平成27年8月2日
[流れ星]
第323回数学的な応募解答
<解答募集期間:7月12日〜8月2日>
[4桁・5桁の番号]
皆さん!日頃目にする4桁の番号には電話番号、自動車番号、ナンバース4があります。その中で好きな番号とか嫌いな番号があると思います。4桁の番号が素数であるのを個人的には好んでいます。ここで、問題です。
問題1:4桁の番号で、数字が3と7の両方とも少なくとも1個含む番号はいくつあるか。
問題2:5桁の番号で、数字が1と3と7の3つとも少なくとも1個含む番号はいくつあるか。
問題3:4桁の番号で、ちょうど3種類の数字で構成されている番号はいくつあるか。ただし、0000も番号とする。
問題4:5桁の番号で、ちょうど3種類の数字で構成されている番号はいくつあるか。ただし、00000も番号とする。
問題5:5桁の番号で、ちょうど4種類の数字で構成されている番号はいくつあるか。ただし、00000も番号とする。
追加問題:8桁の番号で、ちょうど何種類の数字で構成されている番号が一番多いか。調べてください。
なお、必要ならば「第2種スターリング数」をご覧ください。
NO1「uchinyan」
07/12 14時28分 受信 更新 8/2
問題1:
4桁の番号の総数は 10^4 個。
このうち,3 も 7 も含まないのは 8^4 個なので,3
と 7 の少なくとも一つを含むのは 10^4 - 8^4 個。
このうち,3 を含み 7 を含まないのは 9^4 - 8^4 個,7 を含み 3 を含まないのは 9^4
- 8^4 個,なので
結局,求めるものは,
10^4 - 8^4 - (9^4 - 8^4) * 2 = 10^4 - 2 * 9^4
+ 8^4 = 10000 - 13122 + 4096 = 974 個。
問題2:
5桁の番号の総数は 10^5 個。
このうち,1 も 3 も 7 も含まないのは 7^5 個なので,1 と 3 と 7 の少なくとも一つを含むのは 10^5 - 7^5 個。
このうち,
1 を含み 3 と 7 を含まないのは 8^5 -
7^5 個,
3 を含み 7 と 1 を含まないのは 8^5 -
7^5 個,
7 を含み 1 と 3 を含まないのは 8^5 -
7^5 個,
で,さらに,問題1:と同様に考えて,
1 と 3 の両方を含み 7 を含まないのは
9^5 - 2 * 8^5 * 2 + 7^5 個,
3 と 7 の両方を含み 1 を含まないのは
9^5 - 2 * 8^5 * 2 + 7^5 個,
7 と 1 の両方を含み 3 を含まないのは
9^5 - 2 * 8^5 * 2 + 7^5 個,なので,
結局,求めるものは,
10^5 - 7^5 - (8^5 - 7^5) * 3 - (9^5 - 2 * 8^5
* 2 + 7^5) * 3
= 10^5 - 3 * 9^5 + 3 * 8^5 - 7^5
= 100000 - 177147 + 98304 - 16807
= 4350 個。
(別解)
問題2:は少しややこしくなっています。
ベン図を書いて次のように包除の原理を用いて考える方がよさそうです。
全体は 10^5 個。
1 を含まないのは 9^5 個,3 を含まないのは 9^5
個,7 を含まないのは 9^5 個,
なので,これらを引きます。しかしこれでは,
1 と 3 を含まないのは 8^5 個,3 と 7 を含まないのは 8^5 個,7 と 1 を含まないのは 8^5 個,
を引き過ぎているので,これらを足します。ところが今度は,
1 も 3 も 7 も含まないのは 7^5 個,
を足し過ぎているのでこれらを引きます。
そこで,結局,求めるものは,
10^5 - 3 * 9^5 + 3 * 8^5 - 7^5
= 100000 - 177147 + 98304 - 16807
= 4350 個。
問題3:
3種類の数字を選ぶのに 10C3 通り。
4桁の番号にはどれか1つが2つあるので,3C1 *
4!/2!1!1! 通り。
そこで,10C3 * 3C1 * 4!/2!1!1! =
120 * 3 * 12 = 4320 個。
問題4:
3種類の数字を選ぶのに 10C3 通り。
5桁の番号には,
どれか1つが3つある,3C1 * 5!/3!1!1! 通り,どれか2つが2つずつある,3C2 * 5!/2!2!1! 通り。
そこで,10C3 * (3C1 * 5!/3!1!1!
