平成22年6月20日
[流れ星]
第242回数学的な応募問題解答
<解答募集期間:5月30日〜6月20日
[完全数]
皆さん、6,28,496,8128,次が33550336である数字が完全数である
とはご存知でしょう。完全数とは自分自身を除いた他のすべての正の約数の和がその数に一致している自然数をいいます。ここで、問題です。
問題1:2n−1が素数ならば、2n−1(2n−1)は完全数であることを証明せよ。
問題2:偶数の完全数はすべて、2n−1(2n−1)の形にかけることを証明せよ。
このとき、nおよび2n−1は素数である。
問題3:完全数Nのすべての正の約数について、その逆数をとり合計すると和が2になることを証明せよ。
問題4:pとqが、異なる奇素数であるとき、積pqは完全数でないことを証明せよ。
NO1「uchinyan」 05/30 17時38分受信
「uchinyan」 06/01 13時55分受信
更新6/20
第242回数学的な応募問題 [完全数]
最初に,基本的なことをまとめておきます。
まず,自然数 N の約数の和を s(N) とします。これには N 自身も含めます。
すると,N が完全数とは,s(N) = 2N です。
次に,a,b を互いに素とすると,s(ab)
= s(a) * s(b) です。
これは,d を a の約数,e を b の約数,とすると,ab の約数が
de と書けることから
明らかでしょう。
以上を準備して,いよいよ問題を解いていきます。
問題1:
2^n - 1 は,明らかに 2 ではなく,今は素数なので奇素数です。そこで,
s(2^(n-1) * (2^n - 1)) = s(2^(n-1)) * s(2^n - 1)
= (1 + 2 + 2^2 + ... + 2^(n-1)) * (1 + (2^n - 1))
= (2^n - 1) * 2^n
= 2 * (2^(n-1) * (2^n - 1))
より,確かに 2^(n-1) * (2^n - 1) は完全数です。
問題2:
N を偶数の完全数とします。
すると,k を 1 以上の自然数,m を奇数として,N = 2^k * m と書けます。
完全数の定義より,
s(N) = 2N
s(2^k * m) = 2 * (2^k * m) = 2^(k+1) * m
ここで,
s(2^k * m) = s(2^k) * s(m) = (1 +
2 + 2^2 + ... + 2^k) * s(m) = (2^(k+1) - 1) * s(m)
そこで,
(2^(k+1) - 1) * s(m) = 2^(k+1) * m = (2^(k+1) - 1) * m + m
s(m) = m + m/(2^(k+1) - 1)
s(m) は m の約数の和で自然数で,右辺から,それが二つだけの数の和になっていることから,
m は素数で,m/(2^(k+1) - 1) = 1,m = 2^(k+1) - 1 でなければならず,そのとき,
s(m) = (2^(k+1) - 1) + 1 = 2^(k+1)
2N = s(N) = s(2^k * m) = (2^(k+1) - 1) * 2^(k+1)
N = 2^k * (2^(k+1) - 1)
また,m は素数なので,k+1 は素数です。何故なら,k+1 = ab,a, b は 2 以上,と書けたとすると,
m = 2^(k+1) - 1 = 2^(ab) - 1 = (2^a)^b - 1 = (2^a - 1)((2^a)^(b-1)
+ ... + 2^a + 1)
となり,二つの
3 以上の数の積になってしまい m が素数に矛盾します。
そこで,k = n-1,ただし n は 2 以上の自然数,とおけば,
N = 2^(n-1) * (2^n - 1),n, 2^n - 1 は素数
となります。
なお,n = 1 の場合は N = 1 となって奇数ですが,これは定義から完全数ではないですね。
(別解)
少し面倒ですが,こんな証明も。
(2^(k+1) - 1) * s(m) = 2^(k+1) * m
までは同じです。
明らかに,2^(k+1) - 1 と 2^(k+1) とは互いに素なので,M を自然数として,
m = (2^(k+1) - 1) * M
となります。このとき,s(m) = 2^(k+1) * M です。
ここで,M が 1 でないとすると,m は,少なくとも,
