平成24年4月8日
[流れ星]
第272回数学的な応募問題解答
<解答募集期間:3月18日〜4月8日
[格子点は何個]
平成24年から実施される新学習指導要領(数学)の科目「数学A」は「場合の数と確率」「整数の性質」「図形の性質」の3つの内容から構成されています。今回、東京書籍からでている難関大学入試対策 整数の特別講座 「整数の本質」にあった問題です。
問題 xy平面上で次の3条件すべてを満たす格子点(x、y)は何個あるか。
「1」x、yはともに整数
「2」1≦x≦100 ,1≦y≦100
「3」x+yは2の倍数 ,2x+3yは5の倍数
NO1「uchinyan」 03/18 13時29分受信
更新4/8
条件は,
(1) x,y は整数
(2) 1 <=
x <= 100,1 <= y <= 100
(3) x + y は 2 の倍数,2x + 3y は 5 の倍数
まず,(1)と(3)から,
x + y は 2 の倍数,より,x,y の 2 で割った余りは同じ
2x + 3y は 5 の倍数,より,x,y の 5 で割った余りは同じ
そこで,x,y の 10 で割った余りは同じ
になります。つまり,x,y の 1 の位の数字が同じです。
これより,(2)の条件の下では,x を一つ決めると y は 100/10
= 10 個ずつあるので,
100/10 * 100 = 1000 個
あることになります。
(感想)
何か妙に簡単でした。勘違いをしていなければいいのですが。
NO2「浜田明巳」 03/19 12時37分受信
更新4/8
エクセルのマクロで解きました.答は,1000個です.
Option Explicit
Sub Macro1()
Dim x As Integer
Dim y As Integer
Sheets("Sheet1").Select
Cells(1, 1).Value = 0
For x = 1 To 100
For y = 1 To 100
If ((x + y) Mod 2) + ((2 * x + 3 *
y) Mod 5) = 0 Then
Cells(1, 1).Value =
Cells(1, 1).Value + 1
Cells(Cells(1, 1).Value,
2).Value = x
Cells(Cells(1, 1).Value,
3).Value = y
Range("B"
& Cells(1, 1).Value).Select
End If
Next y
Next x
Range("A1").Select
End Sub
PS.271回のuchinyanさんの相加平均,相乗平均の使い方にはまいりました.いっぱい解法があるものですね
NO3「にいばりZ12」03/19
23時51分受信 更新4/8
「整数の本質」には程遠い力ずくの回答ですが
よろしくお願いします。
「3」前段及び「1」より偶奇性から
y=x+2p (pは整数) @
「3」後段及び「1」より
2x+3y=5m (mは自然数) A
Aに@を代入すると
2x+3( x+2p )=5m B
x+6(p/5 )= m C
6と5は互いに素;pは整数;mは自然数
からpは5の倍数
そこでp=5q (qは整数)と置き@に代入すると
y=x+10q D
「2」より-9≦q≦9となり一つのxに対し10個のyが存在する
よって3条件全てを満たす格子点は
xの個数×10=100×10=1000個
x=1 y=1,11,・・・,91 (q=0〜9)
x=2 y=2,21,・・・,92 (q=0〜9)
・
・
x=11 y=1,11,・・・,91 (q=-1〜8)
・
・
x=100 y=10,20,・・・,100 (q=-9〜0)
@
はxとyを取り替えても成り立つ
x = y+2p’ (pは整数) @’
「3」後段及び「1」より
2 x +3y=5m’ (mは自然数) A’
A’に@’を代入すると
2( y+2p’
)+ 3y =5m’ B’
y+4(p’/5
)= m’ C’
4と5は互いに素;p’は整数;m’は自然数
からp’は5の倍数
そこでp’=5q’ (qは整数)と置き@に代入すると
x=y+10q D’
「2」より-9≦q’≦9となり一つのyに対し10個のxが存在する
よって3条件全てを満たす格子点は
yの個数×10=100×10=1000個
y=1 x=1,11,・・・,91 (q’=0〜9)
y=2 x=2,21,・・・,92 (q’=0〜9)
・
・
y=11 x=1,11,・・・,91 (q’=-1〜8)
・
・
y=100 x=10,20,・・・,100 (q’=-9〜0)
格子点はy=x上に100個存在(x=y=1〜100)し他は、x=yに対し線対称となっている。
NO4「クロワッサン」03/22 18時13分受信
更新4/13
来年から高1です
まず x, y は1以上100以下の整数で かつ
次に x, y が整数より 2y, 5(x+y) はそれぞれ 2, 5 の倍数
よって
また、
以上より
すなわち x と y の差が10の倍数であればよい(負の数、0も含む)
そのような (x, y) の組は
x を10で割った余りを r とすると
r は0から9の10通りあり
そのそれぞれの場合において x となりうる数は10通りあるので
(x, y) の組は10・(10・10)=1000(個) 存在する
NO5「再出発」 04/08 14時11分受信
更新4/9
寄せられた図です。
[解] 条件を満たす格子点は、1000個 ・・・(答)
NO6「浜田明巳」 04/09 17時36分受信
更新4/9
数学的に解きました.でも締め切りを過ぎてしまいましたね.すみません.新年度の始まりでばたばたしています.
まずx+yが2の倍数であるから,x,yの偶奇は一致する.
次に2x+3yが5の倍数であり,以下mod 5で計算する.
2x+3y≡2x−2y=2(x−y)≡0であるから,x−y≡0
∴x≡y
i). x≡0のとき(x=5×1,5×2,5×3,………,5×20),
y≡0(y=5×1,5×2,5×3,………,5×20)
x,yの偶奇が一致するので,
ア). x=5×(2n−1)(n=1,2,3,………,10)のとき,
y=5×(2n−1)(n=1,2,3,………,10)
で,10×10通り=100通り.
イ). x=5×2n(n=1,2,3,………,10)のとき,
y=5×2n(n=1,2,3,………,10)
で,10×10通り=100通り.
故に合計で,100通り×2=200通り.
ii). x≡i(i=1,2,3,4)のとき(x=5×0+i,5×1+i,5×2+i,………,5×19+i),
y≡i(y=5×0+i,5×1+i,5×2+i,………,5×19+i)
x,yの偶奇が一致するので,
ア). x=5×(2n−1)+i(n=1,2,3,………,10)のとき,
y=5×(2n−1)+i(n=1,2,3,………,10)
で,10×10通り=100通り.
イ). x=5×2n+i(n=0,1,2,………,9)のとき,
y=5×2n+i(n=0,1,2,………,9)
で,10×10通り=100通り.
故に合計で,100通り×2×4=800通り.
i).,ii).から,答は,200通り+800通り=1000通り.
皆さん、答えがわかったら、一部でも構いませんから、解答とペンネームを添えて、
メールで送ってください。待っています。