<水の流れ> (私の一日NO28)

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N016:2001年1月16日(火)「フェルマーの最終定理」の話になります。ここで、「谷山=志村予想」を思い出してみよう。”すべての楕円曲線はモジュラーである”であった。ところがリベットの証明によれば「フライの楕円曲線」はモジュラーではないというのだ。この2つともが真であったらどうなるか?
そう「フライの楕円曲線」など、もともと存在できないことがハッキリするのだ。これはとりもなおさず、最初の仮定であるx+y=z(n≧3)に解があるが間違っていることを示す。結局、「谷山=志村予想」、つまり、”すべての楕円曲線がモジュラー形式”だと証明できれば「フェルマーの最終定理」も証明できることが示されたわけである。続きは明日になります。

N015:2001年1月15日(月)朝、吹雪の様相の中、近くのJR駅まで寄ってから、勤務先に向かいました。寒い一日でした。車の運転には大変な神経を使います。
「フェルマーの最終定理」の話になります。1984年、フライは「フェルマーの最終定理」が間違っている、つまり「x+y=z(n≧3)」に解があると仮定、その仮の解を代入してみた。これによって作られた楕円曲線y=x(x−a)(x−b)は「フライの楕円曲線」と呼ばれている。
フライはこの楕円曲線が非常に奇妙な振る舞いをすることを突き止め、こんな曲線はとても存在できないと考えた。さらに、”「フライ楕円曲線」はモジュラーではない”という予想を立てたのだ。この「フライの予想」は、当初胡散臭いアイディアだと思われたが、その翌年、カリフォルニア大学のリベットが、正しいことを証明してしまった。
 さて、午前9時51分に、第67回の応募問題の/FONT>「お年玉【2】」の解答を「浜田」さんから頂きました。ありがとうございます。皆さんも考えて見てください。よく知っている数字になります。そのときのメールを載せておきます。
【いつものように,エクセルのマクロでプログラムを作ってみました.計算だけの問題であるならば,データ表示も簡単なので,エクセルが一番だと思います.図形表示が必要であるならば,VISUAL BASICが最適でしょう.
 n枚をr人(1≦n≦7,1≦r≦20)で取る場合の組合せを計算するものです.計算結果は以下の通り.r行n列の成分で表しています.】更新は機会を見てさせてもらいます。

N014:2001年1月14日(日)第66回の応募問題「お年玉」の「解答」を更新しましたし、第67回の応募問題はまた、「お年玉【2】」としました。皆さんのご応募をお待ちしています。
 朝から、雪が舞っている中、バスケットの試合に出かけます。超寒ーい体育館での試合は体に良くありませんが・・・、これも選手のことを思うと、そう言ってばかりいられません。結果は帰宅後書きます。男子は2回戦で勝てば、県大会に出場できます。
帰宅は、午後4時半でした。結果を書きます。県大会出場チームは、男子:大垣商業(県推薦)、成績順に、大垣北、大垣工業、大垣東、大垣南高校の5チーム、女子は成績順に、大垣商業、大垣北、大垣東、揖斐高校の4チームになりました。県大会は28日(?確認していない)から始まります。「フェルマーの最終定理」の話は、疲れていますので、お休みにします。