1, M, (2^(k+1) - 1) * M
という異なる約数をもち,
s(m) >= 1 + M + (2^(k+1) - 1) * M = 2^(k+1) * M + 1 >
2^(k+1) * M = s(m)
つまり s(m) > s(m) となり,これは矛盾です。
そこで,M = 1 しかありえず,
m = 2^(k+1) - 1
になります。このとき,s(m) = 2^(k+1) です。
ここで,m が素数でないとすると,1, 2^(k+1) - 1 以外の約数 d があり,先ほどと同様に,
s(m) >= 1 + d + (2^(k+1) - 1) = 2^(k+1) + d > 2^(k+1) = s(m)
つまり s(m) > s(m) となり,これは矛盾です。
そこで,m = 2^(k+1) - 1 は素数になります。
後は同じです。
問題3:
N の約数を d とすると e
= N/d も N の約数です。そこで,d が N の約数を d|N と書くと,
Σ[d|N]{1/d} = Σ[e|N]{e/N} = (Σ[e|N]{e})/N = s(N)/N = 2N/N = 2
問題4:
p,q が異なる奇素数なので互いに素で,
s(pq) = s(p) * s(q) = (1 + p)(1 + q)
もし pq が完全数ならば
s(pq) = 2pq
そこで,
(1 + p)(1 + q) = 2pq
ここで,1 + p,1 + q は共に偶数なので,左辺は 4 の倍数ですが,
p,q は共に奇数なので,右辺は 2 の倍数ですが 4 の倍数にはなりません。
これは矛盾です。
そこで,pq は完全数ではありません。
(考察)
問題4:は,奇数の完全数の検討の一つの方向性を示しています。
p1,p2,...,pk が異なる奇素数,a1,a2,...,ak が奇数,p1^a1 *
p2^a2 * ... * pk^ak の場合は,
p1,p2,...,pk は互いに素なので,
s(p1^a1 * p2^a2 * ... * pk^ak) = s(p1^a1) * s(p2^a2) * ... *
s(pk^ak)
= (1 + p1 + ... + p1^a1)(1 + p2 + ... + p2^a2)...(1 + pk + ... +
pk^ak)
もし p1^a1 * p2^a2 * ... * pk^ak が完全数ならば
s(p1^a1 * p2^a2 * ... * pk^ak) = 2 * p1^a1 * p2^a2 * ... * pk^ak
そこで,
(1 + p1 + ... + p1^a1)(1 + p2 + ... + p2^a2)...(1 + pk + ... +
pk^ak)
= 2 * p1^a1 * p2^a2 * ... * pk^ak
1 + p1 + ... + p1^a1 などはすべて奇数の偶数個の和なので偶数で,左辺は 2^k の倍数ですが,
p1,p2,...,pk は奇数なので,右辺は 2 の倍数ですが 4 の倍数にはなりません。
そこで,k が 2 以上の自然数の場合 2^k は 4 の倍数となり,矛盾します。
これより,k = 2, 3, ...,a1,a2,...,ak は奇数,の場合は,
p1^a1 * p2^a2 * ... * pk^ak は完全数ではありません。
k = 1 の場合は,そもそも,p を奇素数,a を自然数,奇数でも偶数でもよい,として,
s(p^a)= (1 + p + ... + p^a) = (p^(a+1) - 1)/(p - 1)
s(p^a) = 2 * p^a
とすると,
p^(a+1) - 1 = 2 * p^a * (p - 1)
p - 1/p^a = 2(p - 1)
左辺は整数ではありませんが右辺は整数なので矛盾し,完全数ではありません。
このように,奇素数が任意個ですべてが奇数べきの場合と,奇素数が 1 個で任意べきの場合は,
完全数にならないことがいえました。
残るのは,奇素数が 2 個以上で偶数べきがある場合です。
この場合は,ai が奇数,aj が偶数の場合,
1 + pi + ... + pi^ai は奇数の偶数個の和なので偶数
1 + pj + ... + pj^aj は奇数の奇数個の和なので奇数
となり,同様の議論から,奇数べき 1 個,他は偶数べき,でないといけないことが分かります。
