Sは,
  S=−0<x<a(−a)dx+a<x<b(−a)dx
   =[x−x/3]0<x<a[/3−a]a<x<b
   ={(−a/3)−0}{(/3−a)(/3−a)}
   =4/3・a−ab+b/3
 これをaの関数として,aで微分すると,
  S'=4a−2ab=4a(a−b/2)
 0<b/2<bであるから,
  0<a<b/2のとき,S'<0,b/2<a<bのとき,S'>0
 故にSはa=b/2のとき,最小となる.
 b=2のとき,a=1で最小となる.………(問題1の答)
 故に点aが2点0,bを結ぶ線分の中点のとき,最小となる.

 次に,0b,b>0とする.曲線y=x(x−a)(x−b)とx軸で囲まれた図形の面積が最小となるように,定数aを定数bで表す.


 グラフから,求める面積Sは,
  S=0<x<a(x−a)(x−b)dx−a<x<b(x−a)(x−b)dx
   =0<x<a{(a+b)+abx}dx−a<x<b{(a+b)+abx}dx
   =[/4−(a+b)/3・x+ab/2・x]0<x<a[/4−(a+b)/3・x+ab/2・x]a<x<b
   =[{/4−(a+b)/3+ab/2}−0][{/4−(a+b)/3+ab/2}{/4−(a+b)/3+ab/2}]
   =−1/6・a+1/3・ab−1/6・ab+1/12・b
 これをaの関数として,aで微分すると,
  S'=−2/3・a+ab−1/6・b
   =−1/6・(4a−6ab+b)
   =−1/6・(2a−b)(2a−2ab−b)
 0bから,−b/2a−b/2b/2
  ∴(a−b/2)/4
  −ab
  2a−2ab−b−b<0
 0<b/2<bであるから,
  0<a<b/2のとき,S'<0,b/2<a<bのとき,S'>0
 故にSはa=b/2のとき,最小となる.
 b=2のとき,a=1で最小となる.………(問題2の答)
 故に点aが2点0,bを結ぶ線分の中点のとき,最小となる.

質問2
 大学入試では,使ってはいけないテクニックです.少なくともriskyです.いくら数学的に正解であってもだめです.この種類の問題で,発問者が受験生に望むのは,積分計算を最後まで正確に計算できることです.すばらしい公式や定理,性質を知っていて(自分で証明したのでもないのに),それを使って簡単に成り立つと結論づけることではありません.
 有名な3乗公式(1/6公式とも言います),
  α<x<β(x−α)(x−β)dx=−1/6・α)
も,採点者は忌み嫌っています.でも黙認せざるを得ないでしょう.あまりにも便利すぎます.
 Baumkuchen積分,傘型積分,l'Hospitalの公式も同様でしょう.
 時間がかかるでしょうが,地道に計算するのが,一番安全に合格する方法でしょう.検算や,時間がなく,最後のギリギリのところで使うのはありでしょうね.

皆さん、問題や質問に答えてください。一部でも構いませんから、解答とペンネームを添えて、メールで送ってください。待っています。