平成30年9月2日
[流れ星]
第363回数学的な応募解答
<解答募集期間:8月5日〜9月2日>
[対称式の値]
<水の流れから、「早起きのおじさん」から8月8日午後4時に指摘されましたのでここに、訂正します。歳ですね。こんなミスをして申し訳ありません。>
NO1「早起きのおじさん」 08/08 16時01分 受信 更新 9/2
問題1
(1)
(2)
つまり、
つまり、初項 、第2項 であるフィボナッチ数列となります。
363の質問
問題2 で、
とありますが、右辺の右の項の「!」の記号の意味が分かりません。
教えてください。
「早起きのおじさん」 08/09 11時57分 受信 更新 9/2
数列の一般項は、要求がなかったので、求めませんでした。
問題1
(1)
(2)
つまり、
つまり、初項 、第2項 であるフィボナッチ数列となります。
問題2
(1)
(2)
●
つまり、
●別の考え
この式の分母を払って整理すると、
これは、
なので、1の立方根のうち、実数でないものが、(*)を満たします。
(*)の解は、
例えば、 とすると、、
置き換えて、 とすると、、
次の図で、 と とは、実軸対称の位置にあります。
また、
つまり、 と とは、逆数の関係にあります。
以上から、
つまり、
です。
NO2「浜田明巳」 08/22 09時44分 受信 更新 9/2
問題1
x+y=1,xy=−1,Tn=xn+yn(n=1,2,3,・・・)
(1)T1=x+y=1
T2=x2+y2=(x+y)2−2xy=12−2(−1)=3・・・(答)
ここで,
Tn+2=xn+2+yn+2=(xn+1+yn+1)(x+y)−xy(xn+yn)=Tn+1+Tn
故に数列{Tn}はFibonacci数列である.
∴T3=T2+T1=3+1=4・・・(答)
T4=T3+T2=4+3=7・・・(答)
T5=T4+T3=7+4=11・・・(答)
(2)(1)より,Tn+2=Tn+1+Tn
Tn+2−αTn+1=β(Tn+1−αTn)・・・(1)
とすると,
Tn+2=(α+β)Tn+1−αβTn=Tn+1+Tn
∴α+β=1,αβ=−1
故にα,βは,2次方程式t2−t−1=0の2解である.
α=(1−√5)/2,β=(1+√5)/2とする.
(1)より,数列{Tn+1−αTn},{Tn+1−βTn}は,それぞれ公比β,αの等比数列である.
∴Tn+1−αTn=(T2−αT1)βn−1=(3−α)βn−1=(2+β)βn−1,
Tn+1−βTn=(T2−βT1)αn−1=(3−β)αn−1=(2+α)αn−1
ここで,
2+α=(5−√5)/2=−√5・(1−√5)/2=−√5・α
2+β=(5+√5)/2=√5・(1+√5)/2=√5・β
∴Tn+1−αTn=√5・βn,Tn+1−βTn=−√5・αn
辺々を引くと,
(β−α)Tn=√5・(βn+αn)
∴Tn=βn+αn={(1+√5)/2}n+{(1−√5)/2}n・・・(答)
問題2
x+1/x=−1,Tn=xn+1/xn(n=1,2,3,・・・)
(1)T1=x+1/x=−1
T2=x2+1/x2=(x+1/x)2−2=(−1)2−2=−1・・・(答)
ここで,
Tn+2=xn+2+1/xn+2=(xn+1+1/xn+1)(x+1/x)−(xn+1/xn)=−Tn+1−Tn
∴T3=−T2−T1=−(−1)−(−1)=2・・・(答)
T4=−T3−T2=−2−(−1)=−1・・・(答)
T5=−T4−T3=−(−1)−2=−1・・・(答)
(2)x+1/x=−1から,x2+x+1=0
∴x=(−1±√3i)/2
=cos(±2π/3)+isin(±2π/3)(複号同順)
∴Tn=xn+x−n
={cos(2nπ/3)+isin(2nπ/3)}+{cos(−2nπ/3)+isin(−2nπ/3)},
{cos(−2nπ/3)+isin(−2nπ/3)}+{cos(2nπ/3)+isin(2nπ/3)}
∴Tn=2cos(2nπ/3)
mを整数とする.