さらに,奇数べきの pi に関して,
1 + pi + ... + pi^ai は偶数だが 4 の倍数であってはならない
ので,pi,ai は 4 で割って 1 余る数でないといけません。
また,p,q を異なる奇素数,a,b を自然数,として,p^a * q^b の場合も,
s(p^a * q^b) = s(p^a) * s(q^b) = (p^(a+1) - 1)/(p - 1) * (q^(b+1)
- 1)/(q - 1)
s(p^a * q^b) = 2 * p^a * q^b
とすると,
(p^(a+1) - 1)(q^(b+1) - 1) = 2 * p^a * q^b * (p - 1)(q - 1)
(p - 1/p^a)(q - 1/q^b) = 2(p - 1)(q - 1)
p > p - 1/p^a > 0,q > q -
1/q^b > 0 より,
pq > 2(p - 1)(q - 1) = 2pq - 2p - 2q + 2
pq - 2p - 2q + 2 < 0
(p - 2)(q - 2) < 2
これを満たすのは p = q = 3 だけなので矛盾し,やはり p^a * q^b は完全数ではありません。
しかし,p,q,r を異なる奇素数として p^a * q^b * r^c の場合は,
s(p^a * q^b * r^c) = s(p^a) * s(q^b) * s(r^c)
= (p^(a+1) - 1)/(p - 1) * (q^(b+1) - 1)/(q - 1) * (r^(c+1) - 1)/(r
- 1)
s(p^a * q^b * r^c) = 2 * p^a * q^b * r^c
とすると,
(p^(a+1) - 1)(q^(b+1) - 1)(r^(c+1) - 1) = 2 * p^a * q^b * r^c * (p
- 1)(q - 1)(r - 1)
(p - 1/p^a)(q - 1/q^b)(r - 1/r^c) = 2(p - 1)(q - 1)(r - 1)
p > p - 1/p^a,q > q -
1/q^b,r > r - 1/r^c より,
pqr > 2(p - 1)(q - 1)(r - 1)
pq > 2(p - 1)(q - 1)(1 - 1/r) >= 2(p - 1)(q - 1)(1 - 1/3) =
4/3 * (p - 1)(q - 1)
3pq > 4(p - 1)(q - 1) = 4pq - 4p - 4q + 4
pq - 4p - 4q + 4 < 0
(p - 4)(q - 4) < 12
3 <= r < 1/(1 - pq/2(p - 1)(q - 1)) = 2(p - 1)(q - 1)/((p -
2)(q - 2) - 2)
p < q < r としても一般性を失わないのでそうすると,
(p,q,r) = (3,5,7), (3,5,13)
という可能性があり,a,b,c のどれか一つだけが奇数,として,更なるチェックが必要です。
以上の簡単な考察の結果をまとめると,奇数の完全数は,
素因数分解したときに,奇素数から構成され,
異なる奇素数が 3 個以上,奇数べき 1 個,他は偶数べき,
奇数べきの奇素数とその奇数べきは共に 4 で割って 1 余る数
でなければならないようです。
いずれにせよ,素因数の個数が増えれば可能性は増えていくので,簡単にはいかないようです。
(感想)
偶数の完全数は,以前に証明を試みたことがあります。
そのときの最初の証明を整理したものが(別解)です。整理しても少し面倒です。
その後,それを見直した証明が,問題2:で書いた証明です。
奇数の完全数に関しては,問題4:が一つの方向性を示していますが,
(考察)で見たように,ある程度のことは分かるものの,そのままの一般化は難しいようです。
確か,奇数の完全数は見つかってはいないものの,存在しないことも証明されておらず,
現在でも未解決な問題だったと思います。
何かうまい方法はないのでしょうかねぇ...
<水の流れ:私が読んでいる本の中では、奇数の完全数は発見されていないし、存在しないことも証明されたと書いてありませんから、未解決だと思っています>
NO2「スモークマン」
06/01 19時30分受信 更新6/20
今回は少しは手が出せそうだったので...昔同じ問題を考えたことがあったのですが...