+ 3C2 * 5!/2!2!1!) = 120 * (3 * 20 + 3 * 30) = 18000 個。
問題5:
4種類の数字を選ぶのに 10C4 通り。
5桁の番号には,どれか1つが2つあるので,4C1 *
5!/2!1!1!1! 通り。
そこで,10C4 * 4C1 * 5!/2!1!1!1!
= 210 * 4 * 60 = 50400 個。
追加問題(=問題3:〜問題5:の別解)
k 種類の数字で構成される n 桁の番号が a(n,k) 個あるとします。
ただし,n は 10 以下,k は 0 以上 n 以下,としておきます。
n が 10 を超える場合も考えられますが,少し状況が変わるので後でちょっと触れます。
k 種類の数字で構成される n+1 桁の番号を考えます。
これは,n 桁の番号の後ろにもう1桁を追加すればいいですが,
n 桁の番号が k 種類の数字で構成されている場合は,a(n,k) * k 個,
n 桁の番号が k-1 種類の数字で構成されている場合は,a(n,k-1) * (11 - k) 個,
となるので,
a(n+1,k) = k * a(n,k) + (11 - k) * a(n,k-1)
ただし,a(n,0) = 0,a(n,1) = 10,a(n,n) = 10Pn,k > n は a(n,k) = 0,です。
これに基づいて計算すると...
10
10 90
10 270 720
10 630 4320 5040
10 1350 18000 50400 30240
10 2790 64800 327600 453600 151200
10 5670 216720 1764000 4233600 3175200 604800
10 11430 695520 8573040 31752000 40219200
16934400 1814400
10 22950 2178000 39160800 210198240 400075200
279417600 65318400 3628800
10 45990 6717600 171889200 1285956000
3451442400 3556224000 1360800000 163296000 3628800
これから,
問題3:a(4,3) = 4320,問題4:a(5,3) = 18000,問題5:a(5,4) = 50400,
が再現されています。
また,n = 8 を抜き出すと,
10 11430 695520 8573040 31752000 40219200
16934400 1814400
これより,k = 6 種類が一番多いことが分かります。
なお,n > 10 の場合は,漸化式自体はそのまま成立しますが,
k >= 11 では a(n,k) = 0 で,k >= 11 が切れたような感じになります。
(感想)
問題2:が少しややこしいですが,包除の原理をうまく使えば,形式的な計算でできますね。
問題3:〜問題5:は,この程度ならば直接に計算する方が楽でしょう。
しかし,追加問題のようになると,確かに漸化式が威力を発揮します。
使う数字が固定されているので,第2種スターリング数とは少し違いますが,
その仲間と思ってよさそうですね。
NO2「早起きのおじさん」 07/17 22時14分 受信 更新 8/2
323解答 早起きのおじさん
問題1
3と7をともに少なくとも1個含む番号を分類します。
3の入れ方、7の入れ方、残りの数の入れ方を考えて場合の数を数えます。
すると、次のようになります。
さて、0000から9999までの10000個の番号を次のように、分類します。
A:3を含むもの
B:7を含むもの
C:3と7をともに含むもの
D:3も7も含まないもの
すると、この図では、Cの部分の個数を数えていることになります。
ここでは、Aの補集合を¬Aで表すことにします。
以上から、10000−2×94+84=974個としても求まります。
問題2
さて、00000から99999までの100000個の番号を次のように、分類します。
A:1を含むもの
B:3を含むもの
C:7を含むもの
D:1と3を含むもの
E:3と7を含むもの
F:7と1を含むもの
G:1と3と7を含むもの
H:1も3も7も含まないもの
Gの部分の個数を数えます。
以上から、100000−3×95+3×85−75=4350個と求まります。
問題3
4桁の番号で使われる数の種類は、次のNo1からNo4まで4通りあります。
それぞれ数の選び方、その並べ方を調べて場合の数を計算します。
表よりちょうど3種類の数字で構成されている番号は、4320個。
問題4
表よりちょうど3種類の数字で構成されている番号は、18000個。
追加問題
以上から6種類でできている番号が一番多くなります。
NO3「二度漬け白菜」 07/27 10時03分 受信
更新 8/2
(答)
問題1:974
問題2:4350
問題3:4320
問題4:18000
問題5:50400
追加問題:ちょうど6種類の数字で構成されている番号が一番多い.
n個の文字を横一列に並べることを考える.
