令和4年8月21日
[流れ星]
第416回数学的な連続応募解答
<解答募集期間:7月24日〜8月21日>
[大垣八幡宮奉納算額9]
岐阜県大垣市にある八幡神社
江戸時代末期、谷松茂(幽斎)は大垣藩士で致道館講官であった水野民興に学び、自ら塾を開いて和算を教えていました。彼の門人達が大垣市の八幡神社に天保年間に算額(絵馬)を奉納しています。この算額は残念ながら先の戦争で神社ごと焼失したことを知り、幽斎算約四編である奉納された算額の解法を後世に残すために、これから32問順に出題していきます。
今回は第19問題から第21問題です。
第19問題
与えられた楕円(青)に3個の等円(赤)を容れるとき赤円の直径を求めよ 。出題者 宮川喜八郎賀茂 謹考
第20問題
正三角形内に等しい3孤を描いてその内に3個ずつ青円、萌黄円を容れる。青円の直径を知って、萌黄円の直径を求めよ。
出題者 小岩幸七郎冨短 謹考
第21問題
梯形内に半円(黄)を作りその内に赤円、黒円を内接させる。
赤円と黒円の直径を知って黄円の直径を求めよ。
出題者 早川佐平次奥貞 謹考
追加問題(ジョーカーさん提供)
4次方程式x4+68x3+kx2―4930x+2023=0 について、
4つの解のうち2つの解の積が―17であるとき、次の問に答えよ。
(1)実定数kの値を求めよ。
(2)方程式の解を求めよ。
NO1「ジョーカー」 07/24
09時31分 受信 更新 8/21
寄せられた大垣八幡宮奉納算額の第19問から第21問の解答です
また、追加問題の解答です.
NO2「よふかしのつらいおじさん」07/27 22時11分 受信 更新 8/21
第19問題
●楕円の方程式を、
中央の円の方程式を、
右の円の方程式を、
とします。
△OPQに三平方の定理を用いると、
ここで、 を消去すると、
●右の円と楕円が接するので(D=0)、
判別式Dをとって、
Pを代入して、
ゆえに、
第20問題
●円弧の半径をR、青円の半径をb、萌黄円の半径をmとします。
三角形ABCは、内角が30°、60°、90°なので、 です。
また、 なので、 です。
●△ADEに余弦定理を用いると、∠DAE=30°なので、
ここで、Rをmで表します。
ゆえに、
第21問題
●黄半円の半径をk、赤円、黒円の半径をそれぞれr、bとします。
図の△ABCと△BDEは相似です。
なので、
よって、です。
GJの長さは、上の結果のrをbに変えて、です。
●上の図形を下のように置きます。
必要な点の座標は、
よって、直線GDの方程式は、
黄色円Kの方程式は、
●黄色円Kと直線GDを連立させます。
直線と円とは接するので、判別式D=0 とします。
kは、0、r、bではないので、黄色の部分の2次方程式として、
kは、bやrに比べてだいぶ大きいので、複合は「+」を選んで、
よって、
を水色、
を緑色とすれば、
追加問題
●
4個の解を、 とします。
するとこの4次方程式は、
ここで、 とします。
(4)より、
(3)にいれて、
(1)’+(3)’よりαを消去して、
●ここで、
より(1)’は、
●
なので(2)は、
以上から、
(1)
(2)方程式の解は、
「よふかしのつらいおじさん」07/31 14時12分 受信 更新 8/21
追加問題の別解
●
4個の解を、 とします。
するとこの4次方程式は、
とすると、なので、(2)を、
とします。
展開すると、
ゆえに、
(3)と(5)を連立させると、。
(1)よって(4)に代入して、
(2) に代入して、
より、
NO3「三角定規」 08/16
15時34分 受信 更新 8/21
寄せられた第19問から第21問の解答です
「三角定規」 08/16
22時46分 受信 更新 8/21
また、追加問題の解答です.
皆さん、問題や質問に答えてください。一部でも構いませんから、解答とペンネームを添えて、メールで送ってください。待っています。