令和3年7月25日
[流れ星]
第402回数学的な連続応募解答
<解答募集期間:6月27日〜7月25日>
[明星輪寺の算額(5)]
第359回の応募問題は元治2年(1865)に大垣市の明星輪寺に奉納された算額で、初ノ段、四ノ段、八ノ段の問題を出題しました。
第399回では、二ノ段、五ノ段の問題を出題しました。
第400回では、六ノ段、七ノ段、九の段の問題を出題しました。
第401回では、十ノ段、十一問、十二問の問題を出題しました。
引き続いて、今回は三ノ段、の問題です。
第3問 一直線に楕円、赤円2個、白円2個と黄円が接している。楕円内で黄、赤、青、白円が互いに外接して楕円に接している。そして楕円内の赤円とその外の赤円は外接して共に楕円に接している。青円の直径が最大に与えられたとき黄色の円の直径を求めよ。
出題者 大垣竹嶋町
河合 澤 女 行年十六歳
術文(答)黄色円は青円÷3
参考文献
「岐阜県の算額の解説」
木重治 著
<水の流れ:「岐阜県の算額の解説」を見ると、最初に与えられた図とは異なり、結果的に白円がなくなることになります。>
追加問題(提供者 ジョーカーさん)
NO1「ジョーカー」 6/09
02時50分 受信 更新 7/25
事前に追加問題の解答を頂いていました。
「ジョーカー」 6/28
01時46分 受信 更新 7/25
明星輪寺の算額の第3問の解答です。
「ジョーカー」 R4 2/7 00時24分 受信 更新 R4 2/7
「ジョーカー」さんの解法に「和算の館」の小寺様から指摘がありましたので、修正した解答を載せます。<令和4年2月7日記入>
「和算の館」 R4 2/6 11時37分 受信 更新 R4 2/7
和算家目線の術解を頂いた解法です。御覧ください。
この解法の中にある「算法助術」の84番から87番までは「和算の館」にあるリンク集電子復刻「和算の図形公式」をご覧ください。
NO2「二度漬け白菜」
7/03 16時12分 受信 更新 7/25
追加問題の解答:
(1)
kを整数とするとき, 等式
cos((2^k)*π/17)=(1/2)*sin((2^(k+1))*π/17)/sin((2^k)π/17)
が成立している.よって,
(与式)
=Π[k=0〜3]cos((2^k)*π/17)
=Π[k=0〜3](1/2)*sin((2^(k+1))*π/17)/sin((2^k)π/17)
=(1/2^4)*sin((2^4)*π/17)/sin((2^0)π/17)
=(1/2^4)*sin(16*π/17)/sin(π/17)
=(1/2^4)*(1)
=1/16 (答)
(2)
θ[k]=(π*4^k)/(4^n + 1),
f[k]=cos(θ[k])+cos(3*θ[k])
とおく.
さて,
2*sin(θ[k])*f[k]
=2*sin(θ[k])*(cos(θ[k])+cos(3*θ[k]))
=2*sin(θ[k])*cos(θ[k])+2*sin(θ[k])*cos(3*θ[k])
=sin(2*θ[k])+(sin(4*θ[k])+sin(-2*θ[k]))
=sin(4*θ[k])
=sin(θ[k+1])
であるから,
f[k]=(1/2)*sin(θ[k+1])/sin(θ[k])
である. よって,
(与式)
=Π[k=1〜n]f[k]
=Π[k=1〜n]((1/2)*sin(θ[k+1])/sin(θ[k]))
=(1/2^n)*sin(θ[n+1])/sin(θ[1])
=(1/2^n)*sin(4*π-θ[1])/sin(θ[1])
=(1/2^n)*(-sin(θ[1]))/sin(θ[1])
=-(1/2)^n (答)
(3)
θ[k]=(π*5^k)/(5^n - 1),
f[k]=1-2*cos(2*θ[k])+2*cos(4*θ[k])
とおく.
さて,
cos(θ[k])*f[k]
=cos(θ[k])*(1-2*cos(2*θ[k])+2*cos(4*θ[k]))
=cos(θ[k])-2*cos(2*θ[k])*cos(θ[k])+2*cos(4*θ[k])*cos(θ[k])
=cos(θ[k])-(cos(3*θ[k])+cos(θ[k]))+(cos(5*θ[k])+cos(3*θ[k]))
=cos(5*θ[k])
=cos(θ[k+1])
であるから,
f[k]=cos(θ[k+1])/cos(θ[k])
である. よって,
(与式)
=Π[k=1〜n]f[k]
=Π[k=1〜n](cos(θ[k+1])/cos(θ[k]))
=cos(θ[n+1])/cos(θ[1])
=cos(5*π+θ[1])/cos(θ[1])
=(-1) (答)
(以上)
NO3「よふかしのつらいおじさん」 7/23 23時37分 受信 更新 7/25
第3問
●この問題は初めどうやって取りかかるのか分かりませんでした。
それで
<水の流れ:「岐阜県の算額の解説」を見ると、最初に与えられた図とは異なり、
結果的に白円がなくなることになります>
というのを最大限に取り入れて考えることにしました。
具体的には、白円の半径を0としてみることにしました。
●青円について調べます。
図のように座標軸をとり、青円の半径をs、赤円の半径をr、黄色円の半径をkとします。
楕円と青円の方程式は、
(1)、(2)からxを消去してyで整理すると、
(3)の判別式をとると、
この式は、 以外では正の値をとります。
(3)の2次方程式は、sがこの値より少し大きいと 以外にも解をもちます。
この値が楕円に内接する青円の最大の半径になります。
●赤円について調べます。
楕円と赤円の方程式は、
(1)、(4)からxを消去してyで整理すると、
(3)の判別式をとると、
rについて解くと、
ここで根号の中は、
よってrは、
よって、
●黄円について調べます。
なので、
●楕円と赤円の接点について調べます。
接点Tの座標は、
楕円と赤円の方程式は、
(4)より、
これらにTの座標を代入し等しく置き、 とすると、
●これだけでは求める解が出てこないので新たな考えを入れます。
楕円の中心から内接する円の中心までの距離dが次の式で与えられることを使います。
(証明はそんなに難しくないので省略します)
すると、黄円と 青円の距離(s+2r+k)は、
2乗して整理すると、
・・・・・
(時間切れ)
追加問題
(1)
(2)
(3)答えは-1になりそうですが、まだできていません。