平成14年5月19日
<美しい数学の話>
第41話 「素数につて」
「SIN」氏から
1.n番目の素数を表すnの計算可能な関数について
実は上のような関数は知られているそうですが、何となく書きたくなったので 僕の思いついたものを書いておきます。
π(x)はx以下の素数を表す(すなわち、π(x)は素数計算関数)。また、集合Xnを次のように定義する。
Xn=def{x|π(x)=n,xは自然数}
このとき,n番目の素数Pnは,Pn=inf Xn=min Xn と書ける。
任意の自然数nに関して,一意的にPnが定まり,かつ素数計算関数は(素数を数えずに)計算可能であるから、上の式のinf Xnとmin Xn(と言うよりmin
Xnの方がしっくりくるが)はPnを表す計算可能な関数である。
<水の流れ:コメント> n番目の素数を表すnの計算可能な関数については、未だ知られていないと思っていますが・・・
2.n!の素因数分解について
n!=P1^e1・P2^e2・…・Pk^ek(Piはi番目の素数,eiは0以上の整数)とする。
このとき、数列S(n,j)mを;S(n,j)i=[n/Pi],S(n,j)m+1=[S(n,j)m+1/Pj]と帰納的に定義する。
([ ]はガウス記号である)
すると、ej=Σ(m=1〜∞)S(n,j)m =Σ(m=1〜L)S(n,j)
( S(n,j)m の値がm>Lならば0 という最小のLと書ける。1≦j≦k)
kはどれだけ大きくてもよい。
3.素因数分解について
自然数mのn乗根は m=P1^e1・P2^e2・…・Pk^ek と書いたときe1 〜ek を有理数に限定するとただ一通りに定まる。
これは有理数のn乗根でも同じ。(だと思っているのですが・・・)
しかし、1+√2 のような数はどうなのでしょうか? なんとなくおもしろそうな話だと思っています。
<水の流れ:コメント> この原稿は、第97回の応募問題の解答の後についていた おまけ(本人いわく)の話です。