N013:2001年1月13日(土)「フェルマーの最終定理」攻略の歴史をもう一度書きます。
1637年:フェルマーが「算術」の余白に「フェルマーの最終定理」を書き込む。▼個々のnについての証明の時代。▼
1640年:フェルマー自身がn=4の場合を書き残す。
1770年:オイラーがn=3の場合を証明。
1820年:ディリクレとルジャンドルがn=5の場合を証明。
▼場合T:x、y、zのいずれもnで割り切れないとき。場合U:x、y、zのいずれもnで割り切れるとき。▼
1823年:ソフイ・ジェルマンが場合Tのときnが素数で、2n+1も素数なら「フェルマーの最終定理」が成り立つことを証明。その後、ルジャンドルがnが素数で、2n+1、4n+1、8n+1、10n+1、14n+1、、16n+1のうち、1つでも素数なら「最終定理」が成り立つことを証明した。
1839年:ラメがn=7の場合を証明。
1847年:クンマー、nが正則素数の場合、「最終定理」が成り立つことを証明。
1909年:ヴィーフェリッヒが、場合Tに解があるとすれば60億以下ではn=1093,3511だけということを示す。
1955年:n=4001までは正しいことが証明される。
1983年:n=100万までは正しいと分かる。
1992年:n=400万までは正しいことが確かめる。
1995年:ワイルズが「フェルマーの最終定理」を解決。
さて、本日のバスケットの試合結果ですが、女子は1回戦で大差で負けましたが、男子は最大14点差を跳ね返して、後半残り数分から逆転に成功して、9点差で勝ち、明日の2回戦に進みます。したがって、また休みにはなりません。明日の早い時期に、第67回の応募問題「お年玉【2】を更新して、会場校の大垣工業高校にでかけます。

N012:2001年1月12日(金)連載にしている「フェルマーの最終定理」の話です。ワイルズ氏が登場する前の1992年の時点で「フェルマーの最終定理」が、どのくらいのnまで証明されていたかを述べます。1983年、ドイツのファルティングスが1922年にアメリカのモーデルによって予想された「モーデル予想」を証明した。この予想は”種数2以上の代数曲線は、有限個の有理点しか持たない”というものだ。
 ところが、x+y=zはn≧4のとき、2以上となる。これによって、”x+y=zは互いに素な整数解(x、y、z)を有限個しか持たない”ことが証明されたわけだ。
ところで20世紀の大きな発明にコンピュータがある。さまざまな学問で、コンピュータは威力を発揮しているから、数学でも当然、大いに貢献したと考える人も多いだろう。しかし、数学者のメインの武器は現在でも紙と鉛筆である。数学は概念の学問であって、計算の学問ではないから、コンピュータが主役になることは、今後もありそうにない。ただし、コンピュータによって数学者が強力な計算力を手に入れたことも事実である。巨大な完全数やメルセンヌ素数を筆算で求めようとしたら、一生を費やしてもとても足りない。
「フェルマーの最終定理」にも、コンピュータでの挑戦が試みられた。個々のnについて検証し、1955年に4001まで正しいことを得たのを皮切りに、1983年にはnが100万まで確認。1992年には400万までのnについて正しいことが確かめられた。結局、n=400万までは証明済み、さらにそれ以上の場合でも整数解の存在する可能性は極めて少ないことがわかっていた。明日は、具体的に「最終定理」攻略の歴史を書いてみます。
やっと、週末になり、日頃の忙しさから解放されるはずでしたが、太郎さんはそんなわけにはいきません。明日は、本校の体育館で地区のバスケットの公式試合があります。休養にはありません。今週の疲れがとれないまま、月曜日になりそうです。

N011:2001年1月11日(木)連載にしている「フェルマーの最終定理」の話です。谷村と志村は、この”楕円曲線はすべてモジュラーである”と考えた。モジュラーとはフランスのポアンカレ(1854〜1912)が考えた関数の形式である。ポアンカレは三角関数のような周期関数の研究をした。sinやcosは角が一回転するごとに、同じ波形を繰り返すように、ポアンカレは複素平面上の周期関数を考えた。
 それは非常に多くの対称性を持ち、”ある一定の方法で変換したとき、元の関数と変わらない”関数である。こういう性質を保型形式という。そして、保型形式をさらに拡張したのがモジュラー形式である。モジュラー形式は複素平面上の上半平面にあり、双曲型幾何学(非ユークリッド幾何学の一種)を持つことが知られている。さて、いよいよワイルズ氏の出番です。