使用できる文字の種類は m 種類とする.
この m 種類の文字のうちの特定の r 種類の文字
については,どの文字も1回以上現れるような
n個の文字列の総数を a(n,m,r) とする.
xの関数 f(x) を級数展開したときのx^nの係数を
[x^n]f(x) と表すことにする.
a(n,m,r)
=(n!)*[x^n](((x/(1!)+x^2/(2!)+x^3/(3!)+ …
)^r)*((1+x/(1!)+x^2/(2!)+x^3/(3!)+ … )^(m-r)))
=(n!)*[x^n](((exp(x)-1)^r)*(exp(x))^(m-r))
=(n!)*[x^n](Σ[j=0〜r]comb(r,j)*exp(j*x)*((-1)^(r-j))*exp((m-r)*x))
=(n!)*[x^n](Σ[j=0〜r]comb(r,j)*((-1)^(r-j))*exp((j+m-r)*x))
=(n!)*(Σ[j=0〜r]comb(r,j)*((-1)^(r-j))*(j+m-r)^n/(n!))
=Σ[j=0〜r]comb(r,j)*((-1)^(r-j))*(j+m-r)^n.
また,n個の文字から成る文字列のうち,ちょうど k 種類の文字から構成されているような
ものの総数をb(n,m,k)とすると,
b(n,m,k) = comb(m,k)*a(n,k,k) = Σ[j=0〜k]comb(m,k)*comb(k,j)*((-1)^(k-j))*(j)^n.
このようにして得られた a(n,m,r),b(n,m,k) の計算式を使って計算したものが以下.
問題1:a(4,10,2)=974
問題2:a(5,10,3)=4350
問題3:b(4,10,3)=4320
問題4:b(5,10,3)=18000
問題5:b(5,10,4)=50400
追加問題:
b(8,10,1)=10,
b(8,10,2)=11430,
b(8,10,3)=695520,
b(8,10,4)=8573040,
b(8,10,5)=31752000,
b(8,10,6)=40219200,
b(8,10,7)=16934400,
b(8,10,8)=1814400
であるので,8桁の番号においては,ちょうど6種類の数字で構成されている番号が一番多い.
b(n,m,k)を求める別解:
m種類の文字のうちの特定の k 種類の文字を個定し,さらにそのうちの特定の p 種類の文字を固定し,
その p 種類の文字から構成されるn個の文字列の総数を d(n,p) とすると,
k^n = Σ[j=0〜k]comb(k,j)*d(n,j) が成り立っている.
この等式に,二項係数の反転公式を使って,
d(n,k)=Σ[j=0〜k]comb(k,j)*((-1)^(k-j))*(j^n).
よって,b(n,m,k)=comb(m,k)*d(n,k)=Σ[j=0〜k]comb(m,k)*comb(k,j)*((-1)^(k-j))*(j^n).
NO4「浜田明巳」
07/30 17時16分 受信 更新 8/2
n桁の番号とは,数学におけるn桁の整数ではなく,最高位の数が0でもかまわない数と解釈します.
何故か問題3,4,5のみにそう説明があり,問題1,2,追加問題にはその説明がなかったのが気になりますが.
