平成30年2月18日
[流れ星]
第356回数学的な応募解答
<解答募集期間:1月21日〜2月18日>
[平面幾何2題]
過去の数学オリンピックの問題です。一部改題してあります。
問題1
3辺の長さがそれぞれAB=7,BC=6,AC=5の三角形ABCの辺BC上に点Pをとり、Pより2辺AB、ACへ下ろした垂線の足をそれぞれM,Nとする。M,N間の距離を最小にするようなPの位置をP0としたときBP0の長さを求めよ。また、そのときのM,N間の距離を求めよ。
問題2
三角形ABCで∠A=60°、∠B=20°、AB=1のとき、
(1/AC)−BCの値を求めよ。
NO1「早起きのおじさん」 01/23 14時42分 受信 更新 2/18
356解答 早起きのおじさん
問題1
まず、図のように、頂点AからBCに垂線AHを下します。
三平方の定理より、AHについて、
より、
より、
よって、
以上から、
ここで、BP=t と置くと、
□AMPNは、向かい合う角の和が180°なので、△PMNについて、余弦定理から、
よって、t=5のとき、MNは最小値をとります。
P0の位置は、AからBCへの垂線の足のHと同じところです。
BP0=5
問題2
△ABDは正三角形です。
∠ABDを3等分する2点を、C、C’ とします。
△ABC’ に中線定理(パップスの定理)を用いると、
全体をACで割ると、
「早起きのおじさん」 01/25 18時22分 受信
更新 2/18
356解答_2 早起きのおじさん
問題1
図のように、XY座標平面内に、△ABCを置きます。
頂点Aは、頂点Bは、頂点Cは です。
また、各頂点A、B、Cから対辺への垂線の足を、D、E、Fとします。
(三つの垂線は1点で交わります)
先の解答より、
点Dの座標は
よって、ベクトルは、
また、ベクトルは、
次に、辺BC上の点Pから図のように垂線を下します。
Pの座標を とすると、
△BPM∽△BCFなので、
また、△CPN∽△CBEなので、
以上から、
よって、
よって、t=5のとき、MNは最小値をとります。
P0の位置は、AからBCへの垂線の足のHと同じところです。
BP0=5
問題2
図のようにACの延長上に頂点Bから垂線を下します。
よって、
さて、
なので、
よって、
「早起きのおじさん」 02/04 06時30分 受信
更新 2/18
356解答_3 早起きのおじさん
問題2
●図のように、辺の長さ1の正三角形5個を3段に重ねます。
頂点Bから∠ABC=20°となるような線を引きます。(BD)
Dのところから底辺に平行な線を引きます。(DE)
すると、△BAC∽△BEDとなります。
BA:AC=BE:ED
1:AC=BE:1
よって、
すると、
【下】で、BC=GEを示します。
すると、
であることがわかります。
【下】
●あらすじ
GのところからBDに平行な線GFを引きます。(GF)
このときGF=1となるようにします。
△BAC∽△GEPです。
なので、
次に、PG×PF=PE×PHであることを調べます。
成立すれば、方べきの定理の逆から、4点E、G、H、Fが同一円周上にあります。
すると、弧GEにたつ円周角なので∠EFG=60°です。
そうすると、△BAC≡△GFEとなり、BC=GEです。
●PG×PF=PE×PHの計算等
途中、いろいろな公式を使います。
【公式】
△ABCに正弦定理を使います。(単位の「°」は省略します)
より、
PG×PF=PE×PHであることを示すのに、比を調べます。
途中なるべく約していきます。
ここで分母と分子の次数が異なることに気づきます。
そこで、分子と分母の差を調べます。
ここで、中カッコの中は、
となり、分子と分母が等しいことがわかります。
PG×PF=PE×PHが成立するので、方べきの定理の逆から、4点E、G、H、Fが同一円周上にあります。
NO2「Kasama」
02/03 18時31分 受信 更新 2/18
問題1 |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
問題2 |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
NO3「二度漬け白菜」 02/04
12時16分 受信 更新 2/16
[問題 1]
四角形AMPN において,∠M=∠N=90°であるので,
四角形AMPNは円に内接する.その円をDとする.
線分APはDの直径である.線分APの中点をEとする.
