平成29年5月14日
[流れ星]
第346回数学的な応募解答
<解答募集期間:4月16日〜5月14日>
[単位分数の和]
「出典:数に強くなろう ピーター・フランクル著 (岩波ジュニア新書)」
NO1「uchinyan」
04/16 15時42分 受信 更新 5/14
問題1:
(1) 3/4 = 1/2 + 1/4
(2) 3/5 = 1/2 + 1/10,
(3) 3/10 = 1/4 + 1/20
(4) 3/11 = 1/4 + 1/44
問題2:
(1) 3/7 = 1/3 + 2/21 = 1/3 + 1/11 + 1/231
(2) 3/13 = 1/5 + 2/65 = 1/5 + 1/33 + 1/2145
問題3:
b/a - 1/c = (bc - a)/(ac),
ここで,1/c <= b/a < 1/(c - 1),より,0 <= bc - a < b,で,
bc - a は 0 以上の整数なので,0 <= bc - a <= b-1,です。
つまり,bc - a は b-1 以下になります。
b/a - 1/c の分子は,bc - a か,約分した場合はこれより小さいので,b-1 以下になります。
問題4:
0 < b/a < 1 である b/a に対して,b/a - 1/c の通分や約分などをした結果を改めて b'/a' とすると,
b/a = 1/c + (b/a - 1/c) = 1/c + b'/a',
ここで,問題3:の結果より,b' は b-1 以下 です。
さらに,c' を,1/c'
<= b'/a' < 1/(c' - 1),となる正の整数とすると,
b/a = 1/c + (b/a - 1/c) = 1/c + b'/a' = 1/c + b'/a'
+ (b'/a' - 1/c'),
b'/a' - 1/c' の通分や約分などをした結果を改めて b''/a'' とすると,
b/a = 1/c + (b/a - 1/c) = 1/c + b'/a' = 1/c + 1/c' +
(b'/a' - 1/c') = 1/c + 1/c' + b''/a'',
ここで,問題3:の結果より,b'' は b'-1,したがって,(b-1) - 1 = b-2 以下,です。
これを繰り返すと,b,b',b'',… は 0 以上の整数で1回の操作で 1 以上小さくなるので,
高々 b 回繰り返せば必ず 0 になります。つまり,単位分数の和への分解は終了します。
しかも,1/c' <= b'/a' = b/a - 1/c
< 1/(c - 1) - 1/c = 1/((c - 1)c) < 1/c,0 < c
< c',です。
これより,
0 < b/a < 1 である b/a に対して,b/a は b 個以下の相異なる単位分数の和として表せる,
ことが分かりました。
問題5:
0 < 3/a < 1,a は3の倍数ではない,に対して,1/c <= b/a < 1/(c -1),となる正の整数 c を導入すると,
3/a = 1/c + (3c - a)/(ac),
ここで,3c - a = 1 又は 2,です。
3c - a = 1 の場合,2つに分解されます。このとき,a = 3c - 1,です。
3c - a = 2 の場合,分母の ac が偶数のとき,2つに分解されます。
このとき,a が偶数又は c が偶数,ですが,
3c - a = 2 ではこの2つは同値なので,a が偶数のとき,です。
結局,2つに分解できるのは,a が偶数のとき又は a+1 が3の倍数のとき,になります。
(感想)
所詮は数遊びに過ぎないと思うのですが,そこそこ楽しめました。
制約条件をいろいろと変えてみるのも面白いかも知れませんね。
NO2「早起きのおじさん」 04/18 20時23分 受信 更新 5/14
346解答 早起きのおじさん
問題1
(1)分母が偶数であることと分子が3であることから次のように2つの単位分数の和で表すことができます。
3=1+2なので、2つの単位分数で表せることがわかります。
別の考え
なので、一番近い単位分数は、 です。
とすると、
(この時点では、2つの単位分数で表せるかはわかりません。問題5でわかります)
となるので、
ついでに、
とすると、
なので、右図のようになります。
この図から、この答えは1通りであることが
わかります。
(2)
(3)
(4)
とすると、
となるので、
問題2
単位分数を小数で表しておきます。
分数 |
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小数 |
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分数 |
