平成20年10月26日
[流れ星]
第215回数学的な応募問題
<解答募集期間:10月26日〜11月16日
[アイゼンスタイン三角形]
皆さん、高校数学で習う余弦定理をご存知ですか。三角形の3辺の長さをa、b、cとしたときに成り立つ定理です。c2=a2+b2−2abcosθのことです。
辺cに対する角Cが120°のとき、 c2=a2+b2+abとなる。
例えば、a=3、b=5、c=7がそうです。別名七五三の三角形と私は呼んでいます。
最近、「整数とあそぼう」(日本評論社、一松信著)を読んでいたら、このような3辺の長さが整数で、角が120°である三角形を「アイゼンスタインの三角形」と知りました。
ここで、x=a+b,y=a(またはb),z=cである三角形はz2=x2+y2―xy
を満たし、角が60°になります。これがx=8、y=5、z=7となり、別名ナゴヤ(名古屋)の三角形と私は呼んでいます。
さて、c2=a2+b2+ab整数解ですが、
a=m2−n2,b=2mn+n2,c=m2+mn+n2となります。
ただし、mとnは互いに素で、m−nは3の倍数ない。
ここから、問題です。
問題1:m、nに自然数を小さい順に代入して、(a、b、c、a+b)組を幾つか求めてください。
問題2:a=m2−n2,b=2mn+n2,c=m2+mn+n2のとき、c2=a2+b2+abを満たしていることを確かめてください。
問題3:積abc(a+b)は必ず840の倍数になることを確かめてください。
問題4:可能なら、c2=a2+b2+ab整数解が、a=m2−n2,b=2mn+n2,
c=m2+mn+n2となることを求めてください。
注:アイゼンスタイン(1823〜1852)はドイツの天才数学者です。
皆さん、答えがわかったら、一部でも構いませんから、解答とペンネームを添えて、
メールで送ってください。待っています。