平成30年1月21日
[流れ星]
第355回数学的な応募解答
<解答募集期間:12月24日〜1月21日>
[2018と355の問題]
2017年も残り1週間。今までのご応募に深く感謝申し上げます。来る2018年も引き続きご愛顧賜りますようよろしくお願いたします。
振り返れば、最初の応募問題は西暦1998年平成10年10月でして、来年21年目を迎えます。
ここで、来年の西暦2018年と第355回応募問題の数字にちなんで、作問しました。
NO1「早起きのおじさん」 12/25 16時13分 受信 更新 1/21
問題1
(1)
です。
100は、末尾に0が、2個並びます。
10の指数の分だけ、0が並びます。
10は、2と5に素因数分解できます。
です。
つまり、2と5の少ないほうの因数の個数だけ、末尾に0が並びます。
少し、2と5の因数の様子を見てみます。
1 2は0個、5は0個
2 2は1個、5は0個
3 2は0個、5は0個
4 2は2個、5は0個
5 2は0個、5は1個
6 2は1個、5は0個
7 2は0個、5は0個
8 2は3個、5は0個
9 2は0個、5は0個
10 2は1個、5は1個
・・・
5より2の因数の方が、多いことが分かります。
(少なくとも、2は1個おき、5は5個おきに因数が現れます)
よって、5の因数の個数を調べます。
5個おきに5の因数が現れるので、
2018÷5=403・・・3
さらに、25個おきに5の因数が現れるので、
403÷5=80・・・3
さらに、125個おきに5の因数が現れるので、
80÷5=16
さらに、625個おきに5の因数が現れるので、
16÷5=3・・・1
これ以上、5の因数はないので、
403+80+16+3=502
502個の0が、末尾に並びます。
(2)
上の問題にあるように、nを5で割り、その商を5で割ることを繰り返して、商の和を合計します。
すると、末尾に並ぶ0の個数が求まります。
n=8085とすると、
8085÷5=1617・・・0
1617÷5=323・・・2
323÷5=64・・・3
64÷5=12・・・4
12÷5=2・・・2
確認すると、
1617+323+64+12+2=2018
8090は、0が2019個並びます。
問題2
[カッコ]は、89−18=71個あります。
2018÷71=28.422・・・
2018=28×41+29×30
[カッコ]の42番目は、
ゆえに、
よって、
問題3
(1)
この問題の数列の値は、3進法で数をあらわしたときに、各位の数字が、0か1であるような数です。
だから、どこかに、2が出てくるような3進法であらわされる数は数列の値として現れません。
3進法で表してみると、
3のn乗 |
が最大の項 |
個数 |
述べの個数 |
|||
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1 |
1個 |
1個 |
|
||
|
10
11 |
2個 |
3個 |
|
||
|
100
101 110 111 |
4個 |
7個 |
|
||
|
1000
1001 1010 1011 1100 1101 1110 1111 |
8個 |
15個 |
|
||
・・・ |
・・・ |
・・・ |
・・・ |
|||
上の表の数を、2進法の数として、みると次のようになります。
1 |
|
|
2
3 |
|
|
4
5 6 7 |
|
|
8
9 10 11 12 13 14 15 |
|
|
|
・・・ |
|
つまり、355番目の項を考えるとき、2進法で355番目の数を考え、3進法に読み替えればよいことになります。
355÷2=177・・・1
177÷2=88・・・1
88÷2=44・・・0
44÷2=22・・・0
22÷2=11・・・0
11÷2=5・・・1
5÷2=2・・・1
2÷2=1・・・0
つまり、
355 (10)=101100011 (2)
これを3進法の数に読み替えると、
(2)
(1)と逆のことをすればよいので、355を3進法で表して、2進法の数として考えます。
355÷3=118・・・1
118÷3=39・・・1
39÷3=13・・・0
13÷3=4・・・1
4÷3=1・・・1
つまり、
355 (10)=111011 (3)
これを、2進法と考えると、
59番目に現れます。
(3)
3進法で。2018を表すと、
2018÷3=672・・・2
672÷3=224・・・0
224÷3=74・・・2
74÷3=24・・・2
24÷3=8・・・0
8÷3=2・・・2
2018 (10)=2202202 (3)
つまり、
係数が2のところが、5か所あるので、同じ3の累乗を5組使わないと、2018を表すことができません。
NO2「浜田明巳」 01/06 11時09分 受信 更新 1/21
問題1
(個数を求める問題では,やはりプログラムの出番だろう.昨今小学校からプログラム教育を始めるとのこと)
VBSCRIPTで求めた.
(1)2018!を素因数分解したときの,2の指数と5の指数のうちの,大きくない方が答となる.
明らかに5の指数の方が小さいので,5の指数が答となる.
