令和2年1月19日
[流れ星]
第381回数学的な応募解答
<解答募集期間:12月22日〜1月19日>
[祝2020年]
2019年も残り1週間。今までのご応募に深く感謝申し上げます。
東京オリンピックの2020年(令和2年)も引き続きご愛顧賜りますようよろしくお願いいたします。
太郎さんの孫は、ときどき絵本を見ながら遊んでいます。
問題1 1枚だけページが破れた絵本がでてきました。破れていないページ番号を合計すると2020になりました。破れた1枚目の表は何ページでしょうか。
追加訂正 この絵本は1枚の裏表にページが書いてありまして、最初のページは奇数番号が書いてある絵本で作問したものです。ところが、これでは1枚だけ破れたとすると、不合理になります。したがって、2枚続けて破って、残りの破れていないページを合計すると2020と訂正します。23日夜記入 申し訳ありません 2枚続けて25日夜修正
問題2 連続したページにいたずら書きの絵本が見つかりました。このいたずらした絵本のページ番号を合計すると2020になりました。いたずら書きのページは何ページ目から何ページ目まででしょうか。
<水の流れ:問題文を一部訂正しました。22日朝記入>
問題3 x、yは自然数とする。34≦x+y≦72を満たすx、yの組の総数は幾つでしょうか。
追加
3の類似問題 x、yは自然数とする。32≦x+y≦71を満たすx、yの組の総数は幾つでしょうか。
問題4 x、y、zは自然数とする。5≦x+y+z≦21を満たすx、y、zの組の総数は幾つでしょか。
<水の流れ:上の問題で 5≦x+y+z≦24に訂正ください。26日午前記入>
<言い訳:手元の紙には 5≦x+y+z≦24 でしたが、入力ミスでした>
「ジョーカー」さんの追加問題
前回の380回の問題2からの発見された問題です。
正三角形ABC内に点Pをとり,あらたに△LMNを,MN=PA,NL=PB,LM=PCとなるようにつくる。ABを1辺とする正三角形の面積をS(AB)で表す。
このとき, 2S(AB)=3△LMN+S(PA)+S(PB)+S(PC) を証明せよ。
<水の流れ:今回の訂正等で皆さんにご迷惑をおかけしたことを衷心よりお詫びします。23日夜記入>
NO1「スモークマン」 12/22 12時40分 受信
更新 1/19
回答
前回の図から即言えますね^^
周りの頂角120°の二等辺三角形を半分にしてくっつけると…
S(PA)+S(PB)+S(PC)ですし、
真ん中の青の△は△LMNの1辺が√3倍なので…面積は3倍
この図は正三角形の2倍なので…
2S(AB)=3△LMN+S(PA)+S(PB)+S(PC) になっていますね^
「スモークマン」 12/24 21時51分 受信
更新 1/19
問題1について
*途中の1枚が破れたら、ページの合計は奇数。本のページはその1枚を破っても、残りの合計ページを偶数になるようにページの振り分けは可能なので、最初の問題のままでいいかと思いますが?
問題2
n(n+1)-m(m+1)=4040・・・じっさいは、m+1〜nページ
n^2-m^2+n-m=(n-m)(n+m+1)=4040=2^3*5*101
n-mとn+m+1との偶奇は異なる
so…
n-m=8,40
n+m+1=505, 101
n=256,m=248
n=70,m=30
or
n+m+1=808, n-m=5
n=406,m=401
結局…
31〜70ページ
249〜256ページ
402〜406ページ
のときですね^^
問題としては、最初のときの残ったページ数の和が2020の方が面白いと思うなぁ…?
問題3 x、yは自然数とする。34≦x+y≦72を満たすx、yの組の総数は幾つでしょうか。
2H32+2H33+…+2H70
=33C32+34C33+…+71C70
=33+34+…+71
=(71+33)(71-32)/2
=2028
追加
3の類似問題 x、yは自然数とする。32≦x+y≦71を満たすx、yの組の総数は幾つでしょうか。
追加の意図がわからないわたしです...^^;...
