平成13年8月29日

[流れ星]

        第81回数学的な応募問題解答

          <解答募集期間:8月16日〜8月31日>

[正七角形(2)

太郎さんは、第78回の応募問題で中で、正七角形の異なる2本の対角線の長さに、次のような性質があることに気がつきました。
 一辺の長さが1の正七角形ABCDEFGがあります。図の中にある2つの対角線DFとCGの長さをxcm、ycmとするとき、(y+x)(y−x)=xy が成り立つことを示してください。

NO1<ヴェイユ>さんからの解答 8/17 受信 更新 8/29
先日は私の問題を取り上げてくださり有難うございました。あの様に丁寧に扱っていただき感激です。
さて、問題を出すだけでは飽きたらず今回は応募問題の解答をさせていただきました。
以下からが証明本文です。
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直線FAと直線DBの交点をP、直線AEと直線DFの交点をQとすれば
APB∽△FAQ、△AEB∽△FAQ 従って △APB∽△AEB
APBと△AEBは底辺ABを共有するから結局合同。
よって AP=AE=y である。
勿論△APB∽△FPDであるから、この二つの三角形の辺を比較すれば
AP
ABFPFD つまり y:1=(x+y):x
これから x+y=xy 従って (x+y)^2=(xy)^2・・・☆
 
 また△APB∽△FAQから同様に辺を比較することによって
       FQ=x/
APBは対称性から二等辺三角形だからそれと相似な△FAQも二等辺三角形、即ちQAFA=x
よって EQEAQAEAFA=y−x
更に□FADEが円に内接するので△FAQ∽△EDQだから
FQ
EQFAED つまり x/y:x=(y−x):1
これから y−x=1/
これと☆の辺々を掛け合わせることにより求める等式を得る。
 
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 <コメント>
求める等式が非対称であることから☆(基本対称式)とは同値でなく交代式x−yに関する新たな等式が必要だというのが基本的な発想です。
しかし、No.78の解答と重複しているのが我ながらセンスのなさを感じます。
また証明から明らかなように(x+y)(x−y)=x
または x^2−y^2=x
という綺麗な等式が得られますが、これは問題が求めている式よりもすっきりしていることから推察するに出題者はおそらく (x+y)^2 に何らかの幾何学的な意味を込めていると思われます。
このことからもそれを汲み取れなかったのが少し残念です。
 しかし、久しぶりに初等幾何の問題を解くのは非常に良いリフレッシュになりました。特に初等幾何の問題は「楽しい」という要素が他の数学の分野の問題に比べて強いように思います(これが他の分野になると「面白い」に変わります)。
やっぱり数学は良いですね!ありがとうございました。
NO<やぎ>さんから類題 8/18 受信 更新 8/29
 第81回 問題の類題
半径1の円に内接する正七角形について 
辺の長さを       a
短い方の対角線の長さを b
長い方の対角線の長さを c
とするとき、a,b,cは、次の6次方程式の解のうち 正の解を小さい順に求めれば得られる。

x^6−7x^4+14x^2−7=0
<
水の流れ:コメント>誰か解いてくださるとありがたいです。

NO< kashiwagit>さんからの解答 8/20 受信 更新 8/29
  おはようございます。今回の問題は78回で解説されていたものを使わせて頂きました。
  当初は図形の性質から問題の等式を導こうと思い挑戦しましたが、無理なようなので以下の様に証明致しました。
Rsinθ=1
Rsin2θ=x
Rsin4θ=y
 又、78回問題よりx+y=xyである。この性質を使うと、証明する等式は、y(y−x)=1となる。
図形から、y=x+2cos(180゜−4θ)=x−2cos4θであるから、
 y−x=−2cos4θ、これより
y(y−x)=2Rsin4θ・(−2cos4θ)=−2Rsin8θ=−2Rsin(180゜+θ)=2Rsinθ=1
 因って、 y(y−x)=1である。
即ち、(y+x)(superscript: )(y−x)=x(superscript: )yが証明された。

NO< kashiwagit>さんからの解答 8/22 受信 更新 8/29
昨夜家で図形をみながら考えておりましたら、おっしゃるように意外と簡単に図形で解けるのですね。
以下に記します。
 △ECGを考える。今AとD及びBとFを結び、交点をOとする。△DFOと△ABOは相似であり、
且つ△ECGとも相似であるから、
 OA=x/y
OD=x(superscript: )/y
 又、AD=OA+OD=y、即ち、y=x/y+x(superscript: )/y、
これと前回の性質であるxyxyを掛け合わせると、x(superscript: )y=(y+x)2(y−x)を得る。
因って証明された。よろしくお願い申し上げます

NO
< ジョカー>さんからの解答 2020/09/14 受信 更新 2020/09/27

2020年9141014分に送られてきた解答です。                                 



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