平成12年6月23日
<美しい数学の話>
第22話 「日本数学コンクール論文賞」
21世紀の展望を開く若者の才能を発掘し、育成していくために、1990年度から日本数学コンクールを、
1997年度からは併せて日本ジュニア数学コンクールを開催しています。
このたび、2000年から新たな日本数学コンクール論文賞が創設されました。
1.自由にゆったり考える 論文はテーマの発表から締め切りまで約3ケ月、ゆったりと自由に考え、
さらに、図書館やインターネットなどを利用して調べ、特徴ある論文を
期待します。
2.新しい数学の発見 学校教育、教科書にとらわれず、数学的の本質に根ざした、考えて楽しい
テーマを提供します。
3.多彩な才能の評価 綿密な論証力、正確な計算力だけでなく、独自性のあるすばらしい発想や
問題提起も高く評価します。
4.人材の育成 入選論文のうち特に優秀なものは、数学コンクールフォローアップセミナー
である数里ウェーブで紹介されます。
一人でも多くの、数学に興味のある高校生の皆さんの参加を期待します。
日本数学コンクール委員会
「第1回日本数学コンクール論文賞募集要項」
1.応募資格:@日本数学コンクール論文賞 高校生以上(一般の方も可)。共著論文も歓迎します。
A日本ジュニア数学コンクール論文賞 中学生以下。共著論文も歓迎します。
ただし、共著論文の場合も中学生以下であることを要します。
2.論文テーマ: 次の論文テーマから、ひとつを選んで、論文にして下さい。
@【宇宙の人口密度】ある国の人口密度は、1平方キロメートルあたり何人というように 、
密度は日常的に使われる数学的概念です。ところで、空間内に散財する無限個の点に対しても
密度が考えられるでしょうか。もしできるとしたら、そのような密度を定義する考え方、
定義された密度の基本的な性質、さらに、その応用などについて論じて下さい。
A【不思議な星の地図】世界地図には、用途に応じてメルカトール図法、モルワイデ図法など
いろいろな種類があります。
ところで、2人乗りの浮き袋のような形をした星(後で、画像を書きます)があって、
もしあなたがその星に住んでいて、そこの世界地図を作って欲しいと頼まれたとしたら、
あなたはどんな世界地図をどんな方法で作るか論じてください。
3.応募方法 :論文はA4版横書き原稿用紙(20×20)を用いること。数式は文章と分け、
行を改めて書くこと。
必要に応じて図を入れても構わない。長さの制限はとくにない。
◎ 論文送付先 郵便番号464−8601 名古屋市千種区不老町
名古屋大学総務課内、日本数学コンクール担当
☆ 封筒に「論文賞」と朱書きのこと
4.締め切り:平成12年8月19日(土)必着
なお、当日は日本数学コンクール、日本ジュニア数学コンクールが名古屋大学で開催されますので、
論文を会場で提出してもかまいません。
5.審査方法:日本数学コンクール論文賞、日本ジュニア数学コンクール論文賞ともに、応募論文それぞれに、
2名の査読者が査読結果をレポートにまとめ、審査員の合議により入選論文を決定します。
◎ 審査会 伊藤 正之(名古屋大学教授、日本数学コンクール委員会会長)
大沢 健夫(名古屋大学教授、日本数学コンクール委員会問題委員会委員長)
その他日本数学コンクール委員会問題委員会委員若干名
6.彰式:表彰は数学コンクール表彰式当日に行い、最優秀論文に対しては日本数学コンクール論文賞、
日本数学ジュニア数学コンクール論文賞とも数学コンクール大賞と同等の記念品および賞品を贈呈します。
優秀論文に対する表彰も数学コンクールに準じます。
また、最優秀論文の結果については、中日新聞に紹介します。
7.論文に関する問い合わせは、名古屋大学総務課内、日本数学コンクール担当
電話 052−789−2011
時間 9:00〜12:00と13:00〜17:00(土、日は除く)
*表彰式は11月3日(水)祝日に名古屋大学シンポジオンで行います。
紹介文のWeb上での掲載の許諾は得てあります。(6月23日記入)