令和3年2月7日
[流れ星]
第396回数学的な連続応募解答
<解答募集期間:1月10日〜2月7日>
2021年も引き続きご愛顧賜りたくよろしくお願いします。
因みに、2021=43×47で、素数列の中で連続する素数の積です。
[図形の重心(2)]
問題(1)図のような半径1の半円の重心座標を求めよ。
問題(2)図のような半径1の四分円の重心座標を求めよ。
問題(3)図のような半径1、中心角2θの扇形の重心座標を求めよ。
問題(4)図のような楕円の重心座標を求めよ。ただし、a>b とする。
参考に、第320回の図形と立体の重心(1)をご覧ください。
ここに、パップスギュルダンの定理とバウムクーヘン積分を利用した解法があります。
追加問題(提供者 ジョーカーさん)
そのために、次の補題を証明して利用ください。
NO1「三角定規」 1/16 18時 02分 受信 更新 2/7
寄せられた解答です
「三角定規」 2/05 23時 32分 受信 更新 2/7
寄せられた追加問題の解答です
寄せられた追加問題の補題の解答です
NO2「よふかしのつらいおじさん」 1/24 15時14分 受信 更新 2/7
問題(1)重心(g,0)はx軸上にあります。
・半径1の半円の面積は、π/2なので、 です。
・円の方程式は、 です。
半円を縦方向に切り細い長方形を考えます。
この長方形の重心はx軸上にありモーメントは、2ydx・x です。
これをx軸方向に積分します。
とおくと、、x:0→1ならt:1→0よって、
・よって、 として、
問題(3)を先に解きます。
図の直線OAは 、弧ABは 円 の上にあります。
重心(g,0)は、x軸上にあります。
x軸方向の原点周りのモーメントを2通りで計算します。
・半径1、中心角2θの扇形の面積は、 なので、 です。
・0からcosθまでは 、cosθから1までは を積分します。
とおくと、、x:cosθ→1ならt:sin2θ→0よって、
問題(2)問題(3)でθ=π/4 とすると、
これを反時計回りに45°回転して、重心は
問題(4)
半楕円の重心(g,0)はx軸上にあります。
x軸方向の原点周りのモーメントを2通りで計算します。
・この半楕円は、円を縦方向にb/aに縮めたものなので面積は、
よってモーメントは、
・図で です。
とおくと、、x:0→aならt:a→0よって、
・よって、 として、
追加問題
●
・・・・・・ と の相加平均
・・・・・・ と の相加平均の正接
・・・・・・ と の相乗平均
(*)と(**)の関係を調べます。
の範囲で なので、yは増加関数で下に凸です。
次の図を見ると であることが分かります。
(**)と(***)の関係を調べます。
ともに正の値なので2乗して差を調べます。
ここでα、βは0からπ/4までの範囲なので、分母は正です。
分子を調べます。
となり正になります。
よって、 であることが分かります。
●もし、 と が等しければ、、、 が等比数列になります。
しかし、等しくならないので少しずらします。
そこで、 を考えます。
、、 が等比数列になるには、
このkは簡単には決められません。
●
、 です。
より、 のときの関数の値を調べます。
これは、
が等差数列
が等比数列であることを示しています。
ここで、0とπ/4 の間のことを調べます。
NO3「スモークマン」 1/28
20時05分 受信 更新 2/7
(1) 上下対称だから重心の位置を(x,0)とする
パップスギュルダンにあてはめて
(2xπ)(4πr^2/2)=4/3*πr^3 よってx=4/(3π)
(2) 重心を(x,y)とする
この図形を下半分に書くと(1)となり上半分と下半分の重心を足すと
(1)の重心になるからxは(1)と同じでx=4/(3π)
y=xに関して対称だからy=4/(3π)
(4) (1)を横方向にa倍だから( (4a)/(3π),0 )
(縦方向は釣り合っているのでbは関係なし)
(3) Θをn等分してθ/n=αとする あとでn=∞
この細長い扇形は2等辺三角形とみなして 重心は2/3のところ
r=2/3 の円弧状の針金の重心を求める。
重心を(x,0)とする。 xは針金各点のcosの平均値である
∫cos(x)dx (0,θ) =sin(θ) だからx=2sin(θ)/3θ
(結局積分無しでは出来ず)
NO4「ジョーカー」 2/03 19時38分 受信 更新 2/7
ジョーカーさんの解答です。
こちらは ジョーカーさんの追加問題の解答です。
<水の流れ:略解> の証明
証明 上の式で両辺の多対数を取ると示すべき不等式は
(1/2)log
tanα+(1/2)log
tanβ≦log tan(1/2)(α+β)
よって、g(x)=log tanxが区間内で上に凸であることを示さばよい。
微分して、g‘(x)=2/sin2x
二階微分は、g“(x)=−4cos2x/sin2xく0 (ただし、区間内で)
証明終わり
皆さん、問題や質問に答えてください。一部でも構いませんから、解答とペンネームを添えて、メールで送ってください。待っています。