N010:2001年1月10日(水)連載にしている「フェルマーの最終定理」の話です。4つのグラフを書きます。見て分かるように楕円曲線といっても、楕円形をしているわけではない。もともと楕円の弧の長さを求める問題と関わりがあったので、この名がついた。アイディア自体は古く、最初に考えたのはガウスである。
 ところで楕円曲線上の有理点は加群をなす。つまり曲線上の任意の有理点を2つとって、ある操作をすると、その結果導かれる点は、もとの楕円曲線上にあるというのだ。

=(x−1)(x+x+1)=0とおいた方程式が、1つの実数解と2つの虚数解を持つ場合、接線を引くことができない点(特異点)がないので、楕円曲線といえる。
=(x−1)(x−2)(x−3)=0とおいた方程式が、3つの実数解を持つ場合、接線を引くことができない点(特異点)がないので、楕円曲線といえる。
=(x−1)(x+2)=0とおいた方程式が、重解を持つ場合、特異点(結節点)を持つので、楕円曲線ではない。
=(x−1)=0とおいた方程式が、3重解を持つ場合、特異点(尖点)を持つので、楕円曲線ではない。
太郎さんは、昔、広中平祐氏が書いた本に、上のようなグラフが描かれているのをよく見ました。1970年にフィールズ賞を受賞した論文「代数多様体の特異点解消」と関連しているのでしょう。続きは明日にしましょう。疲れた。

N09:2001年1月9日(火)連載にしている「フェルマーの最終定理」の話です。日本人の谷山豊氏だが、1958年に尊敬するヴェイユにプリンストン高等研究所に招かれ、さらに結婚を間近に控えていた。正に順風満帆と思われていたのだが、11月に突然自らの命を絶つ。その理由はいまもって謎だが、婚約者も後を追い、翌年、離婚者との”葬婚式”が行われている。自分の予想が「フェルマーの最終定理」解決につながったことを知ったら、谷山氏もさぞ驚いたことだろう。
「フェルマーの最終定理」を解くカギとなった1つが楕円曲線である。楕円曲線を式にすると、y=ax+bx+cx+d と表れる。ただし、右辺を=0とおいた方程式が重解や3重解を持つものは楕円曲線ではない。次回は楕円曲線のグラフに挑戦しますが、皆さんにうまく伝えられるか、不安です。時間が欲しい。
さて、「浜田」さんから、エクセルのマクロでプログラムされた解答をいただきました。機会を見て、更新させてもらいます。
次に、太郎さんは、昨日「パソコン」ショップで、様々な活字原稿に対応できるOCR(Typist:バイリンガルV6.0)とIBMからでている音声入力のできるViaVoicsの2つのソフトを購入しました。インソールして試してみました。うんうんうまく作動してくれました。納得。このソフトを早速実際に使用したいです。

N08:2001年1月8日(月)昨日、夕方から雪がちらつき始め、夜には、道路や屋根に数センチ積もりましたが、朝起きてみると、不思議なことに気温が上がって、雨に変わって雪は消えていました。ありがたいです。
 さて、昨夜、第66回の応募問題の解答を「Jun」さんから寄せられました。正解です。そこで、応募期間を延長(〜1月14日まで)したこともあり、ヒントを載せておきましたから、
「お年玉」を参考にして、応募くだされば幸いです。
また、21世紀の年頭にあたり、今世紀中に解決してもらいたい未解決問題を
「数秘眺望発見」と題して、まとめて載せておきました。ご覧ください。
 連載にしている「フェルマーの最終定理」は明日にします。また、21世紀中に解決してもらいたい身近な問題は「数秘眺望発見」の中に書いてあります。