31+32+…+70
=2028-71+31+32
=2020
問題4 x、y、zは自然数とする。5≦x+y+z≦21を満たすx、y、zの組の総数は幾つでしょ(う)か。
3H2+3H3+…+3H18
=4C2+5C2+…+20C2
=Σ[k=4〜20]k(k-1)/2
=n(n-1)(2n+1)/12-n(n+1)/4
=n(n+1)(2n+1-3)/12
=n(n+1)(n-2)/6
=(20*21*18-3*4*1)/6
=1260-2
=1258
NO2「ジョーカー」
12/23 21時44分 受信 更新 1/19
「ジョーカー」
12/25 04時58分 受信 更新 1/19
<水の流れ:2020年に関する問題が送られてきました。この問題の解答をお寄せください。
NO3「浜田明巳」
12/26 09時31分 受信 更新 1/19
問題1(訂正後)
全nページ(nは正整数,奇数の場合は,最後は白紙)で,m,(m+1),(m+2),(m+3)ページ目(mは正奇数)が破れているとすると,
(1+2+3+・・・+n)−{m+(m+1)+(m+2)+(m+3)}
=n(n+1)/2−(4m+6)
=2020
∴n(n+1)/2−2020=2(2m+3)>0
∴n(n+1)/2>2020
ここで,
n(n+1)/2は,n>0で,単調増加関数
63・64/2=2016<2020
64・65/2=2080>2020
より,n≧64・・・(1)
また,1≦m,m+3≦n,すなわち,1≦m≦n−3である.
2(2m+3)≦4n−6より,
n(n+1)/2−2020≦4n−6
∴n(n−7)≦4028
n(n−7)は,n≧64で単調増加関数,67・60=4020,68・61=4148より,
n≦67・・・(2)
(1),(2)から,n=64,65,66,67
i). n=64のとき,
2(2m+3)=64・65/2−2020=60
∴2m+3=30
2m+3は奇数なので,矛盾する.
ii). n=65のとき,
2(2m+3)=65・66/2−2020=125
2(2m+3)は偶数なので,矛盾する.
iii). n=66のとき,
2(2m+3)=66・67/2−2020=191
2(2m+3)は偶数なので,矛盾する.
iv). n=67のとき,
2(2m+3)=67・68/2−2020=258
∴m=63
これは,条件を満たす.
故に全67ページで,63〜66ページ目が破れている.
(参考)訂正前の問題では,全65ページで,最後の64,65ページ目が破れている,が答でした.
私が作るテキストでは,表紙を1ページ目,0ページ目と選べるので,ページ数が奇数であることに抵抗はありませんでした.
商業ベースの本では,1枚が奇数,偶数という順番ですね.
問題2
m〜nページ目にいたずら書きがあるとすると,m≦nであり,
m+(m+1)+(m+2)+・・・+{m+(n−m)}=(n−m+1)(m+n)/2=2020
∴(n−m+1)(m+n)=2・2020=23・5・101
ここで,(n−m+1)+(m+n)=2n+1は奇数なので,n−m+1,m+nの偶奇は一致しない.
∴{n−m+1,m+n}={1,23・5・101},{5,23・101},{23,5・101},{23・5,101}
={1,4040},{5,808},{8,505},{40,101}
∴(n−m+1)+(m+n)=2n+1=4041,813,513,141
∴n=2020,406,256,70
i). n=2020のとき,{2021−m,m+2020}={1,4040}
mは正整数,m≦nより,m=2020
ii). n=406のとき,{407−m,m+406}={5,808}
同様に,m=402
iii). n=256のとき,{257−m,m+256}={8,505}
同様に,m=249
iv). n=70のとき,{71−m,m+70}={40,101}
同様に,m=31
故に,2020〜2020,402〜406,249〜256,31〜70各ページ目の4通りの答がある.
(参考)2020(辞典並の厚さ?)は,1ページしかないので,連続する何ページという条件に合うかどうかは,微妙であるが,数学の問題の解としては,大丈夫なのだろう.
他の答では,何といたずら書きが多いのだろうか,と感じる.けしからん.
問題3
x,yを正整数として,
{(x,y)|34≦x+y≦72}={(x,y)|x+y≦72}−{(x,y)|x+y≦33}
ここで,x+y=n(n≧2)とすると,
(x,y)=(1,n−1),(2,n−2),(3,n−3),・・・,(n−1,1)
故に(n−1)組ある.
故にx+y≦n(n≧2)のとき,
1+2+3+・・・+(n−1)=(n−1)n/2(組)
故に求める総組数は,
71・72/2−32・33/2=2556−528=2028(通り)
問題3追加
x,yを正整数として,
{(x,y)|32≦x+y≦71}={(x,y)|x+y≦71}−{(x,y)|x+y≦31}
上記と同様に,求める総組数は,
70・71/2−30・31/2=2485−465=2020(通り)
(参考)この数字を出したかったのですね
「浜田明巳」
12/26 12時41分 受信 更新 1/19
問題4(訂正)x,y,zを正整数,5≦x+y+z≦24
x+y+z=n≧3,i=x−1,j=y−1,k=z−1,x,y,zは正整数
とすると,
i+j+k=n−3,i,j,kは非負整数
となる.
