平成15年2月15日
[流れ星]
第113回数学的な応募問題解答
<解答募集期間:2月1日〜2月15日>
[三角形の面積]
太郎さんは、次の問題を生徒から質問されました。皆さん、考えてください。
問題:△ABCにおいて、頂点Aから対辺BCに下ろした垂線をADとし、
BD=4,CD=6,角BAC=135° とする。
このとき、三角形ABCの面積を求めよ。
NO1「H7K」さん 2/1: 17時13分 受信 更新2/15
AD=t,∠BAD=αとおくと,BD=t
tanα=4,CD=t tan(135°-α)=6と書ける.
α<>90°は明らか.
さて,加法定理より,tan(135°-α)=(tanα+1)/(tanα-1).
tanα=pと書くことにすると,BD:CD=p:(p+1)/(p-1)=2:3.
よって,3p(p-1)=3p^2-3p=2p+2
3p^2-5p-2=0.
これを解いて,p=1/6*(5+-7)=2,-1/3だが,p>0なので,p=2.
よって,三角形ABC=(4+6)*(4/2)/2=10.//
NO2「Kashiwagi」さん 2/1: 21時36分 受信 更新2/15
NO3「三角定規」さん 2/1: 21時45分 受信 更新2/15
高校生の教科傍用問題集にある問題のようで、生徒の質問に答
えるような気持ちで解いてみました。
NO4「hashi」さん 2/1: 21時55分 受信 更新2/15
初めて応募します。
hashi と言います。よろしくお願いします。
式の書き方がよくわからないので、自己流ですが、何とか書いてみました。
以下でよいと思いますが、表記上の誤りがあるかもしれません。
今後ともよろしくお願いします。
<解答>
AB=x,AC=y,AD=hとし,三角形ABCの面積をSとする.
S=BC・AD/2=10h/2=5h ……(ア)
また,S=(1/2)AB・ACsin角BAC=(1/2)xysin135度=(ルート2)xy/4
よって,4S=(ルート2)xy ……(イ)
正弦定理から 100=x^2+y^2ー2xycos角135度
これに,ピタゴラスの定理から得られる x^2=16+h^2,y^2=36+h^2 を
代入して
100=16+h^2+36+h^2+(ルート2)xy
よって,(ルート2)xy=48ー2h^2 ……(ウ)
(イ)に(ア),(ウ)を代入すると 20h=48ー2h^2
h^2+10hー24=0
これを解いて(h>0から) h=2
したがって面積は,(ア)から S=10
NO5「iga」さん
2/2: 14時45分 受信 更新2/15
お久しぶりです、Igaです。
いろいろな方法で求めることができるということだし、
三角形の面積なので、中学生でもできるかもと思い、考えてみました。
計算に4乗(2乗の2乗)などが出てくるのをのぞけば、中学3年生でもできそうです。
CAの延長とBから下ろした垂線の交点をEとする。
∠BACの外角だから、 角BAE=180°−135°=45°
よって三角形EABは直角二等辺三角形になるので、
EA=EB
また、三角形CADと三角形CBEは
角C共通、角ADC=角BEC=90°
2角がそれぞれ等しいので、 三角形CAD相似三角形CBE
ここで、AC=x、AE=yとおく。
CD:CE=CA:CB=AD:BE より
6:(x+y)=x:10 …(1) 、 x:10=AD:y …(2)
(1)より x(x+y)=60
xy=60−x^2
また(2)より AD=xy/10
よって AD=(60−x^2)/10 …(3)
三角形CADは直角三角形だから三平方の定理より
AD^2=CA^2−CD^2
=x^2−6^2
(3)式を代入すると
{(60−x^2)/10}^2=x^2−6^2
(x^4−120x^2+3600)/100=x^2−36
x^4−120x^2+3600=100x^2−3600
x^4−220x^2+7200=0
(x^2−180)(x^2−40)=0
x^2=180、x^2=40
(3)式に代入すると
x^2=180は不適、x^2=40のとき
AD=(60−40)/10=2
