平成24年12月9日
[流れ星]
第283回数学的な応募解答
<解答募集期間:11月18日〜12月9日>
[整数解は正多面体]
問題1: 整数 x,y,zは,x≧3,y≧3,z≧1で、1/x+1/y−1/z=1/2 を満たすとき、x,y,zの組をすべて求めよ。
問題2: 正多面体の頂点の数、面の数、辺の数をそれぞれ p,f,e としたとき、オイラーの多面体公式 p+f−e =2を用いて、 p,f,e の組をすべて求めよ。
「uchinyan」 11/18 13時19分受信 更新12/9
問題1:
1/x + 1/y - 1/z = 1/2,x >= 3,y
>= 3,z >= 1
1/x + 1/y = 1/2 + 1/z > 1/2
式は x,y に関して対称なので,x <= y として解を求めて,x > y は x,y を入れ替えればいいです。
そこで,x <= y とすると,1/y
<= 1/x なので,
2/x >= 1/x + 1/y > 1/2,3 <= x < 4,x = 3
このとき,
1/3 + 1/y > 1/2,1/y > 1/6,3 <= y
< 6,y = 3, 4, 5
そこで,それぞれの x,y と x,y の入れ替えに対して,最初の式から z を求めて,
(x,y,z) = (3,3,6), (3,4,12), (3,5,30),
(4,3,12), (5,3,30) になります。
問題2:
正多面体の面は正多角形なので,これを正 n 角形とし,
正多面体の各頂点に集まる辺の数を m 本とすると,
mp = nf = 2e,p = 2e/m,f = 2e/n
そこで,オイラーの多面体公式 p + f - e = 2 に代入すると,
2e/m + 2e/n - e = 2,1/m + 1/n - 1/2 = 1/e,1/m
+ 1/n - 1/e = 1/2
最後の式は,問題1:の結果が使えるので,
(m,n,e) = (3,3,6), (3,4,12), (3,5,30),
(4,3,12), (5,3,30)
これより,
(p,f,e) = (4,4,6), (8,6,12), (20,12,30),
(6,8,12), (12,20,30) になります。
ちなみに,
(p,f,e) = (4,4,6) は,正四面体
(p,f,e) = (8,6,12) は,正六面体=立方体
(p,f,e) = (6,8,12) は,正八面体
(p,f,e) = (20,12,30) は,正十二面体
(p,f,e) = (12,20,30) は,正二十面体 ですね。
正多面体はこれだけなのですが,この問題は,その証明になっていますね。
(考察1)
オイラーの多面体公式の証明は省略しますが,Webで探せばいろいろと見つかると思います。
比較的単純なのは,
多面体の一つの頂点をそれにつながっている辺と面(の一部)を一緒に取り除き,
取り除かれた部分に面を補って新たな多面体にすると,p,f,e の変化が相殺し,
p + f - e = 2
は変化しないので,これを繰り返して正四面体までこの式をもっていき,
正四面体では成立するので,元の立体でも成立,とする方法,とか,
多面体の一つの面を,辺や頂点は残して面だけを取り除いたものを,
ギューと平面に押しつけると,平面上の図形=グラフが,f' = f - 1 として,
p + f' - e = 1
となっていることを,数学的帰納法などで証明する方法,とか,かも知れません。
これらならば,直感的には,小学生でも理解できそうです。
なお,この話は,3次元で種数(穴の数)を g としたときに,
頂点の数 - 辺の数 + 面の数 = 2 - 2g
となることや,シュレーフリのn次元公式などに発展するのですが,
それはまた別の話ですし,私の手には余るので... (^^;
(考察2)
正多面体が,正四面体,正六面体=立方体,正八面体,正十二面体,正二十面体,の五つだけは,
オイラーの多面体公式を使わなくとも,直感的ですが,おおよそ,次のように考えてもいいでしょう。
正多面体の面は正多角形で,それが一つの頂点に 3 個以上同じ数だけ集まっていないといけません。
正多角形の一つの内角は,正 n 角形,n
>= 3,の場合 (n-2)/n * 180°なので,
これが三つ以上集まって 360°=平面,より少なくないといけないので,
(n-2)/n * 180 * 3 < 360,3 <= n < 6,n = 3,4,5
後は試行錯誤になりますが,
n = 3 の場合,面は正三角形,で,
三つ集まったとき,正四面体
四つ集まったとき,正八面体
五つ集まったとき,正二十面体
六つ以上集まると 360°以上となるので,不可。
n = 4 の場合,面は正四角形=正方形,で,
三つ集まったとき,正六面体=立方体
四つ以上集まると 360°以上となるので,不可。
n = 5 の場合,面は正五角形,で,
三つ集まったとき,正十二面体
四つ以上集まると 360°以上となるので,不可。
となります。
なお,「後は試行錯誤」の辺りをちゃんとやろうと思うと,
やはり,オイラーの多面体公式にご登場願うのがいいようです。
(感想)
問題2:はよく知られた事実で,問題1:はその導入でしたね。
正多面体が,正四面体,正六面体=立方体,正八面体,正十二面体,正二十面体,の五つだけは,
中学生の頃に(考察2)の方向で考えて納得していました。
その後,高校生になってオイラーの多面体公式を知り,
問題2:と同じように解いて「なるほど」と再度納得しました。
もう40年以上も前の話です
「スモークマン」 11/20 11時31分受信
更新12/9
今回の問題2は有名だけど...自力で考えてみました ^^v
問題1はこれですべてなのかがわかりません...Orz...