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・・・ |
小数 |
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|
・・・ |
(1)与えられた分数をなるべく大きな単位分数で表すように変形してみます。
別の考え
初めの分数の分母を使って考えると、
ついでに、2つの解答の最初の分母が3、4なので、5を意識してみると、
いろいろな結果を得ることができます。
ところで、1番目と3番目の解から、
です。調べると、
4通りあるようです。
(2)
問題3
より、
さて、
となるので、式(*)と比べ、分子は、bより小さいので、b−1以下である。
問題4
に一番近い単位分数を、 とします。
すると、
このとき、 は高々
です。
に一番近い単位分数を、 とします。
すると、
このとき、 は高々
です。
つまり、
このように、元の分数を順々に単位分数で置き換えていくとき、問題3より
一番右にある部分の分子は、最低でも1ずつ減っていきます。
よって、証明できました。
問題5
が偶数のときは、2個の単位分数の和として表せます。
なぜなら、
とすると、
となるからです。
が奇数のときは、場合によります。
に最も近い単位分数の分母を
とすると、
右の分数の分子は、3より小さいので、2か1です。
よって、 のとき、2個の単位分数の和として表すことができます。
「早起きのおじさん」 04/23 10時14分 受信
更新 5/14
346解答(追加)
問題5
あらかじめ次の式をみておきます。
さて、分母を、6を基準にして分類してみます。
とできるので、
分母が、 のとき、2個の単位分数の和として表すことができます。
NO3「二度漬け白菜」 04/20
21時34分 受信 更新 5/14
解答:
[問題1]
(1) 3/4=1/2+1/4
(2) 3/5=1/2+1/10
(3) 3/10=1/4+1/20
(4) 3/11=1/4+1/44
[問題2]
(1) 3/7=1/4+1/7+1/28
(2) 3/13=1/5+1/33+1/2145
[問題3]
(証明)
b/a-1/c = (b*c-a)/(a*c) であるので,
b/a-1/c を既約分数で表したときの分子は (b*c-a) 以下.
よって (b*c-a)≦b-1 であることを示せば十分.
(1)c=1のとき:
b-1-(b*c-a)=b-1-(b-a)=a-1≧0.よって
(b*c-a)≦b-1.
(2)c≧2のとき:
c の定義より,b/a<1/(c-1).
よって,b*(c-1)<a.
つまり,b*(c-1)+1≦a.
よって,
b-1-(b*c-a)
=a-(b*(c-1)+1)
≧0.
よって (b*c-a)≦b-1.
(証明終)
[問題4]
(証明)
b=1のときは,b/a=1/a であるので,b/a は1個の単位分数 1/a
で表すことができる.
以下では b≧2 であるものとして考える.
また,b/a が既約分数であるものとして考えればよい.
有限数列 {A[n]},{B[n]},{C[n]} (n=0,1,2,…)
を次のように定義する.
A[0]=a,
B[0]=b,
C[0]=min{d | dは正整数, 1/d ≦
B[0]/A[0]}.
A[n-1],B[n-1],C[n-1] が既に定まっており,なおかつ,
B[n-1]/A[n-1] - 1/C[n-1]>0 であるならば,
A[n],B[n],C[n]を次のようにして決める.
B[n-1]/A[n-1] - 1/C[n-1] を既約分数で表したときの
分母をA[n],分子をB[n],
C[n]=min{d | dは正整数, 1/d ≦
B[n]/A[n]}.
以上のように定義すると,先の問題3で証明した事実から,
B[1]≦B[0]-1=b-1,
B[2]≦B[1]-1≦b-2,
B[3]≦B[2]-1≦b-3,
…
という不等式が成り立つ.
いま,ある番号 k (k≧0) において,B[k]≧2 だとする.
A[k],B[k]はある既約分数の分母,分子であるから,GCD(A[k],B[k])=1.
B[k]/A[k]-1/C[k]=0だとすると,A[k]=C[k]*B[k] であり,
GCD(A[k],B[k])=B[k]≧2 となるから,矛盾.
よって B[k]/A[k]-1/C[k]>0 である.
したがって A[k+1],B[k+1],C[k+1] が新たに定義される.
以上のことから,ある番号 m (0<m<b) が存在して,
B[m]=1
となる.
