令和２年５月１0日

[流れ星]

　　　　第385回数学的な応募解答

　　　　＜解答募集期間：4月12日〜５月10日＞

［南宮大社奉納算額2］

　第384回から続いています

第５問題

　

相異なる５個の黒赤青黄円は互いに外接して１つの円に内接している。黒、赤、青の３個の円の直径を知って黄円の直径を求めよ。

＜水の流れ：現在未解決なので、教えてください＞

第６問題

　長方形に四個の異なる正方形黒、赤、青、黄を入れる。長方形の長辺の長さを知って短辺の長さを求めよ。

　

＜水の流れ：上の図は「ジョーカー」さん作成の図です、黄色の正方形の頂点が長方形の辺に接しているように訂正します。14日夜＞

術文（答）

長方形の長辺の長さをｙとし、求める短辺の長さをｘ

とすると、ｘ＝３/５・ｙ　

第７問題

大円内に相等しい３個の楕円と、相等しい４個の赤円を入れる。大円外に相等しい六個の黒円を、黒円周と楕円周は相接し大円周で外接するように書く。黒円径を知って大円径を求めよ。

＜水の流れはとなり、術文の間違いでないか。

出典　岐阜県の算額の解説　��木重之　著　自費出版　

NO1「ジョーカー」 　 04/18 15時35分　受信 更新 5/10

ジョーカーさんから寄せられた解答です。

「ジョーカー」 　　05/24 21時46分　受信 更新 5/25

第6問題の「水の流れ」の解答を少し手直ししました。

解答の図（XYのところ）がごちゃごちゃしているのと

取り囲む正方形を考えると2p，2qは使わなくてすみます。

　手直しの解答はこちらです。

NO2「よふかしのつらいおじさん」 04/29 21時25分　受信 更新 5/10

385解答　よふかしのつらいおじさん（「早起きのおじさん」をあらためます）

問題5

●この問題は反転して考えます。

点A、C、B、X、Yは、それぞれ黒、青、赤、黄、白の円の中心を表します。

それぞれの円の半径をa、c、b、x、yとします。

外接円の半径をRとします。

反転の中心を黒円(A)と外接円の接点Oとします。

点Pを反転するときのルールを、 とします。

そうすると、元の図は上、反転後の図は下に現れます。

外接円と黒円は反転後、平行な直線になります。

青と黄色の円は平行な直線に接する円になります。

赤と白の円は図のような円になります。

GB’＝HY’＝tとおきます。

反転後の赤と白の円の半径は、青と黄色の円の直径の4分の1なので、

△OQB∽△OQ’B’です。

逆数をとって、

よって、

△OPY∽△OP’Y’です。

逆数をとって、

よって、

ここで、(A)−(B)より、

整理すると、

同様に、反転の中心を青円(C)と外接円の接点Oとすると、

(C)−(D)より、

ゆえに、

問題6

●長方形OXYZの中に、4色の正方形を入れます。

各色の正方形に外接する正方形を考え、各点を次のように表します。

各色の正方形の1辺の長さを次のように表します。

黄色a、黒b、赤c、青d。

各色の正方形の1辺が横線となす角の大きさを次のように表します。

黄色α、黒β、赤γ、青δ。

外接する正方形の1辺の長さを考えます。

黄色の場合、外接する正方形の1辺は、OA＋APです。

△DAOと△ABPの斜辺の長さはaなので、三角比を用いて、

黄色の正方形に外接する正方形の1辺は

同様に、

黒色の正方形に外接する正方形の1辺は

赤色の正方形に外接する正方形の1辺は

青色の正方形に外接する正方形の1辺は

●長方形の1辺ZYの長さは、ZL＋LK(赤の外接正方形の1辺)＋KYです。

ZL＝RC、KY＝SJなので、

また、長方形の1辺OXの長さは、(黄の外接正方形の1辺)＋(黒の外接正方形の1辺)＋(青の外接正方形の1辺)です。

ここで、OA＝BP＝EF、PE＝FH＝XGを踏まえると、

ZY＝OXなので比較して、

つまり、赤の外接正方形の1辺は、黒の外接正方形の2倍です。

●黄の外接正方形の1辺の長さRO＝CV＋(黒の外接正方形の1辺)です。

青の外接正方形の1辺の長さJX＝ST＋(黒の外接正方形の1辺)です。

二つの式を合計します。

式(A)を代入すると

(黄の外接正方形の1辺)と(青の外接正方形の1辺)の和は、(黄の外接正方形)の4倍になります。

長方形の横OXは、(黄の外接正方形の1辺)の5倍です。

●長方形の縦の長さOZを次のように計算します。

式(A)、(B)を代入すると、

つまり、長方形の縦の長さOZは、(黄の外接正方形の1辺)の3倍です。

●以上から、長方形の縦は横の３／５です。

問題7

●青楕円(1)、大円(2)、黒円(3)、直線CD(4)の方程式を次のようにします。

●青楕円(1)と直線CD(4)が接することを考えます。

(4)より、

これを(1)に代入して整理すると、

判別式Dを0として、

より、

これを代入すると上の2次方程式は、

接点のx座標は、

●青楕円(1)と大円(2)が接することを考えます。

(2)より、

これを(1)に代入して整理すると、

を代入すると、

判別式Dを0として、

より、

これを代入すると上の2次方程式は、

接点の座標は、

●黒円の中心を通る直線CO₁の方程式を考えます。

2点、を通るので、

●黒円の中心(c，d)は、

大円の中心と黒円の中心との距離pは、

黒円の半径ｒは、

●直線CDと黒円の中心との距離kを考えます。

この距離が上のrと同じになればよいわけです。

これと上の値を等しく置くと、

Cについて解くと、

上のrに代入すると、

●R／rの比を計算します。

問題8

●先ず楕円とひし形に接する最大の白円(半径r)を考え、次に白円と楕円の接点に接しかつ外円に接する黒円(半径R)を考えます。

そして、黒円の直径2Rを求めます。

楕円(1)と直線AB(2)の方程式を次のようにおきます。

●白円と楕円の接点Dは、 です。

(1)を微分して、この座標を代入すると、

となり、直線ABの傾きと等しくなるからです。

●点Dを通り直線ABに垂直な直線を調べます。

この直線の傾きは、a／bです。

●(3)とx軸との交点Fは、 です。

●DFの長さを求めます。

●次に(3)と原点との距離OHを求めます。

●△OO₁Fの面積Sを計算します。

底辺をO₁F、高さをOHとします。

●黒円の方程式は、 です。

両辺をxで微分してy’を求めます。

点Dにおけるy’を考えて、

整理して、

ここで、 とします。

根号の中を計算します。

よって、

●△OO₁Fの面積Sを計算します。

底辺をOF、高さをOO₁sinθとします。

(4)、(5)を等しく置いて、整理すると、

・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・

答えには、rがあり、aがないので追加します。

●(3)と直線ABとの交点Eを調べます。

(2)、(3)を連立させて、

●DE(2r)の長さを調べます。

よって、

以上から、

●よって、

ここで、黄色の部分を取り出します。

これを戻すと、

＜水の流れ：解答＞

＜水の流れ：「よふかしのつらいおじさん」によると、術文の答えが正解でした＞

皆さん、問題や質問に答えてください。一部でも構いませんから、解答とペンネームを添えて、メールで送ってください。待っています。