問題1: 整数 x,y,zは,x≧3,y≧3,z≧1で、1/x+1/y−1/z=1/2 を満たすとき、x,y,zの組をすべて求めよ。
問題2: 正多面体の頂点の数、面の数、辺の数をそれぞれ p,f,e としたとき、オイラーの多面体公式 p+f−e =2を用いて、 p,f,e の組をすべて求めよ。
まず…問題2から考える…^^;
正n角形(n>=3) が頂点でk枚(k>=3)合わさるためには…
その角度*k<360°
正n角形の一つの角度は、(n-2)*180/n なので…
k*(n-2)*180<360*n
(n-2)*k<2n
n(k-2)-2(k-2)=(n-2)(k-2)<4
3=1*3=3*1…(n,k)=(3,5),(5,3)
2=1*2=2*1…(n,k)=(3,4),(4,3)
1=1*1…(n,k)=(3,3)
ここで…
頂点の数p*k/2=辺の数e
面の数f*n/2=辺の数e
だから…
p*k=2e=f*n の関係になっている。
・(n,k)=(3,5)…5p=2e=3f
p+f-e=2e/5+2e/3-e=2…e(2/5+2/3-1)=2…e/15=2
e=30,p=12,f=20…正三角形でできた正20面体
・(n,k)=(5,3)…3p=2e=5f
p+f-e=e(2/3+2/5-1)=2…e/15=2
e=30,p=20,f=12…正5角形でできた正12面体
・(n,k)=(3,4)…4p=2e=3f
p+f-e=e(1/2+2/3-1)=2…e/6=2
e=12,p=6,f=8…正三角形でできた正8面体
・(n,k)=(4,3)…3p=2e=4f
p+f-e=e(2/3+1/2-1)=2…e/6=2
e=12,p=8,f=6…正方形でできた正6面体
・(n,k)=(3,3)…3p=2e=3f
p+f-e=e(2/3+2/3-1)=2…e/3=2
e=6,p=4,f=4…正三角形でできた正4面体
まとめると…
p(頂点) f(面) e(辺)
正4面体 4 4 6
正6面体 8 6 12
正8面体 6 8 12
正12面体 20 12 30
正20面体 12 20 30
問題1は、これを使ってみる…^^
4+4-6=2
両辺を12で割る…
1/3+1/3-1/2=1/6…1/3+1/3-1/6=1/2
8+6-12=2
両辺を24で割る…
1/3+1/4-1/2=1/12…1/3+1/4-1/12=1/2
20+12-30=2
両辺を60で割る…
1/3+1/5-1/2=1/30…1/3+1/5-1/30=1/2
つまり…
(x,y,z)=(3,3,6),(3,4,12),(4,3,12),(3,5,30),(5,3,30)
でも…これですべてかどうかわからないわたし…^^;
「浜田明巳」 11/22 16時54分受信
更新12/9
問題1.