このとき,
b/a
=B[0]/A[0]
=(B[0]/A[0]-1/C[0])+1/C[0]
=B[1]/A[1]+1/C[0]
=(B[1]/A[1]-1/C[1])+1/C[1]+1/C[0]
=B[2]/A[2]+1/C[1]+1/C[0]
=(B[2]/A[2]-1/C[2])+1/C[2]+1/C[1]+1/C[0]
=B[3]/A[3]+1/C[2]+1/C[1]+1/C[0]
=…
=B[m]/A[m]+1/C[m-1]+1/C[m-2]+…+1/C[1]+1/C[0]
=1/C[m]+1/C[m-1]+1/C[m-2]+…+1/C[1]+1/C[0].
また,数列{C[n]}の定義より,
1/C[n]≦B[n]/A[n]<1/(C[n]-1)であるので,
1/C[n+1]
≦B[n+1]/A[n+1]
=B[n]/A[n]-1/C[n]
<1/(C[n]-1)-1/C[n]
=1/((C[n]-1)*C[n]).
よって,
C[n+1]>(C[n]-1)*C[n]>C[n].
つまり 数列{C[n]}は狭義単調増加.
以上より,b/a は分母が相異なる,高々 b 個の単位分数の和
として表すことができる.
(証明終)
[問題5]
3/aを相異なる2個の単位分数の和として表すことが可能
であるための必要十分条件は,
aが(6*n+1)型以外の素因数を少なくとも1つもつこと.(答)
(証明)
aが偶数の場合,a=2*n (nは2以上の整数)とかけて,
3/a
=3/(2*n)
=1/n+1/(2*n).
よって3/aは相異なる2個の単位分数の和として表すことができる.
aが3の倍数の場合,a=3*n (nは2以上の整数)とかけて,
3/a
=3/(3*n)
=1/n
=1/(n+1)+1/(n*(n+1)).
よって3/aは相異なる2個の単位分数の和として表すことができる.
残るは a≡1(mod 6)の場合とa≡5(mod 6)の場合である.
a≡5(mod 6)の場合には,a=6*n+5 (nは0以上の整数)とかけて,
3/a
=3/(6*n+5)
=1/(2*n+2)+1/((2*n+2)*(6*n+5))
よって3/aは相異なる2個の単位分数の和として表すことができる.
a≡1(mod 6)の場合を考える.
[3/a = 1/x + 1/y (x<y) なる正整数x,yが存在する]
⇔[(3*x-a)*(3*y-a)=a^2 (x<y) なる正整数x,yが存在する]
⇔[s*t=a^2なる正整数s,t(s<t)が存在し,なおかつ,
(s+a)/3,(t+a)/3 はいずれも正整数] ---(★)
a≡1(mod 6)であるから,aの素因数は(6*k+1)型と(6*k+5)型のみ.
aが(6*k+5)型の素因数 p をもつとき,a=p*Q (Qは正整数)とかける.
このときQ≧2である.
(なぜならQ=1だとするとa=p≡5(mod 6)となってa≡1(mod
6)に反する)
ここで s=p,t=p*Q^2 とすれば s<t かつ s*t=a^2 であって,
s+a≡5+1≡0(mod 6)であるから(s+a)/3は正整数.
また,Qの素因数は(6*k+1)型と(6*k+5)型のみであるから,
Q^2≡1(mod 6).従ってt=p*Q^2≡5*1≡5(mod 6).
よってt+a≡5+1≡0(mod 6)であるから(t+a)/3は正整数.
このとき(★)が満たされる.
aが(6*k+5)型の素因数を全く持たないときは,aの素因数は(6*k+1)型のみ.
このとき,a^2の約数もすべて(6*k+1)型の正整数のみ.
よってa^2の約数 s をどのように選んでも,s+a≡1+1≡2(mod 6)
となるから,s+a≡2(mod 3).よって(s+a)/3は非整数となり,
(★)が満たされない.
以上のことから,
[3/aを相異なる2個の単位分数の和として表すことが不可能]
⇔[a≡1(mod 6) かつ aの素因数が(6*k+1)型のみ]
でることがわかった.