N07:2001年1月7日(日)太郎さんは、5日、6日とチョー寒い体育館で部活を3時間やっていました。実に忙しくて、ゆっくりと心を休める時間と空間を持てない状況です。辛いぃーすよ。7日、8日は部活は休みにしてあります。この月に、校内の研究授業が割り当てられています。「パスカルの三角形」の中に潜んでいる性質を生徒に紹介・発見をしていきたいとは思っていますが・・・、資料をつくらねばならない。
 2日の同窓会のときに出会った教え子(現在大学院生)からのメールが来ていました。太郎さんにとって、高校卒業後、社会で活躍している教え子を知ると、なぜか嬉しく感じます。教え子の益々の活躍とご健勝を遠くから祈念しています。教え子達!”今まで培った知識をもとに、新たなる創造や発想を生み出すよう、ガンバレー”
【私は、大垣西高校13期生の・・・というものです。西高校からの進路としては、関西大学→関西大学大学院工学研究科機械工学専攻→世界でも知られてる有名家電メーカー(予定)という感じです。
同窓会の前にたまたま、西高校の同窓会のページから、先生のページ「水の流れ」を発見して、すばらしい出来栄えにびっくりしていました。本当に、凄いですね。
先生には、1年生の頃の初めの授業で、黒板を消してなくて怒られられた事とか、3年生の時ある授業で、1時間ず〜と、僕一人だけ当てられた授業とか、「数学は、バッサリの学問やって」「湧源」「外積の計算」「秋山仁」など、今では、懐かしく、且つ、とてもいいお話だったと頭に結構残っていて、今、思い出すと、西高の先生といえば、先生という感じであり、且つ、僕自身、数学をがんばろうと思ったのは、先生の授業がきっかけだったと思います。
結果として、数学の基礎知識が必要な科目とかが結構あって、先生の授業で、習った事がベースでしたので、そんなに苦労しなくてすみましたし、(今でも、ロボットの制御理論でも、行列とか出てきます)よく、あの時、西高で、こんなこと習ったなぁ…という感じで思い出してました。
 特に、直接、本当に高校時代にやってた勉強が生きたなぁ〜って感じた、先生には、いつか一言でも、お礼は言っておきたいと思い、メールで失礼ですが、「本当にありがとうございました感謝しております。」とともに、今の現状報告したいなぁと思って、メールを書きました。】
連載にしている「フェルマーの最終定理」と21世紀中に解決してもらいたい身近な問題は明日にします。さらに、第66回の応募問題
「お年玉」の応募者があまり少ないので、太郎さんは寂しく感じています。冬休みの関係かもしれません。応募期間を14日日曜日まで1週間位延長します。

N06:2001年1月6日(土)「フェルマーの最終定理」に続きです。世界的に有名になった高木貞治先生の喜寿を祈念し、1955年、日本で最初の代数的整数論の国際会議が箱根で開かれた。シンポジウムでは高木先生が名誉議長となり、ヴェイユやシュヴァレーなど、数論の第一人者が勢揃いした。日本人では岩澤謙吉や、当時若手の気鋭だった谷山豊(1927〜1958)、志村五郎が加わった。このときに谷村は未解決問題を配付したのだった。その中に、現在「谷村=志村予想」と呼ばれるものの原型があった。
この谷村=志村予想は、「すべての楕円曲線はモジュラーである」というものだ。この予想が「フェルマーの最終定理」解決の重要なカギとなるのだ。それが解決されるまでには30年の年月を経なければならなかった。につながり、解決できた。続きは明日になります。
21世紀中に解決してもらいたい身近な問題の3日目。すでにご存じの読者の多いと思いますが、お許しください。
【3】双子素数
 2つの奇素数が偶数を挟んで隣り合っている組を双子素数という。例えば、3と5、5と7、11と13、17と19、29と31などである。最大の双子素数は次々に発見されているが、これが無限にあるかは、まだ分かっていない。現在発見されている最も大きな双子素数は、361700052・239020±1という11755桁の数である。
しかし、最近、コンピュータの性能が発達していることもあり、瀬川さんから、次のような知らせがありました。
g202 氏により双子素数世界記録更新  1693965*2^66443±1 (十進数表記で20008桁) 参照:
「g202」を見て下さい。

