平成11年8月26日
[流れ星]第27回
数学的な応募問題<解答募集期間:8月26日〜9月10日>
[源氏香]
太郎さんは、以前NHKの「日本の質問」という番組の中で、この源氏香の話を聞いていました。香をたいてその香りを鑑賞する遊びを香道と言います。香道は平安時代、すなわち10世紀のころからすでに始まっています。香道と呼ばれるようになったのは室町時代の15世紀後半で、江戸時代に入ると芸道として形が整ってきました。
遊びの中で、二組にわかれて同じ種類のものの優劣を競い合う遊びを物合わせというが、香合わせは物合わせの一つです。
5種類の香を、それぞれの種類ごとに5包ずつ作る。すなわち、合計25袋作る。この25袋の中から5色を選んで。これを順にたく。競技に参加した者は紙に縦の棒5本をたく。
すなわち、例1のように書いておく。5包の香りを順にかいで(きいて)5種類とも同じなら例2のように横線で引く。1番目と3番目が同じで、他が違うときは、例の3のようにする。このように、5種類の香から重複を許して5包の香りを作り、これをたいて、香りをききわけるとき、一体何通りの違った形を作ることができますか。これが今回の問題です。できたら、この5本の縦線と横線の違った形を書いてください。
紫式部の「源氏物語」は54帖あり、この54帖の一部の題名にこのききわけた香りの記号の名前にあてています。これが源氏香の由来です。
<補足> この源氏香を数学の問題として取り扱ったのは松永良弼(1690頃から1744)である。松永は関孝和(1640頃〜1708)の孫弟子である。この源氏香についての解説は、稿本の「断連総術」(1726年)の中に含まれています。
<出典:数学100の問題;数学セミナー編集部(日本評論社)>
皆さん、答えがわかったら、その答えになる考え方とペンネームを添えて、
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<自宅>
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