<水の流れ>
(私の一日NO26) はトップページにもあります。N016:2000年12月16日(土)「フェルマーの最終定理」の証明に貢献したのは、オイラーやガウスといった数学史に凛然とその名を残す学者ばかりでない。
指数が5のときの「最終定理」を証明したディリクレは、ドイツのアーヘンに生まれた。彼が数学の道に進んだのは、高等中学時代の教師の影響が大きい。そこの教師こそ、後に、「電気抵抗の法則」で有名なオームであった。オームの指導により、ディリクレは16歳で大学入学の資格をとり、パリに留学。21歳で「5次不定方程式の不可能について」という論文を書き上げた。これこそ「最終定理」の指数5のときの証明だった。
以上、<参考文献:図解雑学フェルマーの最終定理(富永裕久著):ナツメ社>を読んで引用しました。
N015:2000年12月15日(金)オイラーの証明で不備な点を書きます。(a+√(−3)×b)=(t+√(−3)×u)3のように、虚数を含む複素数の世界でも、積Sが立方数であれば、S=t3のように表されると考えた。
確かに複素数の世界でも、”積”や”割り切れる”といった概念は定義できるから、そこから、”素数”や”互いに素”といった考えも導入できる。しかし、複素数の場合は、”互いに素な2つの数がn乗数でも、それぞれがn乗数”とはいえないことが分かっている。この不備は、その後ガウス(1777〜1855)によって作り出されたガウス環という考えによって解決される。
問題が生じ解決され、またそれによって問題が生じるというのが、数学の歴史でもある。
さて、「フェルマーの最終定理」だが、オイラーが指数3を証明したのが1753年。フェルマーが予想したのが1630年頃だとされるから、すでに120年以上経っているわけです。そして、これからまた、しばらく動きがない。n=5の場合の証明は1820年、ディリクレ(1805〜1859)によるものだから、60年以上が経過している。
N014:2000年12月14日(木)今日の午後嬉しいメールが入っていました。内容は以下のようです。
【初めまして。私は愛媛県立・・高等学校の・・です。いつも楽しい問題が載せられているので興味深く見ています。毎年、愛媛県ではこの時期に教研大会が開かれています。
今回(12月21,22日)は、数学に関係するホームページを幾つか紹介したいと思います。数学部会で提示する方法をとりたいと思いますが、よろしいでしょうか。愛媛県でも将来、発表資料などを載せたホームページを作りたいと思っています。ぜひ参考にさせていただきたいと思います。よろしくお願いします。】
勿論、太郎さんはすぐに快諾の返事を送っておきました。この作業をしているときに、「Iga」さんから、第65回の応募問題の解答が送られてきました。ありがとうございます。皆さん!正解です。
さらには、「浜田」さんは、一般にn個(n=1,・・・,10)のサイコロを投げて出てきた目の積Pについて、何個の素数が入っているかをエクセルのマクロで解いてありました。後は、この一般の場合をどのようにして求めるかですが、ヒントは多項式の展開として、係数の中に生まれてきます。
n=3とき、フェルマーの最終定理の話ですが、昨日、具体的にどんな不備があったかは明日書くいいましたが、太郎さんは近頃疲れてきましたので、明日以降にさせてください。
N013:2000年12月13日(水)第65回の応募問題
「サイコロの積」の解答を「浜田」さんと「Jun」さんの2人から頂きました。ありがとうございます。機会をみながらアップさせてもらいます。N012:2000年12月12日(火)n=3とき、フェルマーの最終定理は成り立つの『段階8』:この式から、0<|z2|<|z|がわかる。つまりもとの式に解zがあれば、より小さい解z2解も存在することがわかる。
ところが、これが正しければ、それよりもさらに小さい解が無限に存在することになる。これは起こり得ないがこういった矛盾が起こるのは、最初の仮定「x3+y3=z3に、xyz=0である整数解がある」が誤りであることを意味している。よって、x3+y3=z3に、xyz=0である整数解はない。なお、場合Bも、ほぼ同様の方法で証明できる。
以上、<参考文献:図解雑学フェルマーの最終定理(富永裕久著):ナツメ社>を読んで引用しました。帰宅後、この
N011:2000年12月11日(月)n=3とき、フェルマーの最終定理は成り立つの『段階7』:a=t3−9tu2=t(t2−9u2)を変形する。
a=t(t2−9u2)=t(t+3u)(t−3u)となる。2aは立方数なので、2t(t+3u)(t−3u)も立方数。ところが、tは偶数であり、aが3で割り切れないことからtも3では割り切れない。
これらより、2t、t+3u、t−3uの3つの因数は互いに素であり、いずれも立方数でなければならない。そこで、
t+3u=x23、t−3u=y23、2t=z23と、おけば、x23+y23=z23を得ることができる。さて、明日は、最後の『段階8』は読者の皆さんもご存知のフェルマーが編み出し「無限降下法」の登場です。
N010:2000年12月10日(日)昨日は、年賀状の印刷をしていましたが、作業をしていく中で、インクカートリッジの量が無くなってきたり、うまくプリンター作動しなくて右往左往しながら夜遅くまでかかりました。でも、まだ、印刷が終わっていません。
