平成23年3月13日
[流れ星]
第255回数学的な応募問題解答
<解答募集期間:3月13日〜4月3日
[この角何度]
四角形ABCDにおいて、∠ABD=50°,∠DBC=∠ACD=30°,
∠ACB=40°のとき、∠CADは何度か。
<水の流れ:幾何的解き方での類似問題はありますけど。これは?>
NO1「uchinyan」 02/20 15時12分受信
「uchinyan」 02/21 11時32分受信 更新3/13
まず,
∠ABD = 50°,∠DBC = 30°,∠ACB = 40°,∠ACD = 30°
∠ABC = ∠ABD + ∠DBC = 50°+ 30°= 80°
∠DCB = ∠ACB + ∠DCA = 40°+ 30°= 70°
∠BAC = 180°- ∠ABC - ∠ACB = 180°- (50°+ 30°) - 40°= 60°
∠BDC = 180°- ∠DBC - ∠DCB = 180°- 30°- 70°= 80°
に注意しておきます。
(解法1)
△DBC の外心を E とします。すると,EB = EC = ED なので,角度の関係を調べると,
∠EBC = ∠ECB = x,∠ECD = ∠EDC
= y,∠EDB = ∠EBD = z
z + x = ∠DBC = 30°,x + y = ∠BCD = 70°,y
+ z = ∠CDB = 80°
になり,これを解くと,
∠EBC = ∠ECB = x = 10°,∠ECD = ∠EDC = y = 60°,∠EDB = ∠EBD = z = 20°
そこで,△CDE は正三角形で,∠ECA = ∠ECD - ∠ACD =
60°- 30°= 30°= ∠ACD になり,
AC は ∠ECD の二等分線で,△CDE は AC に関して対称です。
ここで,BE の E の方への延長と AC との交点を
F とすると,
∠EFA = ∠BFA = ∠FBC + ∠FCB = ∠EBC + ∠ACB = 10°+ 40°= 50°
△CDE は AC に関して対称だったので,∠DFA = ∠EFA = 50°になります。
そこで,∠ABD = 50°= ∠AFD なので,□ABFD は円に内接します。
これより,
∠CAD = ∠FAD = ∠FBD = ∠EBD =
20°
になります。
(解法2)
△ABC に注目してもできます。△ABC の外心を O とします。
すると,∠AOB = ∠ACB * 2 = 40°* 2 = 80°なので,
OA = OB より ∠OBA = ∠OAB = 50°= ∠ABD となり,O は BD 上にあります。
このとき,OA = OB = OC,∠BAC = 60°なので,
∠OAC = ∠OCA = ∠BAC - ∠OAB =
60°- 50°= 10°
∠OBC = ∠OCB = ∠ACB - ∠OCA =
40°- 10°= 30°
です。ここで,円O と CD の D の方への延長との交点を
P とします。
すると,OC = OP なので,∠OPC = ∠OCP = ∠OCA + ∠ACD = 10°+ 30°= 40°です。
そこで,∠COP = 180°- ∠OPC - ∠OCP = 180°- (40°+ 40°) = 100°ですが,
∠COD = ∠OBC + ∠OCB = 30°+ 30°= 60°,∠DOP = ∠COP - ∠COD = 100°- 60°= 40°です。
これより,∠DOP = 40°= ∠DPO で △DOP は二等辺三角形です。
一方で,∠AOD = ∠OAB + ∠OBA = 50°+ 50°= 100°なので,
∠AOP = ∠AOD - ∠DOP = 100°-
40°= 60°で,OA = OP なので,△AOP は正三角形です。
これより,□AODP はたこ形で AD に関して対称になります。
そこで,∠OAD = ∠OAP/2 = 60°/2 = 30°になり,
∠CAD = ∠OAD - ∠OAC = 30°- 10°= 20°
になります。
(解法3)
BC 上に ∠BAK = 20°となる点 K を,CD 上又はその延長上に ∠LKC
= 40°となる点 L を取ります。
すると,
∠AKB = 180°- ∠ABC - ∠BAK = 180°- 80°- 20°= 80°= ∠ABK,AB = AK,
∠KAC = ∠AKB - ∠KCA = 80°- 40°= 40°= ∠KCA,KA = KC,
∠KLC = 180°- ∠BCD - ∠LKC = 180°- 70°- 40°= 70°= ∠KCL,KC = KL,
つまり,KA = KC,また,∠AKL = 180°- ∠AKB - ∠LKC = 180°- 80°- 40°= 60°なので,
△AKL は正三角形になります。そこで,AL = AK です。これより,
∠BAL = ∠BAK + ∠KAL = 20°+ 60°= 80°
∠ABL = ∠ALB = (180°- ∠BAL)/2
= (180°- 80°)/2 = 50°= ∠ABD
そこで,L は D に一致します。これより,
∠BAD = ∠BAL = 80°
∠CAD = ∠BAD - ∠BAC = 80°- 60°= 20°
になります。
(感想)
それなりに有名なラングレーの問題のバリエーションですね。
このタイプの問題は研究し尽くされているようで,Webで探せばいろいろと見つかるようです。
このサイトでも,以前に類題が出題されていたと思います。
なお,この手の問題は正三角形がカギになることが多いようなので,
実は,まず正三角形を当てはめてみて,それを説明がつくようにアレンジしました
<「uchinyan」からの紹介:なお,私が以前にWebで見つけた解法集をご参考までにお送りしておきます。実は,私はまだ目を通してはいないのですが,
10°単位のすべての場合が検討されているスゴイもののようです。
もちろん,これ以外にもWebでいろいろ見つかるようです。
本も出ているらしいです。私は持っていませんが。
http://www.gensu.co.jp/saito/langley/
ラングレーの問題にトドメをさす!―4点の作る小宇宙完全ガイド [単行本] 斉藤 浩 著 >
NO2「スモークマン」 02/23 01時58分受信 更新3/13
今回の問題は、フランクリンの凧もどきの問題として有名?...わたしは知ってました
二等辺三角形の中の二等辺三角形ってな記事を読んだことがあります♪
難しい問題は...正三角形を見つけ出せってなセオリーも有名?...
答は...20°
図を添付しま〜す Orz〜 拙い図で恐縮です Orz...
NO3「MVH」
03/12 13時11分受信 更新3/13
<水の流れ:書物を調べていたら、次のことが書いてありました。
∠ABD=α,∠ACB=β,∠ADB=X,∠CAD=Yとする。
条件 ∠ACD=∠DBC=30゜,∠ABC=2βならば
X=α,Y=60゜−β である。>
皆さん、答えがわかったら、一部でも構いませんから、解答とペンネームを添えて、
メールで送ってください。待っています。