平成10年11月4日

   

[流れ星]

第2回数学的な応募問題

<解答募集期間:10月19日〜10月31日>

飲料水

【1】今、太郎さんは飲料水の貴重な場所で、ボランティア活

  動をしています。住民に1人ずつ飲料水を分けようと考え

  ています。最初の人には12リットル、2番目からは前の

  人の半分しか与えられません。ただ、最後の人はその前の

  人と同じ分量の飲料水がもらえます。

  1. 6人の住民のとき、太郎さんは一体何リットルの飲料水

  を用意すればようでしょうか?

問2.この地域の住民は何と50人いました。果たして、何リ

  ットルの飲料水をタンクローリー車に用意させればよいで

  しょう?

 

水の流れ授業中での解答・解説

  1. 最初の人が12リットル、2番目の人が6リットル、この後3リット
  2.   ル、1.5リットル、0.75リットル、0.75リットルだから、

      12+6+3+1.5+0.75+0.75=24(g)…(答)

  3. 49・50番目の人はとっても小さな数になります。

  12÷(2^48)≒0.000000……

となり、飲料水を測ることさえ困難になります。さらに、それを加えるこ  

とをしなければなりません。これはとてもめんどうで時間がかかります。

 そこで、もっと簡単なやり方がないか考えてください。ここで、数学的

    な発想をしてみてください。人数を減らしてみてください。

 2人なら、12+12=24

 3人なら、12+6+6=24

  4人なら、12+6+3+3=24

  5人なら、12+6+3+1.5+1.5=24

  ……

 もう、分かったでしょう。人数に関係していないのです。どんなに人がいて   

 も、私は常に24リットルの飲料水を用意していればよいのです。

  これは、予想で正しいか、間違いかは分かりません。常に、この予想が正

 しいかどうかを証明しなければなりません。

  初項12,公比1/2の等比数列の第50項までの和と考えて良いですが、

 ただし、第49項と第50項は同じ数として、無限等比級数の考えを利用し   

 ます。



  ここでは、四角形の図を利用して、視覚的に証明します。

 神奈川県のjunさんはこの視覚を利用して、解いておられます。

 私も同じ図を書きます。これで、理解してください。

<参考文献>「算数オリンピック」の中から改題

       講談社:東大算数研究会・編集

    <自宅>  mizuryu@aqua.ocn.ne.jp

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