i). n=3mのとき,
T3m=2cos(2mπ)=2
ii). n=3m+1のとき,
T3m+1=2cos(2mπ+2π/3)=−1
iii). n=3m+2のとき,
T3m+2=2cos(2mπ+4π/3)=−1
まとめると,nが3の倍数のとき,Tn=2,それ以外のとき,Tn=−1
NO3「にいばりZ12」 08/25 02時10分 受信 更新 9/2
問題1
x+y=1 ・・・@
xy=-1 ・・・A
この時のTn=xn+ynを求めよ
@ ,Aからx2-x-1=0・・・B
x=(1±√5)/2
対象式なので
y=(1±√5)/2 (複合逆順:xが正の時yが負)
即ち、xとyはB式の解α、βとなります
T2=x2+y2
=((1+√5)/2)2+((1-√5)/2)2=3
T3=x3+y3
=((1+√5)/2)3+((1-√5)/2)3=4
T4=x4+y4
=((1+√5)/2)4+((1-√5)/2)4=7
T5=x5+y5
=((1+√5)/2)5+((1-√5)/2)5=11
以上は2項展開で確認できます
因みに
T0=x0+y0
=2
T1=x1+y1
=((1+√5)/2) +((1-√5)/2)=1
となります。これらからわかるのは
Tn=Tn-1+ Tn-2
初期値T0=2 ,T1=1
という規則性です
Tを数列と見做したとき
二次の整係数方程式
x 2 - P x + Q =0(P=1、Q=-1)
の解α、βのαn+βn・・・C
となっています。
この問題は、だいぶ以前にリュカ数列として先生から出題されたことがあったので以前書き散らしたメモを探して考えました。
Cはリュカ同伴数列の一般項になりますが一般項が
αn-βn/α-β はフィボナッチ数列となり初期値が異なるだけですね。
問題2
x+1/x=-1 ・・・D
この時のTn=xn+1/xnを求めよ
Dは
x 2+x+1=0と変形できます。これは
二次の整係数方程式
x 2 - P x + Q =0(P=-1、Q=1)
と見做す事ができその解は
α=(−1+√3i)/2=cos2/3π +isin2/3π ・・・E
β=(−1−√3i)/2=cos -2/3π+isin-2/3π・・・F
(EとFは複素平面の単位円上で共役) ・・・G
今1/x=yと置くとDは
x+y=-1
xy=1
と書けますが、Tn=xn+ynなので問題1と同じ設問となっています(P=-1、Q=1と問題1とは係数が逆になっていますが)。
よってこれも同伴リュカ数列となります。
同伴リュカ数列の定義は
Tn=PTn-1-QTn-2・・・H
=−(Tn-1+Tn-2)・・・I
そこで初期2項を求めると
T0=x0+y0=2
T1=x1+y1=-1=P(Dと同義)
またHIから
T2=x2+y2=(-1)・(-1) −1・(2)=-1
T3=x3+y3=(-1)・(-1) −1・(-1)=2
T4=x4+y4=(-1)・(2) −1・(-1)=-1
T5=x5+y5=(-1)・(-1) −1・(2)=-1
T6=x6+y6=(-1)・(-1) −1・(-1)=2
T7=x7+y7=(-1)・(2) −1・(-1)=-1
T8=x8+y8=(-1)・(2) −1・(-1)=-1
となり、前2項の和に-1を掛けたものがその項になります
T0=2
T1=-1
Tn=-(Tn-1+
Tn-2)
ここでは2、-1、-1を繰り返す数列となります・・・・・・・・・・・・回答
このことを、EFGから考えてみました。ドモアブルの定理から
αn=(cos2/3π +isin2/3π)n=(cos2/3nπ +isin2/3nπ) ・・・J
βn=(cos -2/3π+isin-2/3π)n=(cos-2/3nπ+isin-2/3nπ)・・・K
J+Kはnが3の倍数(0を含む)の時実軸上に一致しともに1となるため和は2となり3の倍数ではない場合
