令和3年10月17日
[流れ星]
第405回数学的な連続応募解答
<解答募集期間:9月19日〜10月17日>
[田代神社の算額(3)]
岐阜県養老郡養老町高田 田代神社
第403回に続いて、田代神社の奉納算額の第四問、第五問です。
第404回に続いて、田代神社に弘化2年(1845)に関流和算家谷幽斎先生遺弟・土屋武三郎信義が奉献した算額の問題の第1問から第3問までです。
谷幽斎先生は天保12年(1841)10月3日に他界されていて、養老町高田の門人である土屋武三郎信義氏が恩師を偲んで奉献している。
また、垂井町表佐の幽斎先生の門人清水政衛氏が弘化2年(1845)に、同じく恩師を偲んで南宮神社に二つ目の算額を奉納している。
第1問題
大円内に中心を通る等しい半円弧を作りそれらの間に2個の小円を書く。弧の個数は不明(例えば8個の弧で5個以下ではない)大円と小円の直径を知り円弧の数を求めよ。(第38図)
第2問題
円に等楕円3個を入れる(楕円の短径の端で接する円は最小円)それらの楕円の中へ12個の小円を入れる。外円の直径を知って小円の直径を求めよ。
(第39図)
第3問題
円に相交わる等しい2つの弦を引き、小円11個と大円1個を入れる。小円の直径を知って大円の直径を求めよ。
(第40図)
参考文献
「岐阜県の算額の解説」 木重治 著
追加問題(提供者 ジョーカーさん)
NO1「スモークマン」
10/25 15時43分 受信 更新 10/17
コロナも減ってきているようで、マスクして人は少し動きやすくなりそうな?
ジョーカー様の問題考えてみました。
f(x)=x^3-2x^2-x+1
f’(x)=3x^2-4x-1=0
3(x-2/3)^2=1+4/3
(x-2/3)^2=7/9
x=(2+√7)/3
f’’(x)=6x-4=0
x=2/3
f(2/3)<0
f(4+√7)/3>0
√7の周辺で探すと…
f(√7-1)<0
f(√7)>0
が見つかる ^^
so…
(√7-1)<α<√7
So…
α=√7-k・・・0<k<1
[(√7-k)^2021]≡[-(7n+r)]≡6 (mod 7)
かなぁ?
<水の流れ:もう少し奥行きのある解法になり、7で割った余りは1です>
NO2「ジョーカー」 10/11 16時20分 受信 更新 10/17
「ジョーカー」 10/14 16時43分 受信 更新 10/17
寄せられた田代神社の算額(3)の第1問、第2問、第3問の解答です
また、追加問題は8月8日に寄せられていました。
NO3「二度漬け白菜」 10/14 20時21分 受信 更新 10/17
追加問題の解答:
α^(2021)
の整数部分を 7 で割った余りは,1 (答)
f(x)=x^3-2*x^2-x+1
とおくと,
f(-1)<0,
f(0)>0, f(1)<0, f(2)<0, f(3)>0
である. よって,
2<α<3.
f(x)=0
のα以外の2つの解を β,γ (ただし
γ<β)
とすると,
-1<γ<0<β<1.
解と係数の関係より,
α+β+γ=2,
α*β+β*γ+γ*α=-1,
α*β*γ=-1.
(-γ)-β
=-(α+β+γ)+α
=α-2>0.
よって,
0<β<(-γ)<1.
よって,
0<β^(2021)<(-γ)^(2021)<1.
よって,
0<-β^(2021)-γ^(2021)<1
---(★)
S[n]=α^n + β^n
+ γ^n (n=0,1,2,…)
とおくと,
S[0]=3,
S[1]=2,
S[2]=(α+β+γ)^2-2*(α*β+β*γ+γ*α)=6,
α,β,γ は x^3=2*x^2+x-1 の解であるから,
α^(n+3)=2*α^(n+2)+α^(n+1)-α^n,
β^(n+3)=2*β^(n+2)+β^(n+1)-β^n,
γ^(n+3)=2*γ^(n+2)+γ^(n+1)-γ^n
である.よって,
S[n+3]=2*S[n+2]+S[n+1]-S[n].
以上のことから,以下 mod 7 で考えると,
S[0]≡3, S[1]≡2,
S[2]≡6, S[3]≡4, S[4]≡5,
S[5]≡1,
S[6]≡3, S[7]≡2,
S[8]≡6, S[9]≡4, S[10]≡5,
S[11]≡1,
…
となって,周期 6 で繰り返すことがわかる.
2021=5+6*336
であるから,S[2021]≡S[5]≡1.
