平成10年6月10日

数の不思議(神秘)を研究するために、あなたは青春をかけてみないか。

<まだ見ぬ偉大な数学者たち>へ

***未解決問題の話***

水の流れ より


フランスの数学者フェルマーは1601年8月20日に生まれ、あの有名なフェルマーの最終定理

「方程式x^n+y^n=z^n(nは2より大きい整数)は、正の整数において、

解がない。」を予想して、「この定理に対し素晴らしい証明を発見したが、

余白はその証明を書くにはあまりにも小さすぎる。」とつけ加えたまま、

証明することなく、1665年1月12日に亡くなった。

  実はフェルマーは数学が専門でなく、大学で法律を学び、田舎の法律家として、

一生を過ごしたアマチャアなのです。

法律家としての合間に読んだディォファントスの『数論』から、ピタゴラスの定理を拡張して、

予想したと言われています。以来、350年もの間
優れた数学者たちがこの証明に、

青春を捧げてきました。

1993年の6月25日の朝刊に、あの有名な「フェルマーの最終定理」が四十歳の

イギリス人で、アメリカのプリンストン大学の教授であるアンドリュー・ワイルズ氏によって、

証明された報道されました。私にとって、驚きと同時に本当に解けたのというその信憑性

に少しばかり、疑問にも思いました。このときの論文には少し誤りがあり、

1994年10月7日に発表した論文には四カ月にわたる詳細な検証によって、

最終的に解決されました。

  この証明には、1908年、ゲッチンゲンのドイツ科学アカデミーは10万マルクの懸賞金を

かけていました。したがって、幾度も解けたという論文が提出されていたことは言うまでもない。

これで、この任務から解き放された人たちはほっとしていることでしょう。



*数の神秘に青春をかけた人たち*


1.フェルマー (フランス1601〜1665) n=4のとき

2.オイラー (スイス1707〜1783) n=3のとき

3.ディリクレ(フランス系ドイツ人1805〜1859) n=5のとき

4.ルジャンドル (フランス1752〜1833) n=5のとき

5.クンマー (ドイツ1810〜1893) n≦100のとき

6.ラクランジュ(フランス1736〜1813) 整数論

7.ジーゲル (ドイツ1896〜1981) 数の解析的理論の貢献者

8.ポアンカレ(フランス1854〜1912) 保型関数論に貢献

9.モデール(アメリカ 1888〜1972) 楕円曲線論のモデールの定理

10.ヴェイユ (フランス1854〜1912) モデールの定理を代数曲線に拡張

11.ベーカー(イギリス1939〜 ) 超越数論に貢献

12.メルセンヌ(フランス1588〜1648) メルセンヌ数で有名

13.アーベル(ノルウェー 1802〜1829) 楕円関数論、アーベル積分

14.ヤコビ (ドイツ1804〜1851) 楕円関数論、微分方程式

15.ガウス (ドイツ1777〜1855) 整数論、非ユークリッド幾何

16.ラメ(フランス1795〜1870) n=7のとき

17.リューヴィル(フランス1809〜1882) 微分方程式、超越数論

18.コーシー(フランス1789〜1857) 理論物理、コーシーの定理で有名

19.ガロア (フランス1811〜1832) 5次方程式の研究、群の概念の導入

20.ヘンゼル(ドイツ1861〜1941) 数論にp進法の理論導入

21.ハーセ (ドイツ1898〜1979) 類体論の整備、楕円関数のL関数

22.クロネッカー (ドイツ1823〜1891) 楕円関数論、数論に貢献

23.ヒルベルト (ドイツ1862〜1943) 代数的整数論、数学基礎論に大貢献

24.リーマン (ドイツ1826〜1866) 複素関数論におけるリーマン面の概念

25.ファルチングス (ドイツ1954〜) モーデル予想を解決した

26.谷村、志村 (日本 谷村=志村=ヴェイユ予想と楕円関数

27.ワイルズ(イギリス生まれ、1953〜) フェルマー の定理の第一人者

***未解決問題の話***


1.素数の数列の一般項

  2,3,5,7,11,13,17,・・・

  *素数定理 「自然数xに中に含まれる素数pの個数π(x)は x/log(e)xにほぼ等 しい。
   例えば、π(10)=4, π(100)=25, π(1000)=168, ・・・


2.ゴールドバッハの予想(ロシヤ系ドイツ人の数学者 )

  2より大きな偶数はすべて2つの素数の和になっているでしょうか。
   例えば、4=2+2,6=3+3,8=3+5,・・・


3.双子の素数は無限あるでしょうか。 (差が2である2つの素数の組)
  例えば、3と5,5と7,11と13、・・・

  年号で言うと、20世紀では、1931と1933、1949と1951、1997と1999 の3組
  21世紀では、2027と2029、2081と2083、2087と2089 の3組


4.素数の予想
  (nの2乗+1)という形の素数は無限にあるでしょうか。(nは自然数)
  2=1^2+1,5=2^2+1、17=4^2+1、・・・


    *フェルマー のもう1つの定理
     「2の2^n乗+1の形をした数はすべて素数である」
   ところが、オイラーによって 2の2^5乗+1=2^32=4294967297
   は641を約数にもつことが発見されました。

    これらの未解決問題が今から21世紀中には解決することを期待します。





   *この原稿を書くにあたって、参考にした文献
1.史上最大の難問が解けた:白揚社 マリリン・ウ゛ス・サウ゛ァント:河野志恩・吉永良正訳
2.フェルマーの大定理が解けた:講談社:足立恒雄 著



       よろしくお願いいたします。
              自宅:mizuryu@aqua.ocn.ne.jp


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