したがって,
[3/aを相異なる2個の単位分数の和として表すことが可能]
⇔[a≡1(mod 6)ではない または aの素因数が(6*k+1)型のみではない]
⇔[aの素因数が(6*k+1)型のみではない]
である.
(証明終)
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[問題4]については,もっと簡潔に解答したかったのですが,
良い方法が思いつきません.
[問題5]については,次のファイルが大いに参考になりました.
https://www.chart.co.jp/subject/sugaku/suken_tsushin/80/80-7.pdf
このファイルのお陰で,3/aが異なる2個の単位分数で表されるための
必要十分条件に,なんとかたどり着くことができました.
a=7の場合には,a≡1(mod 6)であって,aの素因数が 7 (6*n+1型)だけなので
3/aを相異なる2個の単位分数の和として表すことは不可能です.
しかし,a=5^2*7の場合には,a≡1(mod 6)であって,aの素因数に
5 (6*n+5型)
があるので,3/aを異なる2個の単位分数の和として表すことは可能です.
実際,3/a=3/175=1/60+1/2100.
NO4「三角定規」 04/26 19時48分 受信 更新 5/14
NO5「スモークマン」 04/27
00時14分 受信 更新 5/14
問題1
(1) 3/4=1/4+1/2
(2) 3/5=6/10=1/10+1/2
(3) 3/10=1/10+1/5
(4) 3/11=12/44=1/44+1/4
問題2
(1) 3/7=1/7+2/7=1/7+8/28=1/7+1/28+1/4
(2) 3/13=1/5+(3/13-1/5)=1/5+2/65=1/5+6/195=1/5+1/195+1/39
問題3
1/c<=b/a
so…a<=b*c・・・cはa以下
so…
左辺はc(b-1)/(ac)と同じなので…分子はb-1以下である。
問題4
b/a-1/c=>(b-1)/ac
1/c’<=(b-1)/(ac)
となるc’があり、(b-1)/(ac)-1/c’ の分子が(b-1)-1以上である…
問題5
3/a-1/c=(3c-a)/(ac)
3c-a=2 or 1 ということになるから…
so…
so…a=6m-2
3c-a=1 のとき…
けっきょく、
a=3m-1, 6m-2 となるはずですね ^^
NO6「にいばりZ12」 05/15 02時45分 受信
更新 5/15
準備
単位分数を自然数の逆数として考えます。(分母も自然数として考えます)
ある1より小さい正の既約分数α/β(題意に沿います)をがn(n>1任意)個の分母が相異なる単位分数の和で表します。
α<β・・・題意より
n=2,α=1のとき
2個の単位分数を
1/a、1/bとします
α=1<β<a<b (1/a、1/bは大きい方から並べます)・・・@-1
1/β=1/a+1/b・・・A
1/β-1/a=1/b
(a-β)/ (βa)=1/b
上式は
a =β+1
b =βa
を満たせば成立するがβ,a,bは自然数であり@を満たすので恒等的に成立する
また、1/bもまた1/βと同様に2個の相異なる単位分数に分解できるので
1/βは任意個の相異なる単位分数に分解できる(ただし一意ではない1/2=1/3+1/7+1/42=1/4+1/6+1/12)。
n=2,α=2のとき
α=2<β、α/β>1/a>1/b (1/a、1/bは大きい方から並べます)・・・@-2
2/β=1/a+1/b・・・B
2/β-1/a=1/b
(2a-β)/ (βa)=1/b
上式は
a =(β+1)/2
b =βa
を満たせば成立するがβ,a,bは自然数であり@-2を満たすので恒等的に成立する
∵α/βは既約なのでβは奇数で(β+1)/2= aは自然数
α=1と同様の理由で2/βは任意個の相異なる単位分数に分解できる(ただし一意ではない)。
n=2,α=3のとき
α=3<β、α/β>1/a>1/b (1/a、1/bは大きい方から並べます)・・・@-3
3/β=1/a+1/b・・・C
3/β-1/a=1/b
(3a-β)/ (βa)=1/b
上式はkを自然数とし
a =(β+ k)/3
b =βa/k
を満たせば成立するがβ,a,bは自然数である
また次式を満たさなければ成立しない
β+ k≡0(mod3)・・・D
βa≡0(mod k)・・・E
ここでkの取りうる値は1,2