<水の流れ:問題1、2、に関しては数字が、1、3、7ですから最高位に0があってもなくても影響ないと考えていました。追加問題は曖昧でから、誤解を招きやすいです。反省します。>
問題1:974個
問題2:4350個
問題3:4320個
問題4:18000個
問題5:50400個
追加問題:6種類
(エクセル・マクロ,追加問題だけはVBscript)
問題1
Option Explicit : Dim a(4) As Integer
Sub Macro1()
Cells(1, 1).Value = 0
Call saiki1(1)
End Sub
Sub saiki1(ByVal n As Integer)
Dim deta1 As Integer, deta2 As Integer
Dim j As Integer
a(n) = 0
While a(n) <= 9
If n < 4 Then
Call saiki1(n + 1)
Else
deta1 = 0 : deta2 = 0
For j = 1 To 4
If a(j) = 3 Then
deta1
= 1
ElseIf a(j) = 7
Then
deta2
= 1
End If
Next j
If deta1 + deta2 = 2 Then
Cells(1, 1).Value
= Cells(1, 1).Value + 1
For j = 1 To 4
Cells(Cells(1, 1).Value, j + 1).Value = a(j)
Next j
End If
End If
a(n) = a(n) + 1
Wend
End Sub
問題2
Option Explicit : Dim a(5) As Integer
Sub Macro2()
Cells(1, 1).Value = 0
Call saiki2(1)
End Sub
Sub saiki2(ByVal n As Integer)
Dim deta1 As Integer, deta2 As Integer, deta3 As
Integer
Dim j As Integer
a(n) = 0
While a(n) <= 9
If n < 5 Then
Call saiki2(n + 1)
Else
deta1 = 0 : deta2 = 0 : deta3
= 0
For j = 1 To 5
If a(j) = 1 Then
deta1
= 1
ElseIf a(j) = 3
Then
deta2
= 1
ElseIf a(j) = 7
Then
deta3
= 1
End If
Next j
If deta1 + deta2 + deta3 = 3
Then
Cells(1, 1).Value
= Cells(1, 1).Value + 1
For j = 1 To 5
Cells(Cells(1, 1).Value, j + 1).Value = a(j)
Next j
End If
End If
a(n) = a(n) + 1
Wend
End Sub
問題3
Option Explicit : Dim a(4) As Integer
Sub Macro3()
Cells(1, 1).Value = 0
Call saiki3(1)
End Sub
Sub saiki3(ByVal n As Integer)
Dim b(9) As Integer, wa As Integer
Dim j As Integer
a(n) = 0
While a(n) <= 9
If n < 4 Then
Call saiki3(n + 1)
Else
For j = 0 To 9
b(j) = 0
Next j
For j = 1 To 4
b(a(j)) = 1
Next j
wa = 0
For j = 0 To 9
wa = wa + b(j)
Next j
If wa = 3 Then
Cells(1, 1).Value
= Cells(1, 1).Value + 1
For j = 1 To 4
Cells(Cells(1, 1).Value, j + 1).Value = a(j)
Next j
End If
End If
a(n) = a(n) + 1
Wend
End Sub
問題4
Option Explicit : Dim a(5) As Integer
Sub Macro4()
Cells(1, 1).Value = 0
Call saiki4(1)
End Sub
Sub saiki4(ByVal n As Integer)
Dim b(9) As Integer, wa As Integer
Dim j As Integer
a(n) = 0
While a(n) <= 9
If n < 5 Then
Call saiki4(n + 1)
Else
For j = 0 To 9
b(j) = 0
Next j
For j = 1 To 5
b(a(j)) = 1
Next j
wa = 0
For j = 0 To 9
wa = wa + b(j)
Next j
If wa = 3 Then
Cells(1, 1).Value
= Cells(1, 1).Value + 1
For j = 1 To 5
Cells(Cells(1, 1).Value, j + 1).Value = a(j)
Next j
End If
End If
a(n) = a(n) + 1
Wend
End Sub
問題5
Option Explicit : Dim a(5) As Integer
Sub Macro5()
Cells(1, 1).Value = 0
Call saiki5(1)
End Sub
Sub saiki5(ByVal n As Integer)
Dim b(9) As Integer, wa As Integer
Dim j As Integer
a(n) = 0
While a(n) <= 9
If n < 5 Then
Call saiki5(n + 1)
Else
For j = 0 To 9
b(j) = 0
Next j
For j = 1 To 5
b(a(j)) = 1
Next j
wa = 0
For j = 0 To 9
wa = wa + b(j)
Next j
If wa = 4 Then
Cells(1, 1).Value
= Cells(1, 1).Value + 1
For j = 1 To 5
Cells(Cells(1, 1).Value, j + 1).Value = a(j)
Next j
End If
End If
a(n) = a(n) + 1
Wend
End Sub
追加問題
dim a(8),b(8)
for j=1 to 8
b(j)=0
next
call saiki6(1,a,b)
m=0
for j=1 to 8
if b(j)>m then
m=b(j)
mm=j
end if
next
msgbox mm
sub saiki6(n,a(),b())
dim c(9)
a(n)=0
while a(n)<=9
if n<8 then
call saiki6(n+1,a,b)
else
for j=0 to 9
c(j)=0
next
for j=1 to 8
c(a(j))=1
next
wa=0
for j=0 to 9
wa=wa+c(j)
next
b(wa)=b(wa)+1
end if
a(n)=a(n)+1
wend
end sub
NO4「浜田明巳」
08/01 12時58分 受信 更新 8/2
(別解)問題1
i). 3を1個,7を1個使うとき,
3,7の位置は4P2通り.残りの2箇所の数は8通りずつ.