朝から、第65回の応募問題
N09:2000年12月9日(土)第64回の応募問題「図形数=m角数」で、応募者からの
「解答」を載せました。ご覧ください。N08:2000年12月8日(金)n=3とき、フェルマーの最終定理は成り立つの『段階4』:2a(a2+3b2)が立方数なら、aは4で割り切れる。
2a(a2+3b2)は2を含むので、立方数なら必ず偶数であり、23=8で割り切れる。ところがa、bのどちらかが奇数なので、(a2+3b2)は奇数である。よって、2aは8で割り切れ、a/4は整である。明日は、『段階5』に行きます。
先日の第63回の応募問題で、(1+x+x2+x3+・・・)nの係数は、ちょうど重複組み合わせのHの記号で、nHrxr(r=0,1,2,・・・)と表すことができ、(1+x+x2+x3+・・・)nはnHrを生み出す「母関数」ということです。
こんな話を「ねこ」さんと話していたら、感想が寄せられていました。
【そのあたりの知識は乏しいもので知りませんでした。きれいな形になったので面白いなぁと思ったのですが、そういう意味があったのですね。】
また、身近な2項定理などは、(1+x)nの係数は組み合わせ記号で、nCrxrで表せます。
N07:2000年12月7日(木)早速、学校で同僚に尋ねて見たところ、親切に教えていただきました。U−ベイシックファイルをインスートルしましたので、おかげて開いてみることができました。
後は、Web上に載せる技量がありません。勉強したいです。では、頂いたプログラムソースを載せておきます。ありがとうございます。昼休みに更新します。
10 'asave"inu
15 '''''N匹の犬の追いかけっこの軌跡’’’’’
20 cls 3
30 dim P(20),Q(20)
40 K1=4:K2=300:K3=-K1:K4=200
50 Kk=atan(1)*4 ''''KK : 円周率'''''
55 print "犬の数?(3〜20)"
60 input N
70 G=tan(Kk/N)
80 ''' print G
90 W=Kk/180
100 L=50
110 for H=1 to N
120 for X1=0 to 360 step 1
130 X=(X1)*W
140 Y=L*exp(-X*G)
150 F=(45+360/N*H)*W
160 P(H)=Y*cos(X+F)
170 Q(H)=Y*sin(X+F)
180 pset (K1*P(H)+K2,K3*Q(H)+K4)
190 ''' print X1,Y
200 next X1
210 next H
220 end
帰宅後、メールが入っていました。第64回の応募問題の解答が「Iga」さんから寄せられていました。感謝します。
さらに、「ねこ」さんからも入っていました。例のフェルマーのことを書いていく中で、「すべての自然数はm個のm画数で表される」と、『算術』の余白に書き残していやのがきっかけでした。この証明はどこかで、誰かが示しているのでしょうか。
これに対しての報告です。ご覧ください。
【「すべての自然数はm個のm画数で表される」について調べてみましたのでご報告します。
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m=4はオイラー・ラグランジュの定理(g(2)=4)そのもので、1772年に証明されました。
m=3については、3平方和定理「8n+7の形の数は3個の平方数の和では表されない」を用いて、ガウスが1796年に証明しています。
m≧5については、1813年にコーシーが証明し(*1)、1816年にルジャンドルがこの証明を簡略化しています(*2)。
証明された年が間違えているかもしれませんが、ご容赦ください。
(*1) コーシー全集の(2),VI, pp.320-353に再録された。
(*2) 「整数論」第2版の補遺にある。
----------------------------------------------】
<水の流れ:コメント>本当に博識な皆さんには心より感謝しています。太郎さんは親切な方々と一緒にネット上での出逢いを有意義に感じています。これからもよろしくお願いします。さて、本来は、n=3とき、フェルマーの最終定理は成り立つの『段階4』ですが、明日にさせてもらいます。
N06:2000年12月6日(水)帰宅後、メールを開いたら、「数の不思議パート3」に載せておいた
「犬の追いかけっこ」の解答が「やぎ」さんからさらに、追加研究報告がありました。いつもありがたいです。N05:2000年12月5日(火)午後、エクセルで定期試験において、個人成績をリーダーグラフで表現出来るようにし、今度の保護者懇談の資料としたいです。何とか出来そうですが、後は、個人票を印刷する際に一連の動きの中で、印刷可能にすることが課題になっています。
帰宅後、いつまでたっても応募者なくて、気にしていた第64回の応募問題の解答が「浜田」さんから寄せられていました。内心ほっとしています。正答です。ありがとうございます。いずれ、機会を見て更新します。実は、フェルマーのことを書いていく中で、「すべての自然数はm個のm画数で表される」と、『算術』の余白に書き残していやのがきっかけでした。この証明はどこかで、誰かが示しているのでしょうか。きっと、数学的帰納法で出来るのかな。