0≦i≦n−3,0≦j≦n−3,0≦k≦n−3であり,
a1,a2,a3,・・・,ai,0,b1,b2,b3,・・・,bj,0,c1,c2,c3,・・・,ck
(a1=a2=a3=・・・=ai=b1=b2=b3=・・・=bj=c1=c2=c3=・・・=ck=1)
として,(n−3)個の1と,2個の0の並び方を考えればよい.
それは,n−1C2=(n−1)(n−2)/2(通り).
故にx+y+z≦nの場合,
Σ3≦k≦n(k−1)(k−2)/2
=Σ1≦k≦n−1k(k−1)/2
=1/2・Σ1≦k≦n−1(k2−k)
=1/2・{1/6・(n−1)n(2n−1)−1/2・(n−1)n}
=1/12・n(n−1){(2n−1)−3}
=n(n−1)(n−2)/6(通り)
ここで,
{(x,y,z)|5≦x+y+z≦24}={(x,y,z)|x+y+z≦24}−{(x,y,z)|x+y+z≦4}
であるから,求める総数は,
24・23・22/6−4・3・2/6=2024−4=2020(通り)
NO4「早起きおじさん」 12/26 09時51分 受信
更新 1/19
はじめ、解答を導くために
・「ページ」の定義を、A:紙1枚全部、B:ページを示す数の近辺
・「ページ」のふり方を、C:表紙から1ページ、D:表紙の裏から1ページ
・「ページ」の数字の位置、E:裏表同じ位置、F:裏表で異なる位置
の場合分けをして、この場合に解があるとやりましたが、訂正が入りやり直しました。
個人的には訂正が入らない方が面白いと思いました。
問題1
絵本について1枚ずつページ数を調べていくと、(1,2)、(3,4)、(5,6)、(7,8)、・・・・
合計は、それぞれ3、7、11、15、・・・です。
初項3で、公差4の等差数列になっています。
この数列の2項を加えると、(3+4x)+(3+4y)=2+4(x+y+1) となり4の倍数でない偶数です。
です。
n=63 なら2016、
n=64 なら2080、
n=65 なら2145、
n=66 なら2211、
n=67 なら2278、
n=68 なら2346です。
2016は2020より少ないので省きます。
2346は、2346−2020=326>67+66+65+64=262なので省きます。
・n=64のとき、2080−2020=60=4×15 となり適しません。(4の倍数)
・n=65のとき、2145−2020=125 となり適しません。(奇数)
・n=66のとき、2211−2020=191 となり適しません。(奇数)
・n=67のとき、2278−2020=258=2+4×64=127+131=(63+64)+(65+66)
破れた1枚目の表は63ページです。
これは適しますが、p67の裏にp68とは書かれていない絵本です。
問題2
2020=4×505=4×奇数 です。
{3+4k}+{3+4(k+1)}+{3+4(k+2)}+{3+4(k+3)}=12+4(4k+6)=4(4k+9)
つまり4枚の紙にいたずら書きをすると、ページの和が4の倍数になります。
8枚だと、4×奇数+4×奇数=4×偶数 となるので不適です。
12枚だと、4×奇数+4×奇数+4×奇数=4×奇数 となるので適します。
・4枚の紙のとき
{3+4k}+{3+4(k+1)}+{3+4(k+2)}+{3+4(k+3)}=12+4(4k+6)=4(4k+9)=2020 とすると、k=124です。
3+4×124=499=249+250
(249+250)+(251+252)+(253+254)+(255+256)
つまり、249ページ目から256ページ目です。
・12枚の紙のとき
{3+4k}+{3+4(k+1)}+{3+4(k+2)}+・・・+{3+4(k+11)}=36+4(12k+66)=4(12k+75)=2020 とすると、k=35.833・・・・ となり不適です。
・20枚の紙のとき
{3+4k}+{3+4(k+1)}+{3+4(k+2)}+・・・+{3+4(k+19)}=60+4(20k+190)=4(20k+205)=2020 とすると、k=15 です。
3+4×15=63=31+32
(31+32)+(33+34)+・・・+(69+70)
つまり、31ページ目から70ページ目です。
・28枚の紙のとき
{3+4k}+{3+4(k+1)}+{3+4(k+2)}+・・・+{3+4(k+27)}=84+4(28k+378)=4(28k+399) =2020 とすると、k=3.78・・・・となり不適です。
・36枚の紙のとき
{3+4k}+{3+4(k+1)}+{3+4(k+2)}+・・・+{3+4(k+35)}=108+4(36k+630)=4(36k+657) =2020 とすると、k=−4.22・・・・となり不適です。
これ以上は、不適です。
問題3
34≦x+y≦72 に当てはまる数を地道に数えます。
問題3の類題
32≦x+y≦71 に当てはまる数を地道に数えます。
380回の問題2からの発見された問題
△ABCをC中心に60度回転すると、AはD、PはQの位置にきます。
