令和3年11月14日
[流れ星]
第406回数学的な連続応募解答
<解答募集期間:10月17日〜11月14日>
[田代神社の算額(4)]
岐阜県養老郡養老町高田 田代神社
田代神社の算額は天保12年(1841)に第403回、第404回とあり、弘化2年(1845)に関流和算家谷幽斎先生遺弟・土屋武三郎信義が奉献した算額がある。
今回は405回に続いて、第4問、第5問です。
第4問題
円内にこの円と同じ半径をもつ2個の円弧を書きその中へ14個の円を書く。丁円の直径の48倍を甲円の直径の65倍に等しくするとき、乙円の直径を知って甲円の直径を求めよ。(図41図)
第5問題
円内に等円数個を入れる(仮に4個)黒い部分の面積と等円の直径を知って、等円の個数を求めよ。(第42図)
術文の訂正 根号内の(円径)を 黒い部分の面積とする。
<水の流れ:原文のままでは問題に不備があるので以下のように改題します>
円内に等円数個を入れる(仮に4個)。円径と等円の直径を知って、等円の個数を求めよ。(図42図) 注 上の術文とは結果は違います。
<お詫び:上記のように術文の訂正と削除をお願いします。
平成4年11月16日記>
参考文献
「岐阜県の算額の解説」 木重治 著
追加問題(提供者 ジョーカーさん)
NO1「スモークマン」 10/17 23時05分 受信 更新 11/14
ジョーカー様の問題に今回はリベンジってことで!!
f(x)=(1+x+x^2+x^3)^2021
f(1)=4^2021=a0+a1+a2+…+a6060+a6061+a6062+a6063
f(ω)=1=a0+a1*ω+a2*ω^2+a3+…+a6061*ω+a6062*ω^2+a6063
f(ω^2)=1=a0+a1*ω^2+a2*ω+a3+…+a6061*ω^2+a6062*ω+a6063
so…
f(1)+f(ω)+f(ω^2)=2+4^2021=3*(a0+a3+a6+…+a6063)
f(i)=0=a0+a1*i-a2-a3*i+a4+…+a6060+a6061*i-a6062+a6063*i
f(-i)=0=a0-a1*i+a2-a3*i+a4+…+a6060-a6061*i+a6062-a6063*i
so…
3*(a0+a3+a6+…+a6063)-4*(a0+a4+a8+…+a6060)
=2+4^2021-0
=2+4^2021
f(i)=0=a0+a1*i-a2-a3*i+a4+…+a6060+a6061*i-a6062-a6063*i
a6063*iの符号は- です。訂正済
ここで、複素数の相等から実部=0、虚部=0 を利用してください。
もう一息です。
3*(a0+a3+a6+…+a6063)
=2+4^2021
上の式は正しいです。
NO2「ジョーカー」 11/07
3時24分
受信 更新 11/14
寄せられた田代神社の算額(4)の第4問、第5問、の解答です
また、追加問題の解答です
「ジョーカー」 令和4年11/19 09時42分 受信 更新 令和4年11/19
第5問の改訂について、改めて考えてみました。
術文で,「+2」の部分は「+3」の間違いであることが確認できました。
「+2」となると信じ,何度も証明を試みましたができませんでした。
そのため,時間がかかりました。
送信された田代神社の算額(4)第5問の改訂版の解答です
<水の流れ:考察を賜り深く感謝しています。>
NO3「二度漬け白菜」 11/11 11時49分
受信 更新 11/14
追加問題の解答:
f(x)=(1+x+x^2+x^3)^2021
とおく.
iを虚数単位,ω=exp(2*π*i/3) とする.
3*(a[0]+a[3]+a[6]+
… +a[6063])-4*(a[0]+a[4]+a[8]+ … +a[6060])
=f(1)+f(ω)+f(ω^2)-(f(1)+f(-1)+f(i)+f(-i))
=4^2021+1^2021+1^2021-(4^2021+0^2021+0^2021+0^2021)
=2 (答)
mを2以上の整数とする.
α=exp(2*π*i/m)
とする.
kをmの倍数でないような整数とするとき,
Σ[j=0〜m-1](α^k)^j=0
となる.
また,kがmの倍数のときには,
Σ[j=0〜m-1](α^k)^j=m
となる.
以上のことから,xについての n 次の多項式
F(x)=A[0]+A[1]*x+A[2]*x^2+
… +A[n]*x^n
に対して,
Σ[j=0〜m-1]F(α^j)を計算すると,以下のようになる.
Σ[j=0〜m-1]F(α^j)
=Σ[j=0〜m-1](Σ[k=0〜n]A[k]*(α^j)^k)
=Σ[j=0〜m-1](Σ[k=0〜n]A[k]*(α^k)^j)
=Σ[k=0〜n]A[k]*(Σ[j=0〜m-1](α^k)^j)
=m*(A[0]+A[m]+A[2*m]+
… +A[floor(n/m)*m]).
(以上)
<水の流れ:考察まで考え着くとは凄いことです。感動しています>
NO4「よふかしのつらいおじさん」 11/13 17時07分 受信
更新 11/14
第4問題
●この問題はまだ解けていません。
メモを書いておきます。
円の半径をRとします。
甲、乙、丙、丁の円の半径をそれぞれk、q、h、tとします。
二円の交点をA、Bとし、二円の中心をそれぞれC、Dとします。
、 とします。
・条件から、48t=65kです。
・方べきの定理などから、
・図の△ACEから、
・図の△DFQなどから、
ここから進んでいません。
第5問題
●この問題もすっきりとは解けていません。
図で半径Rの大円の中に、半径rの小円がn個内接しているとします。
△OABに余弦定理を用いると、
ゆえに、
●わかりづらいので、いくつか点を調べてプロットしてみます。
nの値を決め、余弦の値を調べ、R/rの値を求めます。
(エクセルに計算してもらいました)
n=6とn=12の二点を結ぶ直線を引いてみます。
R/rとnとは、1次関数の関係ではありませんが、
近似的には、次のような式で表せます。()
追加問題
(*)において、 とすると、 です。
(*)において、 とします。
(*)において、 とします。
ゆえに、
偶数乗の係数の和と奇数乗の係数の和は等しくなります。
(*)において、 とします。
ゆえに、
(**)と合わせて、
4の倍数乗の係数の和、4の倍数+1乗の係数の和、
4の倍数+2乗の係数の和、4の倍数+3乗の係数の和
はすべて等しくなります。
よって、 です。
1の3乗根の虚数の1つを とします。
です。
(*)において、 とします。
(*)において、 とします。
(***)と(****)を比較して、
なので、
黄色の部分は等しいです。
緑色の部分も等しくないとこの式の値は、0になりません。
つまり、
です。
よって、
以上から、
<水の流れ:問題を解く方法はいろいろなアプローチがあります。
「よふかしのつらいおじさん」の取り組む姿勢には毎回驚くべきものがあり、感動の念を禁じえません。本当に頭が下がります。心から感謝の言葉をお伝えします。>