フェルマーの最終定理で、n=3の証明:『段階2』:x、y、zの3数は1つだけ偶数で、残り2数は奇数である。∵ xとyは互いに素なので、@どちらも奇数か、Aどちらかが奇数で、どちらかが偶数、だといえる。そして、@の場合はzは偶数、Aの場合はzは奇数といえる。ここでは、x、yは奇数、zは偶数として証明する。明日は、『段階3』に行きます。
N04:2000年12月4日(月)「八木」さんから、「直角三角形の斜辺以外の二辺の和が平方数となるための条件」について、報告を受けました。ご覧ください。
【直角三角形で直角をはさむ2辺の和が平方数で斜辺もまた平方数になる三角形についてフェルマの示した解の各辺をa1,b1,c1とすると、この三角形と相似な三角形の各辺をan,bn,cnとすれば
an=a1*n^2、bn=b1*n^2、cn=c1*n^2となります。
これは自明の一般解ですが今までに報告された解はすべてこれに属しているようです。、各辺の比が異なる別の解は果たしてあるのでしょうか。
ちなみに清川様の最初の報告はn=1、9、25の場合に相当し2回目の報告はn=8、32,72,128に相当するものと思われます。
また、私が求めたいくつかの解も自明の一般解の一部がもとまるにとどまりました。】
<水の流れ:このような結果になっていたのですね。よく考えてみると、見知らぬことが分かってきます。>
さて、フェルマーの最終定理で、n=3の証明はオイラーが、1753年に、ゴールドバッハ宛てた書簡の中で述べています。ただし、証明が発表されたのは、1770年にオイラーが「代数学」を刊行したときです。
オイラーの証明の基本的な方法は、フェルマーがn=4の場合を証明したと同様、x3+y3=z3に自然数解があると仮定して、最終的には無限降下法を使うものでした。証明の段階は8段階です。順にお知らせしていきます。
『段階1』x3+y3=z3に、xyz≠0となる整数解があると仮定する。ただし、xとyは互いに素とする。『段階2』は明日書きます。<参考文献:図解雑学フェルマーの最終定理:富永裕久著>(ナツメ社)から引用しています。
N03:2000年12月3日(日)今日は、「情報教育セミナーin名古屋&第32回東海スクールネット研究会例会」に出席してきました。実践報告は小学校は、半田市立亀崎小学校、中学校は三重県三重郡菰野町立菰野中学校、高校は北海道旭川凌雲高等学校、
午後の講演は「情報教育と著作権」(関西大学総合情報学部の名和先生)、「マルチィメディアとインターネット」(NHK中部ブレーン制作部長市川氏)、「国際交流と模擬情報授業ー5年間の実践ー」(名古屋市立星陵商業高校影戸先生)、パネルセミナー「どう進めるか 情報の授業と総合的な学習の時間」コーディネーターは新潟大学の生田教授)パネリストが4人でした。
実践報告など、今後の教育に大変役立つことばかりで、太郎さんはとってもリフレシュでき、これからの教科情報や総合学習の時間につながるものを得てきました。フェルマーのn=3の証明は明日にさせてください。
N02:2000年12月2日(土)1640年、フェルマーは友人のメルセンヌ(1588〜1648)に手紙の中で、n=4を証明しています。(多少、不備があるようでした。)この証明方法が、彼が編み出した「無限降下法」を使っています。では、紹介します。
『以後引用』フェルマーはx4+y4=z4に自然数解(x、y、z)がないことを証明するために、まず、x4+y4=z2を考察した。「x4+y4=z2に、自然数解(x、y、z)がある」と仮定し、次ぎに「平方数が互いに素な2数の和で表されるとき、その2数はともに平方数である」という命題を利用した。
これによって(x、y、z)より小さな自然数(x2、y2、z2)の存在がわかる(z1>z2)。この繰り返しによって、z1>z2>z3>z4・・・と、いつまでも自然数の列が続くことになるが、それはあり得ない。
よって、x4+y4=z2は解を待たず、x4+y4=(z2)2、すなわち、x4+y4=z4も解を持たないことが分かる。フェルマーが得意とした無限降下法を使った証明である。
フェルマーが残したのは指数が4の証明だけだが、これを拡張していくことで、指数が4の倍数の場合はすべて証明される。また、合成数は必ず素数の倍数だから、その元となっている素数が指数である場合を証明すれば、合成数が指数の場合の「フェルマーの最終定理」は自動的に証明されるわけです。
そこで残るのが、3,5,7,11,13,・・・、といった奇素数の場合だけである。最初の奇素数3については、オイラーが1753年にゴールドバッハに宛てた書簡の中で述べている。ただし、証明が発表されたのは、1770年にオイラーが「代数学」を刊行したときである。
『引用終わり』では、明日、n=3の証明を段階をおって紹介します。
N01:2000年12月1日(金)今日から、12月で師走に入ります。20世紀も後30日になりました。ミレニアムという言葉もあまり新鮮みがなくなりつつあります。
3日の日曜日に、「情報教育セミナーin名古屋&第32回東海スクールネット研究会例会」が愛知淑徳大学(星ヶ丘キャンパス)記念会堂大講義室で10時より行われます。太郎さんは、この研究会に出席する予定です。情報教育に役に立つようなことを聴いて来ようと思っています。