互いに共役なため虚部はキャンルアウトされ実部はともに-1/2となるため和は-1となります。
よって、この数列は
2、-1、-1、2、-1、-1、2、-1、-1・・・・となります。しかしながらこの考え方では漸化式的な発想は浮かびません。(しかし複素平面上を回転する数列は美しく感じます)
蛇足
P=1、Q=-1
P=-1、Q=1
が出てきましたので
P=-1、Q=-1
P=1、Q=1
の同伴リュカ数列にも興味がわきました。
先ず、P=-1、Q=-1について考えます
x 2+x-1=0
の解α、βを求めると
α=(-1+√5)/2
β=(-1-√5)/2
同伴リュカ数列の一般項は
Tn=((-1+√5)/2)n+((-1-√5)/2)n
T0=α0+β0=2
T1=α1+β1=-1
T2=α2+β2==(-1)・(-1) −(-1)・(2)=3
T3=α3+β3==(-1)・(3) −(-1)・(-1)=-4
T4=α4+β4==(-1)・(-4) −(-1)・(3)=7
Tn=αn+βn=-Tn-1+Tn-2
(Tnの絶対値は前2項の絶対値の和に等しい)
次に、P=1、Q=1について考えます
x 2-x+1=0
の解α、βを求めると
α=(1+√3i)/2=cos1/3π +isin1/3π
β=(1-√3i)/2=cos1/3π +isin-1/3π
同伴リュカ数列の一般項は
Tn=((1+√3i)/2)n+((1-√3i)/2)n
T0=α0+β0=2
T1=α1+β1=1
T2=α2+β2==(1)・(1) −(1)・(2)=-1
T3=α3+β3==(1)・(-1) −(1)・(1)=-2
T4=α4+β4==(1)・(-2) −(1)・(-1)=-1
T5=α5+β5==(1)・(-1) −(1)・(-2)=1
T6=α6+β6==(1)・(1) −(1)・(-1)=2
T7=α7+β7==(1)・(2) −(1)・(1)=1
T8=α8+β8==(1)・(1) −(1)・(2)=-1
T9=α9+β9==(1)・(-1) −(1)・(1)=-2
T10=α10+β10==(1)・(-2) −(1)・(-1)=-1
T11=α11+β11==(1)・(-1) −(1)・(-2)= 1
Tn=αn+βn=Tn-1-Tn-2
上記の式は前述したドモアブルの定理から虚部はキャンセルされ
実部は±1、2しかとらないことが解ります。
「にいばりZ12」 08/29 23時29分 受信
更新 9/2
問題2の解答がたりなかったようです。下記に捕捉しました
問題2
x+1/x=-1 ・・・D
この時のTn=xn+1/xnを求めよ
Dは
x 2+x+1=0と変形できます。これは
二次の整係数方程式
x 2 - P x + Q =0(P=-1、Q=1)
と見做す事ができその解は
α=(−1+√3i)/2=cos2/3π +isin2/3π ・・・E
β=(−1−√3i)/2=cos -2/3π+isin-2/3π・・・F
(EとFは複素平面の単位円上で共役) ・・・G
今1/x=yと置くとDは
x+y=-1
xy=1
と書けますが、Tn=xn+ynなので問題1と同じ設問となっています(P=-1、Q=1と問題1とは係数が逆になっていますが)。
よってこれも同伴リュカ数列となります。
同伴リュカ数列の定義は
Tn=PTn-1-QTn-2・・・H
=−(Tn-1+Tn-2)・・・I
そこで初期2項を求めると
T0=x0+y0=2
T1=x1+y1=-1=P(Dと同義)
またHIから
T2=x2+y2=(-1)・(-1) −1・(2)=-1
T3=x3+y3=(-1)・(-1) −1・(-1)=2
T4=x4+y4=(-1)・(2) −1・(-1)=-1
T5=x5+y5=(-1)・(-1) −1・(2)=-1
T6=x6+y6=(-1)・(-1) −1・(-1)=2
T7=x7+y7=(-1)・(2) −1・(-1)=-1
