令和元年10月27日
[流れ星]
第378回数学的な応募解答
<解答募集期間:9月29日〜10月27日>
[解の存在範囲]
同志社工学部の過去問で、一部改題してあります。
NO1「スモークマン」 10/02 20時42分 受信
更新 10/27
(問題1)
x^2-1=a(x-√2) から、
右の直線は (√2,0)を通るので...
明らかに、0<=a で、
y=x^2-1 と y=a(x-√2)の接線の小さい傾きのaまで...
x^2-ax=1-a√2
(x-a/2)^2=1-a√2+a^2/4>=0
a^2-4√2*a+4>=0
(a-2√2)^2>=-4+8=4
so...
a=2√2-2 の方
so...
0<=a<=2√2-2
「スモークマン」 10/04 13時49分 受信
更新 10/27
(問題2)の回答です...
いまいち、というか、無理やりに...^^;;
√(1-x^2)*√(1-y^2)=x+y
y=xに関して対称
x=0,y=√2/2
x=y,x=y=√2-1
x=0〜√2-1まで、グラフは連続
xで微分すると…
-x√(1-y^2)/√(1-x^2)-1と負になるので…
上に凸の曲線になるしかない…
実際の図は…
x+y=t …tはx,y切片
so…
√2/2<t<=√2(√2-1)=2-√2
スマートじゃないなぁ…^^;
NO2「浜田明巳」
10/03 16時09分 受信 更新 10/27
問題1(グラフを使ってチマチマやるのは面倒.計算でゴリゴリいきます.昔は無理方程式,無理不等式は,グラフを使わず,計算だけで解いたものです)
x2−ax+√2a−1=0・・・(1)
(1)の判別式をDとすると,xは実数なので,
D=a2−4(√2a−1)=a2−4√2a+4≧0
∴a≦2√2−2,2√2+2≦a・・・(2)
このとき,(1)の解は,
x={a±(a2−4√2a+4)1/2}/2
i). −1≦{a+(a2−4√2a+4)1/2}/2≦1のとき,
−2≦a+(a2−4√2a+4)1/2≦2
∴−a−2≦(a2−4√2a+4)1/2≦2−a
ア). (a2−4√2a+4)1/2≦2−aから,
0≦(a2−4√2a+4)1/2≦2−a
∴0≦2−a
∴a≦2
(2)から,a≦2√2−2・・・(3)
このとき,0≦(a2−4√2a+4)1/2≦2−aから,
a2−4√2a+4≦(2−a)2
∴4(1−√2)a≦0
∴a≧0
(3)から,0≦a≦2√2−2・・・(4)
イ). −a−2≦(a2−4√2a+4)1/2において,
(4)から,−a≦0
∴−a−2<0≦(a2−4√2a+4)1/2
これは常に成立する.
まとめると,0≦a≦2√2−2
ii). −1≦{a−(a2−4√2a+4)1/2}/2≦1のとき,
−2≦a−(a2−4√2a+4)1/2≦2
∴a−2≦(a2−4√2a+4)1/2≦a+2
ア). (a2−4√2a+4)1/2≦a+2から,
0≦(a2−4√2a+4)1/2≦a+2
∴0≦a+2
∴a≧−2
(2)から,−2≦a≦2√2−2,2√2+2≦a・・・(5)
このとき,0≦(a2−4√2a+4)1/2≦a+2から,
a2−4√2a+4≦(a+2)2
∴4(−1−√2)a≦0
∴a≧0
(5)から,0≦a≦2√2−2,2√2+2≦a・・・(6)
イ). a−2≦(a2−4√2a+4)1/2において,
1). a−2≦0のとき,a≦2
(6)から,0≦a≦2√2−2・・・(7)
このとき,a−2≦0≦(a2−4√2a+4)1/2は常に成立する.
2). a−2>0のとき,a>2
(6)から,a≧2√2+2・・・(8)
このとき,0<a−2≦(a2−4√2a+4)1/2から,
(a−2)2≦a2−4√2a+4
∴4(√2−1)a≦0
∴a≦0
これは(8)に反する.
まとめると,0≦a≦2√2−2
i),ii)より,0≦a≦2√2−2
(別解)(グラフを使わず解くなんて信じられない.グラフを使って簡単に解くべきです)
f(x)=x2−ax+√2a−1とする.
2次方程式f(x)=0の2解をα,βとすると,解と係数の関係から,
α+β=a,αβ=√2a−1
i). −1≦α≦β≦1のとき,グラフから,
f(−1)≧0・・・(1)
f(1)≧0・・・(2)
−1≦(α+β)/2≦1・・・(3)
f((α+β)/2)≦0・・・(4)
(1)より,1−a+√2a−1=(√2−1)a≧0
∴a≧0・・・(1)'
(2)より,1+a+√2a−1=(1+√2)a≧0
∴a≧0
(1)'と一致する.