オイラーさんのようには妙案浮かばず...^^;
問題1:2^n−1が素数ならば、2^(n-1)(2^n−1)は完全数であることを証明せ
よ。
2^(n-1)*(2^n-1)=M とする…
このMの約数は 1,2^2,…,2^(n-1), 2^n-1,2*(2^n-1),2^2*(2^n-1)…,2^(n-1)*(2^n-1)
なので…
これらの和は…
1+2+2^2+…+2^(n-1)+(2^n-1)*{1+2+2^2+…+2^(n-1)}
={1+2+2^2+…+2^(n-1)}{1+2^n-1}
=(2^n-1)*2^n
=2*{2^(n-1)*(2^n-1)}
=2*M
問題2:偶数の完全数はすべて、2^(n-1)(2^n−1)の形にかけることを証明せよ。
(このとき、nおよび2^n−1は素数である。)
偶数=2^k*p^a*q^b*…
ここで…p,q,…は異なる奇素数とする…
この数の約数の和=(1+2+2^2+…+2^k)(1+p+p^2+…+p^a)(1+q+q^2+…+q^b)…
分母はもとの 2^k*p^a*q^b*…
1+p+p^2+…=p^(a+1)-1=2^s, 1+q+q^2+…=q^(b+1)-1=2^t
p=2^s-1, q=2^t-1 という素数であればいい
そのとき…約数の和は…(1+2+2^2+…+2^k)(1+2^s-1)(1+2^t-1)…=2^k*(2^(k+1)-1)
このとき分母には……p^a=p=2^(a+1)-1 ,q^b=q=2^(b+1)-1…がある…
2^(a+1)-1 は素数なので…2^(k+1)-1 と一致すればよい…(ここがいまいちしっくり
しない ^^;)
つまり、元の偶数=2^k*(2^(k+1)-1)であればよい。
問題3:完全数Nのすべての正の約数について、その逆数をとり合計すると和が2に
なることを証明せよ。
一般に…N=p^a*q^b*r^c… ならば…
約数の和=(1+p+p^2+…)(1+q+q^2+…)(1+r+r^2+…)…=すべての約数の和
これを N=p^a*q^b*r^c*…で割ると…
すべての約数の逆数の和になるわけだから…完全数の定義より…2M/M=2
問題4:pとqが、異なる奇素数であるとき、積pqは完全数でないことを証明せよ。
p*q の約数の和=(1+p)(1+q)
(1+p)(1+q)/(p*q)=1+1/p+1/q+1/(p*q)
これが 2 になるとすると…
1/p+1/q+1/(p*q)=1
p+q+1=p*q
p(q-1)-(q-1)=(p-1)(q-1)=2
p or q のいずれかが 2 になるので矛盾
問題2が説得力に欠けるなぁ...Orz...
NO3「MVH」 06/19 13時03分受信
更新6/20
MVHです。
今回は、有名問題でしたが、解いたのは初めてで、いろいろなものを参考にさせてもらいました。特に、問題2は、オイラーの証明と言われるものらしいです。とても簡潔で分かりやすい証明だと思います。勉強になりました。
定義 整数の約数(1を入れて自身を入れない)の和がに等しいときを完全数と呼ぶ. のすべての約数(自身を入れる)の和をとするとき,
が完全数⇔
補題1 が
と素因数分解できるとき,
である.
(証明)
(証明おわり)
補題2 a,bが互いに素であるとき, S(ab)=S(a) S(b)
(証明)補題1よりa,bはそれぞれabの素因数分解の一部分に対応している.
よって成立. (証明おわり)
問題1:
のとき, が素数で, と が互いに素だから, 補題2より,
(証明おわり)
問題2:
偶数の完全数ならば6以上でかつ2の累乗数でない偶数である.
これは, 最小の完全数が6であることと, S(2n)=2n+1−1≠2・2nから導かれる.
そこで6以上かつ2の累乗数でない偶数NをN=2m(2k+1)(m,kは自然数)とおく.
このNが完全数だと仮定する.2と2k+1は互いに素であるので,
補題2より,Nの約数の総和S(N)は以下のようになる.