N05:2001年1月5日(金)「フェルマーの最終定理」に続きです。数論の世界では日本人が数多く活躍している。1898年、文部省の留学生としてドイツのゲッティンゲン大学に学んだ「高木貞治」(岐阜県糸貫町出身1875年〜1960)は帰国後、10年以上も独りで数論に取り組む。第一次世界大戦の勃発でドイツとの国交が絶たれ、研究の発表場所を失ってしまったのだ。国内に高木貞治の理論(日本初の世界的数学者と言われる。世界にその名を知らしめることになったのが「類体論」の研究である)を理解できる者はおらず、独りで研究をするしかなかったという。しかし、そこからもっとも美しい数学の理論と称えられる類体論が生み出された。
この類体論とは、代数体Kの上の任意のアーベル体が、Kのイデアル類群の類体になると証明のことです。さらに、存在定理、同型定理、分解定理などによって、一つの大きな世界を作り上げた。これが類体論のすべてであり、20世紀数学の最も美しい、壮麗な理論だと言われている。
 21世紀中に解決してもらいたい身近な問題の2日目。すでにご存じの読者の多いと思いますが、お許しください。
【2】素数を表す式
 古代から数学者の興味を最も惹いてきたのが素数です。しかし、数学者の執拗な挑戦にも関わらず、新しい素数を次々に生み出すような式は、未だに発見されていない。フェルマー(1601〜1665)が発表したF=(2) +1はn=5のとき、F=(2 ) +1=232 +1は合成数とオイラー(1707〜1783)が示した。
一方、オイラーが見つけたP=n+n+41のnに0から順に整数を代入すると、n=39までは素数になる。

N04:2001年1月4日(木)「フェルマーの最終定理」に続きです。ブルバキの創始者の一人、アンドレ・ヴェイユ(1906〜1998)は1928年「モーデル=ヴェイユの定理」(アーベル多様体上のk上有理点の作る群が、有限生成だということ)を証明。1942年には、「合同式ゼーター関数についてのリーマン予想」(リーマン予想の代数幾何学的な類似物)を証明した。彼は日本人の谷山豊(1927〜1958)にも大きな影響を与えた。また、20代でブルバキに参加したグロタンデューク(1928〜)も数論上の大きな功績を残している。彼の作ったスキーム論は、素数全体を取り扱う画期的な理論である。明日は日本人の活躍ぶりを書きます。
 今日から、21世紀中に解決してもらいたい身近な問題を紹介します。すでにご存じの読者の多いと思いますが、お許しください。
【1】コラッツ予想(日本では、角谷予想)
「自然数nを取り、これが奇数なら3倍して1を加える。偶数なら2で割る。これを繰り返すと始めにどんなnを選んでも、いつかは1→4→2→1を繰り返す」というのがコラッツ予想です。この予想は1970年に角谷(カクタニ)静夫氏により日本に伝えられたという理由から「角谷予想」と呼ばれている。
 例えばnを20とすると、20→10→5→16→8→4→2→1となる。未解決なので、もしかすると反例があるかもしれないが。nが1〜50までぐらい検証してみてください。nが27のときは大変ですよ。