(3)より,−1≦a/2≦1
∴−2≦a≦2
(1)'より,0≦a≦2・・・(5)
(4)より,f(a/2)=a2/4−a2/2+√2a−1≦0
∴a2−4√2a+4≧0
∴a≦2√2−2,2√2+2≦a
(5)より,0≦a≦2√2−2・・・(6)
ii). α≦−1≦β≦1,または,−1≦α≦1≦βのとき,グラフから,
f(1)f(−1)≦0
∴(√2−1)a・(1+√2)a≦0
a2≦0
∴a=0
i),ii)より,0≦a≦2√2−2
問題2(チマチマやるのは面倒.計算でゴリゴリすべきです)
a=cosx,b=sinyとすると,
t=ab=±(1−a2)1/2±(1−b2)1/2>0
故にab>0であり,
ab±(1−a2)1/2=±(1−b2)1/2
両辺を2乗すると,
a2b2±2a(1−a2)1/2b+(1−a2)=1−b2
∴(1+a2)b2±2a(1−a2)1/2b−a2=0・・・(1)
1+a2≠0であるので,これはbの2次方程式である.
判別式をDとすると,
D/4=a2(1−a2)+(1+a2)a2=2a2
(1)を解くと,
b={±a(1−a2)1/2±√2・a}/(1+a2)={±(1−a2)1/2±√2}・a/(1+a2)
−1≦a≦1で,−1≦b≦1,ab>0のときに点(a,ab)をプロットし,t=abの値の範囲を求める.
グラフより,0<t≦0.828427(≒2√2−2)であることが分かる.
(別解)(数学の問題なのだから,問題1の結果を使わないのは信じられない)
cosxsiny=t・・・(1)
sinx+cosy=t・・・(2)
とする.
(1)より,
cos2xsin2y=t2
∴(1−sin2x)(1−cos2y)=t2
∴1−(sin2x+cos2y)+sin2xcos2y=t2・・・(1)'
(2)より,
sin2x+2sinxcosy+cos2y=t2・・・(2)'
(1)'+(2)'より,
1+sin2xcos2y+2sinxcosy=2t2
∴(1+sinxcosy)2=2t2・・・(3)
−1≦sinx≦1,−1≦cosy≦1より,−1≦sinxcosy≦1
∴1+sinxcosy≧0
またt>0から,(3)より,
1+sinxcosy=√2t
∴sinxcosy=√2t−1・・・(4)
(2),(4)から,sinx,cosyは,zの2次方程式
z2−tz+(√2t−1)=0
の2解である.
−1≦sinx≦1,−1≦cosy≦1,t>0であるので,問題1の結果から,
0<t≦2√2−2
「浜田明巳」
10/05 09時46分 受信 更新 10/27
問題1
(別解その2)
(とことんグラフを使うのが苦手で,2次関数の問題は,2次方程式の解と係数の関係を使って解くのが好きです.ただしこの問題では「少なくとも1つの解」となっており,α≦−1≦β≦1または−1≦α≦1≦βの場合は,どうしてもグラフを使わざるを得ないので,あきらめていますが)
2次方程式x2−ax+√2a−1=0の2解をα,βとする.
−1≦α≦β≦1または−1≦β≦α≦1の場合のみを考える.
実数解を持つので,判別式をDとすると,
D=a2−4(√2a−1)=a2−4√2a+4≧0
∴a≦2√2−2,2√2+2≦a・・・(1)
解と係数の関係から,
α+β=a,αβ=√2a−1・・・(2)
−1≦α≦1,−1≦β≦1より,
i). α≦1かつβ≦1
ii). α≧−1かつβ≧−1
i)のとき,α−1≦0かつβ−1≦0
これは,次と同値である.
(α−1)+(β−1)≦0かつ(α−1)(β−1)≧0
∴α+β≦2・・・(3) かつ αβ−(α+β)+1≧0・・・(4)
(2),(3)より,a≦2
(1)より,a≦2√2−2・・・(5)
(2),(4)より,(√2a−1)−a+1≧0
∴(√2−1)a≧0
∴a≧0
(5)より,0≦a≦2√2−2・・・(6)
ii)のとき,α+1≧0かつβ+1≧0
これは,次と同値である.
(α+1)+(β+1)≧0かつ(α+1)(β+1)≧0
∴α+β≧−2・・・(7) かつ αβ+(α+β)+1≧0・・・(8)
(2),(7)より,a≧−2
これは(6)を満たす.
(2),(8)より,(√2a−1)+a+1≧0
∴(√2+1)a≧0
∴a≧0
これは(6)を満たす.
まとめると,
0≦a≦2√2−2
「浜田明巳」
10/07 09時56分 受信 更新 10/27
問題1
ii). 与2次方程式は,a=2√2±2のとき,重解をもつ.
a=2√2−2のとき,共有点が存在する.
iii). 0<a<2√2−2のとき,共有点が存在し,他の場合には,共有点は存在しない.