α/βは既約なのでαとβは互いに素(βは素因数にα(3)を含まない)
よってβの取りうる値は
4,5,7,8,10,11,13,14・・・でα(3)の倍数以外の数
k =1の場合
β=5,8,11,14,17・・・3n-1(n>1,n∈N)でDE式を同時に満たす・・・αが1,2の時と同様
k =2の場合
β=4,7,10,13,16・・・3n-2(n>1,n∈N)でD式を満たす。
E式を満たすためにはkが2であることから
aが奇数の時βが偶数でなければならない・・・F
Dに戻ってaが3の倍数で且つ奇数となるときβ+ kが3の倍数で且つ奇数となる。
(∵β+ kの素因数に2を含み且つ3の倍数の場合(β+ k)/3は偶数となる)
よってkが偶数であることからβは奇数となる。
これはFに矛盾するのでaは偶数でなければならない。
従って、β+ k=β+ 2が6の倍数になるとき以外には単位分数には分解できない。
即ち
β=6n-2(n>0,n∈N)
整理すると
k=1と2の時で
β=3n-1(n>1,n∈N)
β=6n-2(n>0,n∈N)
且つαと互いに素のとき(3の倍数ではないとき)
以上を満たす場合既約分数3/βは2個の単位分数に分解でき
出来ない場合は
上記いずれも満たさない場合で
β=6n-5(n>1,n∈N)
α=1と同様の理由で3/βは2個で分解出来れば2個以上の任意個の相異なる単位分数に分解できる(ただし一意ではない)。
問題1
3/β=1/a+1/bとします
準備から4, 10は6n-2に属し5,11は3n-1に属するためいずれも2個の単位分数に分解できます
各々k=2及び1なので
a =(β+ k)/3
b =βa/k
に代入し
β=4,10のとき
β=4,k=2, a =(β+
k)/3=(4+ 2)/3=2, b =βa/k=4・2/2=4
3/4=1/2+1/4・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(1)回答
同様に
β=4,k=2, a =(β+
k)/3=(10+ 2)/3=4, b =βa/k=10・4/2=20
3/10=1/4+1/20・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(3)回答
β=5,11のとき
β=5,k=1, a =(β+
k)/3=(5+ 1)/3=2, b =βa/k=5・2/1=10
3/5=1/2+1/7・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(2)回答
同様に
β=11,k=1, a =(β+
k)/3=(11+ 1)/3=4, b =βa/k=11・4/1=44
3/11=1/4+1/44・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(4)回答
問題2
準備から7, 13は6n-5に属するためいずれも2個の単位分数に分解できません
そこで3/βを次のように変形します
3/β=1/β+2/β
準備から
2/βは相異なる2個の単位分数に分解できる事が解っています
相異ならなければ、2/βは1/β+1/βであり相異なる以上3個の単位分数に分解できる事が解ります
3/7=1/7+2/7
2/7を単位分数に分解します
a =(β+1)/2=(7+1)/2=4
b =βa=7・4=28
3/7=1/7+1/4+1/28=1/4+1/7+1/28・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(1)回答
同様に
3/13=1/13+2/13
2/13を単位分数に分解します
a =(β+1)/2=(13+1)/2=7
b =βa=13・7=91
3/13=1/13+1/7+1/91=1/7+1/13+1/91・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(2)回答
問題3
整数cを1/c≦b/aを満たす最も小さい正の整数として定義する
即ち1/c≦b/a<1/(c-1)…@
(ここで問題を少し書き換えます)
b/a-1/cを約分し既約分数としたときの分子をPとする
P≦b-1を証明せよ
まず、@の等号が成り立つ場合を考えます
この場合b/aが既約と考えると
b=1、a=cとなり
b/a-1/c=0でP=b-1=1-1=0となり成立するのは自明です
よって等号の成り立たない場合のみを考えます。
@を変形すると
a <bc
a > bc-b
これは