三角形ABCは底辺BC=10,高さAD=2の三角形なので、
面積は 三角形ABC=10×2/2
=10
と求められました。
x^2=Xとでもおけば中学生でも何とかOKだと思います。
数学好きの生徒にでもやらせてみようと思います。
また楽しい問題をよろしくお願いします。
NO6「udonko」さん 2/3: 03時11分 受信 更新2/15
こんばんは。udonkoです。
今回は何も芸がない、力技ですみません。
BC=4+6=10
また AD=x とすると、
AB=sqrt(x*x+16)、AC=sqrt(x*x+36)
従って三角形ABCに余弦定理を適用して、
100=(x*x+16)+(x*x+36)−2*sqrt(x*x+16)*sqrt(x*x+36)*cos135
−2x*x+48=sqrt(2(x*x+16)(x*x+36))
・・・・・(ア)
この両辺を2乗して
4x*x*x*x−96x*x+2304=2x*x*x*x+102x*x+1152
x*x*x*x−148x*x+576=0
x*x=144 or 4
ここで (ア)の左辺は0以上 より x*x=4
従って x=2
よって求める面積は S=2*10/2=10
NO7「BossF(^o^)」さん 2/4:05時08分 受信 更新2/15
AD=h とおきます
すると三平方より
AB=(16+h^2)^(1/2)
AC=(36+h^2)^(1/2)
またCからABに下ろした垂線の足をHとすると
三角形ACHは直角二等辺ですから
CH=AC/√2={(36+h^2)/2}^(1/2)
以上より
2三角形ABC=10h=(16+h^2)^(1/2)x{(36+h^2)/2}^(1/2)
これより h=2,12
h=12は明らかに不適ですから
三角形ABC=5
NO8「toru」さん 2/4: 12時05分 受信 更新2/15
問題113の解答を送ります。いろいろな解法が可能ですとのことでいくつか考えて
みました。とりあえず1)の解法で答はすぐでたのですが、考えるとだんだんにいろ
いろ思いついてなかなか楽しめました。図を書いていないのでわかりにくく読むのが
やや苦痛かと思われますが、おつきあいのほどお願いします。ペンネーム Toru
問題113の解答
1) 三角関数を使う場合
角ABC=θ(0<θ<π/4)とすると角ACB=(π/4)―θ、BDtanθ=DCtan((π/4)―θ)=AD
ここで tanθ=t とすると0<t<1でtan((π/4)―θ)=(sin(π/4)cosθ―sinθcos(π/4))/(cos(π/4)cosθ+sin(π/4)sinθ)
=(1―t)/(1+t)
これらから4t=6(1−t)/(1+t) これを計算して、(2t―1)(t+3)=0
よってt=1/2、AD=4×1/2=2で求める面積は(4+6)×2×1/2=10
2) 図形で考える場合
三角形ABCの外接円を考えて中心をOとすると角ABC=135°
だからOは直線BCに対してAの反対側にあって四角形ABOCを考えれば(円周角と考えてもよいが)、
角BOC=360°―135°×2=90°
よって三角形BOCは直角二等辺三角形でBC=10だから
OB=OC=OA=5√2、Oを通りBCに平行な直線を引きADを延長した直線との交点をEとすると
DE=5 直角三角形AEOを考えればOE=(4+6)/2―4=1だから
AE^2=OA^2―OE^2=50―1=49
よってAE=7、AD=AE―DE=2
従って求める面積は(4+6)×2×1/2=10
3) ベクトルを使う場合
ベクトルAB=ベクトルAD+ベクトルDB、ベクトルAC=ベクトルAD+ベクトルDC
(以下ベクトルを省略) AB^2=AD^2+DB^2=AD^2+16、
AC^2=AD^2+DC^2=AD^2+36 AB・AC=AD・AD+DB・DC=AD^2―24
ABとACのなす角が135°だからAB・AC=|AB||AC|cos135°の両辺を2乗して
AD^2=xとすると(x―24)^2=(x+16)(x+36)/2
これを計算すると(x―4)(x―144)=0
