平成18年1月29日
[流れ星]
第167回数学的な応募問題
<解答募集期間:1月29日〜2月19日
[ペル方程式]
皆さん、1998年のお茶の水大学入試問題から作問しました。チャレンジください。
問1:等式(x2−Ny2)(s2−Nt2)=(xs+Nyt)2―N(xt+ys)2 を証明せよ。
(注:この等式をブラーマグプタの恒等式という)
ペル方程式とはNを平方式でない自然数、mを0でない整数とするとき、x2−Ny2=m という型の不定方程式をいいます。ここで、方程式
x2−Ny2=m をPm と書くことにします。(x,y)はPm の自然数解で、(s,t)はPn
の自然数解であるとすると、問1の右辺はペル方程式の形をしています。左辺はmnですから、(xs+Nyt,xt+ys)はペル方程式Pmn の自然数解です。
例えば、x2−2y2=―2の自然数解とs2−2t2=n(2月8日に変数の文字を訂正)の自然数解から、P―2n の自然数解(xs+2yt,xt+ys)を作り出すことができます。
ここで、P―2の自然数解(xk,yk)とP1の自然数解(s,t)からP―2の自然数解
(xk+1,yk+1)=(xks+2ykt,xkt+yks)が出てきます。ここから問題にします。
問2:P1の最小自然数解(s,t)を求めよ。
問3:P―2の最小自然数解(x1,y1)を求めよ。
問4:これらを利用して、P―2の自然数解(x2,y2)、(x3,y3)
、(x4,y4)を求めよ。
問5:次に、P―2の一般解(xk,yk)を、kを用いて表せ。
問6:また、x2−2y2=1の一般解(xk,yk)を、kを用いて表せ。
皆さん、答えがわかったら、一部でも構いませんから、解答とペンネームを添えて、メールで送ってください。待っています。