aがbc-b より大きくbcより小さいことを示します
0<q<b (a,b,q∈N)
と置くと
a = bc- q
c=(a+q)/b
1/c= b/(a+q)
と書けます
また
b/a-1/c= b/a-
b/(a+q)
とも書け通分すると
b/a-1/c= b/a-
b/(a+q)=(bq)/(a(a+q))=q/ac・・・・・A
q,a,cが互いに素の場合既約となります
0<q<b (a,b,q∈N) から
P=qとなりqの最大値がb-1であることから
P≦b-1が言えます。・・・・証明終わり・・・・回答
問題4
「0<b/a<1であるどの分数も、b個以下の(異なる)単位分数の和として表すことができる。」
問題3を利用してこの定理を証明せよ。(b/aは既約として考えます)
問題3Aからq,a,cが互いに素の場合を考えます。
b/a =1/c+ q/ac =1/c+(b-1)/ac
(b-1)/ac =1/c’+ q’/ac’ =1/c’+(b-2)/ac’
(b-2)/ac’ =1/c’’+ q’’/ac’’ =1/c’’+(b-3)/ac’’
・
・
と表すことができます
この時c’とc’+1が同じになることは
c’ =((
a+b-2)/a)/((b-1)/(ac)) =c(a+b-2)/(b-1)
c’’ =(( a+b-3)/a)/(b-2)/(ac’) =c’(a+b-3)/(b-2)
において(a+b-3)/(b-2)が1に等しくなければなりませんがそのためには
a =1となり定義に反するため矛盾します
よってci≠cj
“ ’ ”の数を下付添え字に変え
b/a=1/c0+1/c1+1/c2+1/c3+・・・+(b-(b-1)/acb-1
左辺の項数はb個以下となる(以下の場合はq,a,cが互いに素でない場合)ので
b/aは最大b個以下の異なる単位分数の和として表すことができます。・・・証明終わり・・・回答
問題5
準備で結論が出ていますが、問題3,4に沿って考えます
q,a,cが互いに素の場合問題4よりb個の単位分数の和で表すことができます
互いに素でない場合はb個より小さな単位分数の和で表すことができます。・・・・回答
問題2、1で検証します
問題2
3/7 の場合7を3で割った余りは1でこれがq、aは7でcは2これらは互いに素
よって3個の単位分数の和で表されます。
3/13の場合13を3で割った余りは1でこれがq、aは13でcは4これらは互いに素
よって3個の単位分数の和で表されます。
問題1
3/4 の場合4を3で割った余りは1でこれがq、aは4でcは2、4と2は互いに素ではない。
よって2個の単位分数の和で表されます。
3/10 の場合10を3で割った余りは1でこれがq、aは10でcは4、10と4は互いに素ではない。
よって2個の単位分数の和で表されます。
3/5 の場合5を3で割った余りは2でこれがq、aは5でcは2、2と2は互いに素ではない。
よって2個の単位分数の和で表されます。
3/11 の場合11を3で割った余りは2でこれがq、aは11でcは4、2と4は互いに素ではない。
よって2個の単位分数の和で表されます。
問題5では分子が3の場合を検証していますが分子が大きくなると、qとcの下位(プライムが増えていったとき)を全て検証する必要があります。
分子が3であればq,a,cが互いに素→3個、互いに素ではない→2個(1個の場合は既約であればb=1)なので単純ですが分子が大きくなると極めて厄介な問題になると思います。
今回の問題は、途中問題3,4で「bを超えないaの最大の約数」と言うパラメータを導入し泥沼にはまってしまいました。
もう15日になってしまいましたが何とかたどり着いたようです。オッカムの剃刀ではないですがかなり無駄な記述があります。七転八倒しながら解きましたがいつもながら遅くなりご迷惑をおかけし恐縮しています。・・・・。(抜けはあると思いますがとりあえずネットを使わず一所懸命考えました)
NO7「浜田明巳」 07/21 09時18分 受信 更新 7/22
問題1(1)1/a+1/b=3/4,a<b,a,bは正整数とする.
この方程式から,4(a+b)=3ab
∴3a(b−4/3)−4(b−4/3)=16/3
∴(3a−4)(3b−4)=16
1≦a<bから,−1≦3a−4<3b−4
∴(3a−4,3b−4)=(1,16),(2,8)
∴(3a,3b)=(5,20),(6,12)
a,bは正整数なので,(a,b)=(2,4)
∴3/4=1/2+1/4
(2)1/a+1/b=3/5,a<b,a,bは正整数とする.