AB・ACは負だから144は不適でX=4
従ってAD=2となり面積は(4+6)×2×1/2=10
4) 複素数を使う場合
三角形ABCの頂点Aを原点として複素平面を考え
B:―4―iαの135°回転を行うと
(―4―iα)(cos135°+isin135°)=(4+α)/√2+i(α―4)/√2
これがC:6―αiの方向に重なるから(4+α):6=(α―4):―α
(ただし4+α>0)これを計算して(α―2)(α+12)=0 よってα=2となり
面積は(4+6)×2×1/2=10
NO9「ニースケンス」さん 2/6:08時27分 受信 更新2/15
第113回応募問題の解答を考えましたので、お送りします。
"Weekend Mathematics"に投稿された美しい解答に較べると
だいぶ見劣りしますが、枯れ木も山の賑わいということでご容赦ください。
NO10「中学生」さん 2/7:14時34分 受信 更新2/15
こんにちは、Igaです。
早速ですが、中学3年生の選択数学の生徒にやらせてみました。
「三平方の定理と相似を使うよ」や解の値の大きさに関するヒントは与えたものの、
一人の生徒が正解を出しました。
それも相似比を使わず、文字もx1種類だけで解いていました。
解けないながらも取り組んだ生徒たちも、同様の傾向がありました。
中学生にとっては、文字数が増えることや相似などの扱いや考え方がまだ苦手なのかなと思いました。
以下はその生徒の解答を整理して書き直したものです。
CAの延長とBから下ろした垂線の交点をEとする。
∠BACの外角だから、 ∠BAE=180°−135°=45°
よって△EABは直角二等辺三角形になる。
ここで、EA=EB=xとおくと、 AB=√2・x
△ABDで、三平方の定理より AD=√(2x^2−16)
△ADCで、三平方の定理より AC=√(2x^2+20)
△ABCの面積をACを底辺とした場合と、BCを底辺とした場合を考えると、
AC×BE=BC×AD
√(2x^2+20)×x=10×√(2x^2−16)
x^2(2x^2+20) =100(2x^2−16)
2x^4+20x^2=200x^2−1600
x^4−90x^2+800=0
(x^2−10)(x^2−80)=0
x^2=10 、 x^2=80
「※生徒にはx^2=80が適さない理由がすぐに見つけられませんでした。
| また、不等式も指導内容から削除されていますので、以下は私が付け加えました。
| ここで、BE>ADだから
| x>√(2x^2−16)
| x^2>2x^2−16
|−x^2>−16
| x^2<16
|_ (ここまで)
x^2<16より x^2=10
よって、 AD=√(2x^2−16)
=√(2×10−16)
=√4
=2
以上より △ABC=BC×AD÷2
=10×2÷2
=2
NO11「午年のうりぼう」さん2/8:01時32分 受信 更新2/15
第113回数学的な応募問題[三角形の面積]解答
AD=a(>0)とすると、AB=√(a2+16), AC=√(a2+36)
△ABCにおいて、余弦定理より、
(4+6)2 ={√(a2+16)}2 +{√(a2+36)}2−2√(a2+16)√(a2+36)cos135゜
⇔ −2(a2−24)= √{2(a4+52a2+576)}……@
両辺を2乗して、整理すると、
a4−148a2+576=0
⇔ (a2−4)(a2−144)=0
⇔ a2 = 4 または 144
よって、a2 = 4 または 144 であることが必要である。
この2つのaの値は、三角形の成立条件を満たす。
@により、 a2 = 4 で十分である。
a>0より、 a=2
よって、△ABC = 1/2 ×(4+6)×2= 10 ……(答)
(ちなみに、a=12 のとき、∠BAC=45゜ で、△ABC=60)
初めて送らせて頂きます。よろしくお願いします。 ペンネーム:午年のうりぼう
NO12「中川幸一」さん 2/12: 22時31分 受信 更新2/15
NO13「スモークマン」さん 2/14: 21時24分 受信 更新2/15