x,yの対称性から,y≧x≧3とする,
1/x+1/y−1/2=1/z>0であるから,
1/y>1/2−1/x=(x−2)/(2x)>0(∵x≧3)
逆数をとると,
3≦y<2x/(x−2)
∴3<2x/(x−2)
∴3(x−2)<2x(∵x−2>0)
∴x<6
∴x=3,4,5
i).x=3のとき,
3≦y<2x/(x−2)=2・3/(3−2)=6
∴y=3,4,5
y=3のとき,z=1/(1/x+1/y−1/2)から,
z=1/(1/3+1/3−1/2)=6
y=4のとき,
z=1/(1/3+1/4−1/2)=12
y=5のとき,
z=1/(1/3+1/5−1/2)=30
いずれも条件に合う.
ii).x=4のとき,x≦y<2x/(x−2)から,
4≦y<2・4/(4−2)=4
これは矛盾する.
iii).x=5のとき,
5≦y<2・5/(5−2)=10/3
これは矛盾する.
x>yの場合も考え,まとめると,
(x,y,z)=(3,3,6),(3,4,12),(3,5,30),(4,3,12),(5,3,30)
VBscriptのプログラムは以下の通り.
'm283.vbs
'1/x+1/y-1/z=1/2
xymax=10
kotae=""
kosuu=0
for x=3 to xymax
for y=3 to xymax
if 1/x+1/y<>1/2 then
z=int(1/(1/x+1/y-1/2))
if z>=1 and 2*y*z+2*x*z-2*x*y=x*y*z then
kosuu=kosuu+1
if kosuu>1
then
kotae=kotae&chr(13)
end if
kotae=kotae&x&","&y&","&z
end if
end if
next
next
msgbox kotae
問題2.
1つの正f面体が,正x角形の面(x≧3)からなり,1つの頂点にy個(y≧3)の正x角形が集まるとする.
頂点の総数は,p=fx/y
1つの辺が2つの面によって共有されているので,辺の総数は,e=fx/2
p+f−e=2から,
fx/y+f−fx/2=2
∴1/y+1/x−1/2=2/fx
e=z=fx/2(正の整数)とすると,
1/x+1/y−1/2=1/z
問題1から,
(x,y,z)=(3,3,6),(3,4,12),(3,5,30),(4,3,12),(5,3,30)
(x,y,z)=(3,3,6)のとき,e=z=fx/2から,6=3f/2
∴f=4
∴(p,f,e)=(4,4,6)
これは,正三角形4面からなる,正四面体である.1つの頂点に3個の正三角形が集まる.
(x,y,z)=(3,4,12)のとき,e=z=fx/2から,12=3f/2
∴f=8
∴(p,f,e)=(6,8,12)
これは,正三角形8面からなる,正八面体である.1つの頂点に4個の正三角形が集まる.
(x,y,z)=(3,5,30)のとき,e=z=fx/2から,30=3f/2
∴f=20
∴(p,f,e)=(12,20,30)
これは,正三角形20面からなる,正二十面体である.1つの頂点に5個の正三角形が集まる.
(x,y,z)=(4,3,12)のとき,e=z=fx/2から,12=4f/2
∴f=6
∴(p,f,e)=(8,6,12)
これは,正四角形6面からなる,正六面体である.1つの頂点に3個の正四角形が集まる.
(x,y,z)=(5,3,30)のとき,e=z=fx/2から,30=5f/2
∴f=12
∴(p,f,e)=(20,12,30)
これは,正五角形12面からなる,正十二面体である.1つの頂点に3個の正五角形が集まる.
まとめると,正多面体は以上の5種類のみである.