この方程式から,5(a+b)=3ab
∴3a(b−5/3)−5(b−5/3)=25/3
∴(3a−5)(3b−5)=25
1≦a<bから,−2≦3a−5<3b−5
∴(3a−5,3b−5)=(1,25)
∴(3a,3b)=(6,30)
a,bは正整数なので,(a,b)=(2,10)
∴3/5=1/2+1/10
(3)1/a+1/b=3/10,a<b,a,bは正整数とする.
この方程式から,10(a+b)=3ab
∴3a(b−10/3)−10(b−10/3)=100/3
∴(3a−10)(3b−10)=100
1≦a<bから,−7≦3a−10<3b−10
∴(3a−10,3b−10)=(1,100),(2,50),(4,25),(5,20)
∴(3a,3b)=(11,110),(12,60),(14,35),(15,30)
a,bは正整数なので,(a,b)=(4,20),(5,10)
∴3/10=1/4+1/20=1/5+1/10
(4)1/a+1/b=3/11,a<b,a,bは正整数とする.
この方程式から,11(a+b)=3ab
∴3a(b−11/3)−11(b−11/3)=121/3
∴(3a−11)(3b−11)=121
1≦a<bから,−8≦3a−11<3b−11
∴(3a−11,3b−11)=(1,121)
∴(3a,3b)=(12,132)
a,bは正整数なので,(a,b)=(4,44)
∴3/11=1/4+1/44
問題2(1)1/a+1/b+1/c=3/7,a<b<c,a,b,cは正整数とする.
7≦a<b<cとすると,
3/7=1/a+1/b+1/c<1/7+1/7+1/7=3/7
となり,矛盾する.
∴a≦6
1/a<3/7から,a>7/3=2+1/3
∴a=3,4,5,6
i). a=3のとき,1/b+1/c=3/7−1/3=2/21
∴21(b+c)=2bc
∴2b(c−21/2)−21(c−21/2)=441/2
∴(2b−21)(2c−21)=441
a=3<b<cから,−15<2b−21<2c−21
∴(2b−21,2c−21)=(1,441),(3,147),(7,63),(9,49)
∴(2b,2c)=(22,462),(24,168),(28,84),(30,70)
b,cは正整数なので,(b,c)=(11,231),(12,84),(14,42),(15,35)
ii). a=4のとき,1/b+1/c=3/7−1/4=5/28
∴28(b+c)=5bc
∴5b(c−28/5)−28(c−28/5)=282/5
∴(5b−28)(5c−28)=282
a=4<b<cから,−8<5b−28<5c−28
5b−28≡5c−28≡2(mod 5)
∴(5b−28,5c−28)=(2,392),(7,112)
∴(5b,5c)=(30,420),(35,140)
∴(b,c)=(6,84),(7,28)
iii). a=5のとき,1/b+1/c=3/7−1/5=8/35
∴35(b+c)=8bc
∴8b(c−35/8)−35(c−35/8)=352/8
∴(8b−35)(8c−35)=352
a=5<b<cから,5<8b−35<8c−35
∴(8b−35,8c−35)=(7,175),(25,49)
∴(8b,8c)=(42,210),(60,84)
b,cは正整数なので,(b,c)は存在しない.
iv). a=6のとき,1/b+1/c=3/7−1/6=11/42
∴42(b+c)=11bc
∴11b(c−42/11)−42(c−42/11)=422/11
∴(11b−42)(11c−42)=422
a=6<b<cから,24<11b−42<11c−42
∴(11b−42,11c−42)=(28,63),(36,49)
∴(11b,11c)=(70,105),(78,91)
b,cは正整数なので,(b,c)は存在しない.
i)〜iv)から,
(a,b,c)=(3,11,231),(3,12,84),(3,14,42),(3,15,35),(4,6,84),
(4,7,28)
∴3/7=1/3+1/11+1/231=1/3+1/12+1/84
=1/3+1/14+1/42=1/3+1/15+1/35
=1/4+1/6+1/84=1/4+1/7+1/28
(2)1/a+1/b+1/c=3/13,a<b<c,a,b,cは正整数とする.