△ABC=△ABP+△APQ+△QPC です。(なぜなら、△PBC≡△QAC)
△ABCをA中心に60度回転すると、BはE、PはRの位置にきます。
△BCA=△BCP+△BPR+△RPA です。(なぜなら、△PCA≡△RBA)
△ABCをB中心に60度回転すると、CはF、PはSの位置にきます。
△CAB=△CAP+△CPS+△SPB です。(なぜなら、△PAB≡△SCB)
ここで枠の3式を辺々加えますが、次のことに注意します。
・△APQ≡△BPR≡△CPS (表し方は、対応する順ではありません)
・△ABC=△ABP+△BCP+△CAP
△ABC+△BCA+△CAB
=(△ABP+△APQ+△QPC)+(△BCP+△BPR+△RPA)+(△CAP+△CPS+△SPB)
3×△ABC=(△ABP+△BCP+△CAP)+3×△APQ+△QPC+△RPA+△SPB
3×△ABC=△ABC+3×△APQ+△QPC+△RPA+△SPB
∴ 2×△ABC=3×△APQ+△QPC+△RPA+△SPB
「早起きおじさん」 01/03 17時47分 受信
更新 1/19
問題2
連続した数の和が2020と考えます。
2020=2×2×5×101 です。
●いたずらしたページが奇数のとき
奇数には、中央があります。
・1ページの場合
分厚い絵本の2020ページ目だけいたずらされたとして、
2020ページ目から2020ページ目まで。
・5ページの場合
2020=5×404なので、(5−1)/2=2より、
404−2=402ページ目から、404+2=406ページ目まで。
・101ページの場合
2020=101×20なので、(101−1)/2=50より、
20−50=−30ページ目から、20+50=70ページ目までとなりますが、
負のページは打たないのでこの場合はありません。
・505ページ以上の場合も、上と同様の理由でありません。
●いたずらしたページが偶数のとき
始まりが奇数でも偶数でも連続する2数の和は、奇数です。
連続する4数の和は、連続する2組の2数の和なので、奇数と奇数の和となり偶数です。
連続する8数の和は、連続する2組の4数の和なので、偶数と偶数の和となり4の倍数です。
和が2020になるには、連続するページが8の倍数であることが必要です。
2020=4×505=4×奇数 です。
1+2+3+・・・+8=36=4×9、・・・
1+2+3+4+5+6+7+8+9+10+11+12+13+14+15+16=136=4×34、・・・
のように、8ページ、24(8+16)ページ、40(24+16)ページ、56(40+16)ページ、72(56+16)ページ、・・・などを調べます。
連続が始まる直前のページをkとします。
・8ページのとき
ページ数の和は、8k+(1+2+3+・・・+8)=8k+36=4×(2k+9)=2020として、
2k+9=505より、k=248なので、248+1=249ページ目から248+8=256ページ目です。
・24ページのとき
ページ数の和は、24k+(1+2+3+・・・+24)=24k+300=4×(6k+75)=2020として、
6k+75=505より、k=71.66・・・なので、不適です。
・40ページのとき
ページ数の和は、40k+(1+2+3+・・・+40)=40k+820=4×(10k+205)=2020として、
10k+205=505より、k=30なので、30+1=31ページ目から30+40=70ページ目です。
・56ページのとき
ページ数の和は、56k+(1+2+3+・・・+56)=56k+1596=4×(14k+399)=2020として、
14k+399=505より、k=7.57・・・なので、不適です。
・72ページのとき
ページ数の和は、72k+(1+2+3+・・・+72)=72k+2628=4×(18k+657)=2020として、
18k+657=505より、k=−8.44・・・なので、不適です。
これ以上は、不適です。
問題4
5≦x+y+z≦24
例えば、x+y+z=5の自然数の組は、(1,1,3)、(1,2,2)、(1,3,1)、(2,1,2)、(2,2,1)、(3,1,1)です。(6通り)
あらかじめx、y、zに1を割り振っておきます。・・・(1,1,1)
(1,1,1)の和は3です。
あと2の分をどこかに割り振るわけです。
割り振り方は、(0,0,2)、(0,1,1)、(0,2,0)、(1,0,1)、(1,1,0)、(2,0,0)の6通りです。
これは、重複を許して、{x,y,z}から2個組み合わせる場合の数に対応します。
それぞれ、{zz}、{yz}、{yy}、{xz}、{xy}、{xx}に対応します。
3H2=4C2=6です。
同様に、x+y+z=6の自然数の組は、3H3=5C3=10通りです。
・・・
同様に、x+y+z=24の自然数の組は、3H21=23C21=253通りです。
よって、
皆さん、問題や質問に答えてください。一部でも構いませんから、解答とペンネームを添えて、メールで送ってください。待っています。