令和5年1月8日
[流れ星]
第421回数学的な連続応募解答
<解答募集期間:12月13日〜1月8日>
[郡上市八幡町八幡神社算額(1)]
出典 「岐阜県の算額の解説」 著 高木重之より
この算額は岐阜県郡上市八幡町にある八幡神社に嘉永3年(1850)に
神谷直縄が奉納した第一問題です。三問の終わりに、関流越中州富山之人 高木允胤門人とかいてある。高木充胤師は富山から高山や郡上へ出張して和算を教えていたと思われる。
この問題から、大・中・小斜と界斜の間にきれいな関係があることを知りました。そこで、今回の問題です。
三角形ABCの辺BC上に点Dを,三角形ABDと三角形ADCの
内接円の半径が等しくなるようにとる。
BC=a,CA=b,AB=cのとき,次の問いに答えよ。
問1 線分ADの長さを求めよ。
問2 三角形ABDの内接円の直径を求めよ。
追加問題1(ジョーカーさん提供)
NO1「ジョーカー」 12/11
14時21分 受信 更新 1/8
寄せられた追加問題の解答です
「ジョーカー」 12/12
10時33分 受信 更新 1/8
寄せられた八幡神社算額(1)の解答です
「ジョーカー」 R5年5/11 03時50分 受信 更新 R5 5/11
寄せられた八幡神社算額(1)の別解答です
<コメント:Stewart の定理を利用しました。
和算家は,AB=68,AC=257,AD=40のとき,BC=315となる整数解を求めていました。あらためてすごいと思いました。>
<水の流れ:綺麗な解法です。感心しています。ここに書いておいた関流越中州富山之人 高木允胤という人物は富山県では有名な和算家でして、富山から飛騨を超えて郡上市八幡に長期滞在していたと思われる遊歴算家です。R5年5月11日記>
NO2「スモークマン」 12/13
14時22分 受信 更新 1/8
、今年最後の追加問題はできたかと思います♪...有終の美 ^^
(1)
n≡8 (mod 13)
n≡22 (mod 23)
n≡22 (mod 29)
n≡8 (mod 31)
so…
n≡8 (mod
13*31=403)
n≡22 (mod
23*29=667)
so…
403a+8=667b+22
a=b+(264b+14)/403
264b+14=403c
b=c+(139c-14)/264
so…c=2 のときb=3が最小
so…
667*3+22=2023
(2)
2025を2つの平方数に分ければいい…
2025=3^4*5^2
So…
3^4*5^2=3^4*(3^2+4^2)
つまり…
3^6+36^2=27^2+36^2=729+1296
728+1295=2023 でcompatible
(3)
x^2-2023*y^2=1
(x+1)(x-1)=2023*y^2
x+1-(x-1)=2
(2)より
so…2025*2023 が満たす。
つまり…
x=2024,y=√2025=3^2*5=45
(4)
x^2+1/2023=y^2
2023(y^2-x^2)=1
(y+x)(y-x)=1/2023
1012/2023+1011/2023=1
So…
x=1011/2023
y=1012/2023
(5)
1^2023+2^2023+…+2023^2023
2023≡-1 (mod 23)
So…
1^2023+2023^2023≡1^2023+(-1)^2023≡0
2^2023+2022^2023≡2^2023+(-2)^2023≡0
So…
(2023+1)/2=1012
1012≡0 (mod 23)
So…
与式≡1024^2023≡0
「スモークマン」 12/18
21時34分 受信 更新 1/8
問2
左右の円を重ねて考える…
新たな△PBCで…
B,C,Pから、円への接線の長さを
それぞれ
x,y,z とし、内接円の半径をr,
△PBCの面積をSとする…
x+y=at
z+x=ct
y+z=bt
x+y+z=(a+b+c)t/2
x=(a+c-2b)t/2
y=(a+b-2c)t/2
z=(b+c-2a)t/2
x+y-z=(2a-b-c)*t
y+z-x=(2b-c-a)*t
z+x-y=(2c-a-b)*t
So…
S
=√((x+y+z)(x+y-z)(y+z-x)(z+x-y))
=(x+y+z)*r
So…
r=√{(2a-b-c)(2b-c-a)(2c-a-b)/(a+b+c)}
So…
直径=2r
= 2√{(2a-b-c)(2b-c-a)(2c-a-b)/(a+b+c)}
問1
(2AD+a+b+c)*r=(1/2)√{(a+b+c)(a+b-c)(b+c-a)(c+a-b)}
So…
AD
={(1/2)√((a+b+c)(a+b-c)(b+c-a)(c+a-b))/√((2a-b-c)(2b-c-a)(2c-a-b)/(a+b+c))-(a+b+c)}/2
=((a+b+c){√((a+b-c)(b+c-a)(c+a-b))/(2(2a-b-c)(2b-c-a)(2c-a-b))-1})/2
でしょうかしらん
^^...