「にいばりZ12」11/24 1時17分受信 更新12/9
問題1: 整数 x,y,zは,x≧3,y≧3,z≧1で、1/x+1/y−1/z=1/2 を満たすとき、x,y,zの組をすべて求めよ。
1/x+1/y−1/z=1/2 を変形して
1/x+1/y=1/2+1/z・・・@
x≧3,y≧3 から@左辺の最大値は2/3
このときzは最小値6をとります。
z→∞のとき@右辺1/2+1/zの極限は1/2
整理すると
2/3≧1/x+1/y>1/2・・・A
x≧3,y≧3・・・・・B
AとBから(x,y)を求めると
(3,3) ・・・C
(3,4) ・・・D
(3,5) ・・・E
(4,3) ・・・F
(5,3) ・・・G
となります((4,4)は1/x+1/y>1/2からout)
(x,y)に対するzを求めると全てz≧6且つ自然数となるので
(x,y,z)は
(3,3,6) ・・・H
(3,4,12) ・・・I
(3,5,30) ・・・J
(4,3,12) ・・・K
(5,3,30) ・・・L
・・・・・・・・・・問題1回答
このとき、(x,y)・・・C〜Gは正多面体のシュレーフリ記号
であり、zはその多面体の辺数です。
x・・・正多面体の構成面の辺数(正x角形)
y・・・正多面体の頂点に集まる面の数
式 |
シュレーフリ記号 (x,y) |
多面体 |
辺数(z) |
C |
(3,3) |
正四面体 |
6 |
D |
(3,4) |
正八面体 |
12 |
E |
(3,5) |
正二十面体 |
30 |
F |
(4,3) |
正六面体 |
12 |
G |
(5,3) |
正十二面体 |
30 |
問題2: 正多面体の頂点の数、面の数、辺の数をそれぞれ p,f,e としたとき、オイラーの多面体公式 p+f−e =2を用いて、 p,f,e の組をすべて求めよ。
正多面体の頂点の数(p)、面の数(f)、辺の数(e){問題1のz}と頂点に集まる面の数(y)、構成面の辺数(x)とには次の関係があります
・ p=x・f/y・・・M
∵ 構成面の辺数は構成面の頂点数に等しく、その頂点を多面体のある一箇所で共有する数は、頂点に集まる面の数に等しい。
・ e=f・x/2=z・・・N
∵ 構成面の辺は全て他の面の辺と共有するので多面体における辺の総数は構成面の辺の総数の1/2に等しい。
MN式を多面体公式に変形代入すると問題1の
1/x+1/y−1/z=1/2
が導かれます
また、逆に
p=2z/y
f=2z/x
e=z
ともなるのでp,f,eはx,y,zの解に従属となり
(x,y,z) |
(p,f,e) |
(3,3,6) |
(4,4,6) |
(3,4,12) |
(6,8,12) |
(3,5,30) |
(12,20,30) |
(4,3,12) |
(8,6,12) |
(5,3,30) |
(20,12,30) |
・・・・・回答
感想・・・問題2を解いて初めて問題1の意味がわかりました。MN式を思いつくのにしばらくかかりましたが、納得できてすっきりしました。
「にいばりZ12」11/25 2時47分受信 更新12/9
補足
オイラーの多面体公式もMN式も構成面の辺長、角度を制限していません
したがって構成面の正x角形の正を取り払っても成立します
題意から外れますが、このような場合(構成面が合同でも相似でもないような場合)にあっても
条件を満たす多面体は5種類しか存在しないことになります。
つまり、正多面体をいろいろな方向に伸ばしたり縮めたりした多面体しか存在しない。
シュレーフリ記号構成面が正多角形の場合の記号なので、その意味では問題1の回答の段階で持ち出すのは不適切だったかと思います。
ただ、何回見直しても論理に矛盾が見つけ出せず、5種類しかないので、
凸型多面体において
構成面が全てx角形
多面体の頂点に集まる面の数は全ての頂点においてy
多面体の辺数はz
上記xyzは1/x+1/y-1/z=1/2を満たすただしx≧3,y≧3,z≧1とする
そのような多面体は正多面体に準位相同形の5種類しかない
{準位相同形:多面体の構成面の形状が違っても辺数のみを保持している形・・表現を知らないので造語しました}
解答を送信後、違和感があったので補足させていただきました。
もう1点問題1で1/x+1/yの値に対し回答の中では流しましたが、zが整数になるのは必然なのか否かが分からないままです。
「Iga」 11/24 1時50分受信 更新12/9
問題1: 整数 x,y,zは,x≧3,y≧3,z≧1で、1/x+1/y−1/z=1/2 を満たすとき、x,y,zの組をすべて求めよ。
z≧1だから、1/z>なので、
1/x+1/y−1/z=1/2 …@
は、