よって,
floor(α^(2021))
=floor(S[2021]-β^(2021)-γ^(2021))
=S[2021]
(∵(★))
≡S[5]
≡1.
つまり,α^(2021) の整数部分を 7 で割った余りは,1.
<水の流れ:「二度漬け白菜」さんの見事な解法です。感服の至り>
NO4「よふかしのつらいおじさん」 10/21 21時59分 受信 更新 10/21
今日時間が取れたので405の解答を読みました。
二度漬け白菜さんの解答はすばらしいと思いました。
自分には思いつかないと思いました。
S[n]の「mod 7」の値が周期6で繰り返すところを考えました。
まず、次のことを確認します。
S[0]≡3、S[1]≡2、S[2]≡6、S[3]≡4、S[4]≡5、S[5]≡1
そして、次のことを仮定します。
S[6n+k]をkが0から5の値をとるとして
S[6n+0]≡3、S[6n+1]≡2、S[6n+2]≡6、S[6n+3]≡4、S[6n+4]≡5、S[6n+5]≡1
とします。
n+1のときを調べます。
S[6(n+1)+k]
=2S[6(n+1)+k−1]+S[6(n+1)+k−2]− S[6(n+1)+k−3]
=2S[6n+k+5]+S[6n+k+4]− S[6n+k+3]=★
(0)k=0のとき、★=2S[6n+5]+S[6n+4]− S[6n+3]=2・1+5−4=3≡3(mod 7)
(1)k=1のとき、★=2S[6(n+1)+0]+S[6n+5]− S[6n+4]=2・3+1−5≡2(mod 7) 下線は、(0)より
(2)k=2のとき、★=2S[6(n+1)+1]+S[6(n+1)+0]− S[6n+5]=2・2+3−1≡6(mod 7) 下線は、(0)、(1)より
(3)k=3のとき、★=2S[6(n+1)+2]+S[6(n+1)+1]− S[6(n+1)+0]=2・6+2−3≡4(mod 7) 下線は、(0)、(1)、(2)より
(4)k=4のとき、★=2S[6(n+1)+3]+S[6(n+1)+2]− S[6(n+1)+1]=2・4+6−2≡5(mod 7) 下線は、(1)、(2)、(3)より
(5)k=5のとき、★=2S[6(n+1)+4]+S[6(n+1)+3]− S[6(n+1)+2]=2・5+4−6≡1(mod 7) 下線は、(2)、(3)、(4)より
NO4「よふかしのつらいおじさん」 10/16 15時18分 受信 更新 10/17
追加問題について考察してみました。
●計算が手に得ないので(関数)電卓を使います。
● のグラフは、次のようです。
αは、2と3の間にあることが分かります。
●αを求めるために次の方程式を解きます。
とおくと、
とおくと、
下線部より、 とすると、
について解くと、
について解くと(複合を+として)、
yは実数なので、
よってαは、
この値は、電卓で「2.246979604」です。
虚数iについての機能がないので、図をかいて調べていきました。
■αの乗について調べます。
(この素因数分解があとで役にたつと思ったのですが関係なかったようです)
47=43×4です。
電卓で です。
整数部分を7で割ったときの余りは「4」です。
電卓でです。
これは と16桁の数です。
有効数字が10桁を超えるので7で割ったときの余りを求めることができません。
●αについて見直します。
とすると、、
なので、 なので、
ゆえに、
■ について調べます。
とすると、
これらをふまえます。
この式のそれぞれの部分を調べます。
電卓では大きな数の計算ができないので、小分けして求めます。
(7の倍数)
ゆえに、
この形では緑の部分の整数部分を求めることはできません。
●また別の考えをします。
です。
は、7で割り切れます。
この形の考察は、時間がなくてしていません。
●●
数を、(1)整数部分と小数部分の和の形、(2)整数と小数の積の形で表して考えました。
しかし、数が大きくなるので、電卓では有効数字の限界で手におえなくなります。
7で割れる部分を外して考えるところを小さくしていくことが上の考えではできません。
どう考えるのか知りたいところです。
<水の流れ:「岐阜県の算額の解説」 木重治 著にある解答を載せます。
sinxの逆関数を無限級数で表せの解法は第340回の応募問題から>
「ジョーカー」 11/20 09時18分 受信 更新 12/5
「ジョーカー」さんが、「岐阜県の算額の解説」(木重之著)の中に書いてある解答を考察されました。
寄せられた考察です。
<水の流れ:更新が大変遅れて申し訳ありません。お詫びします>12月5日記>
「ジョーカー」 令和4年11/22
10時04分 受信 更新 H4年11/22
問題1の解答の改訂版が寄せられました。正解はこちらです。
<水の流れ:今回は大変難問でして、お許しください>