13≦a<b<cとすると,
3/13=1/a+1/b+1/c<1/13+1/13+1/13=3/13
となり,矛盾する.
∴a≦12
1/a<3/13から,a>13/3=4+1/3
∴a=5,6,7,8,9,10,11,12
i). a=5のとき,1/b+1/c=3/13−1/5=2/65
∴65(b+c)=2bc
∴(2b−65)(2c−65)=652
a=5<b<cから,−55<2b−65<2c−65
∴(2b−65,2c−65)=(1,4225),(5,845),(13,325),(25,169)
∴(2b,2c)=(66,4290),(70,910),(78,390),(90,234)
b,cは正整数なので,(b,c)=(33,2145),(35,455),(39,195),(45,117)
ii). a=6のとき,1/b+1/c=3/13−1/6=5/78
∴78(b+c)=5bc
∴(5b−78)(5c−78)=782
a=6<b<cから,−48<5b−78<5c−78
5b−78≡5c−78≡2(mod 5)
∴(5b−78,5c−78)=(2,3042),(12,507),(52,117)
∴(5b,5c)=(80,3120),(90,585),(130,195)
∴(b,c)=(16,624),(18,117),(26,39)
iii). a=7のとき,1/b+1/c=3/13−1/7=8/91
∴91(b+c)=8bc
∴(8b−91)(8c−91)=912
a=7<b<cから,−43<5b−78<5c−78
∴(8b−91,8c−91)=(1,8281),(7,1183),(13,637)
∴(8b,8c)=(92,8372),(98,1274),(104,728)
b,cは正整数なので,(b,c)=(13,91)
iv). a=8のとき,1/b+1/c=3/13−1/8=11/104
∴104(b+c)=11bc
∴(11b−104)(11c−104)=1042
a=8<b<cから,−16<11b−104<11c−104
∴(11b−104,11c−104)=(1,10816),(2,5408),(4,2704),
(8,1352),(13,832),(16,676),
(26,416),(32,338),(52,169)
∴(11b,11c)=(105,10920),(106,5512),(108,2808),
(112,1456),(117,936),(120,780),(130,520),
(136,442),(156,273)
b,cは正整数なので,(b,c)は存在しない.
iv). a=9のとき,1/b+1/c=3/13−1/9=14/117
∴117(b+c)=14bc
∴(14b−117)(14c−117)=1172
a=9<b<cから,9<14b−117<14c−117
∴(14b−117,14c−117)=(13,1053),(27,507),(39,351),(81,169)
∴(14b,14c)=(130,1170),(144,624),(156,468),(198,286)
b,cは正整数なので,(b,c)は存在しない.
v). a=10のとき,1/b+1/c=3/13−1/10=17/130
∴130(b+c)=17bc
∴(17b−130)(17c−130)=1302
a=10<b<cから,40<17b−130<17c−130
∴(17b−130,17c−130)=(50,338),(52,325),(65,260),(100,169)
∴(17b,17c)=(180,468),(182,455),(195,390),(230,299)
b,cは正整数なので,(b,c)は存在しない.
vi). a=11のとき,1/b+1/c=3/13−1/11=20/143
∴143(b+c)=20bc
∴(20b−143)(20c−143)=1432
a=11<b<cから,77<20b−143<20c−143
20b−143≡20b−143≡2(mod 5)
故に(20b−143,20c−143)は存在しない.
vii). a=12のとき,1/b+1/c=3/13−1/12=23/156
∴156(b+c)=23bc
∴(23b−156)(23c−156)=1562
a=12<b<cから,120<23b−156<23c−156
∴(23b−156,23c−156)=(144,169)
∴(23b,23c)=(300,325)
b,cは正整数なので,(b,c)は存在しない.
i)〜vii)より,
(a,b,c)=(5,33,2145),(5,35,455),(5,39,195),(5,45,117),
(6,16,624),(6,18,117),(6,26,39),(7,13,91)
∴3/13=1/5+1/33+1/2145=1/5+1/35+1/455
=1/5+1/39+1/195=1/5+1/45+1/117
=1/6+1/16+1/624=1/6+1/18+1/117
=1/6+1/26+1/39=1/7+1/13+1/91