S(N)=S(2m) S(2k+1)=(2m+1−1)S(2k+1)
Nが完全数という仮定より, S(N)=2N なので,
S(N)=2・2m(2k+1)=2m+1(2k+1)
従って, (2m+1−1)S(2k+1)=2m+1(2k+1)
いまM=2m+1−1とおくとこの式は以下のようになる.
MS(2k+1)=(M+1)(2k+1)
S(2k+1)は自然数であるから上の式のも自然数でなければならない.
を1でない自然数とするとS(2k+1)=(2k+1)+aとなるが,
これはS(2k+1)≧(2k+1)+a+1+M に反する.
(この不等式は2k+1=aMより2k+1が少なくとも1,a,Mを約数に持つことによる. ).
従って,a=1が導かれる. これを上の等式に代入すると,
S(2k+1)=(2k+1)+1であり2k+1は素数であることが分かる.
a=1から22k+1=MなのでMは素数でなければならないことが証明された.
ゆえに偶数の完全数NはN==2m(2m+1−1)(2m+1−1は素数)の形に限られる.
ここで,m+1=nとおけば, N=2n−1(2n−1)で, 2n−1は素数.
「2n−1が素数のとき,nは素数」であることは, 次式から導かれる.
(証明おわり)
問題3:
完全数Nの約数を小さい順にとする.
完全数の定義より,
この両辺をNで割ることで,
より,
となり, 約数の逆数の和が2になる.
(証明おわり)
問題4:
N=pq (p<q としても一般性を失わない)が完全数であると仮定する.
p,q は互いに素だから, 補題2より, S(N)=S(p) S(q)=(1+p)(1+q)
一方, 仮定より, S(N)=2N=2pq
よって,
(1+p)(1+q)=2pq⇔ (p−1)(q−1)=2 を得る.
しかし, これは, 「p≧3 かつq≧5」⇔「p−1≧2かつq−1≧4」⇒(p−1)(q−1)≧8
と矛盾する.
よって, 仮定が矛盾を導いた. 従って, 仮定が誤りであり,
pq(=N)は完全数ではない. (証明おわり)
研究
問題4よりさらに強く, 次が言える.
「奇数の完全数であれば, その数は2以外の素数Pある奇数の平方数Sとの積PSである」(但し,Sが因数にPを持つこともあり得る)(◎)
ある奇数Nを完全数であると仮定する.
但し,Nは2以外の素数とその指数を用いて表される.
このとき, 約数の個数の合計Mは, 以下のように表される.
N が奇数であるので, その約数はいずれも奇数である.
従って,Mが偶数であれば, はすべて偶数となるので,
N自身を含めた約数の総和は奇数になる.
さて,N自身を含めた約数の総和は以下のように表される.
(・・・☆)
完全数の定義よりL=2N かつ「Nが奇数」であることから,
2を一つだけ因数に持つ多項式(☆の一つの括弧を多項式と呼ぶ)がただ一つ必ず存在する(奇数となるがただ一つ存在する→Mは奇数となる).
奇数となる を 1+(偶数)の形に分けることを考えると,
これを満たす多項式の一つはであり(に相当する),
このとき、であることが必要.
ただし,nは任意の正の整数とする. (・・・◎)
(◎の証明)
(4n+1)+1=2(2n+1)より,2n+1は奇数だから2を因数に一つだけ持ち, 十分.
とするとき,aが4の倍数であれば題意を満たし,
それ以外であれば, 必ずしも成り立たない.
さらに, その他の多項式項は, その和が奇数でなければならないので,
は偶数とならなければならない. 従って, が偶数となる部分をS , のみが寄与する部分をPとすれば, 与えられた命題と一致した表記となる.
これは, L を展開すると, 項数が偶数になることと矛盾しない.
よって, ◎は示された. (証明おわり)
<水の流れ:この研究に感動しました。本当にありがとうございます。>
皆さん、答えがわかったら、一部でも構いませんから、解答とペンネームを添えて、
メールで送ってください。待っています。