N03:2001年1月3日(水)太郎さんは、昨日、前々任校(大垣西高校)で6年前に卒業した生徒の同窓会に出席してきました。当時の若さに戻れるのがいつもいいなーと感じています。まだ、大学院で勉強している者、多くは就職して企業の一員として、それぞれの道で働いていました。中には既婚者もいましたし、同級生同志の婚約も耳に入ってきました。どんな職に就いて働いているのかは大変参考になります。教え子達全員それぞれの道で、社会に貢献し、21世紀の日本を背負っていってください。次の同窓会を楽しみにしています。
 次に、第66回の応募問題
「お年玉」の答を「浜田」さんから、元旦に寄せられました。いつも感謝しています。また、機会を見て、更新したいです。さらに、多くの皆さんから、解法をお待ちしています。
さて、延び延びになっていました「フェルマーの最終定理」の続きを書きます。1931年にゲーデルが「不完全性定理」を発表してから、もしかすると解けるハズのないのが「フェルマーの最終定理」なのかもしれないとセンせーションを巻き起こした。その一方で、ブルバキという謎の数学者が当時、数学の世界を騒がしていた。ブルバキはパリ科学アカデミーの雑誌に定期的にノートを発表したが、内容はそれまでの数学を集大成するものであった。ブルバキとは何者なのかという謎が深まるなか、『数学レビュー』の編集長が「ブルバキは実在の人物ではない」と暴露した。
 実はブルバキとは、フランスの若手数学者の集まりだったのだ。ヴェイユやシュヴァレー、デュドネといった数学者たちが創設したブルバキは、現在も続いているが、その著書『数学原論』で「数学とは構造を研究する学問」だということを数学界に認識させたのは、大きな功績である。
以上、<参考文献:図解雑学フェルマーの最終定理(富永裕久著):ナツメ社>を読んで引用しました。
 ここで、当時大学2年だった同じ数学科4人(岐阜県出身2人、静岡県出身1人、今は横浜市在住の1人)して、このブルバキが書いた日本語訳がありましたから、教養部の教授を囲んで自主的にゼミを開いて学び合っていました。当然ブルバキが実際に存在しない人物であることは知りませんでしたが。それで以前から興味を持っていた整数論に益々憧れて、4年のゼミは代数学を専攻することになる。ゼミの専門書はフランス数学者アンドレ・ヴェイユ(1906〜1998)が書いた「basic number theorem」(勿論:Englishで日本語訳当時なかったようです)でした。ゼミの担当日にN先生から、「太郎や、何でや、Why?Why?」の連続した大声で叱咤激励されたことを、今でも心に残っています。このゼミを通して学んだことがあと後大変役だっていますから、感謝しなければなりませんが。
明日は、このヴェイユの功績を書きたいと思っています。

N02:2001年1月2日(火)今、太郎さんは、学校の機関誌である「南風第48号」の原稿を書いています。題を「数秘眺望発見」として推敲中です。出だしを載せておきます。
『さて、昨今数学的分野(特に整数論)に関する本をよく読むようになって、今教えている高校生に少しでも、「数学の面白さや学ぶ楽しさ」を知ってもらおうと思うようになってきた。そこで、生徒に呼びかける言葉を考えたのが、表題の言葉なのです。
これは、1つの真理探究するのに使います。山登りに例えて、低いところでは眺めも悪く、壮大な景色も見えません。ところが、苦労して登山口を探しながら、途中行き止まりなっていても、そこから新しい道を自分で切り開いていきます。最後にとうとう高い山の頂上に人類史上初めて到達したときのあの何ともいえない心地よさは過去の苦労を一瞬にして消してくれて、人には言いようのない充実感・達成感などの感動を与えてくれます。眺望の良さは極めた本人だけしか分かりません。これから、数学的分野(特に、数論)での未解決問題という山登りに、南高生を含めた多くの人達にチャレンジもらいたいのです。きっと、登頂後、数の不思議さに魅了されることでしょう。』
 この原稿に、21世紀中に解決してもらいたい身近な問題(中学生程度からでも問題の意味を理解してもらえるもの)をページ数の許す限り載せようと考えています。例えば、1.コラッツ予想、2.素数を表す式、3.双子素数は無限にあるか、4.より大きな素数への挑戦、5.完全数の発見、奇数の完全数はあるか、6.すべての自然数はm個のm画数で表される、7.ゴールドバッハの予想、8.立方数の逆数の和の極限、9.自然数のnを自然数に分割する方法の数、10.最後にリーマン予想(高校生には理解しづらいかも)、以上を考えています。

N01:2001年1月1日(月)皆さん!新世紀あけましておめでとうございます。これからもよろしくお願い申し上げます。20世紀末の「フェルマーの最終定理」が証明されたように、21世紀にも多くの数学の未解決問題が証明されることを祈念しています。
 読者の皆さんにもう一度呼びかけたいと思います。

震え上がるような数の神秘を知るためにあなたは青春をかけてみないか!

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