三角形EMNに余弦定理を適用して,
MN^2=EM^2+EN^2-2*EM*EN*cos(∠MEN) ---(☆)
ここで,
EM=EN=EA=(1/2)*AP,
cos(∠MEN)
=cos(2*∠MAN)
=2*(cos(∠MAN))^2 - 1
=2*((7^2+5^2-6^2)/(2*7*5))^2 - 1
=-503/1225
であるので,これらを(☆)に代入して,
MN^2=(864/1225)*AP^2.
よって,
MNが最小 ⇔ APが最小
である.
Aから辺BCに下ろした垂線の足をHとする.
APが最小となるのは,PがHに一致するときである.
AB^2-BH^2=AC^2-(6-BH)^2 より,
BH=(AB^2-AC^2+36)/12=5.
また,AH^2=AB^2-BH^2=24.
以上より,< br>BP_0 = BH = 5 (答)
MNの最小値は,(864/1225)^(1/2)*AH = 144/35 (答)
[問題 2]
線分AB上に,∠ADC=60°となるように 点 D をとる.
角DCBの二等分線と線分ABとの交点をEとする.
線分CE上に,∠CDF=60°となるように 点 F をとる.
三角形ADCは正三角形である.
DE:BE = DC:BC であるから,
BE=(DE*BC)/DC=(DE*BC)/AC ---(1)
また,DE+BE=DB=AB-AD=1-AC ---(2)
(1),(2)より,
DE=AC*(1-AC)/(AC+BC) ---(3)
よって,
AE=AD+DE=AC+AC*(1-AC)/(AC+BC)=AC*(1+BC)/(AC+BC) ---(4)
∠DCF=∠ABC=20°,∠CDF=∠BAC=60°であるので,
△ABC ∽ △DCF.
よって,
AB:AC = DC:DF.
よって,
DF=(AC*DC)/AB=AC^2 ---(5)
△AEC ∽ △DEF であw)「襪・蕁y・租:AC = DE:DF.
よって,AC*DE = AE*DF ---(6)
(3),(4),(5)を(6)に代入して,
AC*(AC*(1-AC)/(AC+BC)) = (AC*(1+BC)/(AC+BC))*(AC^2).
よって,
BC=(1/(AC))-2.
よって,(1/(AC))-BC = 2 (答)
NO4「浜田明巳」 02/15 13時13分 受信 更新 2/18
問題1
cosA=(AB2+AC2−BC2)/(2・AB・BC)
=(72+52−62)/(2・7・5)=19/35
cosB=(AB2+BC2−AC2)/(2・AB・AC)
=(72+62−52)/(2・7・6)=5/7
cosC=(BC2+AC2−AB2)/(2・BC・AC)
=(62+52−72)/(2・6・5)=1/5
BP=x(0<x<6)とすると,
BM=BPcosB=5/7・x° CN=CPcosC=1/5・(6−x)
∴AM=AB−BM=7−5/7・x=(49−5x)/7,
AN=AC−CN=5−1/5・(6−x)=(19+x)/5
△AMNにおいて,
MN2=AM2+AN2−2・AM・AN・cosA
=(49−5x)2/72+(19+x)2/52−2・(49−5x)/7・(19+x)/5・19/35
∴352MN2=25(49−5x)2+49(19+x)2−38(49−5x)(19+x)
=60025−12250x+625x2+17689+1862x+49x2−35378+1748x+190x2
=864x2−8640x+42336
=864(x−5)2+20736
0<x<6より,MNが最小となるとき,x=5であり,MNの最小値は,
(20736/352)1/2=144/35
故にBP0=5であり,MNの最小値は144/35である.
問題2
正弦定理より,
BC/sinA=CA/sinB=AB/sinC
∴BC/sin60°=AC/sin20°=1/sin(180°−60°−20°)
∴BC=sin60°/sin100°=√3/(2sin80°)=√3/(2cos10°),
AC=sin20°/sin100°=(2sin10°cos10°)/cos10°=2sin10°
∴1/AC−BC=1/(2sin10°)−√3/(2cos10°)
=(cos10°−√3sin10°)/(2sin10°cos10°)
={2(cos10°・1/2−sin10°・√3/2)}/sin20°
=2・(cos10°・cos60°−sin10°・sin60°)/sin20°
=2・cos(10°+60°)/sin20°
=2・cos70°/sin20°
=2・sin20°/sin20°
=2・・・(答)