5から2015の5の倍数で,5で割ることができる回数の総合計を求めればよい.
kosuu=0
for n=5 to 2015 step 5
nn=n
while nn mod 5=0
nn=nn/5
kosuu=kosuu+1
wend
next
msgbox kosuu
このプログラムにより,502個が答である.
(2)同様のプログラムにより,8085が答である.
問題2
同様のプログラムにより,2840が答である.
問題3
(1)幾つかの相異なる3の累乗の和で表される数を小さい順に並べた数列は,
30,31,31+30,32,32+30,32+31,32+31+30,・・・
となり,これらの数は,二進法で表された数列,
1(2),10(2),11(2),100(2),101(2),110(2),111(2),・・・
と対応する.
また,
355=2×177+1=2×(2×88+1)+1=22×(2×44)+2+1
=23×(2×22)+2+1=24×(2×11)+2+1
=25×(2×5+1)+2+1=26×(2×2+1)+25+2+1
=28+26+25+2+1
故に355番目の項は,
38+36+35+3+1=6561+729+243+3+1=7537・・・(答)
(2)355=3×118+1=3×(3×39+1)+1=32×(3×13)+3+1
=33×(3×4+1)+3+1=34×(3+1)+33+3+1
=35+34+33+3+1
であるから,求める番数は,
25+24+23+2+1=32+16+8+2+1=59(番目)・・・(答)
(3)相異なる3の累乗の和で表される数は,次の2種類ある.
3a1+3a2+3a3+・・・+3an+30
3a1+3a2+3a3+・・・+3am
ただし数列{an}は正整数からなり,n<mのとき,an>amである.
この2種類の数を3で割った余りは,0または1である.
ところが,2018≡2(mod 3)であるので,2018はこの数列内にない.
NO3「Kasama」
01/08 19時59分 受信 更新 1/21
問題1 |
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問題2 |
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問題3 |
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NO4「二度漬け白菜」 01/12
10時58分 受信 更新 1/21
問題1:
正整数 n に対して,n!/(10^m) が整数となるような
最大の整数 m を f(n) とすると,f(n)は次式で与え
られる.
f(n)=Σ[k=1,∞]floor(n/(5^k)).
(1)
f(2018)
=floor(2018/5)+floor(2018/5^2)+floor(2018/5^3)+floor(2018/5^4)
=403+80+16+3
=502
であるから,2018!の末尾に0は 502 個ある(答).
(2)
f(8080)=2017,
f(8085)=2018
であるから,求める最小の正整数 n は,n=8085 (答)
問題2:
問題文で与えられている等式の左辺は,71項ある.
これらの71項は,floor(x) または floor(x+1) のいずれかに等しい.
71*28 < 2018 <71*29
であることを考えれば,floor(x)=28 である.
2018
=71*28 + 30
=71*floor(x) + 30
=41*floor(x) + 30*(floor(x)+1)
であるから,71項のうち,はじめの41項が floor(x) であり,
残りの30項は floor(x)+1 である.
したがって,
floor(x+59/100)=28 かつ floor(x+60/100)=29
となる.
よって,
28+40/100 ≦ x < 28+41/100
である.
よって,2840 ≦ 100*x < 2841 であるから,
floor(100*x)=2840 (答)
問題3:
正の整数のうち,三進法で表したとき,その表記に 0 と 1 の高々
2種類の数字しか現れないようなものの集合を S とする.
Sの元を小さい順に並べたものが問題文に与えられている数列である.
(1)
355を二進法で表すと,101100011 である.
三進法で表された 101100011 を十進法で表すと,7537.
この数列の355番目の項は 7537 (答).
(2)
355を三進法で表すと,111011.
二進法で表された 111011 を十進法で表すと,59.
355はこの数列の第59番目(答)に現れる.
(3)
Sの任意の元 x は,
x=Σ[k=0,n] a[k]*3^k (n は正整数,各a[i]は 0 または 1)
という形にかける.
x=Σ[k=0,n] a[k]*3^k
=a[0]+Σ[k=1,n] a[k]*3^k
=a[0]+3*Σ[k=1,n] a[k]*3^(k-1)
と変形できるから,xを3で割ると余りは 0 または 1 のいずれかである.
2018を3で割ると余りは 2 であるから,2018はSの元ではない.
よって2018はこの数列に現れない.
問題3 (3) に関してですが,正整数 N を任意に与えたとき,Nがこの数列
に現れるかどうかを判定する方法は,はたしてあるのでしょうか?
<水の流れ:Nを3進法で表したとき、位に2が1つでもあったら、この数列にはでてきません。
皆さんで、他に良い方法があれば教えてください。>
「皆さん、問題や質問に答えてください。一部でも構いませんから、解答とペンネームを添えて、メールで送ってください。待っています。