1/x+1/y>1/2
の考察結果を、zについて吟味すればよいので、
2x+2y>xy …A
2x−xy>−2y
x(2−y)>−2y
ここで、y≧3 だから 2−y<0 なので
x<(−2y)/(2−y)
x<2y/(y−2)
さらに、x≧3だから
3≦x<2y/(y−2)
3<2y/(y−2)
3(y−2)<2y
3y−6<2y
3y−2y<6
y<6
よって、3≦y<6 の整数なので、
ア:y=3のとき
3≦x<2×3/(3−2)
3≦x<6
x=3,4,5
@式より、zを求めると、
x=3,y=3,z=6
x=4,y=3,z=12
x=5,y=3,z=30
イ:y=4のとき
3≦x<2×4/(4−2)
3≦x<4
x=3
したがって
x=3、y=4,z=12
ウ:y=5のとき
3≦x<2×5/(5−2)
3≦x<10/3
x=3
したがって
x=3、y=5,z=30
以上より、求めるx、y、zの組は、
x=3,y=3,z=6
x=4,y=3,z=12
x=5,y=3,z=30
x=3、y=4,z=12
x=3、y=5,z=30
問題2: 正多面体の頂点の数、面の数、辺の数をそれぞれ p,f,e としたとき、オイラーの多面体公式 p+f−e =2を用いて、 p,f,e の組をすべて求めよ。
正多面体が5種類であることを既知としては題意にそえないと思い、悩みました。そこで正多面体の定義に立ち返り、「すべての面は合同な正多角形」「1つの頂点の周りの面の数は等しい」ということから、正f面体の1つの面の形は正n角形(n≧3)、1つの頂点はm個の面でできている(m≧3)として、考えました。
辺は2つの面でできているので、辺の数eは、
e=f×n/2
同様に、1つの頂点はm個の面でできているので、頂点の数pは、
p=f×n/m
したがって、
p+f−e=2
fn/m+f−fn/2=2
2n+2m−mn=4m/f
ここで、 4m/f>0 だから
2n+2m>mn
これは、問題1のA式と同様に、
n=3,m=3 (f=4) 正四面体
n=4,m=3 (f=6) 正六面体
n=5,m=3 (f=12) 正十二面体
n=3、m=4 (f=8) 正八面体
n=3、m=5 (f=20) 正二十面体
が得られる。よって、
p=4、 f=4、 e=6 正四面体 p=8、 f=6、 e=12 正八面体
p=20、f=12、e=30 正十二面体
p=6、 f=8, e=12 正八面体
p=12、f=20、e=30 正二十面体
以上の結果を整理すると
正多面体 面の形 1つの頂点の 頂点の数 辺の数
(面の数f) (頂点、辺の数n) 周り面の数 m p e
正四面体 正三角形
4 3 3 4 4
正六面体 正方形
6 4 3 8 12
正八面体 正三角形
8 3 4 6 12
正十二面体 正五角形
12 5 3 20 30
正二十面体 正三角形
20 3 3 12 30
正多面体の各面の中心を結んでできる二重正多面体(【正四面体⇔正四面体、正六面体⇔正八面体、正十二面体⇔正二十面体)や、サッカーボールのような準正多面体(2種類以上のの正多角形で構成されている立体、正二十面体の各頂点を切り落としてできる立体)などのほか、平面の敷きつめなど、応用・発展の広い問題ですね。
「数学好きな受験生」11/25 20時45分受信
更新12/9
問題1:
1/x+1/y−1/z=1/2 ⇔ 1/x+1/y=1/z+1/2
2/3≧1/x+1/y=1/z+1/2(∵x≧3,y≧3) ⇔ z≧6
1/x+1/y=1/2+1/2>1/2 ⇔ 1/x+1/y>1/2
⇔ 2(x+y)>xy ⇔ 4<(x−2)(y−2)
以上より、これらを満たすx、y、zは
(x,y,z)=(3,3,6),(3,4,12),(3,5,30),(4,3,12),(5,3,30)
問題2:
正多面体の1つの頂点に集まる面の数をmとし、正多面体が正n角形で構成されているとする。
正多面体の1つの頂点と周辺の展開図に注目して、mとnが満たさなければならない条件は
{(nー2)×π/n}×m<2π ⇔ {(nー2)/n}×m<2
⇔ mnー2m<2n ⇔ (m−2)(n―2)<4 … @
また、立体を構成するためには m≧3 ,n≧3 を満たす必要がある。
以上より、@を満たすm ,n の組は
(m,n)=(3,3),(3,4),(4,3),(5,3),(3,5)
以上を満たす正多面体は(3,3)のとき正四面体,(3,4)のとき正八面体,
(4,3)のとき正六面体,(5,3)のとき正十二面体,(3,5)のとき正二十面体
よって、(p,f,e)=(4,4,6),(8,6,12),(6,8,12),(20,12,30),(12,20,30)