平成27年9月16日
<美しい数学の話>
第54話 「モンティホール問題」
投稿者「にいばりZ12」
この問題はすでに解決されている問題ですが、前提を変えた時を少し考えてみました。
先ずは、この問題と正解を紹介します。
3つのドアがあって2つが山羊1つが新車(ディーラーの方からはすべて見えています。且つプレーヤーは山羊より新車をほしがっています)が入っています。
次の順序でゲームを進めます
プレーヤーは3つのドアのどれかを選びその中にある賞品を得られます。
@プレーヤーが先ずドアの1つを選びます。
Aプレーヤーが選んだドア以外の2つのドアからディーラーが山羊を開きます。
(新車は1つしかないので、プレーヤーが山羊を選んだ時(プレーヤーは知っている)残りの新車と山羊の内山羊の方を開きます。またプレーヤーが新車を選んだ時残りの山羊2の内どちらかの山羊のドアを開きます。)
Bディーラーは、プレーヤーに対し@で選んだドアを変えるかどうかの選択権を与えます。
問題は、変えた方がいいか否かというものです。
この問題はアメリカの娯楽番組に端を発した問題らしいですが、答えは簡単で変えた方がいいに決まっています。何故なら最初にプレーヤーが選んだドアで新車が当たる確率は1/3で、残りのドアにある確率は2/3です。変えることによりプレーヤーは見えている(ディーラーが開いた)山羊ともう一つの新車が入っているかもしれないドアを両方手に入れることと等しいからです。
このなぜ単純な確率の問題が全米で(著名な学者までが間違いをおかすような)大騒ぎになったのか本当のところはわかりませんがおそらく次のような直感からではないかと思います。
ルーレットで(なくてもいいのですが)赤が10回続いてもその次が黒になる確率は1/2。
つまり、前提のルールが、すべてに山羊が入っているかもしれないしすべてが新車かも知れないというものであればしかもドアの一つ一つが独立に1/2の確率で山羊か新車であれば変えても変えなくても同じことになります。
この問題への正解はすぐに思いつきましたが同時に次のような場合どうなのだろうと考え込んでしまいました。
3つのドアがあって2つが山羊1つが新車(ディーラーの方からはすべて見えています。且つプレーヤーは山羊より新車をほしがっています)が入っています。
@プレーヤーが3人いて先ずドアをそれぞれ1つを選びます。
Aプレーヤーが選んだドアからからディーラーが山羊を開きます。
Bこの時ディーラーが選んだ山羊を選択したプレイヤーには退場してもらいます。
Cディーラーは、プレーヤーに対し@で選んだドアを変えるかどうかの選択権をBで退場した以外の2人与えます。
状況を考えると、残った2人のプレーヤーはお互いに変えた方が確率が上がるという奇妙な状態になります。
この問題は自分の中では解決しています
ただ数学の一般化や抽象化が如何に重要であるかという事を私に教えてくれた問題として長く記憶に残っています。