全部で,4P2・82=4・3・82=768(通り)
ii). 3を2個,7を1個使うとき,
3の位置は4C2通り,残りの2箇所で7の位置は2C1通り.残りの1箇所の数は8通り.
全部で,4C2・2C1・8=(4・3)/2・2・8=96(通り)
iii). 3を1個,7を2個使うとき,
ii).と同様に,96通り.
iv). 3を2個,7を2個使うとき,
3の位置は4C2通り,残りの2箇所に7を入れる.
全部で,4C2=(4・3)/2=6(通り)
v). 3を3個,7を1個使うとき,
3の位置は4C3通り,残りの1箇所に7を入れる.
全部で,4C3=4C1=4(通り)
vi). 3を1個,7を3個使うとき,
v).と同様,4通り.
i).〜vi).より,768+96・2+6+4・2=974(通り)
問題2
i). 1を1個,3を1個,7を1個使うとき,
1の位置は5C1通り,残りの4箇所で3の位置は4C1通り,残りの3箇所で7の位置は3C1通り.残りの2箇所の数は7通りずつ.
全部で,5C1・4C1・3C1・72=5・4・3・72=2940(通り)
ii). 1を2個,3を1個,7を1個使うとき,
1の位置は5C2通り,残りの3箇所で3の位置は3C1通り,残りの2箇所で7の位置は2C1通り.残りの1箇所の数は7通り.
全部で,5C2・3C1・2C1・7=(5・4)/2・3・2・7=420(通り)
iii). 1を1個,3を2個,7を1個,または1を1個,3を1個,7を2個使うとき,
ii).と同様に,420・2(通り)
iv). 1を2個,3を2個,7を1個使うとき,
1の位置は5C2通り,残りの3箇所で3の位置は3C2通り,残りの1箇所に7を入れる.
全部で,5C2・3C2=(5・4)/2・3=30(通り)
v). 1を2個,3を1個,7を2個,または1を1個,3を2個,7を2個使うとき,
iv).と同様に,30・2(通り)
vi). 1を3個,3を1個,7を1個使うとき,
1の位置は5C3通り,残りの2箇所で3の位置は2C1通り,残りの1箇所に7を入れる.
全部で,5C3・2C1=(5・4)/2・2=20(通り)
vii). 1を1個,3を3個,7を1個,または1を1個,3を1個,7を3個使うとき,
vi).と同様に,20・2(通り)
i).〜vii).より,2940+420・3+30・3+20・3=4350(通り)
問題3
4桁の数をa,a,b,c(a≠b≠c≠a,{a,b,c}⊂{0,1,2,・・・,9})で表す.
a,b,cを0〜9から選ぶ方法は,b,cは同等であるので,10P3/2!通り.
a,a,b,cの並び方は,aが2個重複しているので,4!/2!通り.
全部で,10P3/2!・4!/2!=(10・9・8)/2・(4・3)=4320(通り)
問題4
a≠b≠c≠a,{a,b,c}⊂{0,1,2,・・・,9}とする.
i). 5桁の数をa,a,b,b,cで表すとき,
a,b,cを0〜9から選ぶ方法は,a,bは同等であるので,10P3/2!通り.
a,a,b,b,cの並び方は,a,bが2個ずつ重複しているので,5!/(2!・2!)通り.