T8=x8+y8=(-1)・(2) −1・(-1)=-1
となり、前2項の和に-1を掛けたものがその項になります
T0=2
T1=-1
Tn=-(Tn-1+
Tn-2)
これを初項と第1項で表すと
T2=-(T0+T1)=-1
T3=T0
=2
T4=T1
=-1
T5=-(T0+T1)=-1
T6=T0
=2
T7=T1
=-1
T8=-(T0+T1)=-1
n=9,10,11は6,7,8と同じで循環する
よって
Tn=2 (n=0(mod3))
=-1(n≠0(mod3)) ・・・・・・・・・・・・回答
ここでは2、-1、-1を繰り返す数列となります
このことを、EFGから考えてみました。ドモアブルの定理から
αn=(cos2/3π +isin2/3π)n=(cos2/3nπ +isin2/3nπ) ・・・J
βn=(cos -2/3π+isin-2/3π)n=(cos-2/3nπ+isin-2/3nπ)・・・K
J+Kはnが3の倍数(0を含む)の時実軸上に一致しともに1となるため和は2となり3の倍数ではない場合
互いに共役なため虚部はキャンルアウトされ実部はともに-1/2となるため和は-1となります。
よって、この数列は
2、-1、-1、2、-1、-1、2、-1、-1・・・・となります。しかしながらこの考え方では漸化式的な発想は浮かびません。(しかし複素平面上を回転する数列は美しく感じます)
蛇足
P=1、Q=-1
P=-1、Q=1
が出てきましたので
P=-1、Q=-1
P=1、Q=1
の同伴リュカ数列にも興味がわきました。
先ず、P=-1、Q=-1について考えます
x 2+x-1=0
の解α、βを求めると
α=(-1+√5)/2
β=(-1-√5)/2
同伴リュカ数列の一般項は
Tn=((-1+√5)/2)n+((-1-√5)/2)n
T0=α0+β0=2
T1=α1+β1=-1
T2=α2+β2==(-1)・(-1) −(-1)・(2)=3
T3=α3+β3==(-1)・(3) −(-1)・(-1)=-4
T4=α4+β4==(-1)・(-4) −(-1)・(3)=7
Tn=αn+βn=-Tn-1+Tn-2
(Tnの絶対値は前2項の絶対値の和に等しい)
次に、P=1、Q=1について考えます
x 2-x+1=0
の解α、βを求めると
α=(1+√3i)/2=cos1/3π +isin1/3π
β=(1-√3i)/2=cos1/3π +isin-1/3π
同伴リュカ数列の一般項は
Tn=((1+√3i)/2)n+((1-√3i)/2)n
T0=α0+β0=2
T1=α1+β1=1
T2=α2+β2==(1)・(1) −(1)・(2)=-1
T3=α3+β3==(1)・(-1) −(1)・(1)=-2
T4=α4+β4==(1)・(-2) −(1)・(-1)=-1
T5=α5+β5==(1)・(-1) −(1)・(-2)=1
T6=α6+β6==(1)・(1) −(1)・(-1)=2
T7=α7+β7==(1)・(2) −(1)・(1)=1
T8=α8+β8==(1)・(1) −(1)・(2)=-1
T9=α9+β9==(1)・(-1) −(1)・(1)=-2
T10=α10+β10==(1)・(-2) −(1)・(-1)=-1
T11=α11+β11==(1)・(-1) −(1)・(-2)= 1
Tn=αn+βn=Tn-1-Tn-2
上記の式は前述したドモアブルの定理から虚部はキャンセルされ
実部は±1、2しかとらないことが解ります。
NO4「Kasama」
08/26 19時27分 受信 更新 9/2
問題1 |
|
||||||||||
問題2 |
|
NO5「三角定規」 08/26 21時05分 受信 更新 9/2
先日同僚と一緒に登られた吾妻山の姥滝沢の写真です。
皆さん、問題や質問に答えてください。一部でも構いませんから、解答とペンネームを添えて、メールで送ってください。待っています。