以上より,aの値の範囲は,0≦a≦2√2−2
「浜田明巳」
10/07 11時50分 受信 更新 10/27
問題1
問題1
左辺をyとおきます。
この2次関数の頂点は、
より、 を下の式に入れると、
頂点は、下の上に凸の赤いグラフ上にあります。
赤のグラフ上に頂点を持つグラフをいくつか調べます。
順に頂点を、@は、Aは、Bは、Cは、Dは とします。
順に、@は 、Aは 、Bは 、Cは 、Dは です。
式は、
元の2次関数は、
とすると、aの値によらず、
でこの式が成立します。(aについての恒等式です)
(@ らDのすべてグラフが、点
を通ります)
の範囲の解を考えると、
@はありません。(範囲に条件がなければ、2つの実数解です)
Aは が解です。
Bは、 が解です。(重解)
Cは、ありません。(範囲に条件がなければ、重解です)
Dは、ありません。(範囲に条件がなければ、2つの解です)
以上から、 が解となります。
問題2
あるxが与えられたとき、どんなyでこの式が成立するかを考えます。
を上の式に代入します。
で整理して2次方程式を解きます。
根号の中は、
よって、
∴
ここで、は、負なので複合のところは、正のものを用います。
∴
1周期分 [0, 2π) で、tの増減を調べます。
分子は、
ここで、因数定理等を用いて分解すると、
∴
上の式で、黄緑の部分は正、水色の部分は負です。
より、
の解をα、βとします。
x |
0 |
・・・ |
α |
・・・ |
π/2 |
・・・ |
β |
・・・ |
3π/2 |
・・・ |
2π |
dt/dx |
+ |
+ |
0 |
− |
0 |
+ |
0 |
− |
0 |
+ |
|
t |
|
↗増加 |
A |
↘減少 |
B |
↗増加 |
C |
↘減少 |
D |
↗増加 |
|
A、B、C、Dの極値を調べます。
・A、Cについては、 より、
・B、Dについては、 より、
よって、
NO4「二度漬け白菜」 10/13 10時51分 受信
更新 10/27
[問題1]
x^2-a*x+(√2)*a-1=0
⇔
x^2-1=a*(x-√2).
放物線 y=x^2-1 と
定点 (√2,0) を通る直線 y=a*(x-√2) が,
少なくとも 1 個の交点をもち,その交点のx座標が
-1 以上 かつ 1 以下 となるような a の値の範囲を求めればよい.
0≦a≦2*(√2 - 1) (答)
[問題2]
t=cos(x)*sin(y)>0 ---(1)
t=sin(x)+cos(y)>0 ---(2)
(1)の両辺を二乗して,
t^2=((cos(x))^2)*((sin(y))^2).
よって,
t^2=(1-(sin(x))^2)*(1-(cos(y))^2)
---(3)
(2)より,
cos(y)=t-sin(x).
これと(3)より,
t^2=(1-(sin(x))^2)*(1-(t-sin(x))^2).
sin(x)=u とおいて展開して整理すると,
(u^2-1-(u-√2)*t)*(1-u^2+(u+√2)*t)=0.
よって,
u^2-1-(u-√2)*t=0 ---(4)
(ここで,1-u^2+(u+√2)*t=0となることは無い.
なぜなら,-1≦u≦1,t>0 より, 1-u^2+(u+√2)*t>0 )
uについての二次方程式(4)が,-1≦u≦1の範囲に少なくとも
一つの解をもつような
tの値の範囲は,先の問題により,
0≦t≦2*(√2 - 1).
これと t>0 とから,
0<t≦2*(√2 - 1) ---(5)
以上より,(1),(2)が同時に成り立つとするとき,
(5)が成り立つことがわかった.
次に,(5)が成り立つとき,(1),(2)を同時に成り立たせるような
cos(x),sin(y),sin(x),cos(y) が存在することを示す.
tを,0<t≦2*(√2 - 1)を満たすような任意の実数とする.
uについての二次方程式(4)は -1<u<1 の範囲に少なくとも
1個の解をもつ.これらの解のうち,大きくない方の解を
u=α とする.
α^2-1-(α-√2)*t=0 より,
t=(1-α^2)/(√2-α).
sin(x)=α かつ -π/2<x<π/2 となるように x をとることができる.
このとき,cos(x)=√(1-α^2).
また,-1<t-α<1 である.
(なぜなら,1-(t-α)^2=1-((1-α^2)/(√2-α)-α)^2=(1-α^2)/(√2-α)^2 > 0)
よって,cos(y)=t-α
かつ 0<y<π となるように y をとることができる.
このとき,sin(y)=√(1-(t-α)^2)=(√(1-α^2))/(√2-α).
sin(x)+cos(y)=α+(t-α)=t であるから,(2)を満たしている.
さらに,
cos(x)*sin(y)
=(√(1-α^2))*(√(1-α^2))/(√2-α)
=(1-α^2)/(√2-α)
=t
であるから,(1)も満たしている.
以上より,tのとりうる値の範囲は,0<t≦2*(√2 - 1) であると
結論できる.
(以上)
NO5「ジョーカー」
10/13 22時49分 受信 更新 10/27
問題2を解いたとき,問題1と同じ関数が現れ、不思議でした。
一見、似ても似つかぬ問題なのに、
解き方によって同じ問題に帰着できるとは。
きっと出題者の意図なのかなと思いました。
皆さん、問題や質問に答えてください。一部でも構いませんから、解答とペンネームを添えて、メールで送ってください。待っています。