全部で,10P3/2!・5!/(2!・2!)=(10・9・8)/2・(5・4・3)/2=10800(通り)
ii). 5桁の数をa,a,a,b,cで表すとき,
a,b,cを0〜9から選ぶ方法は,b,cは同等であるので,10P3/2!通り.
a,a,a,b,cの並び方は,aが3個重複しているので,5!/3!通り.
全部で,10P3/2!・5!/3!=(10・9・8)/2・(5・4)=7200(通り)
i).,ii).より,10800+7200=18000(通り)
問題5
5桁の数をa,a,b,c,d(a,b,c,dは互いに異なる,{a,b,c,d}⊂{0,1,2,・・・,9})で表す.
a,b,c,dを0〜9から選ぶ方法は,b,c,dの区別をつけないので,10P4/3!通り.
a,a,b,c,dの並び方は,aが2個重複しているので,5!/2!通り.
全部で,10P4/3!・5!/2!=(10・9・8・7)/(3・2)・(5・4・3)=50400(通り)
問題6
{a,b,c,d,e,f,g,h}⊂{0,1,2,・・・,9},a〜hは互いに異なるとして,上記と同様に解く.
i). 1種類のとき,a,a,a,a,a,a,a,aとなり,10通り.
ii). 2種類のとき,
ア). a,a,a,a,a,a,a,bのとき,10P2・8C7通り.
イ). a,a,a,a,a,a,b,bのとき,10P2・8C6通り.
ウ). a,a,a,a,a,b,b,bのとき,10P2・8C5通り.
エ). a,a,a,a,b,b,b,bのとき,10P2/2!・8C4通り.
ア).〜エ).より,
10P2・8C7+10P2・8C6+10P2・8C5+10P2/2!・8C4
=10・9・{8+(8・7)/2+(8・7・6)/(3・2)+1/2・(8・7・6・5)/(4・3・2)}
=11430(通り)
iii). 3種類のとき,
ア). a,a,a,a,a,a,b,cのとき,10P3/2!・8C6・2C1通り.
イ). a,a,a,a,a,b,b,cのとき,10P3・8C5・3C2通り.
ウ). a,a,a,a,b,b,b,cのとき,10P3・8C4・4C3通り.
エ). a,a,a,a,b,b,c,cのとき,10P3/2!・8C4・4C2通り.
オ). a,a,a,b,b,b,c,cのとき,10P3/2!・8C3・5C3通り.
ア).〜オ).より,
10P3/2!・8C6・2C1+10P3・8C5・3C2+10P3・8C4・4C3+10P3/2!・8C4・4C2
+10P3/2!・8C3・5C3
=10・9・8・{1/2・(8・7)/2・2+(8・7・6)/(3・2)・3+(8・7・6・5)/(4・3・2)・4
+1/2・(8・7・6・5)/(4・3・2)・(4・3)/2+1/2・(8・7・6)/(3・2)・(5・4)/2}
=695520(通り)
iv). 4種類のとき,
ア). a,a,a,a,a,b,c,dのとき,10P4/3!・8C5・3C1・2C1通り.
イ). a,a,a,a,b,b,c,dのとき,10P4/2!・8C4・4C2・2C1通り.
ウ). a,a,a,b,b,b,c,dのとき,10P4/(2!・2!)・8C3・5C3・2C1通り.
エ). a,a,a,b,b,c,c,dのとき,10P4/2!・8C3・5C2・3C2通り.
オ). a,a,b,b,c,c,d,dのとき,10P4/4!・8C2・6C2・4C2通り.
ア).〜オ).より,
10P4/3!・8C5・3C1・2C1+10P4/2!・8C4・4C2・2C1
+10P4/(2!・2!)・8C3・5C3・2C1+10P4/2!・8C3・5C2・3C2
+10P4/4!・8C2・6C2・4C2
=10・9・8・7・{1/(3・2)・(8・7・6)/(3・2)・3・2
+1/2・(8・7・6・5)/(4・3・2)・(4・3)/2・2
+1/(2・2)・(8・7・6)/(3・2)・(5・4)/2・2+1/2・(8・7・6)/(3・2)・(5・4)/2・3
+1/(4・3・2)・(8・7)/2・(6・5)/2・(4・3)/2}
=8573040(通り)
v). 5種類のとき,
ア). a,a,a,a,b,c,d,eのとき,10P5/4!・8C4・4C1・3C1・2C1通り.