<水の流れ:図があると助かります。結果が当方と一致していません。どこかで間違いがあるにですが、私には見つけることができませんでした。再考を頂ければ幸いです。>
NO3「よふかしのつらいおじさん」12/16 13時52分 受信 更新 1/8
問1
●内接円の半径をr、BD、CDの長さをそれぞれx、yとします。
つまり、
∠ADBの大きさをθとします。
●△ABD、△ACDは、底辺をそれぞれBD、CDと考えると高さが共通です。
よって、面積の比は、x:yです。
それぞれの三角形の面積は、内接円の半径rを用いて、
(2)を(1)に入れると、
●△ABDに余弦定理を用いると、
△ACDに余弦定理を用いると、
二つの余弦の値が等しいとすると、
第1項は、
第2項は、
第3項は、
同類項をまとめて、
cで整理すると、
問2
●△ABCの面積Sは、△ABDと△ACDの面積の和です。
また、ヘロンの公式より、
よって、
ここで分母のカッコ内に、 を代入すると、
これに、 を代入すると、
これを(4)に戻すと、
よって、直径2rは、
追加問題1
1
ある数をnとすると、除数が互いに素なので、
よって、
よって、403の倍数が264の倍数に14を加えた数になります。
表より なので、
2
2023に2を加え、2025を2数に分けるとします。
2023の2分の1を超えない平方数は、
上の数の2025に対する補数は、
黄色の数は平方数です。
よって、728と1295
3
差が2の2数の積になるので、右辺は、下の緑の形を考えます。
・
・
・
以上より、
4
有理数を分数で表します。
左辺の分子・分母にをかけます。
水色の部分を、 と考えます。
すると、分子を比較して、
緑の部分が平方数であると考えます。
すると、になります。
黄色の部分を比較して、
まとめると、、、、
ある有理数は、 です。
確かめると、
5
●0から2023までの数を次のように並べます。
すると、横に並んだ数どうしは、23で割ったときの余りが等しくなります。
右に移ると23増えています。
横に並んだ数どうしは2023乗しても23で割ったときの余りが等しくなります。
よって、次のように考えられます。
23で割った余りについて、
●例えば、5の2023乗を23で割った余りを調べてみます。
余りについて積の法則が成立するので、
ですが、
をで割った余りは、
として求められます。
23についての合同式で表すと、
後で用いるいくつかの値を調べておきます。
この要領で22までの数のべき乗の余りを調べます。
● です。
どの数も22乗の余りは1です。
余りが1の数は、何回かけても余りは1です。
よって、2023乗すると、どの数も21乗の余りと同じになります。
表1の
1行目(0から始まる行)は、どの数も23で割った余りは0です。
2行目(1から始まる行)は、どの数も23で割った余りは1です。
21乗のところを上から順に足すと、(1行目の0は省いて、1行目の1は加えます)
よって、表1の1列目の数の2023乗の和を23で割った余りは、0です。
どの列も0になるので、全部足しても(87倍しても)合計は0です。
NO4「三角定規」1/6 21時01分 受信 更新 1/8
寄せられた追加問題の解答です
<三角定規さんのコメント:<算額>は…
かなり時間をかけ様々な計算を試みたのですが…
c+d:b+d=BD:CD
のまわりをぐるぐる回るのみで,この先に進めませんでした。
何か基本的なところを見逃しているのでしょう。
常連回答者の皆様の解答を学ばせていただきます。
今回は<追加問題>のみで失礼致します。
皆さん、問題や質問に答えてください。一部でも構いませんから、解答とペンネームを添えて、メールで送ってください。待っています。