イ). a,a,a,b,b,c,d,eのとき,10P5/3!・8C3・5C2・3C1・2C1通り.
ウ). a,a,b,b,c,c,d,eのとき,10P5/(3!・2!)・8C2・6C2・4C2・2C1通り.
ア).〜ウ).より,
10P5/4!・8C4・4C1・3C1・2C1+10P5/3!・8C3・5C2・3C1・2C1
+10P5/(3!・2!)・8C2・6C2・4C2・2C1
=10・9・8・7・6・{1/(4・3・2)・(8・7・6・5)/(4・3・2)・4・3・2
+1/(3・2)・(8・7・6)/(3・2)・(5・4)/2・3・2+1/(3・2・2)・(8・7)/2・(6・5)/2・(4・3)/2・2}
=31752000(通り)
vi). 6種類のとき,
ア). a,a,a,b,c,d,e,fのとき,10P6/5!・8C3・5C1・4C1・3C1・2C1通り.
イ). a,a,b,b,c,d,e,fのとき,10P6/(2!・4!)・8C2・6C2・4C1・3C1・2C1通り.
ア).,イ).より,
10P6/5!・8C3・5C1・4C1・3C1・2C1+10P6/(2!・4!)・8C2・6C2・4C1・3C1・2C1
=10・9・8・7・6・5・{1/(5・4・3・2)・(8・7・6)/(3・2)・5・4・3・2n
+1/(2・4・3・2)・(8・7)/2・(6・5)/2・4・3・2}
=40219200(通り)
vii). 7種類のとき,
a,a,b,c,d,e,f,gとなり,
10P7/6!・8C2・6C1・5C1・4C1・3C1・2C1
=(10・9・8・7・6・5・4)/(6・5・4・3・2)・(8・7)/2・6・5・4・3・2
=16934400(通り)
viii). 8種類のとき,
a,b,c,d,e,f,g,hとなり,
10P8=10・9・8・7・6・5・4・3=1814400(通り)
i).〜viii).より,6種類が一番多い.
<水の流れ:追加問題の解法例>
8桁の8つの位をk種類に分ける方法の数が「第2種スターリング数」S(8,k)で、そのk種類に0から9までの数字をあてはめるほうほうが
順列の10Pkです。
k=1のときS(8,1)×10P1=1×10=10
k=2のときS(8,2)×10P2=127×10×9=11,430
k=3のときS(8,3)×10P3=966×10×9×8=695,520
k=4のときS(8,4)×10P4=1701×10×9×8×7=8,573,040
k=5のときS(8,5)×10P5=1050×10×9×8×7×6=31,752,000
k=6のときS(8,6)×10P6=266×10×9×8×7×6×5=40,219,200
k=7のときS(8,7)×10P7=28×10×9×8×7×6×5×4=16,934,400
k=8のときS(8,8)×10P8=1×10×9×8×7×6×5×4×3=1,814,400
以上より、6種類のときが一番多い。
さらに、
問題3はS(4,3)×10P3=6×10×9×8=4,320
問題4はS(5,3)×10P3=25×10×9×8=18,000
問題5はS(5,4)×10P4=10×10×9×8×7=50,400
ここで、「第2種スターリング数」S(n,k)を表にします。ただし、1≦k≦n
S(n,k) |
1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
7 |
8 |
ビル数 |
1 |
1 |
|
|
|
|
|
|
|
1 |
2 |
1 |
1 |
|
|
|
|
|
|
2 |
3 |
1 |
3 |
1 |
|
|
|
|
|
5 |
4 |
1 |
7 |
6 |
1 |
|
|
|
|
15 |
5 |
1 |
15 |
25 |
10 |
1 |
|
|
|
52 |
6 |
1 |
31 |
90 |
65 |
15 |
1 |
|
|
203 |
7 |
1 |
63 |
301 |
350 |
140 |
21 |
1 |
|
877 |
8 |
1 |
127 |
966 |
1701 |
1050 |
266 |
28 |
1 |
4140 |
皆さん、問題や質問に答えてください。一部でも構いませんから、解答とペンネームを添えて、メールで送ってください。待っています。